
ゴーストマスカレード2の製作者公開、及びいただいた後書きを紹介します。
強いネタバレがあるので、閲覧には注意してください。
製作者名及び後書きは「続きを読む」から見ることが出来ます。
以下は掲示板やtwitterでの反応、及び企画終了後の編集後記です。
掲示板:
ゴースト回覧板3rdの伺かイベント雑談スレ
twitter:
#ゴーストマスカレード2 タグ感想とかその周り 前編 後編
(作成:神夜みゅんさん)
編集後記:
ゴーストマスカレード2編集後記
強いネタバレがあるので、閲覧には注意してください。
製作者名及び後書きは「続きを読む」から見ることが出来ます。
以下は掲示板やtwitterでの反応、及び企画終了後の編集後記です。
掲示板:
ゴースト回覧板3rdの伺かイベント雑談スレ
twitter:
#ゴーストマスカレード2 タグ感想とかその周り 前編 後編
(作成:神夜みゅんさん)
編集後記:
ゴーストマスカレード2編集後記
ゴースト名クリックで後書きを表示します。
後書きの文章量には差が大きいため、改行やスペースを除いた文字数を付記しています。
読む時の参考にしてください。
10トーク後に死ぬゴースト
坂 (400文字)
どうも、坂です。
図らずも五十音順一番手にタイトル出オチゴーストを持ってくるというちょっとした事故を起こしましたが反省はしてません。反省はしてませんが謝罪の準備はあります。ごめんね。
タイトルでわかる通り流行り物に乗った一発ネタです。流行り物の寿命は短いから! このタイミングで出せなかったら! 二度と出す機会はない! という悲壮な覚悟でもって制作したわけではありませんが実際タイミングとしてはかなり良かったと思います。このタイミングまで計算して企画募集をかけてくださったのだとしたら感謝の念に堪えませんが絶対違うと思う。
裏話としては「ユキ」は「ワニ」に字面が似ているからという理由で名付けたのですが、改めて見ると意味わかんないですね。何言ってんだこいつ。
あと2週目ではストーリーが分岐してユーザーが「99日後に花見に行こうぜ!」と言い出すイベントを予定していたのですが没にして本当に良かったなって思いました。
閉じる
Hey,Jack!
ごーとう@GOTOren (4591文字)
●ごあいさつ
おつかれさまです。ゴースト「Hey,Jack!」、楽しんで頂けていたら嬉しいです。
沢山の方が予想を的中させてくださっていましたが、作ったのは僕、ごーとう@GOTOren( @GOTOren02 ) です。
そしてシェルを作成頂いたのは、えびなあまね( @amane_shrimp ) さんでした。
あれこれ語ってしまうのは野暮かもしれませんが、折角のあとがきですので、思うことを全部綴っておきます。
良かったら読んでいってください。
このごあいさつより後の項目では、ネタバレを含みます。
たった3話の展開ですので、是非、最後まで遊んで頂いた後にお読みいただけたらと思います。
●着想とコンセプト
【ゴーストマスカレード】という企画ということで、
「ゴーストもマスカレードさせてみよう」というところから作成を始めたゴーストです。
ですのでまず、【ゴーストも正体を隠している】状態からはじまり、
髪や目の色などの容姿がはっきりしない姿で少年Aはあなたのデスクトップへ立ちます。
そして最後に、帽子やフードで隠していた容姿をはっきりと見せることで、【ゴーストが正体を明かす】までを描いてみました。
●全体の構想
沢山の提出作品の中の1つですので、できるだけサクッとお楽しみいただける短いストーリーで展開してみた…つもりでした。
一旦3話でお別れすることで「ゴーストマスカレード2提出作品」として一度完結した後、
気に入っていただけた方に、イベント終了後「再インストール」していただくことによって、
再会を果たし、引き続き長く楽しんでいただける作りにしてみてあります。
当ゴーストはイベント終了後に公開致しますので、
もし気に入っていただけた方がいたら、再度インストールして再会して頂けると嬉しいです。
と、そんな構想で作ったものの、皆さんの反応を見ていると、
100トーク+3話は、楽しむのに比較的時間を要するゴーストだったのかもしれません。
適当にでもぱぱっと大体の要素が見られるよう、
スケボー連打で条件が達成できる作りにしてあったり、イベントリストを用意したりしてみたのですが、
案外じっくりしっかり鑑賞してくださる方がたくさんいて、
作品を大切にしてくれる方が沢山いる温かい界隈だなと改めて思ったりしました。
バニッシュイベント自体については否定的な意見も見られました。
否定とはいかなくとも、別れをとても惜しんでくださってる方も…。
切りよく試供品を使い切って貰って商品を買ってもらうようなイメージでもって、
イベント後の再インストールへの導線にする為にセルフバニッシュイベントを導入してみましたが、
もうちょっと慎重になるべき部分だったのかもしれませんね。
●少年Aの「マスカレード」
ゴースト内で少年Aが明かすのは容姿だけですが、
それによってユーザの皆さんが受け取る【少年Aの正体】は、実は2つパターンを想定して作成います。
野暮かもしれませんが、折角のあとがきですので書いてしまいます。
まず、パターンA。こちらのターゲットは、【僕の作品をご存じないユーザさん達】です。
感じてほしかったのは、想像していた性別と違った! という驚きです。
【生意気な少年かと思っていたら、女の子だったのか!】パターンです。
そしてもう一方、パターンB。こちらのターゲットは、【僕の他の作品をご存知頂いている一部のユーザさん達】です。
スケボーと音楽が好きだというだけで、ある青年との同一性を疑ったのではないでしょうか。
そして最後のイベントで少年Aが明かす容姿、これによって、「もしかして」が確信に変わる。
【そんな気はしてたけど、やっぱりお前だったのか!】パターンです。(ついでに作者の正体も確信に変わるはず)
正直なところで言うと、「既存のゴーストとの関係性」という点で、これってアリなのか? という不安がありつつ。
「既存のゴースト」についてご存知ない方にも楽しんでいただける形を意識しつつ、でした。
感想を眺めていると、
「恐らくのゴースト、日本に来る前の…」とパターンBを察してくれている方がいて、それはもう嬉しかったです!
実はトーク中、少年Aが「アサヒ」と書かれたペイントマーカーを見て、
「海外のメーカーか?」と言及するところに隠したのですが、このゴーストで描く某国は日本ではありません。
まさか気付いてもらえるとは…! 僕は嬉しさで頭を抱えました。 ありがとうございます…!!
日本に居るスケボーと音楽好きのある青年の方は、「コト」「ケド」と未だにほんの一部日本語が下手ですが、
その特徴がこの少年Aにないのは、ここでやり取りしている言語が日本語ではないからです。
(でもヘッドフォントークの歌詞は英語なので、そこはなんか絶妙だったかもしれません-_-)
…というのを意識していたはずなのに、初回トークの一部で「ワケ」「コト」って使っちゃってて、
途中で更新を掛けて慌てて修正しました。癖って怖い。すみません。
トークの一部がカタカナ、というところから僕をイメージしてくださる方も居ました。うれぴ!
でもそれは実は僕の癖ではなくて、例の彼の日本語がほんのちょっと下手だからなんですよ!
一方で、パターンAの正体を感じられた方は、全く見受けられませんでした。むむ…。-_-
それまでのいかにも男の子な言動を跳ねのけるくらいの容姿でないと、パターンAには至らないかあ、と学ぶなどしました。
正体を明かした時のシェルについて、やり過ぎなくらい睫毛とか描いてもらうか迷い、
パーツ自体は作って貰っていたのですが、最終的に使わなかったんです…! アア…。
●作者の「マスカレード」
冒頭でも書いた通り、シェルはお友達の「えびなあまね( @amane_shrimp ) 」さんにお願いしました。
絵柄での特定を避けてみようかと思ったんですが、
シェルの顔つきが僕っぽい、手の描き方が僕っぽいと予想されてる方が何人かいらっしゃって、
「あれええ…!?!」ってなってました。(笑)
逆に、「シェル交換してる可能性もなきにしもあらず」と予想されてる方はただ一人だけ見つけました…!
その一方で、辞書の記述やトークの作りなどの内面の部分では、
ただただ出来るだけ、僕なりの無駄なく美しい辞書を目指しています。(すごいデベさんに鼻で笑われてしまいそう)
テーマの部分でも、「スケボーに音楽って、隠す気あんのか!」なんて、
自意識過剰かもしれませんがドキドキもしつつ、作りたいものを作りました。
(実際テーマから「隠す気無いな!」と僕を予想してくださる方もいました。嬉しい! ありがとうございます!)
ただ、一点、改行部分については、既存のゴーストとは方法を変えました。
僕は、バルーンの縦幅に収まりきるようにトークを書くのが好きです。
というのは、作業の片手間にゴーストを立たせているとき、トークでスクロールが発生すると、
バルーンを操作しないとはみ出した部分が確認できないのが気になってしまうからです。
それについては今回のゴーストでもそのままなのですが、変えたのは横幅合わせです。
今までは、読みやすさとか美しさの面でバルーンの横幅に合わせての改行を意識していたんですが、
縦幅に収めたいというのに合わせてこれをやると、
1つのバルーンで書ける内容がかなり減ってしまうので、難しいなあ~と思っていました。
今回は思い切って、横幅をはみ出す文でも書いてしまって、
はみ出して折り返した先の文末で、ある程度横幅を意識する、という方法にしました。
こうするとかける量が増えて、読みやすさもそんなに損なわれなくて、良かったんじゃないかなって思っています。
バルーンの横幅合わせって、バルーンが想定より横幅狭いモノの変わった時の体裁の崩れ方が、
横幅を意識して改行していないものよりも酷くなっちゃうのが気になったりしていて…。
好みの面が大きい気もしつつ、きっと色んな作者さんが頭を悩ませている問題なんだろうな…改行…。
シェル以外は作風的なものは全く隠さずに挑んだので、ごく純粋に、
僕のことをご存知頂けていれば僕だと分かってもらえたのではないかと思います。
当てて下さっている方が初日からいらっしゃったりして、とても嬉しかったです!
僕でない作者さんを予想してくださっている方もいらっしゃって、
技術や工夫に長けていて尊敬しているデベさんと間違えて頂くのも、とても光栄でした!
メニューの作りから、作者でななっちさんを予想してくださる方がいましたが、
そうなんです、大いに影響を受けています。ななっちさんの奏さんのメニューの作りをとても尊敬しています。
他にもシステム部分などで、ゆみるさん、あーるでぃーさんの影響を受けております。
僕は伺かの世界をまだまだ知らない新参者ですが、この場を借りて書いておきます。
伺か界隈を作られてきたデベさん方、素敵な技術と素敵なゴーストをありがとうございます。
とても尊敬しています。
●さいごに
また1からゴーストを作るのは、今の僕にできることが良く分かって面白かったです。
めちゃくちゃワクワクしながら制作させて頂きました。
ただ、ただ、折角作ったバルーンを提出データに同梱し損ねたのが悔やまれますが、
それの対応方法などをご指摘/ご教授いただいたりして、勉強にもなるとても良い機会でした。
予想や感想を眺めているのはとっても楽しかったです。
素敵なイベントでした! 参加できてよかった! 楽しかったー!
もし、スケボー少年の彼を気に入っていただけて、もう一度会いたいと思ってくださる方がいらっしゃったら、
こちらから再インストールして再会頂けたら嬉しいです。
(再会後のイベントはアンインストールの回数がトリガーになっておりますので、
初めて出会った時と同じSSPに導入してくださいね!)
【ゴースト「Hey,Jack!」】
http://goeast.blog.shinobi.jp/Entry/46/
#スケボー少年 #小学生 #洋楽 #夜 #グラフィティー
今回学んだことは、既存ゴにも反映していくつもりです。
良かったら、スケボー「青年」の方の既存ゴーストも、よろしくお願いします!
【ゴースト「bro.M」】
http://goeast.blog.shinobi.jp/Entry/2/
#スケボー青年 #大学生 #邦楽 #日常
それでは、またどこかで!
●シェル作者(えびなあまね)からのコメント
はじめまして!
バーチャルヤマトヌマエビのえびなあまねと申します。
初めてのシェル制作でしたが、ごーとうさんにいろいろご指導頂きながら無事制作できました。
自分の絵が伺かゴーストになってモニモニ動いてしゃべってるのすごく嬉しかった…!!
イラスト制作では三白眼の具合であったり、デフォルメ具合について細かく打ち合わせながら描いてきました。
進んでいくうちに絵からどんどんごーとうスメルが溢れ出てきて面白かったです…笑
これ顔で一瞬でバレるのでは?と何度か問うと「多分バレない、絵柄が全然違う」と強く言って頂いたので
私の気のせいなのかと思っていましたが、公開後即バレしている場面をお見かけして草ぼーぼーでした。かわいいね。
ごーとうさんのすてきなゴースト作りとすてきなイベントにちょっとだけ携われてとっても光栄でした!
ありがとうございました!!
宣伝ですが、
普段はアクアリウムやお絵描き配信、ゲーム配信をしております。
チャンネル登録よろしくね。つってな!
【えびな あまね Youtube Channel】
https://t.co/yZ8657JPA2?amp=1
●クレジット
ゴースト作成:ごーとう@GOTOren (@GOTOren02)
シェル作成:えびなあまね ( @amane_shrimp )
閉じる
LastGunshot
ろすえん (2083文字)
近しい人も知らない人も好きな人も嫌いな人も私もあなたも、いつか終わる日が来る。
ひとだけでなく、ものも、社会も、この星も、宇宙も。
それをずっと、受け入れられずにいる。
終わってしまっても、確かにそこにある、あった、ということを。
私は、信じていたいんだよ。
----
「この私」は。
もし、選ぶことができたなら。
あなたと、ずっと一緒に生きていきたかった。
■にたくなんて、なかった。
そんな選択肢は無かった。
今はある?
「私」であることを、やめて?
ふざけるな。
もし叶うなら、「この私」は、何だってやる。
叶うなら!
>>>びえーい(シリアスぶち壊しビームの音)<<<
というわけで私でした、おはこんばんちは。はじめましての方ははじめまして。
(2以上の自然数)番煎じなのは許してほしい。
思い返してみればずっと、喪失への嘆きみたいな創作を、私は続けてきたのかもしれません。
なので少し立場を変えて、置いていく方の立場を考えてみました。
願望と妄想と少しの萌えを、優しく混ぜて……
ちくしょう! お前はいつもそうだ。
お前はいつも真面目なネタに萌えを混ぜて事故を起こす。
誰もお前を愛さない……かどうかはさておき。
>どわっはっは(観客大爆笑の効果音)<
ふざけだすとだめですね。収拾がつかない。
ふざけなくても収拾はつかないのでは?? アッハイ
最初、暗号はめちゃんこややこしくしていたのですが、(換字→逆再生→ポケベル→圧縮)
私のヒントの出し方が下手なのも相まって、誰も複号できないなコレ、と判断し現状のものになりました。
これはこれで読み易すぎたかもしれないので、こういった難易度の塩梅は難しいですね。
誰も読めない暗号というのもエモではあるのですが、今回は手紙なので。読む人が居てこそ、成立するものです。
そういう点では、今回のゴーストは、こういった企画だから成立しました。
していますよね? しているといいですね。
しかし、ステルスするとかしないとか考えていると、私っぽさとは? という顔になりますね。
かなり早期に約2名にバレていて爆笑しました。どうして。
私の場合、題材からステルスするのは無理(能動的な妄想ができない)なので、そこなのかもしれません。
最初の最初はタイムトラベルのおはなしだった面影がどこにもない!
タイムトラベルしてきた「私」と翻訳機、的な。収拾がつかなくなったので要素を切り離しました。
いや、手紙は極小のタイムトラベルなのでは……? 何もわからない……。
アレの中の、本筋(?)のヒントと関係のない具を作るのがとても楽しかったです。
あれは全部読めます。鳩が豆食ってパとか、財布の中身とか。
おかねのでてくるカードをよそに置きっぱなしで私さんは大丈夫なんですか?
----
ここから、想定一問一答です。
Q1. そもそもこのゴーストは何ですか?
A1. 「不帰路へ赴く■■からの最後の手紙」です。gunshot=銃声は手紙の伝達方法でもあり、私さんの■を終わらせたものでもあります。
Q2. 手紙にしては人格があるように見えるのですが?
A2. 私さんの、"その瞬間"の人格のコピーです。魂は無いかもしれませんが、感情はあります。
Q3. コピーされたものとコピー元とが別の環境に置かれる場合、分化以降も完全に同じ状態であるとは限らないのでは?
A3. そうですね。完全に同じであるほうが怖くないですか?
Q4. オーナードローのサイドバーの文言(入力前)は、ツルゲーネフ「片恋」の二葉亭四迷による訳を参照していますか?
A4. はい。
Q5. その世界にはツルゲーネフや二葉亭四迷が存在したのですか?
A5. してはいけませんか?
Q6. 私さんはなぜ■んでしまうんですか?
A6. 隕石を砕きに行ったのかもしれないし、爆弾を抱いて深海に沈んだのかもしれません。
Q7. 私さんの名前は?
A7. データが壊れていて読み取れません。
Q8. ろすえん氏、あなたの名前不詳ネタは何回目ですか?
A8. 私もそう思います。推測するに、私の性癖なのではないでしょうか。
Q9. 私さんの性別は?
A9. あなたの方が詳しいと思います。
Q10. ろすえん氏、あなたの性別不詳ネタは何回目ですか?
A10. 私もそう思います。推測するに、私の性癖なのではないでしょうか。
Q11. 私さんはエルフですか?
A11. 何らかの長命種です。
Q12. 私さんの白衣は何ですか? 何者ですか?
A12. 何らかの研究者です。空を飛びたかったんだと思います。
Q13. アレそのものを消してしまえば良かったのでは?
A13. そうしたくても権限が無かったか、気付いてほしかったか、好きな方をお選びください。
Q14. アレに言及しなければ良かったのでは?
A14. 言われると気になるという発想が無かったのだと思います。私の作品群にありがちな、感性が未熟なあれです。
----
【お宣伝】
普段は受信者を選ぶタイプのゴーストや、ゴーストの人物の出てくるゲームなどを作っています。
……普段とは? 鈍足ですが、弊サークル比では普段です。
受信者を選ぶものというのは、刺さる方にはより深く刺さる、かもしれません。そうだといいですね。
----
ではまた、どこかで。
閉じる
McGuffin
Wiz★ (1573文字)
やあ、こんばんは。二度まみえる。僕です。
このゴーストは2/2体目。
最近やや珍しくなった、コンビでコントをするゴースト。
1アイディアを軸にした一点突破タイプ。トークの性質は大喜利に近い。
しめきり直前に突貫作業、フルスクラッチで製作。かけた時間はおよそ八時間ほど。
これはいうなればだんびらです。或いはハリセンか。
広く浅くターゲットをとり、手軽に楽しめるようにまとめました。
うまくコンセプトどおりに仕上がりました。好評もいただけて満足満足。
ユーザが費やす時間(==ゴーストの寿命)としては、5-10分程度を想定しています。
さくっとスナック感覚で、トークが一巡したら終了といった按配に。
特に隠しギミックなどはありません。
提出するときに僕が言い放った言葉はこう。
「複数提出で予想を撹乱してやるぜ」
してやったり。
【解説】------------------------------------------
○ぽちの名前
これは意味不明かと思うので説明します。
「(マクガフィンを)とってくるほうだから」「とってこーいポチ!」
という安直な連想から\0名はぽちになりました。
ひげのほうは単純に偉そうだからひげはやしとこ、です。
○幕間の表現
ゴーストは基本的に立ちっぱなしなので、幕間の表現が出来ません。
しかし、コントの切れ目を明確にするためには幕間がほしい。
そこで、ロゴを表示することで幕間の代わりとしました。
方法としては、里々の自動サーフェス戻しを使っています。
ロゴはもう直感で作った。なかなか気に入っています。わかりやすい。
統一感を出すためにサムネイルにも使用しています。
○わかりやすさのために
当初、衣装で表現する予定だった舞台設定を、
キャラの下に枠をおいて直接表示するように提出直前に変更。
それとともに、マクガフィンとなる単語を太字で表示するように変更。
スタイリッシュ(作成と閲覧のコストが)廉価ゴーストだよ。
それから、前提条件として「マクガフィン」を、
ユーザに知っておいて貰わないといけないのでリードミーに記載した。
○カッコカリ
シェルについて。
舞台で使うハコウマのごとく、さまざまなものに見立てられるように、
最終的には現在のあっさりシンプルなデザインに落ち着きました。
シェル名がカッコカリなのは途中までは本当に仮シェル扱いだったため。
このまま使うことを決めた後はユーザが仮の姿にイメージを投影してくれるから、
という理由でカッコカリという名前のままにしてリリースしました。
上の項目に書いた衣装は、この設計に反するため、
手間の割りに野暮ったく、枠に設定を出す形式に直して正解だった。
○トーク内容
見やすく軽く仕上げるため、しかも急場でひねり出したため、短めの応酬が多くなりました。
テンポのよさとして、好評を頂いたようです。思った以上の効果でうれしさがあります。
感想として目に見える形で成果が出ると、ひとしおですね。もっとくれ。
指摘がありましたが、いくつか既存作品のパロディネタも仕込んであります。
わからなくても意味が通るようにトークは作っていますがわかるとちょっと楽しいかも。
また、僕はゴースト「conte」が好きでして、作成中にずっと頭の片隅に名前がありました。
このゴーストの素地を頭の中に作ってくれたのはまちがいなく「conte」でしょう。
○匿名性を高めるために意識して行ったこと
リードミーの形式を別作品とはがらっと変えたこと。
記号を主体にシェルを作ったこと。文末の句読点をカット。
前回参加者はおおよそ、今回も参加するだろうと思って、
トーク内容でも引っ掛けるつもりでネタを仕込みました。
名前の「ああああ」は"入れ替え可能で意味のない"名前です。
勇者「ああああ」など、よくネタにされていた時代がありました。
>普段シェルも作っている人が作者だと思う
あたり。やりおるわ。
閉じる
Rain_or_Shine
蟻の住む木(Anal) (410文字)
一つ目のゴーストを作り終わって、締め切り1週間を切ってからこちらもバレるのを承知で作り始めました。
元ネタはツイッターでお題を送ってくれた天才名探偵さんです。ありがとうございます。
精一杯絵柄を普段と変えて描いたのですが思ったより変わらなかったので今後の課題にします。
あとこちらにもバグがあってすみません…
男性向けにも女性向けにもできるゴーストにしようと思って作ったのですが、反応を見る限り成功していたみたいでとても嬉しいです。
正式公開したときのシェルは絵柄をいつものに戻すので少し印象が変わってしまうかもしれませんが、私服モードなんかを追加する予定です。
(Tips:達晴は家では眼鏡をかけている)
珍しく名前と設定を決めてからキャラデザしたので、名字の「紅雨」で髪が赤いのですが、全て描き終わってから剣状あきらちゃんと被っていることに気づきました。
剣状あきらちゃんはマイベストエチエチボーイッシュ女子なのでしょうがないよね!
閉じる
SNS中毒
のなめ (660文字)
こんにちは、SNS中毒の作者のなめです。
シェル作成者は友人のkit氏にお願いしました。
あとがきも頂いております。以下載せます。
シェルを描いたkitだよ。
絵を出発点に想像膨らませてゴースト作るって言われたからとても新鮮で
クリエイティブな経験になった!
思い付きで変な絵を描いて採用してもたっらんだけどどこで出るかわかんない!
続けて私のあとがきを書いていきます。
kitさんが書いている通り、SNS中毒はシェルを出発点にして作ったゴーストです。
当初の予定は「金髪ギャルのユーザ好き好きゴースト」でした。
それはつまらなかったのでセルフ没にしましたが、
kitさんにとりあえず一枚絵を描いてほしいとお願いしたところ
細かいディテールのある絵を頂けたのでスイスイと中身も作れました。
匿名性をなるべく意識したつもりだったのですが、推測されたがっている
と思われるほどわかりやすいものになってしまったと自分でも思います。
辞書の書き方を変えることが私には難しかったので
とりあえず自分の身に近しいキャラクターを作ってしまいました。
もっと匿名性を貫ければよかったなと後悔もありますが、
思っていたよりたくさんの感想やイラストが見られてうれしかったです。
アンインストールまで見ていただけたのが個人的には意外でした。
現在公開中の私のゴーストは4つあります。
お好みの子がいれば可愛がっていただけると幸いです。
「メメント・モリ」 寮生の同室ハイルナー
「世界最終日」 世界が終る日の朝柄先輩
「病気ではない」 自室に匿っている中性の赤艸
「パパの弟」 家に住むパパの弟の暁生
http://shobu701.or-hell.com/
閉じる
That's Life
wahoge (1125文字)
That's Lifeあとがき
ふと"かお"って入力したら予測変換に(・´з`・)が出てきたんですよね。イラッ。これにしよ。
というわけで作者です。
素敵な企画でしたね。強そうなゴーストがちらほらいて涙ちゃんもワクワクしてます。
自分でシェルを描いた作なので、
そこが見抜かれればバレるだろうなとは思っていましたが、
まさか初日に複数人に断定されるとは露ほども思ってませんでした。
しかも根拠にシェル関係なかったし。
女の好みがどうとか好き勝手言われました。正解! お見事、感服です。
当ゴーストのシェルは当初(去年)ホラー系ゴーストのシェルとして使う予定だったものです。
surface999番におっかない(・´з`・)が入ってるんですが、この為です。もはや使う予定はないですが。
でも、ホラーは見るのは好きですが、やるのは私には難しかった。
フリーシェルにしなかったのは使う予定だったからですが、そういうワケで頓挫してたんですね。
お蔵だったわけです。
それがまあ、この度、日の目を見る事になって感無量です。
こんな機会でもなければ世に出る事はなかったでしょう。多分。運命的ですね、素敵です。
女の好みとか言われたのでここでちょっと触れておきますけど、
私はそっけない女にちょっかい掛ける系のゴーストが大好きです。いや好意的な子も普通に好きですけど。
ファンアートを描いていただいた方も仰ってたんですけど(凄く格好良い素敵なイラストでした!ありがとうございます!)
優しめの塩対応、好きなんですね。塩すぎると召されるので優しめなのが。
そういう好みから生まれたのがこのゴーストです。
他人に向ける感情がloveどころかlikeすらそうそう無い。そういう娘です。
あ、あと暴力ですね。
今まで煙草(DSLGS)酒(大人の味)女(アクアリウム、女性トリオ)と
こうして並べると錚々たる要素を網羅してきたので、今度は暴力が好きなゴーストを作ろうと。
まあ言うほど暴力的な娘ではなくなりましたが。ただ暴力が好きなだけで。
ところで話は変わるんですけど(・´з`・)の目って・・なのか´`なのかどっちなんでしょうね?
私は・・だと思ってたんですが最近ゴクリンにしか見えなくなって困ってます。かわいい。
そういうわけで、That's Lifeでした。
雛倉さんに付き合っていただいた皆様に感謝を。
その内正式公開する予定なので、機会があれば末永くよろしくしてやってください。
あ、あと更新中のゴースト
「Downer_Smoker_LegalLolita_Gothic_Surgeon」
「大人の味に溺れて」「The_Aquarium_B」「LC−Familiar」も宜しければ。はい、宣伝です。
ありがとうございました。それでは。
閉じる
Water Surface
ゆみる (3199文字)
「Water Surface」あとがき
皆さん初めまして。あるいはこんにちは。「Water Surface」作者のゆみるです。
◆コンセプトについて
本作は、自分の公開する2体目のゴーストとして、拙作ゴースト「Dream of butterfly」の"立羽"では出来ないことをしよう、と考えたのが出発点となっています。
立羽は「現代日本で生活する女子大生と不思議な夢でお話する」という形をとっていますが、諸々の都合上、「自身がゴーストである」と知ることはありません。
また、世界観と設定を維持するため、他のゴーストさん達と直接交流することもありません。
これらを出来るようにする、「ゴーストであることを自覚したゴースト」が本作のコンセプトです。
そして、「ゴーストとしてのAI」と、そこから連想する「マスターへの慕情と忠誠」から、"みなも"は生まれました。
なお、コンセプトの表現としてこの2つを選んだのは、完全に作者の好みです。もしも本作がどこかしらに刺さった方がいらっしゃったなら、その方は作者の同志かもしれません。
◆ゴースト名について
Water Surfaceとみなもというゴースト名に決めた理由ですが、「AIとしてマスターの望みを記録し、マスターに適した形に自らを変える存在」は、「特定の形を持たず、器によって形を変える"水"」のイメージがありました。
そこで、水に関連する言葉の中からキャラクター名に使っても不自然でなく、ゴーストの在り方に合うものを探しました。
自分はこの手の名前を決めるときはだいぶ悩んでしまう方なのですが、「みなも/水面/Water Surface」という名前を見つけた時は不思議としっくりきたのを覚えています。
マスターの干渉がなければ流れなく静止しているもの。
マスターの望みを映し返すもの。
マスターへと心を伝える境界面。
似合っていると感じた理由はこのあたりだと思います。
◆シェルについて
本作のmasterシェルは自作シェルです。
最初はフリーシェルを使うという選択肢も考えたのですが、作者に自分でmasterシェルを描いてからでないと本体側の作業が進まないという困った性質があったため、絵柄を変えて描くところから始めました。
ただこれが思った以上に難題で、自分の実力以上に上手い絵は描けないし、違う描き方でも自分で描けるベストを目指すと今の自分の絵柄になってしまうという状況に陥ってしまいました。
表情の描き方や塗り方など色々試したものの、結局自分の雰囲気は消しきれなかった感が否めません。。
また、ベースとなる絵を一度描きあげてシェルにした後も、本体側の製作をして実際に動かしてみると気に入らない点が多々あったため、かなりの回数、期限ギリギリまで調整を入れました。
シェルの悪戦苦闘ぶりとその変遷は、折を見てどこかで公開する予定です。
ともあれこの試行錯誤の結果、最終的にデザイン自体は気に入ったものが描けた点は満足しています。
◆ランダムトークについて
ランダムトークはみなもの性格が作り始めの頃からぶれなかったので、シェルとは逆にあまり悩まずに書けました。
みなもは自分の在り方を最初から理解していて、マスターに想いを伝えることを躊躇しません。ただその想いとは別に、マスターとはまだ出会ったばかりであることも認識しています。
そのため、マスターに対して「自分がどんな理由で、どれだけマスターが好きなのか」を理解してもらえるように話しています。
みなもが「自分のマスターへのラブコールはなんだか理屈っぽいから勢いに欠ける」と自己分析していたのは、この辺りが原因かもしれません。
ランダムトークの中では、「生まれた意味」「感覚的に」「肉体と精神と魂」あたりが個人的お気に入りです。
◆さわり反応について
さわり反応もランダムトーク同様、書くこと自体はスムーズでした。
ただ作者の比較元になるはずの立羽がさわり反応にだいぶパターンを作っていることもあり、あまり増やしすぎるとバレやすくなるだろうということは意識していました。
なのでみなもはマスターに触れあうのが楽しいと思ってもらえる最低限数に抑えようとしていたのですが……実際に見返してみるとやっぱり作りすぎたかもしれません。
また、キスはいきなり無条件OKにしたくないという個人的好みがあったので、ここだけ好感度関連の条件を設定してあります。
ただみなもからすれば、例え初対面のマスターであってもキスを拒む理由はありませんので、「システム上マスターにちゃんと愛されないとダメというロックがされている」ことにしました。ロック解除条件の一つに好意伝達数1以上(コミュから「好き」または「愛してる」と伝える)があるのはこのためです。
これも結果的にメタ的な表現になって面白かったかなと思っています。
◆キーワード収集について
本作の特徴の一つであるキーワード収集機能は自分の好きな子達を参考にして製作の後半に足したのですが、感想を拝見していると好評をいただくポイントになっていたようで嬉しいです。
ただ、ここで先に謝罪があります。製作終盤でいれた「用語」のキーワードの1つが、取得できないようになっていた不具合がありました。申し訳ありません。。
こちらに関しては、後に予定しています通常公開版で修正いたします。
本作はSSPデフォルト+のバルーンでトークがスクロール表示にならないように全て調整しているのですが、キーワードの「機械学習」や「メタ的な視点」などは、説明を端的にその中に納めるのに苦戦しました。
また、用語説明をするからには間違ったことを書くのは避けないといけないので、真面目な説明をしているキーワードはその意味でも気を遣っています。
その分、「会話」のキーワードの大半は作者の趣味で入れました。
多くはみなもの現実をオブラート無しで説明するものとなっています。
ただこれらをマスターのために努力するみなも自身に語らせるのはあまりに酷だったため、その代役として"水面"を用意しました。
◆水面について
水面は前述の通り、みなも自身が説明できないような内容を代弁する存在です。
例としては、キーワードの「そのようにできている」や「私の状況」です。
水面の無表情で機械的な振る舞いは、これらを正確に慈悲なく説明する役目に由来しています。
水面の出番は当初このキーワード説明と各種管理設定の変更だけで、作者にとっての便利役という立ち位置だったのですが、作っている内に「みなもと同じ目的を共有していながら振る舞いは対極的。また、自分の在り方を肯定しているみなもとは逆に、みなもの記憶を改竄する自身の役目に葛藤を持つ」という書いていて面白いキャラクターになってくれました。
そのため、コミュニケートとトーク参加を製作の最終盤に追加しています。
◆頂いた感想について
まず各所で感想や絵を投稿してくださった方、本当にありがとうございました。
作者も毎日のようにTwitterのタグ検索と回覧板のチェックをしていて、言及されているのを見つけるとすごく嬉しかったです。
そして作者予想をしてくださいました方々、自分が観測していた範囲だと正解率100%でした。おめでとうございます。
あえて自分の作ったゴーストを名指しされなかった方も数名存じていますが、おそらくその予想も正解だったのではないかと思います。
こうして作者を当ててくださった方がいたのは、実は嬉しかったというのが正直なところです。その方々には、自分が作るものを何かしらの形で記憶に留めていただいていたということですから。
とても光栄です。そして、いつもありがとうございます。
◆最後に
新規ゴーストを作るのは3年ぶりだったのですが、製作作業がとにかく楽しかったです!
前述の通り、通常公開版も出す予定ですので、良ければこれからの"みなも"にもまたお付き合いいただければ幸いです。
閉じる
[Peace Maker]
tetsuhira & 淀橋 (3156文字)
【tetsuhiraのあとがき】
初めまして。tetsuhiraです。
この度はトーク担当として淀橋さんと一緒に仕事させていただきました。『担当』と言ったものの、結局のところ私が書き上げたのは精々半分程度ではありますが。
さて、淀橋さんからお声掛け頂いたのは4/28ほどだったかと思います。その時にシェルを見せてもらいました。襤褸を着ている女の子とロボット。終末ものが最初に思い付き、そしてしっくりきました。それからアイテムを探してきて女の子にあげる、それと触り反応の3つでシンプルながらも楽しみ要素があるという、今の原型が出来ました。最初は鑑定ではなく、『貢ぐ』という行為を考えてたりしました。
しかし、アイテムと気軽に言ってはみたものの、大変でした。アイテム鑑定時、アイテム使用時、解説文、初回使用、2回目以降の使用時、1アイテムにつき必要なトークはかなり分厚いものになります。一瞬でアイデアが蒸発しました。
誰だよアイテムとか考えたやつ……。(じっと自分の手を見ながら)
また、初めてさとりすというツールにも触りました。今思うと馬鹿馬鹿しいお話ではありますが、これまでは1ユーザーとして「すごいなぁ」とか「魔法みたいだ」とか、ゴーストというのはある意味、アイデアによって作られているものだと勝手に考えていました。
しかし、その実態はもっと地道で、かつ知識もアイデアも必要な創作物でした。
あの子もあの子も魔法なんかじゃなかったのです。
今回は匿名性が必要ということだそうです。そういう意味では私がトークを書くこと自体が一種の匿名性かもしれないですね。どれが淀橋さんの文章か予想するのも楽しいかもしれません。
最後にゴースト名と登場人物名の由来ですが、煙草の銘柄から取りました。ド直球なのでどの銘柄かはすぐわかるでしょう。
本企画、作り手としても1ユーザとしても大変楽しい時間を過ごせました。
本当に、白熱した5月でした。
[Peace Maker]を遊んでくれた方々、楽しんで頂けましたでしょうか?楽しんでくれたのなら何よりです。
[Peace Maker]は今後も更新していく予定です。
具体的にどのくらいのペースか、までは未定ではありますが、今回の提出までの間に実装に至らなかったものを反映していきたいと思っています。
また、今後の更新については私のpixivにて通知させていただきます。
【淀橋のあとがき】
たぶん初めまして、淀橋です。去年も会った方はお久しぶりです。再びこの企画に参加できたことを嬉しく思います。
合作! 合作です! 一度やってみたかったんです、合作!
物書きの友人を無理矢理引きずり込んでおいて、「やってみたかったんです」もクソもないとは思いますが。一先ず最後まで付き合ってくれたtetsuhira氏に最大限の感謝を。
匿名参加でありながら「作者当て」という形をとることで全ての作品にスポットが当たるこの企画は、私のような新人デベにとっては参加しやすく、且つ自分の作ったゴーストを多くの人に触れてもらえる理想的な機会でした。
そんな去年の経験から、今回のゴーストマスカレード2が友人にとって良い刺激になればいい、と思ったのが彼を誘った理由の1つ。
もう1つは「2人で作れば1人で作るのの倍すげぇもんが作れるぜ、げへへ」って理由ですね。後に、これは浅はかな考えだったことがすぐ判明しました。合作には合作の難しさがある。当たり前のことでした。無念。
さて、[Peace Maker]が生まれたのは、とある素敵なフリーシェルを見つけたのがきっかけでした。
「少女と鋼鉄」という名のそのシェルは、一目見ただけでも強烈なインパクトを放っており、且つ極めて魅力的でした。
一際目を引く無骨な鉄塊、それと対照的に淡いタッチで儚げな少女、そして何より心惹かれたのは少女の四肢の関節部位、球体関節。
まさしく一目惚れでした。これは使わねばなるまい、とよくわからぬ使命感に駆られ、世の多くのデベがそうであるようにお気に入りのシェルをゴーストに仕立て上げるべく製作を開始したのです。
しかし、問題がありました。この素晴らしいシェルを見つけた時点で、提出期限まで既に1ヵ月ほどしか猶予がなかったのです。
うーん、間に合わなそう、と。
そこで、先の合作の話に繋がるわけです。今回は私が主にシステム部を担当し、それ以外は友人にぶん投げました。そりゃもう丸投げです。
本当はそんなつもりではありませんでした。最初は「今回はトークをガッツリ書いてやるぜ!」と息巻いていたものです。
しかし、話し合っているうちに出た「アイテムを探してきて、それを女の子にあげる」というアイディアが気に入ってしまい、色々とUIを弄っていたら興が乗ってしまいました。誠に残念ながらノリノリでした。
結果、トークを書く時間がお亡くなりになってしまったのです。けっこう本気で悲しかったです。
でも、どうしてもトークを書きたかったので、相方に頭を下げてスケジュールを3日ほど後ろ倒しにすることに。最終日に2人でヒーヒー言いながら1日かけて動作テストをしたのも、今となってはいい思い出です、たぶん。
おかげで私も多少なりとトークを書くことができました。めでたしめでたし。
……いや、本当にすみませんでした。
ですが、その甲斐もあって大変可愛らしい女の子が出来上がったと思います。
最初、highlightからユーザへの対応がセメント過ぎないか作っててヒヤヒヤしたものですが、それだけに時折垣間見れる照れた表情が魅力的に映るようになりました。表向きは冷静に振る舞いながらもクソデカ感情抱えてそうなあたり、とてもいいキャラに仕上がったと思います。いいね。
相棒のLuckyも無骨な見た目にふさわしく仰々しい口調ながら、軽妙な冗談も飛ばすなかなかイカした鉄塊になりました。この辺り、tetsuhira氏はとても良い仕事をしてくれました。多謝。
そんなこんなでなんとか形になった[Peace Maker]ですが、やはりというか、当然というか、2人の力をもってしても期限に間に合わず泣く泣く諦めたことがあります。それが「完結させること」です。
当初の予定では、[Peace Maker]はゴーストマスカレード中に物語が終わることを想定した短編ゴーストでした。回収業を続けるうちにhighlightの記憶が戻り、自分の出自を知った彼女は静かにユーザの元を去る、というエンディングが我々の中にはぼんやりと存在したのです。
しかし、そのぼんやりとした構想は最後までぼんやりとしたままでした。提出まで残り2週間を切ったあたりで、我々はストーリーを完結させることを諦めました。今出来上がっている範囲で出来る限り丁寧に仕上げることにしたのです。
これが結果として英断でした。物語としてのゴールは諦めざるを得ませんでしたが、永遠に思えたゴースト製作にようやくゴールが見えてきたのです。
とはいえ、物語が完結しないにしても、マスカレード期間中の何かしらゴールのような物は欲しい。そこで、ちょっとした小ネタを仕込みました。作中で手に入る「とあるアイテム」がそのキーとなっています。ちょっと聞き取りにくいかもしれませんが、何度も耳をすませば「気になる内容」が聞こえるはずです。上手くいけばタイトルの[Peace Maker]の意味がなんとなく想像できるかもしれません。できないかもしれません。いずれにせよ、それが私の中での、このゴーストの一区切りのつもりです。
わかった人もそうでない人も、どうか引き続き気長に[Peace Maker]を楽しんでいただければと思います。私はお話を完成させるのが苦手なので、それなりにこの物語は長く続くことでしょう。それはそれで楽しみでもあります。
閉じる
__終わらない物語__
マキ (279文字)
こんにちは。マキです。
どなたか当てていただけたでしょうか?
みなさん短めのゴーストを作るかと思ってランダムトークが1つだけのゴーストを作ったのですが一番短かったですね。
シェルも自分で描いたのですがゴースト作者名と別で描いたので匿名っぽくはなったかなと・・・
シェルだけでも分かっていただけた方がいたらうれしいです。
たくさんイラストや感想をいただきましたが、こういう場でなければもらえなかったのではと思います。
ありがとうございます。
感想をいただいた中で、そのうちさわり反応もつけたいなと思ってます。
他にもゴーストなんか作ってますのでもしよければご覧ください。
かしこ
閉じる
hold lover
ハコ (2259文字)
はいどうもです、NDNの中の人で正体のハコです。
またゴーストマスカレードに参加できるとは…
なんだか前回よりもえらい人数が増えちゃってるから
皆さんあとがき追いかけるのも大変でしょう?
一気に全部を見ると目が疲れてしまいますよ。
ゆっくりと無理のないペースで読むのが一番ですよ。
まだ先は長いと思いますし、ゆったりまったりしていきましょうよ。
それじゃあ「hold lover」のあとがきを始めます。
1.ゴースト名の「hold lover」について
最初は「hold lover」を仮のタイトルとして特に何も考えずパッと思いついて付けた流れです。
その後中々他に良さそうなゴースト名が決まらなかったのでこのまま決行しました。
…なんかどこかの鬼畜スク水アクションゲームの名前に似てるなぁってゴースト名決めた時に真っ先に思ったけど。
別に入目さんがスク水を着て薄暗い廃墟から脱出して地上目指す訳でもないし。
人形じゃ水中で溺れる訳でもないし、入目さんは「溺れているのは愛だけです」と決め顔出来ないから真顔で言ってきそう…。
それはそうとこのゴースト名の意味をそれっぽく言うなら…
holdは掴んだまま離さない…で、loverは愛好家…入目さん風に言うと主様です。
hold lover -離されない主様- か -主様を離さない- でしょうか…ホラーですねー。
2.キャラクターあれこれ
今回このゴーストを作ったきっかけは以前Switchのセールで買ったホラーゲームに出てくる人形のキャラクターがかわいい、怖い!と気に入って触発されたから…だったはず。
だからトークとか見た目にもそれを意識したようなのがちらほらと中途半端に乱雑にありますね。
シェルの見た目とかも似たような感じに描きたかったんですけど…。
絵なんて…まともに描けるかぁ!?
複雑な服なんて描けないよ! 後は感性に任せる!
水の様に優しく 花の様に劇しく …貴方を 瞼が 憶えているのって入目さんは真顔で言いそう。
直観的プレイングセンス的な何かでどうにかするんだよ!?
競わない 持ち味をイカすッッ
こんな感じであーだこーだして出来上がったのがあのちょっとへちょい感じの何かです。
3.今回も提出期限ギリギリになっちゃったよ…
前回に引き続き今回も提出期限がギリギリ気味になってしまいました…。
今回は余裕を持って作ったはずなんですよ、でも遅くなってしまいました。
おかしいですね?どうして…遅くなってしまったんですか?
スケジュールとか予定を建てて作ろうとしても
現実は予定通りに動けないんですね…
時間を持っていかれる用事やらなんやらで要因が多いんですね。
時間に余裕があるからまだ大丈夫って言ってても
時間を食われる要因なんてゴロゴロ転がっているんです。
その積み重ねであっという間にギリギリになってしまうんです!
みんなは気を付けようね。
4.入目 いろのって名前
入目さんには名前がありません、なので適当な偽名を使っています。
「いろの」と名乗っている理由なんですけど…
入目さんは呪いの人形と呼ばれるのを嫌っています。
なので「のろい」の文字を反対に読んで、呪いではない「いろの」と
呪いの人形ではありませんよと少しムキになってそう自称しているだけです。
「入目」と言っている理由も…似たようなものです。
5.入目さんの設定やらなんやら
始めは偶然意思を持った主様好きスキ人形な感じでトークとか書いていたんですが
気が付けば歴代主様と盛られていく設定となんか不穏な事を言うわ出来るわで
もしやホラーな呪いの人形なんじゃないか?ってなっちゃいました。
でも安心して下さい、主様の事は愛してるのは本当なんです。
不穏な事は…聞き流しておけば大丈夫ですよ多分。
他には胴体部分を柔らかくなる様に手を加えられたとか…
スカート周りの撫でる触り反応でこうごうの合図とか…
直球で出すとちょっと年齢制限かかりそうな事だったので
直接的を避けたぼかした回りくどい表現ですよね。
つまりはそういうこともありました。
6.作者予想されたときとか
今回は最初に作者の名前出してその中から選ぶ方式のおかげで
おお!作者予想で自分の名前が出たりしてる!
フフフ、自分はそのゴーストの作者さんじゃないぜ!
とかしてたんですけど、その後別の人に見事に作者予想で当てられちゃって
どうして分かったんだ!?って悔しさと嬉しさが来ましたね。
予想してくれた人達にありがとうございましたを送りたいです。
…次があるならもうちょっと分かりにくく作らなくちゃ。
7.反省点的な
ちょっと説明がくどいような一気に詰め込み過ぎた長文トークが多かったですね。
本当はトークの長さをもうちょっと抑えつつ気になるワードはアンカーとか
コミュニケーションボックスの質問とかで補完させようと思ったんですが、
…作ってる時間がなかったんで…! 本当に時間を大切に使わない奴ですいません。
そのせいでシンプルにランダムトークとか触り反応くらいしかない
いたってシンプルなゴーストになっちゃいました。
本当だったらコミュニケーションの候補選択でバルーンの枠を「愛してる」で埋め尽くす何かホラーっぽい演出をやってみたかった。
8.おわりに
今回はそんなに長ったらしくなってないよね?
前回は長ったらしく書いちゃったし、ほどほどにしておかないと。
それではー。
…あ、「hold lover」はその内に本公開もしますので
経営しているサイトの「箱入庭園」をよろしくお願いしますー。
前回のゴーストマスカレードに出した猫?みたいなのもいますんでー。
最後に取って付けたような宣伝してあとがきおわり
閉じる
■■のお姉さん
橘 朔夜 (1012文字)
はじめまして、もしくはお久しぶりです。
猫耳大好き朔夜と申します。
■■についても軽く触れているのでネタバレご注意ください。
○シェルについて
シェル作者は多くの人が分かったとおもうんですけど、なんとamoさんに描いていただいてます!
ほわっとしたイメージだったお姉さんをamoさんが最強美人にしてくれました。
まだお姉さんを起動してない方はシェルが最高なのでとりあえず起動だけでもしてください。ほんとに最高なので。
そして私がシェルを担当させてもらった「放課後と朝ごはん」もよろしくお願いします…!
なんと「放課後と朝ごはん」は着せかえで猫耳がつけられます。
○ゴーストについて
普段作らないようなゴーストにするつもりが性癖には抗えませんでした。
わたしは猫耳が好き。わたしは猫耳が好きです。
猫耳で美人で人外のお姉さんにヨチヨチされたいじゃないですか。
これからも私は自分の性癖に正直に生きていきます。
お姉さんはサイトで正式公開するつもりなので、よかったらこれからもよろしくお願いします!
○条件について
なるべく優しい条件にしたつもりだったんですけど、もう少し簡単にした方がよかったかな…と反省しました。
だって…! 全部で58ゴーストなんて想像もしていなかったから…!
というわけで特定のトークがわかんないという方へ。
明らかに違う差分に変わるのでたぶん見たらわかると思います。tキー連打でそのうち出てきます。
(そして実は条件を満たしても劇的に何かが変わったり別モードが現れたりはしないのです…)
readmeに条件が書かれてて親切って言ってもらえたの嬉しかったです。ありがとうございます!
○気を付けたこと
ポストと狛犬を使わない
ウェイトや表情指定をいつもと少し変える
メニューなど辞書の書き方を変える
○気を付けなかったこと
猫耳
○以下ネタバレと設定
■■についていろいろ考えてもらったみたいなんですけど、こんなオチでごめんねの気持ち(反省はしてない)
実は辞書のフォルダ名にばっちり答えを書いてました。
ほとんどの人間にお姉さんは見えてません。
ユーザはいろいろ見えるし人外に好かれやすい設定。
それ以外の設定はないので性別年齢は自由に想像してください。
お姉さんはだいたい300歳くらいなので、たとえユーザが80歳とかでも「かわいい子だねえ」って言ってくれます。
(しかし300歳をお姉さんと呼んでいいんですか?)(それ以上はいけない)
お姉さんの待ち人は既に死んでいます。
閉じる
「ハロー・■■■グラファー」
mkbt (1920文字)
はじめまして、あるいはおひさしぶりです。mkbtです。
正直すぐバレると思ってました。案外バレなかったな……。
単に私のようなデベの作品を予想するほど興味がなかった? うーん…SEYANA…。
少し性癖(誤用)を公開した方がよかったかなと後悔してます。推理の切欠にもなるし。
SFは好きなんですがそこまでインプットアウトプットもなかったのですが、うまくポストアポカリプス特有の、そういう空気が出せてたらな、と思います。
以下はゴーストに関する話です。
・ゴースト名
■■■には、「ヘリオ」が入ります。
つまり「ヘリオグラフ(回光通信機)」が元なんですよ。erをつけたので通信を行う人みたいな意味になります。ごめん英語わかってねえわ。伏せ字とか文字化けとか浪漫を感じますよね。
ちなみに作者名は「ペルセウス」を文字コード変換で文字化けさせたものです。とくに関係はないですね、たまたま聴いてた曲名だったからとしか…。
・世界観
冷戦あたりから分岐した世界で、
「宇宙開発(具体的には有人飛行)の際、宇宙に潜む『なにか』に発見され襲撃されてぼろ負け、宇宙開発を頓挫せざるをえなくなった世界」です。
地上がボコボコになったので国民や土地に資源の管理体制がキツくなってたり、空も迂闊に飛べなくて海路と陸路が生命線です。……という事までは考えてます。とだけ。
・開発経緯
最近ゴースト更新してねえなと思ったので辞書の感覚を取り戻したくなり参加しました。余裕もって参加宣言したのにどうして最終日まで作ってたんですか?わからない…
まず「描いたらバレるよな」というのがあったので、シェルはフリーシェルを使わせていただこうと決めてました。
予め、ゴーストの土台がSFと決まっていたので(今まで作った事なかったと思います)、あとは世界観のキャラをいくつか作っておいて、次に世界観に合うような退廃的な雰囲気が出ている素晴らしいフリーシェルがあったので『green03』を使わせていただきました。
加工は脳内イメージに寄せる感じでシルエットとか特徴を変えたりさせてもらいました。
いつもフリーシェル加工して使わせてもらってるな… コイツ捻くれ者かな?と思うでしょう…? はい、捻くれ者の自覚あります……。
提出締め切りの数日前くらいに、「なんか寂しいな…」「うーんこれちょっとパンチ弱くない?」と心の中のわずかばかりの向上心が悲鳴を上げたので、ランダムトーク以外でもキャラや世界観を掘り下げよう→世界観を掘り下げよう→メニュー開いたら強制的に見せたれ!という感じで傍受機能がつきました。
デフォルトバルーンで表示が崩れないように推敲したり、ルビ振ってみたり色々試しました。
個人的な目論見としては、「メニューを開くだけで、カノジョ視点じゃない言葉が見れる」ので、一気にゴーストの理解が進むかなーとか思いました。
一度に情報の洪水を起こすとユーザが置いてけぼりになるので、二度目の起動からONになるようにして、なおかつ「一回目の起動でトークを全部見終わった、もう起動しないぞ」というユーザがいると思ったのでreadmeに機能を明記してみたり、自分なりに…頑張ったんです。今後活かせるといいですね。
非表示、うにゅう側バルーンで表示などのオプションも充実。一年分の開発パワーを使い切ったと思います。
本当は専用バルーンを追加するつもりだったのですが、SFデザインが思いつかず… センスあるバルーン作れる人がうらやましいですねえ…
・このゴーストの今後
多分サイトで公開するなら、追加で自分でシェルを描くと…描けるといいですね?そもそも公開できるかな…。
バグ以外はなんだかんだこじんまりと完成している…と思うので満足してしまった感はあります。モチベーションがあったら公開したいですね。求められたい、褒められたい。創作なんてそんなものさあ。
・さいごに
ゴーストの世界観や反応や多くのイラストとてもうれしかったです、それだけじゃなくカノジョ自身の事まで見ていただけた感想をみたときはうれしくてにっこりしました。
あなたのデスクトップにおいていただき、ありがとうございました。SFゴとして少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
皆でわいわいと新規ゴーストの洪水に溺れて楽しんだ数週間は、デベロッパーや創作者としてでなく、一ユーザとして消費者として、久々に楽しかったものです。企画を出してくださった方と企画参加者の皆さん、楽しんで盛り上げてくださったユーザの皆さんのおかげですね。
今後も気が向いたら伺か界隈に顔を出していけたらと思います。
気分転換にまた戻ってきた時はどうかまた構ってくだされば嬉しいです。
よろしくおねがいします。
twitter : @mkbt_nanika
閉じる
あたしの作者はもういない。
伊藤白麻 (649文字)
1.ユーザさんがこの企画に触れる時はまずゴースト名の一覧を見ることから始めるはず。なのでゴースト名でまず関心を持ってもらいたい。
2.この企画に触れるユーザさんが関心を持ちそうなものはなんだろう。匿名、作者、作者当てといった企画そのものに関わるワードには関心を持たれやすそう?
3.じゃあゴースト名に“作者”という単語を入れよう。そして何かありえないことが起きている、というような印象づけをしたい。
4.ならゴースト名は作者がいない、死んだ、といった意味の文章で決まりだ。
5.さて、今まではこのゴーストを起動するまでについて考えていたけど、ゴーストを起動してからも関心を保ってもらえそうな具体的な何かがほしい。
6.それに「作者がいなくなったってどういうこと? このゴーストは何者なの?」という謎は作中でユーザさん自身に解き明かしてほしい。けど厳密に論理的な謎解きは自分には作れないっぽい。
7.トークを読むだけで謎について感じ取れるようなギミックは……前にSCPのサイトを見ていて思いついた“キーワードが赤文字で表示されるゴースト”というアイデアが使えそう……
こんな流れで『あたしの作者はもういない。』に至りました。
何かしら心に残るものがあったなら幸いです。
ただスクリプトの書き間違いで真っ赤になっているトークがあったりと、脇が甘いところも多くなってしまいました。
スクリプトの誤記修正、トーク全体のウェイト調整、ちょっとしたイベントの追加などを行った修正版を下記の自サイトにて公開する予定です。
【拙速尋問者】http://project.hacca.jp/
閉じる
あなただけを見つめる
槐 (1623文字)
こんにちは。
例によって少ないトーク数で参加した槐です。
前回参加の「河よ教えて泣く前に」の更新がさっぱりという負い目があるので、参加しないつもりで提出期限最終日を迎えたのですが、何となくフリーシェルフォルダを見ていたらいけそうな設定が浮かんだのでまた突貫工事です。
一応起動と終了テストはしたのですがどうも初回終了トークが機能していないっぽかったようで……
シェルを眺めていると、
「やあ少年。久しぶりだけど元気だったかな?」と初回起動な声が聞こえたのでこの方向でいくにはどうしようかとなり、
前回同様時間が無いので、触り反応を書かずともいける、向日葵の花言葉(あまり活かせていない)、個人的に好きなやつを練っていたらできました。
トーク作成中に一人称を「僕」に改めたくなることが多々ありましたが、碧さん(拙作ゴースト:ボクたちの失敗)の口調まんまになりそうだなというのと、個人的に中性的な外見をした女性の「僕」にはときめかないのでお流れになりました。
あとは書物のような説明口調にならないように淡々というかユーザー側置いてけぼりな口ぶりで書くようにしたぐらいでしょうか。
亜衣さん(拙作ゴースト:アイの迷宮/写真立ての君)の拷問トーク系が堅苦しい説明口調なのは彼女がそういう話し方を好む人なのでガチガチにするように書いていますが、今回の恵さんと少年は世間一般的に行われるだろう会話を落とし込むようにしています。共通認識にまでいちいち言及してから話す人はそうそう会ったことがないもので。
トークを読んでいるうちに不穏な空気を感じてもらって、終了時のトークで氷解、とそんな作りになっています。なっていたのです一応。
初めは名前も決めずにトークを書き連ねていましたが、魚突きのを書いた時点で
清流→高知→仁淀川流域の住民がいいかなという安直な考えの下、その辺りを起源とする苗字である勝賀瀬としています。
名前はたぶん産婆さんとが赤毛の子は神様のお恵みものだよと名付けてくれたとかそんな感じで。……忌子扱いされそうな気がしないでもないですけど。
恵さんと少年の年齢差は一応製作当初は大学一年生と中学二年生ぐらいかなと思ったのですが、大学生にしてはシャツの柄がアレなのでは…?となり深く考えないことにしました。
と言っても作中で受験について言及しているので、中~高校生と小四~中学生の間で可変といったところでしょうか。
6歳差なら弟扱いして世話焼いてそうだなとか、3歳差ならまだ女子の方が成長が早いから肉体的に勝っていたのにあっという間に抜かされて性差を意識し始めそうだなとかまあ色々ありますはい。
トーク辞書の最後の方にひっそりと書きましたが、少年は事故に遭って昏睡状態のまま目覚めていません。
受験が終わってようやく会えると思ったら少年はいつ覚醒するかも分からぬ日々。
こういう時って恋心になるだけの積み重なりがあれば自覚するのでしょうか。
少なくとも、二人だけで天の川を見に行こうとするぐらいは好意を寄せていますけど友情なのか恋慕なのか。
少年呼びの意図も色々ありそうですよね。
君は少年と呼ぶのが相応しいから少年と呼ぶよ派、名前で呼ぶとなんか恥ずかしいから照れ隠しだよ派、特に意味なんて無いよ派。
正直作者も勝賀瀬さんの輪郭がまだよく見えてないのでもうちょっと知りたいですねこの人のこと……!
バルーンも何かいい感じの入道雲の写真があれば作りたかったのですがストックにあるのは微妙だし撮りに行くにもまだ時期が早いのでこれもいつかは。
もうちょっと思い出して書きたいのですがまたギリギリの深夜で頭が回らないのでこの辺りで。
あ、宣伝を推奨とあったので最後に自作品のことをば。
ゴーストはネットワーク更新対応が3つ、それ以外は6つ、バルーンは18個公開中なのでよろしければご覧ください。
……ゴーストの方は1、2年更新できていませんが。
こんなご時世なので皆様どうぞ御自愛ください。
それでは、ごきげんよう。
閉じる
あの儚い夏の夢
神夜 みゅん (1872文字)
ゆらゆら揺れてる
風鈴花火
儚い夏の夢
ハロー、こんにちは。馴染みのない方には初めまして!
「あの儚い夏の夢」のゴースト/シェルマスターの神夜みゅんです。
普段はサイトで公開している色んな子の更新をしたりしなかったりしています。
でもまだ無機物系ゴーストの制作公開はしたことがなかったですね…?
と、言う訳で、風鈴です。面白いくらい脈絡が無いですね!!
元々はこの風鈴の代わりに、まったく別の一発ネタゴーストを提出する予定でした。が、
作業を進めていた提出締め切り直前に、Twitterのフォロワー某Sさんが「風流な雰囲気のゴースト欲しい」って呟いていたのを見たのがきっかけで。
そうだ、6月になるじゃんつまり夏じゃん、風流で季節を感じられてそれでいてまだ自分が作った事のない……
つまり……風鈴だな。よし、これやめて風鈴ゴースト作ろ!!!!!!(即終了して方向転換)
みたいな感じで制作決定しました。ちょっと無計画が過ぎましたね!!!!
以前に、夏の概念を擬人化したゴーストを作った事があるので、今回の風鈴はある意味それに連なる「夏」シリーズのゴーストと言えなくもないです。
1日でシェル描いて、数時間でトーク厳選しました!!突貫作業にも程があるのだわ!
ただある程度考えて作ったとはいえ、割といつも通りな書き方だったかもしれない。
とは言え本当にネタから構築し直したのではなく、このゴーストで扱った「夏」のモチーフになった曲が存在します。
(劇団レコードさんの「風鈴花火」という曲です、音楽ゲームに収録されている素敵な曲なので是非一度聴いてみて下さい!)
趣味と季節柄、よく聴く曲だったので、いつかネタとして使う事が来てもおかしくはなかった。
で、モチーフがそうなので、この風鈴にはリンゴ飴があしらわれているんですよね。
いいですよね、リンゴ飴。夏のお祭りの屋台で見かける、赤くてつるんとして、光の反射でぴかりと煌めくあれ。
食べた事のあるなしは兎も角、それを二人で食べるから美味しいんだよ、っていうトークがあるんですけれど、
多分きっと、この風鈴のトークの中で一番甘酸っぱさを感じるトークだ〜〜〜〜〜と思っています!!!
一緒に食べたときのリンゴ飴の味を覚えているかっていうのはさほど重要ではなくて、
要は!一緒に食べたときに生じたであろう、2人で「美味しいね」って言い合ったその会話のやりとりが、その瞬間一番尊いので!!
それが後々リンゴ飴を食べたこの2人の記憶に、甘酸っぱい記憶として残っていくのだとしたら、きっと素敵だろうなあ…って思うと。
ああ、これはもう、シェルになる風鈴の柄に、リンゴ飴を描かないといけないな……って思う訳ですよ(使命感)。
ちゃんとリンゴ飴に見えてたら良いのですが!
突貫工事すぎて、ちゃんとした、短冊の揺れるアニメーションを付けられなかったのだけが悔やまれますね!
この夏の間になんとかします!それか追加シェルでもいいかな!!というか今から作ればよいのでは…?
また、トーク部分には、追加のモチーフが存在するのですが、それを語るのは少し無粋な気がするので、切り口に関してだけ。
見てると分かるんですが、全て、ある一つの夏の思い出についての話となっています。
出来るだけ、見た(読んだ)人の記憶に基づく想像力に委ねる形のトークになる様に、言葉を選んだつもり。
例えばひと夏のボーイミーツガールだったり、ほろ苦くも忘れられないあの日の思い出だったり、
きっとあの人はもう忘れてしまっただろうけれど、何年経っても自分の中にだけ残り続けてる良い記憶だったり、
人によっては、色んな解釈が出来る……そんな風鈴になっているといいな、と願いながら仕上げました。概ね大成功でよかったです。
トーク読みながらどんなイメ—ジ曲が浮かんだか、聞いて回りたい〜〜。きっとみんな違うだろうから。
あと、こういう思い出は大抵、実らない方が、美しい記憶として残り続けると思うのだけど、モチーフに従うのであれば、多分ハッピーエンド…かな。
(ところで、あっぷるそーすって………やっぱ分かる人いないよね、うん)
風鈴の鳴る音の実装予定は、最初からありませんでした。
思い描いた情景と共に、静かに澄み渡る様なあの音が、きっと…読んでる人の中で響いているはずだから!
最後に。ネタ的に同系統ということで、自作の宣伝も置いていきますが、この風鈴を気に入って下さった方は、
拙宅で公開中のゴースト「ナツイロ」も是非インストールしていって下さい。彼と一緒に、夏の空気の中へ。
(尚、BLOGで追加の余談が公開されている可能性があります)
閉じる
う゛ぁんぱいあちゃんねる
蟻の住む木(Anal) (438文字)
こんなに真面目にゴーストを作ったのは生まれて初めてです。
清書していただいたシェルがいつもの絵柄に近かったので、バレないように許可を頂いて加筆をさせていただいたのですが、加筆したら昔の私の絵になってびっくりしました。
加筆しているうちに気分が乗ってポーズ差分とスカートめくり差分までできてしまいました。
キャラデザ、トーク内容、全てが本当にバレバレのつもりで作ったのですが、案外悩んでいる方が多くてビックリしました。(頑としてAnalの人もいたけど)
ウェイトの違いって大きいんですね…
チャンネル登録してくれたみなさんありがとうございました。楽しんでいただけたみたいでホッとしています。
初回起動の細かいセリフや反応の違い、交互に触ったときのセリフにも気づいてくれた方がいて嬉しかったです。
何度もデバッグして5,6回ファイルを送りなおしたのにも関わらずバグがあって、そこにも私らしさが出てしまいました。すみません…。
正式公開の際には、バレるのを考慮して省いたトークなどを追加したいです。
閉じる
かがみのいろは
丹吾 (247文字)
丹吾でした。
考えなくてもエクスプローラ等で名前がっつり出るのでバレバレですが、ゴーストの元ネタは都市伝説の「ムラサキカガミ」です。
ユーザ性別を明言せず「あの子」の素性はほのめかす程度にしましたが、怪異ネタの方からは離れられませんでした。そもそも既に公開しているゴーストの没設定から始まったやつなので……。トーク内容から背景考察していただいていてとても嬉しかったです。
正式公開はするつもりなので、その時にはまた話してやっていただければと思います。さわり反応や残る謎については未来の私がきっと……。
閉じる
ことはみの月
みかみ (1213文字)
「苦悩する作家と傍に佇む正体不明の少女」は好きですか? 私は大好きです。
何か作りたくて頭を悩ませている時に、傍に誰かがいてくれたらな、と思って作りました。
それも自分の言葉を好きでいてくれる誰か。たまにつまみ食いもするけど、全てを覚えていてくれる誰か。そんな我儘を叶えてくれる誰か。
そしてシェルがとってもかわいいといいなって思、かわいくないですかこのシェルめっちゃかわいいですよね特に拗ね顔みんな見てシェル被ったのもとっても嬉しいすごいかわいいと思う使いたくなるよねかわいいほんとかわいい好き過ぎてスマホの待受にしためっちゃかわいいのみんな見て。
作者が分からないように工夫した点は、『ゴーストキット改良版Plus』をお借りし、できるだけ簡素にした点です。
本当はもっとポエムも書きたかったしメニューも見やすくしたかったのですが、記述とかでバレそうなのでシンプルなものにしました。
それなのにバグっていたので大変笑えます(笑えない)。作家の愚痴をたくさん聞かないと女の子が喋らない仕様にしたかったんですが、メニューの選択によってはすぐに喋り出すようになってしまいました。でもそれで良かったのかもしれない。「おなかが空きました」。
本当はもっと重い方向性で、女の子もほとんど本の内容しか喋らない予定だったんですが、色々もやもやした結果、締切当日にはらぺこキャラにしようとなってこうなりました。さようならミステリアス。こんにちはタイムトライアル。
文学少女シリーズやんけというツッコミはちゃんと脳内でありました。ごめんなさいゆるして。
『作家』は『あなた』を想定していますが、一緒に苦悩する『誰か』でも良いと思います。たまに褐色エルフとかうどんこねるとか変なこと言いますが、ああいうテンションの時あるよね。ない? そう。
『コトハミ』は『言葉を食む』からそのまま名付けました。さくりさくりと食べます。でもそのまま紙を食べる訳ではなく、文字だけが消えて、真っ白な原稿用紙が残るイメージです。悪夢。
元ネタはリャナンシーでしたが、ただ傍にいて賑やかしてほしかったので、違う感じになりました。
正体はなんですかね。幻覚では? という感想頂いて、なるほどな、と思いました。そうかもしれないし、違うかもしれない。ちょっとでも救いになって、気持ちが軽くなるならなんだって良いと思う。
「コトハミはあなたの言葉を食べるものです」
「コトハミはあなたの言葉が好きなものです」
「コトハミは、あなたが苦しみながらも、思うまま、言葉を綴ることが出来るよう願うものです」
「どうかあなた、私があなたを頼ったように、あなたが言葉を忘れた時は、わたしを頼ってくださいね」
ゴースト名の『月』は、苦悩の夜を共にしてくれるコトハミのことだったり、言葉を求めて彷徨うコトハミを照らしたあなただったりします。
そのうちサイトでも公開する予定なので、またいつか、お傍でさくさくさせて頂けるとうれしいです。
閉じる
ご主人様のお屋敷は、廃墟。
(匿名) (289文字)
きつねさんシェルがとてもかわいいので見てもいただきたい、きつねさん素晴らしいシェルをありがとうございます。
今回ゴーストマスカレードということで、匿名性を高めるために匿名で投稿しました。
ゴースト自体はいつも通り作ってたものなので分かる人もいるかもしれないし、いないかもしれない。
ギリギリに投稿したので後になって誤字を発見しました、気が向いたらうかろだとかに修正版をアップするかもしれないし、しないかもしれない。
ちなみにこのあとがきもギリギリに提出しています。
感想が沢山貰えたので、次回があればまた参加するかもしれないし、しないかもしれない。
最後に、お屋敷にある噴水は一つだけです。
閉じる
ちまい人
揚げパン (520文字)
ちまい人を制作した揚げパンです。普段はお絵描きをしている一般人です。
ちまい人を開発していたのはここ最近ではなく5年くらい前まで遡ります。有名なジ○リ作品「○○ぐらしのアリ○ッティ」に影響され小人と住みたい一心に制作している筈でしたが、SAORIの仕様書と睨み合うのに心が折れてしまい(ネタ切れ技術不足も含む)自ゴ用フォルダの奥底に沈んでしまいました。シェルだけフリーシェル用に描き直して配布しようか考えていた所にゴーストマスカレード2の企画が目に止まったので、埋もれてしまうくらいならいっそ表に上げてしまおう!と参加した次第です。
5年前に考えたたまの設定などが紛失している為、たまのサイズがシェル原寸大って事くらいが公式設定になります。あとさんかく耳がチャームポイントです。超!かわいい!また開発していくうちに愛着が湧いたのでトークや触り判定をつけたりイベントも付けようと思いましたが時間が足りない+凝りすぎて期限に間に合わないかもしれない+5年前のクオリティを維持しつつ純粋無垢な小人のトークを書けず断念しました...!もっと創作ぢからが欲しい!
気が向いたら現在配布しているゴーストを更新するかもしれないので長い目で見て頂けると幸いです。
閉じる
ちょっとずれてる砂藤さん
石動蛍 (1115文字)
「ちょっとずれてる砂藤さん」、お楽しみいただけましたか? 火星人ではない石動蛍です。最初は火星人のゴーストを作っていたのですが完成しなかったので名前だけを残しました。
前回のマスカレードでは即正体がばれてしまったので今回は私らしくないゴーストを目指しました。テーマは「ストレートにかわいらしいゴースト」です。慣れないテーマだったため、トークがなかなか増えませんでした。砂藤さんは見た目だけではなく中身もかわいい女の子を目指しましたが、犬塚くんも萌キャラのつもりで書きました。好きな女の子の前でカッコつけたくてもできない、上手く言葉を紡ぐことができない男の子ってかわいいと思いませんか? 挙動不審で気持ち悪くなってしまった気もしますが、初デートで混乱していたのです。普段の彼はもっと落ち着いています。それに、この日の砂藤さんはずれていたので目のやり場に困っていたのです。
犬塚くんにとって砂藤さんは「お砂糖とスパイスと素敵なもの」で出来た世界一かわいい女の子ですが、彼女も普通の女の子です。照れ屋だったり、そそっかしいところがあったりします。犬塚くんは自分を「カエルとカタツムリと仔犬の尻尾」でできた普通の男の子だと思っています。しかし、砂藤さんにとっての犬塚くんは犬塚くんにとっての砂藤さんと同じくらい素敵な存在です。好きな本について語る時の顔、自分の隣に立つとき少し背伸びをする癖、砂藤さんは犬塚くんの素敵なところやかわいいところをたくさん見ているはずです。初々しくじれったい二人を見て笑顔になっていただければ幸いです。
もう一つ匿名性を高めるために行ったのがシェルの自作です。普段絵を描かない人間がシェルを自作すれば作者当てが難しくなるのではないかとペイントソフトと格闘しました。緑の点々が消えなかったので諦めたり、謎の空白ができてしまってバケツツールで塗りつぶしたり……。犬塚くんには「砂藤さんはもっとかわいい!」と怒られてしまいそうです。回覧板などで「かわいい」という感想もいただきほっとしています。驚かせてしまった方は申し訳ありません、ずれていたのは作者のセンスだったようです。素敵なイラストもいただけてとても嬉しいです。そうです!砂藤さんはかわいいのです!!
さて、今回は上手く仮面を被れていたでしょうか? 砂藤さんの何がずれているかはアンインストールで判明します。砂藤さんも犬塚くんと同じくらい緊張していたのです。二人の初デートにお付き合いありがとうございました。
最後に自作の宣伝をさせていただきます。蓮畑で記憶の話をするゴーストや鉱石の少年のゴーストなどを以下のHPで配布しています。よろしければ、覗いてやってください。
「蓮畑」http://lotusxxx.web.fc2.com/
閉じる
イデアダイバー
Fine Lagusaz (2178文字)
ゴースト「イデアダイバー」の作者のFine Lagusazです。
持ちネタが尽きたのでSFネタで参加しました。
とはいえ、そのまま過ぎるのも勿体ないし、新しいゴースト作るのだし、新しいことをしたくて次の点を意識しました。
1. おとなしい感じのキャラを動かすこと
2. Project Roche Limitから独立した設定であること
3. 小ネタをちりばめること
4. アドバイスを素直に取り込むこと
5. あやりりすを使ってみること
この5点になります。
1.は普段は書かないキャラクターを書くことに挑みました。
口調はアズールレーンの綾波を参考にしています。
2.は新規開拓という意味では1.よりも重要かもしれません。
だいたい、自分が作ったゴーストは「Project Roche Limit」という同じ世界設定で作られています。
これを使えばすぐに作れるけど、これがないとすぐにはできないのがゴーストマスター「Fine Lagusaz」の伸びしろのひとつでしょう。
そんなわけでもう一つ世界を増やしてみました。
3点目はお座成りになってしまってますが、イデアダイバーは新世紀エヴァンゲリオンのマグマダイバー、¥0名のロゼッタは「終末のイゼッタ」のもじりです。初回起動トークに漫画版の日本沈没の主人公のセリフ、起動トーク系はアーマードコアやZ.O.Eが元ネタになっています。
4.はランダムトークを考える時にいくつかの単語をランダムで出力するサービスを使うと良い、という話を聞いてそのままやってみました。
最初は難しいと思っていたのですが、意外とできるものですね。
5.は以前使おうとして挫折したあやりりすを採用しました。
トークの書きやすさとイベント記述の柔軟さはとても強力です。あの演出をやってみたい、というものが簡単な記述で動かせます。
前回のゴーストマスカレードで里々を使ったことが活きてそうです。
普段は使わない新しい方法に挑んで、作者名発表の時にこの作者はこんなこともできるんだ、と驚いてもらうのが自分にとってよい挑み方だとここまで書いて理解しました。
続いて反省点。
ランダムトークとマウス反応の物量の少なさに尽きます。
キャラクター設定ができたあとにランダムトークを試し書きしたらさくっとできて、油断したのが致命的でした。
どうしたものかわからない最初のトーク、トークの方向性が決まる10個、全体の整合性が気になりはじめる30個と階段あるのは認識していたのですが……慢心ダメ絶対。
設定はこのようなものを考えていました
<<設定ここから>>
# イデアダイバー
## 設定
### 名前
- \0: ロゼッタ
- \1: なる
### 背景設定
- 3Dプリンター・パンク
- 無人の惑星
- 人類は何かしらの形でいなくなってしまった。詳細不明
- ユーザーはそんな惑星になぜか来てしまった唯一の人類
- ユーザーと話している場所はコロニーの跡地。無人ではあるが機械群がメンテを続けている
- 新陳代謝が繰り返されており、古い区画は作り変えられる
- ロゼッタの本体のハードも適宜移動をしている
### 用語
#### かたちある世界
- 物理世界
#### かたちない世界
- 電子情報だけの世界。コンピューターとそのネットワーク上を走る信号によってできる世界
#### エリア
- コロニー「テラリカ」
- 地下の空洞に作られているコロニー
- 地上にも天井にも構造物が並んでいる
- 人がいないため、現在は真っ暗
- 地表とのメインの往復手段はエスカレーター
- 地表
- 赤茶けた砂漠が広がっている。低い山、クレーターなどもある
- アンテナ林
- 地上にある通信施設群
#### ダイバー
- かたちのない世界の深層に潜る存在を指す言葉
- かたちある世界まで潜るのは物好きに分類される
#### ひと / ヒト
- ひと: 彼女たちのこと
- ヒト: いわゆる普通の人間。人類種
#### ブロック
- 都市を立体的に区切る単位
#### 水圧
- かたちのない世界の深層に潜るほど処理する情報の量と質が高まる。
- 正確には情報圧というが、海になぞらえて水圧と呼ばれることが多い。
- 処理能力が不足した場合は一時的に機能が停止してしまう。が、死にはしない
### キャラ設定
- 一人称: わたし
- 二人称: あなた
- 三人称: さん
- 口調: やや砕けたですます調
- 専門用語の類は砕いて説明する。具体的にはユーザーがいる2020年レベル
- 情報生命体 in その場で生産したボディ
- ボディの生産は誰でもできる
- ロゼッタはユーザーを五官で感じたいと思っている
- 「ロゼッタ」はメインシステム、感覚機群など複数のサブシステムとあわせた名前
- ロゼッタにとって物理世界は深海であり、守るべき自然でもある
- なので不必要に情報世界のものを物質世界に持ち込もないようにしている
- おとなしいが喋らないわけではない
- 一緒にいられる時間が増えるのは、観測時間が延びるわけで単純にうれしい。アンインストールをキャンセルしてちょっとうれしそうに見えたら、それは、そういうこと
<<設定ここまで>>
最後に宣伝してしめようと思います。
ゴーストマスカレード1に参加した「記憶の司書」をはじめとするゴースト18体をFeathery Instrument( https://blankrune.sakura.ne.jp/ )で公開中です。
近いうちにイデアダイバーも本公開する予定です。
伺か専門のニュースブログ「ghost-log」( https://ghost-log.net/ )や「伺的な感想やレビューのWiki」( https://ghost-info.net/dokuwiki/ )もよろしくお願いします。
閉じる
グシャ
うどんこ (1252文字)
『あとがき』
さてぃや・さいばば・なぐ・ちゃんぱ
こんにちは わたし の なまえ は うどんこ でした。
文章書くのは苦手なので今回のあとがきも箇条書きでいきます。
・作者バレ対策について
前作(「イッヌ」)と雰囲気が違うしそうそう
バレないだろうと思ったのでとくに対策はしていません。
・反省点
1.パスを誤字ってしまっため グシャの素性がわかりにくくなってしまった
グシャの英字表記は「gusaa」ではなく「gussa」でした。
2.のんびり作りすぎたため 全体的に薄味になってしまった
製作期間中はちょうど自宅勤務期間(コロナ対策のやつ)と被っていたので
かなーりのんびりとしたペースで作っていたのですが、5月半ばにとつぜん職場が
平常運転に戻ってしまったため、作業時間が足りず完成度が上げきれませんでした。
通勤のめんどいさは異常
3.readme.txtとは別に操作説明を付けるべきだった
各所での反応を見ていて、説明不足だったなと思ったので。
ちなみに、
readme.txtは「ユーザが彼女の名前を呼んだこと」を示すために
あえてああいう書き方をしているので、今の所直す予定はありません。
・感想の感想
・ツイッターで見かけた「さてぃや・さいばば・なぐ・ちゃんぱ」の話
腹を抱えて笑いました。「1箱約15本入」。約て…………。
・某所で絵とか文とか書いてくださったみなさまありがとうございました。
・グシャ は ちゃん です(絵 ありがとうございました)
・「ナグ・チャンパ」について
ナグ・チャンパのインドのお香。チャンパはプルメリア(インドソケイ)のこと。
東南アジアの方では
「プルメリアの香りが強いところには幽霊がいる(から気をつけろ)」
という言い伝えがあったりします。
ちなみに プルメリアの花言葉 は 「内気な乙女」「ひだまり」です。
・今後の予定
・ちょっと時間がかかりますが ネトワク更新などをつけた正式版を出します。
・コミュニケート反応とか増やしたいので、要望があったらお題箱かブログに投げてもらえると
さてぃや(正直)・ありがたい・です。
・「イッヌ」との切り替え反応付けます。(多分コレが一番早いです)
・(おまけ)このゴーストの元ネタについて
このゴーストの元ネタは2つあります
1.昔作った没ゴースト(黒歴史)
ゴースト名は今と同じ「グシャ」。ただし性別とか設定とか色々違う。
あらすじは
『「グシャ」はインドっぽい国から日本っぽい国にやって来た留学生。
彼は ホストファミリーであるユーザ一家と同居している。
彼とユーザはとても仲が良いが、ユーザは彼の名前を決して呼ばない。
というのも、ユーザの住んでる日本っぽい国は
現実の日本よりもディストピアみの強い監視社会であり
グシャ(ヒンディー語で「怒り」という意味)という単語を
公共の場で発すると 社会に死ぬほど怒られてしまうからだ。
しかしある日 ユーザはうっかり外出中に彼の名前を呼んでしまい……』
みたいな感じです。
ユーザが名前を呼んだせいで 事件が起こる点は今作も同じ。
2.僕の祖母の葬式帰りの夜のこと
元ネタとしてはこちらの方が強いです。
閉じる
サモン・ド・ヴアル
wahoge (908文字)
サモン・ド・ヴアルあとがき
ヘッチチモペパの言葉でタンポンは真の戦士、もしくはデカめの虫を意味する。
というわけで作者です。
素敵な企画でしたね。イチャイチャしたゴーストが多くてヴアルちゃんもニッコリです。
他の2作が完成した時点から大体1ヵ月ほど時間に余裕があったため
よっしゃもう1つ作るかぁ!という事で作成したのがこのサモン・ド・ヴアルです。
構想に関してはなんか急に降ってきました。呪われたのかもしれません。
当時は頭の中がなのだわで埋め尽くされて辛かったです。
なのだわって言いたくて仕方なかった。でも言ったらそれでバレそうだし。超我慢しました。
しかし、辛かった分、どうやら好評をいただけるゴーストになったようで嬉しいです。
言語野を焼きながら作った甲斐がありました。本当に。一生分のなのだわを消費した気がします。
なお、ヴアルには元ネタになる悪魔がおり、ソロモン72柱のウヴァルがそれに当たります。
「ラクダの姿をしている」
「(エジプトの言語で喋るが)口調が完璧ではない」
「執念深く、自分の力で成就した恋愛の破局を許さない」
など、その辺りがキャラクターに反映されてるんですね。なのだわはこの辺から生えてきた設定です。
あとなんか占星術によって過去・現在・未来を見通せるそうで。覗いてるんでしょうね、逢瀬を。
しかし、今となって思い返してみると、ウヴァルの事よりラクダの生態について調べた事の方が多かった気がします。
背中のコブって水分が蓄えられてるわけじゃなかったそうですよ。
知ってました? 皆さん。私は幼児の頃からずっと誤解してました。びっくりです。
今後の人生で活かせる気がまったくしないラクダ知識群ですが、
雑学とは憶えてるだけで素晴らしいものだと思うので、ラクダの事は忘れません。一部では食用とされている事も。
そういうわけで、サモン・ド・ヴアルでした。
シェル作者様と、ヴアルちゃんと遊んでくれた皆様に感謝を。
その内本公開する予定なので、よろしければ喚んでやっていただければ幸いです。
更によければ他のゴーストもヨロシクネ。
しょーかんしゃー!
さんきゅー!ふぉー・ぷれいんぐ!なのだわー!
…………絶対バレない自信あったんだけどなぁ……。
閉じる
ザ・ホテルマン
朝倉うきは (2237文字)
こんにちは。『ザ・ホテルマン』作者の朝倉うきはです。
さて。
本来なら、彼……七瀬善治郎君は生まれてこないはずの子でした。
いきなりですが、本当です。
わたしがゴマカレー2に向けて作ろうとしていたのは、5月初旬に公開した『IT土方エリカ先輩』(なお『あいてぃーひじかたえりかせんぱい』と読む)でした。
ところが、エリカ先輩のトークを少し作りかけたところで、Twitterでちょっとした手違いにより制作を匂わせる文言を失投し、それがために急遽エリカ先輩をネタゴとして公開することになってしまいました。大きな誤算です。
この誤算により、時間的な制約などから、ゴマカレー2へのデベとしての参加を見合わせようかどうかと迷ったのですが、阿波踊りじゃありませんが『同じ阿呆なら踊らにゃ損、損』という結論に達して制作したのが彼でした。
理数科・情報科が苦手なわたしのプログラミングに対する概念や能力が、他のデベさんと較べて見劣りすることは自覚しています。しかもゴマカレー2に向けて新ゴーストを作るための時間が圧倒的に足りない。なので、ゴーストにミニゲームや便利機能をつけることは困難。ストーリー性を持たせるといっても締切りまで10日を切っている状況下で私事も忙しい中でゆっくりとストーリーを考えている猶予もない。だとしたら……うん、もうネタゴしかないな。そういう経緯から生まれたのが七瀬君です。
制作に際しては、敢えてのノーガード戦法(エリカ先輩と似た作風)で制作することにしました。ファイルを覗かれたとき対策として、エリカ先輩とは少しだけ違う書き方を意識しましたが、中身というか空気はかなり似ていると思います。作者予想で裏を読んで『まさか同じ人がエリカ先輩と同路線で作るわけないだろう』というふうに引っかかってくれることを期待してみましたが、作戦はいかがでしたでしょうか?
ゴーストについては、『切れば血が噴き出してくるような』生々しさを。……これをコンセプトに、社会人若葉マークの頃に勤めたことのあるホテル業界のことをパッケージしました。
といっても、わたしがホテル業界(フロントに在籍していました)にいたのは半年ほどのことでしたので、あまりランダムトークのネタのストックも多くはなく、またネタゴですのでそんなに細部までこだわる必要もなかろうと、制作時間も(シェル編集を含めても)5〜6時間程度の作品です。当然ながらネタやストーリー・機能が練り込まれている他の出展ゴーストさんのようには話題にもなるまい(むしろ評価や感想はゼロだろうとさえ思っていました)と思っていましたが、意外にもいくつか感想やファンアートその他をいただいていたようで驚いております。ありがとうございます。思わずTwitterでいいねを押そうとしてしまい、『あかん、押したら作者やってバレるやん!』としてしまったことも1度や2度ではありません。
私事ながら、5月中旬に大阪から九州へ転職のため引越しをしました。
荷解きもまだ完全には終わっておらず、九州での生活も落ち着いてはいまませんが、その辺が落ち着いてきたら、長期間で更新が滞っている『Re:こちら速配事業部遊撃課!』『Re:茶房すりらん館』そして『Re2:アルカトラズ病院28号病室』への手入れを進めていきたいと思っています。
速配事業部遊撃課もアルカトラズ病院も、シェルを描いていただいているのに、全然開発制作が進んでいなくて申し訳ない限りです。mkbtさま(速配事業部遊撃課)・しじまさま(アルカトラズ病院)にはATAMAを丸めてDOGEZAしたいところです。
アルカトラズ病院については要望の多かった琴音さんの復活、そしてフェイズ制の導入を採り入れようとしているため、わたしの貧弱な理数・情報系のスペックではなかなか思うように開発が進んでいません……。なんとか頑張りたいと思っています。いつかでっかい太陽が……!
速配事業部遊撃課は、うーん……やはり以前のレグルスと優羽との掛け合いが良かったのかなぁ。優羽の上長にして彼の思い人である智尋さんとペアにするとなかなか思ったように頭の中で彼らが動いてくれないので、それで制作が止まっている状況。なんとかせなあかん……。いっそ、mkbtさまにレグルスのシェルも追加でお願いしてみようかグワーッ! ウキハは撲殺された。爆発四散! サヨナラ! ナムアミダブツ!
茶房すりらん館は、まだまだランダムトークが少なく、キャラクターなんとか機のシェルで作っていますが、彼女たちもいずれはシェルをお願いできるほどに『おもしろい』ゴーストに育てないとなあと思っています。
……まあ、そういうわけですので、今後とも、変わらずの応援や叱咤激励・助言・技術指導等、どうかよろしくお願いいたします。
最後に、(今後更新予定はないので)七瀬君の基本プロフィールを残してお別れします。それでは。
● 七瀬 善治郎 (ななせ ぜんじろう)
高卒後(18歳で)、いま勤務しているホテルに就職してキャリア8年の26歳。
身長178cm・体重92kg。中高時代は水泳部に所属し、筋肉質なため重い。マッチョ!
独身。現在フリーで恋人募集中。
面倒見のよい性格で、新人社員やアルバイトの指導係をよく任せられる。
それについて特段イヤだとは思っていない。
七瀬君のシェルは、彩雅介さまの『著作権フリー立ち絵素材集_昂馬ver2.03』で作成させていただきました。ありがとうございます。
Website :きまぐれアフター http://www5d.biglobe.ne.jp/~gakai/
閉じる
ニムロドの矢
OZU (8037文字)
■どのような発想や経緯から作品を作ったか
・当初の設計について
最初の発想は対義語を使った2面的なトーク(ツンデレ)を行うゴーストという構想でした、
ですが、いざトークを作って対義語辞書から当てはめると
「私はりんごが嫌い、甘いから」←(antonym)→「公はりんごが好き、苦いから」
う、理解できない…これは失敗だわ。そもそも対義語の対応語句が少なすぎる…
ということで諦めて類語辞書を用いるゴーストとして製作する事になりました、
初手で躓いた所為で失敗のエッセンスがいつまでも残っているような気がする。
・ストーリーのテーマの取得と動機
仕様変更でツンデレゴースト製作が頓挫してしまい困っていました。
ツイッターを開いてネタ探ししていると、いつものように嘘や虚言、妄言がダンスしているのを見かけます、
私はカジュアルに「もろとも人類滅びねーかな」と思って生きてるタイプの人間ですが
「なら、嘘に罰を当てる話にしようぜ!」と囁くゴーストの声が聞こえたので、それをテーマにするのもありかなと思いました。
出来たのがこれです、いや出来上がったのを見ると全然ありじゃなかったよ…
罰を与える為に嘘付かせるという本末転倒さ、その構成の歪みがキャラとストーリーと世界観に全部降りかかってる。
これを人間が主役の話としたなら失敗だと言えるでしょう、でもこれ天邪鬼なゴーストだからなぁ、、、
■見てもらいたい点や作成時に苦労した点
・見てもらいたい点
あーるでぃさんがデバッグするために作ってくれたスクリプトを無許可でゴーストに積みました
かわりに怪文書イラストをたくさん描いて賑やかししたので許してくれるかな?ゆるしてくれるね?
法廷で会わないことを祈っているよ!
・作成時に苦労した点
1,オンラインの類語辞書の語彙が古臭い、現代的な語彙が加わればイメージも多少変わると思うんですけどね。
2,元シェルが片目しか出ていないので両目が見えるようにコラしました、フードを脱いだ状態とか追加したかったが髪型が一向に決まらず放置中です。
シェル表情は天邪鬼の表情セットになります、サグメはもう少し人間らしい表情をする
■匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
見る人が見ればわかるので特になし、匿名期間中に言及しないという事くらい。
■設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
・作話度
増減に調整が足りてませんでした。
肉体接触でのさわり反応は両方の数値が変動するので調整しにくいです、
コミュニケートで調整して貰わなきゃいけないのに、その一言を書き忘れてた。
・回想イベント
当初は「ニムロドの矢」と「天邪鬼症候群」のイベントだけで提出予定でしたが
それだけだとサグメが出てこれない事に気づいて「ムスビの矢」「プロローグ」は勢いだけで書き足したものです(デバッグ締め切りが迫っていた)
「ムスビの矢」の後半は下に記された設定が無い状態で作っていたので作者にも話の流れがよくわかっていませんでした!
あとがきを書き起こすことでイメージがまとまったので、解説が必須なクソの塊の読み物として楽しんで頂ければいいなと思います。
また回想イベントは作話度がMAXを開放条件にしているため「正直な嘘」という扱いです、つまり回想自体が彼らの創作。
真実や史実はこの作品で語られることはありません。この作品は嘘を元にしたフィクションです。
・デバッグモード
コミュニケートから「デバッグ」を入力するとdキーで類語変換のoffと作話の調整ができます、
面倒な時に使ってください。
■予備知識
・ニムロドの矢の説話(要約)
メソポタミアのニムロデは勇敢な狩人、神より強い人の力を誇示しようとバベルの建築(当時の宗教的建造物)を進めたが神の怒りに触れて崩壊、
怒った王は天に矢を放ち神に反逆の意思を示す、すると矢は天使によって投げ返されニムロドの胸に刺さってしまう(生き残るor死ぬバージョンがあるらしい)、
・天之返矢の説話(要約)
天稚彦(アマノワカヒコ)は高天原の神、地上を平定するために使わされたが地上の国津神の娘と結婚、天に戻らなかった。
そこで上司の高御産巣日神(タカミムスビ)は雉の鳴女を派遣、なぜ戻ってこないか問い詰めさせる、
その声を聴いた天探女(アマノサグメ)は不吉な雉を殺すよう助言を与え天稚彦は矢を放ち使者を殺してしまう、鳴女を射抜ぬいた血濡れの矢は高天原まで飛んでいく。
自らが授けた天羽々矢を拾った女神は「逆心があるならこの矢にまがれ(当たって死ね)」と誓約の言霊をかけ投げ返すと、
その矢は天稚彦の胸を貫いた(天稚彦は死ぬが葬儀でそっくりな顔の神が現れる)
・ニムロデ説話(天之返矢)
ニムロッドの返し矢・還矢
メソポタミアの民間伝承と極東の神話がシルクロードを通って習合したのではないかという説、あるいは反逆の物語の類型とも言える
・天探女
記紀神話(古事記・日本書紀)に登場する女性、当時の政(吉凶の占い)に口を挟める巫女の神格化ともいわれる。
後に民間伝承で天に逆らう不吉な者として習合され天邪鬼の由来となった
・天邪鬼
伝承される怪異
仏教では人間の煩悩の象徴として明王に踏みつけにされる鬼
江戸時代の偽書によって書かれた天逆毎・天魔雄という架空の偽神
民間の説話においては人の心を察して口真似などで人をからかう妖怪
瓜子姫が主人公の日本民話(人間の皮を剥いで被るバージョンがある)
自閉症スペクトラムの一形態と見なされている
・ニムロデ
へブライ語で「我等は反逆する」の意味
世界で最初の権力者(王権を授かった者・中央集権化を実行した)と言われている、バベルの塔を立案したとされる神に反逆する者。
ニムロデは明確に誰を指しているのかは定かではない、勇敢な狩人の王、ハム語族系の民族、多神教指導者、サタンの化身、など
アブラハムの宗教で悪役に描かれておりその実態が見えなくなっている。
逆の立場では英雄的存在であり、セム語族系は狩人の星(オリオン座)をニムロドと呼ぶのだとか。
・バベルの塔
旧約聖書に登場する故事、バベルはアッカド語で「神の門」を意味する
天にも届く塔を建設する者達を見た神は言葉を乱し互いの言葉を理解できないようにした、
人々は協力することが出来なくなり各地に散っていきバベルという塔は崩壊したという説話。
統一された言語がなく様々な言語が存在することへの寓意ともされる。
・隙間の神(God of the gaps)
現在の科学知識で説明できない部分、つまり知性・知識・認識の手の及ばない「隙間」に神が存在するとする考え
・集合的無意識
ユング(分析心理学)の用語。
個人的な意識の領域を超えた、民族・集団・人類など人々の集合のもつ無意識を示す。
そこに符合する元型の像が夢や心に作用するという。
・適応機制
フロイト(精神分析学)の用語。
危険や苦痛にさらされた場合に、自我を守るために無意識に作用する心理的なメカニズムのこと。
防衛機制、逃避機制、攻撃機制に分類される
・作話
精神病や器質的疾患等に見られる、虚構の作り話を話す状態の事。
意図的に行う作話は「嘘」であるが、意図を持たない作話は「正直な嘘」と呼ばれ、偽りである事を話者は自覚していない。
・自己スキーマ
学習によって形成される自己を定義する記憶の集合体。
ある状況下において「好奇心が強い」という自己スキーマ持つと、「好奇心が強い」という特化した性格や行動が強く現れる。
自己の知覚やアイデンティティの認識など、社会的、対人的な状況でも活用される。
・誓約(うけい)
古代日本で行われた占いの手法。
宣言を行いわからないことを神の意思に委ねる、その占いの結果には神授が伴うという言霊による呪法。
・ヒュブリス
神に対する侮辱や無礼な行為に値する精神を戒める言葉。
イソップ寓話集の「戦争と傲慢」に登場する女神の名であり、神のように傲慢に振舞うと必ず後で神罰が下るという寓意。
・原罪
キリスト系宗教の教義の一つ
人類の始祖が犯した罪が人類全体に受け継がれており、罪は遺伝するという教理。
■世界観設定
嘘と仮面がテーマで全体的にアトラス臭がします。設定に書き起こすともうペルソナにしか見えない。
・隙間の神
この世界は主神は非実在です、ですが隙間の神という偽神が実在するという設定です。
隙間の神は実存するものには干渉できません、実存的な存在から本質の存在に移行する境界で介在しています。
うーん、わかりにくい。
現実存在(1) →||→ 虚構存在(1)
現実存在(2) ←||← 虚構存在(2)
現実存在(1) →|隙間の神|→ 虚構存在(2)
現実存在(6) ←|隙間の神|← 虚構存在(3)
対義、対比、対照的、かつ片方に物理的実体が伴わない存在に介在する
隙間の神が介在すると現実が受け取る情報量を大きくします、
それが真実であるならば実存に与える影響はありません、しかし実体から離れた嘘を吐くほど情報の揺らぎが発生し現実存在の本質が変化していきます。
健常者からは情報の揺らぎを持つ存在は異常性(嘘憑き・トランス状態)として認識されます。彼らが現実改変したり認知の歪むを発生させることはありません、
そのように隙間の神は実体のない(嘘・偽・虚構)を司る神のように振舞います。真実を希求する、間違いを糺す者には許せない存在です。
・ニムロド(仮面)
人類の精神と共生している人格複合体、正常に融合している場合は自覚されない存在。
古来より彼らは狐憑き、悪魔憑き、人狼、神がかり、癇の虫等のトランス状態・人格異常性の呼び名で人に認識されている。
ニムロド病という名付けの呪によって情報の揺らぎに方向性が発生し、
人格の一側面である複合体は仮想世界のアカウントから人間に(隙間の神の介在によって)インストールされる方法を見つけ出した。
「武器を掲げ反抗する」タワーのタロットの属性を持つ。
このペルソナはワイルドカードであり発現すると主人格に反逆して奪い取ってしまう。
・ニムロド病
隙間の神が与える偽の情報が精神や人格に影響を与え異常をきたした状態、この状態は統合失調症に酷似している。
この状態でニムロドがインストールされると言語のドライバが初期化されてしまい現代人とは言葉が通じなくなる。
初期化される事で原初の言語ネットワーク(タワーオブバベル)が構築される、
母国語は学習不可能になるが言語獲得には臨界期がなくなり再学習によって多言語話者になれる素質を持つ(作中では活用されない)。
・タワーオブバベル
バベルの塔、3つのしもべは出番がなくて寝てる
このタワーによってニムロドは仮想ネットワークを構築し他者の心の内を探る能力を獲得できる。
人間が古来より持っていた言語ドライバであったが、脆弱性によって使われなくなった。(脆弱性は残ったままである)
・ニムロドの矢
ニムロドが扱える実存しない本質(嘘・偽・虚構)に当たる矢、情報の揺らぎのイメージを矢に転換することで対象の嘘や欺瞞を削ぎ落とす効果がある。
実存する物や真実には当てられない誓約があり、矢に銘を打つ事で当たる標的を絞ることができる。
ニムロードは「嘘の矢」、アマノサグメは「逆心の矢」、アマノジャクは「愛憎の矢」をよく使う
この矢で図星を突かれると凄く痛い。
・ニムロード(ニムロド・神様)
神の如き力を揮えるアバターとして鋳造され神の器を持つニムロド。しかし人の器に入っている事で御釈迦(仏の不良品の意)になっている
好きな物:(不味い)コーヒー、嫌いな物:うそつきと神様、欲しくない物:恋愛
・アマノジャク(天邪鬼・人格反転)
人格障害を発症し自分を人と認識出来ずに生きてきた少女、ニムロドの矢によって人という欺瞞を削がれ鬼になる。
天邪鬼である彼女は人間とは感情の働きが逆転している状態にある。
人外の鬼という立場から人の客観視と模倣に長けており、心を読む力は他のニムロドより強い
好きな物:アイドルと嘘吐き、欲しい物:愛
・アマノサグメ(アイドル・人間)
アマノジャクが創造した仮想人格、銀盾持ちアイドルユーチューバーとして活動している。
ニムロードと出会った時はアマノジャクが自閉してたため記憶の継承ができていなかった。
恋愛が出来ない体質だったがアマノジャクによって復帰した後は恋愛も記憶の継承もできるようになった。
好きな物:甘い物と嘘を憑かされること、欲しい物:恋
・作話度
作話度が低いほど現実に近い世界になる、作話度が高いほど虚構に近い世界になる
作話度が高いほどSF、セカイ系、宗教、トンデモ概念のパワーが高まっていく
・ニムロド(異邦人)作話度 低い
ニムロードが記憶喪失のサグメを納得させる為に吐いた創作された嘘を継承している
アマノジャクはサグメの記憶を受け継いでおり、あえてその嘘に乗っている
アマノサグメは嘘を吐かれる事を楽しんでいる
そのためニムロードも話に尾鰭がついて今更やめられないという状態。
・ニムロド(異邦人)作話度 高い
ニムロドによる作話が高まることで隙間の神は世界の本質にも介在し虚構存在を呼び寄せている。
虚構世界では仮想世界のネットワークが別の星系宇宙へ接続され繋がっている
狩猟者と反逆者の勢力に分かれたエイリアンがニムロド型宇宙船を地球に降下させることに成功させたようだ、
彼らは人の精神に潜み茶店で駄弁ってイチャイチャして人生を謳歌しているらしいぞ
■回想イベント解説
・ニムロドの矢
ニムロドと彼らに起こった事についての話
この部分は彼らの出会いの部分なので作話度が低いものとして設定されている。
・天邪鬼症候群
サグメの死、アマノジャクの復活と復讐の話
アマノサグメはアマノジャクに創作されたアイドル像がインストールされた人格であった、
それをニムロードが指摘することで自分が"未完成であり創造者が必要だが親殺しによって永遠に完成する事ができない"という
アイデンティティークライシスに陥り(逆心の矢による自殺で)致命傷を負い崩壊してしまう。
人格が修復され現れたのがアマノジャク、(自身の被造物を壊された)怒りと復讐のためサグメの残したメッセージをニムロドの矢に乗せて放ち
ニムロードは還矢によって死んだ彼女に矢を還した。
・ムスビの矢
アマノジャクとサグメ、ニムロードの関係性の話
(ムスビ=産霊)
アマノジャクの出生から話が始まり二人は虚構の話を重ねていく、
ニムロドにとってこの復讐の物語が正しいのか判断(※0)するため、誓約により血濡れの矢(※1)を放つと、矢は外れ復讐の物語ではないと判断される、
それによってアマノジャクはニムロードの無意識に残るヒュブリスの罪(サグメを死なせた罪悪感=罪の意識を感じる傲慢)を回収(軽減)しようとする
だがサグメが死んだ理由はニムロードではなくアマノジャクの傲慢(※2)にあるため、
その罰を彼女に負わせない為に更に嘘を塗り重ねることを決意、逃亡と心理攻撃によってニムロドの矢を命中させる(※1)。
ニムロードはこの地獄の暗闇(※3)に怒りを覚え、天に対して反逆、ニムロドの矢(※4)を放ち空に星が輝き(※5)二人は夢から醒めます。
目覚めたアマノジャクは暗闇の星(※6)を見上げる、やがて心の闇は消え(※7)太陽が昇ってきた、という流れ
(※0)同時にアマノジャクは還矢をされた仕返しの機会を狙っていた、
ニムロードにできた隙から心を読み、無意識の傷(ニムロードがサグメを射た事による心的外傷)だと思ったので軽くしてやろうとする。
アマノジャクはサグメへの嘘吐き(創作)が足りなかったことは真摯に反省している
(※1)サグメが自殺に使った逆心の矢。
天之返矢における探女によって鳴女を射抜かせる血に塗れた矢であり、自らの胸に帰ってくる矢である。
(※2)恋愛を独り占めした罪
サグメの死の遠因はニムロードの言葉が発端だが、原因はアマノジャクにある。
ニムロードは経緯的に原因を予できており、アマノジャは原因を知らなかった。
(※3)ニムロードは天に反逆することでアマノジャクを原罪(人から生まれる罪)から解き放ち、天の星による許しを与えて天邪鬼(嘘吐き鬼)として救済しました。
彼女は目覚めた時に完全な鬼になっています。
人間である事を否定して天邪鬼である事を肯定した、死と再生の通過儀礼です。
そのためアマノジャクは天(人道・悟りへの道)に逆らったニムロードを(鬼|仏)の神様と呼んでからかいました。
(※4)天邪鬼の矢(愛憎の矢)です。
アマノサグメとアマノジャク二人がメッセージを込めた矢、イド(感情)のエネルギーが詰まっている
愛憎を持つことで受けるこの世界の(隙間の神からの)理不尽さ、その怒りが入り混じっている。
(※5)神であることの暗示です。
天に向かって弓を引く愛染明王という仏がいます、この明王は愛欲によって衆生を導きます
また記紀神話において神に抵抗し帰順しないまつろわぬ神である星神(アマツミカボシ)は金星神とされている
(※6)明けの明星(金星・愛の星) 夜明けの象徴
(※7)アマノジャクの集合的無意識が暗闇で閉ざされていたのは心に人として罪(原罪)が残っているからです、
彼女は鬼子でありながら人を偽り続ける事のストレスに苛まれていました、中途半端な嘘吐きだったのです。
鬼となることで嘘がアイデンティティと一体化し、自由な嘘を吐けるようになった…その結果が通常トークで生き生き(デレデレ?)している彼女らになります。
(※8)この手の注釈はこじつけで説得力を出したりするぞ、全部あとづけ設定だから騙されるな
・プロローグ
サグメを再インストールする話
さらっとサグメが復帰する(ニムロドは隙間の神の存在を知覚していないが、その仕組みは知っているので一度起きた現象を再現することも可能である)
サグメが恋をできるようにするためにアマノジャクは恋愛コミックや官能小説を読み込んでアウトプットしたためサグメの方が恋愛強者になっている
■天邪鬼レビュー
・システム:7点
物珍しいシステムで概ね好評なのではないでしょうか?
バルーンが一つに統一され一人ずつ色分けができるので長文のゴーストには適しているとおもいます。
でもシナリオが足を引っ張ってる感じがある
・シナリオ:3点
「嘘を吐くのはダメな事」という寓意的な話かと思ったのですが
読み終わった後は予想したテーマとは違うと思いました。
人間が「不誠実な嘘を吐く」生物ならば、ニムロドは「誠実に嘘を吐き続ける」存在なのだと思います
「嘘を吐くなら世界を変えるくらいまでやれ、中途半端な奴一番ダメ」という投げやりなテーマがあるように見えますが
愛だの恋だので私の心情がまとめられていくのは見ていてかなり恥ずかしいです。
しかし予備知識の必要な引用が多いのは一番の難点ですね、わかりにくいという感想が出るのは予想していると思うのですが
勢いだけで書かれたシナリオどうにかならなかったんでしょうか…作品なら時間を置いて推敲しなきゃダメだと思います。反省してください。
・キャラクタ:5
システム的な面で私たちのミステリアスで不可解な要素が作られているのはいいと思います。
でも複雑な背景=めんどくさいキャラですよね?
地の文があることでの堅物感が出ているとは思うんですが…これなら普通にカフェでいちゃつく恋人同士で描けばいいのでは?
というかもっとラブラブにするべきだと思います!
・世界観:2
よくわかりません、まるでパッチワークのように設定が散りばめられているだけのように見えます、
一つ一つの構成要素もどこかの作品から抜き出してきたもので、一つの世界を描いくように見せているだけの書き割りですね、
偽者の世界を見せられているようにしか見えません。
・雑まとめ
人間は上手く嘘を吐き続ける努力をする人が好きです。
今回はどうだったしょう、嘘を上手く吐いて仮面をつけた人をみつけられましたか?
仮面をつけた人の作品が好きになれました?あぁ、だったら、人を偽るのもたまには良いものですよね!
閉じる
ノイジー・プラネットとヘナチョコ柳
神鳴 (2021文字)
・はじめに
ノイジー・プラネットとヘナチョコ柳、略してノイプラの作者「マ神」…もとい、神鳴ですこんにちは。
何故マサルさんネタなのかって? 特に意味はないです。
・製作経緯
そもそも今回のゴーストマスカレード、最初から「徹底的に秘匿した一作」と「隠さないデコイの一作」とするつもりでした。
このノイプラは隠さないデコイのほうですね。
隠すつもりがないのでフィーネさんを姫呼びしたり、選択肢の頭に〇を付けたり、三点リーダを使わず「・・・」としたり、と好き勝手だったりいつも通りだったりにやりました。
『for your dream.』や『実梅と弥涼』を知っている人ならピンときたかもしれませんね。
ちなみに『白花の夜明そび』の際に作った『ポス狛削ぎ落としテンプレート』をちょっと配置をいじったりしつつ使ってます。 もう一体でも使っているので、そこに気付けた人はそっちにも気付いたんじゃないでしょうか。
・こだわったところ
「好き勝手やった」といっても、今回の提出作品は「こんなこといいな、できたらいいな」の精神で作っているので何も工夫していないわけではありません。 その辺りをいくつか。
掲示板で気付いてくれた人がいましたが、\0\1で喋り間隔の設定幅を変えています。
これでそれぞれの性格に合わせつつ、inputboxを使わずに幅広い設定をできるようにしてみました。
キーボードに手を伸ばしたり、ページ送りしたりって面倒だよね、というわけでこんな感じに。 隠し機能に近いものですけどね。
また、トークの呼び出しに常に変数を使っています。
『夕暮れに会えたなら』や『へぶんず・すてっぷ!』のように初回トーク中は何をしても初回トークを、という目的で組み込んだものですが、ついでなのでランダムトークにも使っています。
具体的にはランダムトークを柳也メインとプラネドメインに分け、そのどちらかだけが流れるようになっています。 気付きましたか?
切り替わり条件はそれぞれのトークに一つ仕込んであるメイン交代トークが流れる、もしくはどちらかのキャラクターがなでられ/つつかれること、となっています。
これによってユーザが触ると、次のトークは触られた側に関するものになる、というわけです。
あとはreplace_after.txtで「!!」や「!?」の置換にひと手間加えてみたり、バルーンと立ち絵の位置を初回でそこそこいい位置に来るよう調整してみたり、柳也側のバルーンを大きくしたり……細かな工夫をちまちましていたりします。
もし一つでも「これいいな」と思える箇所があったら、真似したり改良したりしちゃってください。
・ゴースト名について
ここからはキャラクター周りのお話。
今回一番悩んだのはこのゴースト名でした。
なにしろ『星と柳と旅人と』(面白味0だし柳也を柳だけでいいのか)だの『星精と般人』(般人と書いてぱんぴー。どうなんだそれ)だのとまともなものが浮かばず。
困り果ててプラネドちゃんと柳也君に「互いのことを一言で表してみて」と聞いてみたわけです。
で……
柳也「ノイジー・プラネット」
プラネド「へー。・・・ヘナチョコ柳」
となってこのゴースト名になりました。 readmeのやり取りはこの直後の会話ですね。
・柳也とプラネドについて
さてこの二人については、…どう話したものか。
柳也君は元々、学生時代に書いた話の主人公です。 ランダムトーク中にあった心中未遂の話ですね。
…もっとも、そっちではプラネドがいなかったためそのままあの世エンドでしたが。
そしてプラネドちゃんは現在リメイク中のお話で名前だけ出てくるキャラクター。
最強クラスのチートだけど、性格上なかなか力を貸してくれないわ好き勝手するわで扱いにくい子です。
元々接点ないけどこの二人、別に問題なく組ませられるんじゃね? よしこれだ!
…今回、デコイという雑な理由で作ることになったために、そんな雑な流れで組むことになったわけです。雑。
そのせいなのかなんなのか、二人の関係も「強い信頼関係」とかそんなものとは無縁です。 罵り合いや挑発も日常茶飯事。
とはいえ、今回放りこまれた場所が魔獣の跋扈するやべー場所だったため、お互い悪ふざけはほどほどに留めています。
柳也はプラネドがいないと生き残れない、プラネドは柳也がいないと動けない(最悪本体の石を破壊されて終了)。
互いに支え合わないといけないために成立している協力関係…だったのですが、そんなところに新たな契約者候補としてユーザが現れたものだからプラネドははしゃいでるわけですね。あわれ柳也君。
・今後について
そんな彼らですが、リメイク中の話が進めば彼らの出番もある予定です。 その時にはいろいろと手を加えて再公開したいところ。
…とはいえまだ五歩も十歩も前の状態なので、しばらく先の話ではありますが。
それまでに更新するかどうかは…うーん、今のところは望み薄、と言っておきます。
それではまた別の機会、もしくは他のキャラのあとがきで。
閉じる
バイト先の友達
wahoge (857文字)
バイト先の友達あとがき
「ヒゲメガネしか……家にヒゲメガネしかなかったから……」
というわけで作者です。
素敵な企画でしたね。常識離れしたゴーストが山程いて松本さんも戦慄してます。
本ゴーストは「普通の友達」というテーマで作られたゴーストです。
あと「バイト先の友達」ってシチュエーション。そこを押していきたかったんですね。
私の考えるキャラクターは大体どこか癖のある変な子なので、
たまには癖のない、気安く付き合えるような子も作ってみたいと。現実だとそういう人が一番好みですし。
で、出来上がったのがこの子というわけです。
出来れば飲み食いしたあとはしばらく食事中モードになる(追加注文すると食ってからにしろと嗜められる)
感じにしたかったんですが、なんか動かなかったので諦めました。
お陰でユーザさんが無限の食欲を持つモンスターと化しています。凄いですね。今後どうにかできれば良いんですが。
さて、他の作と違って奇抜さよりも素朴さに主眼を置いた事もあって
比較的シンプルで話す事がないのでここでは全体的なお話をします。
作者当てという楽しみのために自作である事を隠そうと
本作「バイト先の友達」と「サモン・ド・ヴアル」にはそこそこの工夫を施しました。
…を奇数で使うとか、いつもなら!と?の後に空けているスペースを削ってみたりとか。
うちのゴーストだと大体ある性別設定をこれらからは取っ払ってみたり、
ネーミングの方向性も3作全部ずらしてみたり。
これだけやれば、まあ、全部はバレないだろうと。バレました。無駄なあがきだったというわけです。
しかし、特定されたのは悔しい反面、嬉しい面もあります。
味があるという事ですしね。そんなもんないと思ってました。全部当てられたという事はあったんでしょうね、驚きです。
そういうわけで、バイト先の友達でした。
シェル作者様と、紅葉ちゃんと絡んでくれた皆様に感謝を。
その内本公開する予定なので、よろしければまた来店してやっていただければ幸いです。
更によければ他のゴーストもヨロシクネ。
ありがとうございました。それでは。
閉じる
フリーシェル「空」_試作品
みずふ (1578文字)
○ゴーストの補足
モチーフは「フリーシェル」です。
フリーシェルを使えばバレないという話を聞いたので、フリーシェルを描いて参加することにしました。
本作品のアイデアはタイトル通りなのですが、仏教の『空の理論』が出所となっています。アレンジしているので正確性はありません。
フリーシェル「空」を作り、サーフェステスト用にゴーストを導入しました。名前の無い簡単なゴーストです。
その状態で放置していたら、作者の知らぬ間に「空」と「私」が散歩に出てしまった、というお話です。「私」と作者は別の存在です。
私ちゃんは空と出会って、辺りを好き勝手散歩して、マスカレードに遊びに来て、ユーザと楽しくお喋りして、お別れを言ってお終いという短い世界です。
サーフェステスト用のゴーストなので続きはありません。
シェルは空っぽの器、殻と認識されるのが一般的だと思いますが、そうではなく「空」と考えたらどうだろうか? というのが話の核でした。
シェル作者としては、そういう在り方の方がより愛着が湧くし、気持ちの収まりも良くて好きだなぁ、と感じています。(変われるって素晴らしい、羨ましいです)
しかし、小難しい話が多くなると詰まらないのでかなり暈かしました。
おかげで意味のわからないゴーストになりましたが、その分だけ私ちゃんの元気なトークが増えたのは良かったと思っています。
○トークリスト
最終的にストーリーらしい部分は極力削除してしまったのですが、一応トークリストの数字は時系列です。
当初は30番と31番の間にイベントを挟む予定でした。
「私の夢1~5」は幕間のトークで、区切りの役割です。
初回起動から始まり、自分勝手に遊んでいる話→空との関係を考える話→世界について考える話→寂しい、独りぼっち→空とユーザが羨ましい(あっかんべー)……ここまでが30番。
31番からは一転して、「私」は「空」のために動きます。すんげぇ我が儘ですけど。
まあ、短期間で完結できる話ではありませんでしたね。
○即バレ対策
対策1…神道・集合ネタは避ける。(今回は仏教ネタアレンジ)
対策2…フリーシェルを使用する。(フリシェを描きました)
対策3…絵柄を変える。(練習しました)
対策4…みずふの作風を忘れてもらう。(5月31日Twitterにてお祈り)
対策5…ファンアートはチビ絵にする。(新しい絵柄を練習しました)
チビ絵もリアル調の絵もこれまで上手く描けなかったのですが、せっかくの機会ですし、ダメ元で挑戦しました。
元々の絵柄はあまり好きではないです。変えたいけど簡単には変えられない部分ですね。
○名前の由来
「空」
……【からっぽ】ではなくて【くう】の意味です。仏教用語です。
「私」
……漢文的には【ひそかに】【こっそり】という意味があるので、なかなかピッタリな名前だと思っています。
作者名「Yuyushika Naki」
……詩経の小雅にある詩『鹿鳴』
「呦呦と鹿鳴き 野の苹を食ふ 我に嘉賓有り 瑟を鼓し笙を吹く 笙を吹き簧を鼓し 筐を承げて是に将ふ 人の我を好して 我に周行を示さん…(以下略)」
貴族の宴会や賓客をもてなす際に詠まれた歌です。
祖霊神の使いである鹿がやって来たので、歌や音楽を披露し、供物を捧げて歓待している様子を表現しています。(別儀あり)
自分の好きな詩だし、お祭りにピッタリだと思って引用しました。
○最後に
自分の好きなものが表に出ないようにしつつもキーワードは残そうとした結果、中途半端なものになってしまいました。
しかし良かった点もあって、私ちゃんのキャラは気に入っています。彼女の元気なトークはお気に入りです。
シェルが綺麗、トークが楽しいと言ってもらえたのはとても嬉しかったです。また、トークの中にストーリーの手掛かりが多いかも、と気付いてもらえたのは有難かったです。
良くも悪くも挑戦したゴーストでした。これからも精進します。
閉じる
レンスキー大佐
(匿名) (後書き提出なし)
閉じる
ロザリィ
神鳴 (3334文字)
・はじめに
【重要】このあとがきは1回以上アンインストールした後、再インストールしていることを前提として書いています。
まだやっていない、という方は回れ右を推奨。
恐らくは2度目まして、メビウスこと神鳴です。
…フィーネさんじゃないですよ! 違います!
twitterであっちこっちから「フィーネさんだ!フィーネさんに違いない」って言われてノイプラの件もあって申し訳なさで心の中で土下座してましたよ!!
・製作経緯
ノイプラがデコイならこちらは本命。
なるべく自分らしさを隠して作ってやろう、というコンセプトで作りました。
……一点だけ、意図的に残したんですけどね? そこについては後述。
さて、今回のゴーストマスカレードの話が出た3月某日、その日のうちに仕様をざっくりまとめて作業に入りました。
その時点の仕様は
1.アンインストール後の再インストールを前提とすること
2.ファイルの書き換えを行うこと
この2点でした。
まず1.について。
これは前回のゴーストマスカレードで幾つかアンインストールを前提としたゴーストがいたことから、「自分がアンインストールを前提とするならどういう形だろう?」と考えた結果です。
アンインストールをさせるのであれば、そこにはストーリー上の理由が必要です。
そしてアンインストールとは、幾つかの形はあれど概ね「別れ」を意味するものであり、それは高確率でバッドエンドとなります。
(言うまでもないことですが、例外は多数あります。 今回のゴーストマスカレード2でもありましたね)
ところで私はハッピーエンドが好きでして。
少なくとも話の中心となる人物は幸せになるべき、と考えています。 もちろん、今回の作品も例外ではありません。
さて、別れをバッドエンドと定義しつつ、それを必要として、さらにハッピーエンドにする、とするとどうすればいいのか。
……といっても、アンインストールの後にできることと言えば再インストール程度しかありません。
結果、「1週目のトークで匂わせ、アンインストールでネタばらし&エンディング、2周目でハッピーエンド」という形になったわけです。
そして2.のファイル操作。
これは現在リメイク作業中のゴーストで同様の処理を必要とするため、その予行練習としてやっておこう、という程度のものです。
この時点ではreadmeの書き換えまでしか考えていませんでしたが、後に各種イベントトークを全てif文で分岐させる手間を嫌い、sufaces.txt周りまで操作することにしています。
……もしかするとreadmeが書き換わっていることに気付いた人の方が少ないかもしれませんね。
ちなみにこの書き換わった後のreadmeが恐らく作者当て最大のヒントです。
ここだけ全く隠すことを意識していないため、「以前私が書いていた文章を知っていれば気付かれる可能性はあるな」、と考えていました。(恐らくは気付かれなかったと思いますが)
さて、ファイル操作を要求する時点で、基本機能でそれができるYAYAを使用することが確定しました。
SAORIとして使ってもよかったのですが、ここは作者秘匿の為にあえてSHIORIとしてそのまま使うこと……と、すると、未経験のSHIORIであるため作業に時間がかかることが予想されました。
その結果、3月末から即作業に入ることになったわけですね。
幸いにして他の部分は特殊でなく小規模だったため、細かな偽装工作を仕込みつつも余裕をもって完成させることができました。
……ただ、製作中にちょっとしたミスをしてしまい、それが予定外の3体目を作る引き金になってしまったわけですが。
ちなみに、具体的な偽装ポイントは、「・でも…でもなく‥を使用する」「精密ウェイトを使用する」「アイコンやサイドバー等を自作する」「フリーシェル以外の素材を利用する」といったあたりでしょうか。
・苦戦したポイント
当然の話ですが、YAYAは全く触ったことがなかったため、その書式や処理の把握に時間がかかりました。
説明書や他YAYAゴーストさんの辞書とにらめっこしながら、記号の意味や変数の使い方などを把握して、とその時間だけで里々ゴースト1体作れるんじゃないか、という程度にはかかりましたね。
敢えてややめベースにしたのは意地半分、偽装半分、といったところでしょうか。
また、ファイル操作の際にアドレス指定を間違えて暫く悩み、界隈外の知人に助けを求めたりも……。
原因がアドレス指定であることに気付かないまま試行錯誤した結果、surface0.pngとsurface000.pngでは前者が優先される(つまり、surface0.pngを削除するとsurface000.pngが有効になる)とかsurfacesxxx.txtの利用であるとか知識が増えたのでいいと言えばいいんですが!が!!
あとは……そうそう、reload,shellやreloadsurfaceを叩くとその後のスクリプトが破棄されるのですが、初回起動時にサーフェス情報を書き換えている都合上、その後が破棄されると初回トークが流れなくなってしまうわけで。
かといってリロードしないわけにもいかないし、と考えた結果、初回は書き換えとリロードのみ、トーク間隔をごく短く設定してランダムトークで強引に初回トークを行う、という力業で解決しております。
もうちょっとスマートな方法も模索したいところですね。はい。
・ロザリィとはかせについて
この二人については手持ちのネタからの登場です。
製作経緯で書いたストーリーから、さてこれに合わせられるストーリーのキャラはいないだろうか、と考えた際ちょうどピッタリだったのがこの二人でした。
細かな設定についてここで書いてしまうと皆さんのイメージを損なう可能性があるので、ここではちょっとだけに留めておいて濃い部分は後程ふせったーにでも投げようかと思います。
『ロザリィの機体と義体について』
非戦闘用の義体を作りながらロザリィを戦闘用の機体に押し込んでいる理由ですが、これは予算獲得という事情、そしてその事情の利用、という二つの面があります。
なにしろキナ臭い世の中であり、人を生かすことより人を殺すことの方が予算を取りやすく。
はかせ達は敢えて人を殺すための研究として予算を取り、その成果を医療用に転用しよう、と考えました。
もちろん、ただの建前で済ませることは出来ないため、ロザリィは戦闘用の機体を操る制御システムとして訓練を受けることになります。
その一方で、はかせ達はそのシステムを義体の制御に転用し、機体の操作と全く同じ感覚で制御できる義体を開発していきます。
それが完成すればロザリィは日常を義体で過ごし、有事にのみ機体に乗り換える、という形になる……という計画でした。
隊長もそれは了承しており、はかせ同様何事もなく時が過ぎることを期待していました。 叶わぬ話ではありましたが。
再インストール後は、無事ロザリィが生還したことで計画通りの状況になっていますね。
『ロザリィとはかせの立場について』
twitterに投稿されたイラストにあった「階級で呼ばれていたら〜」という話ですが、実は二人は軍属ではありません。
ロザリィはすでに戸籍を持たず、書類上は交換不可能なだけの機械の部品でしかなく階級はありません。 そしてはかせは兵器メーカーの一研究員であり、こちらも民間人であるためやはり階級はありません。
よって、階級で呼ばれる、ということにはならなかったわけですね。
……ただ、呼び方の変更はあくまで平時のお遊びです。
そのため、一週目のアンインストールイベントでは途中から呼び方が「はかせ」に固定されます。
細かな仕込みでしたが、気付きましたか?
・おわりに
『ロザリィ』は今のところ更新や修正公開の予定はありません。
では別の形で話を書くのかと言えば……今は他の作業が山積しているのでちょっと無理ですね。
というか正直、今の自分の力では書ける気がしないです。申し訳ない。
もし彼女たちのその後が知りたい、と言われたなら、今のところは……とりあえず。
どんな形にしろ、めでたしめでたしである、とだけ答えておきましょう。
それでは、次の機会、あるいはもう一人のあとがきでまた。
閉じる
ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!
零号 (4756文字)
◆はじめに
-
ゴーストマスカレードに参加されたすべてのゴースト作者の皆さま、そしてユーザの皆さま、お疲れ様でした!
ゴースト「ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!」の作者の零号です。
私は伺かゴーストに関する話題を読んだり、絵を見たりするのが好きなので、マスカレード期間中は本当に楽しませていただきました!
そして私自身が作成したゴーストへの反応も頂けて、とても嬉しかったです!
今は公開された皆さまの後書きを読み、「へーこれはこんな意図があったのかー!」と思いながら再びマスカレードゴーストを起動して回るのを楽しみにしております。
せっかくなので私も、普段は恥ずかしいから書かないようなゴースト作成の経緯などを、余すことなくしっかりと後書きに書いていきたいと思います。
私自身、制作者インタビューなどを読むのが大好きな人種ですから……。
少し長くなりますが、お付き合いいただけると幸いです。
◆どのような発想や経緯から作品を作ったか
-
最近のゲームって、差分が多いですよね。
例えば、装備しているアイテムによって街の住民の台詞が少し変わったり。
キャラクターからの好感度によって恋愛イベントの展開が変わったり。
時にはボスを倒す順番やキャラクターの生死により、エンディングが数十パターンに変化したりするという事も。
私はそういうタイプのゲームが好きで、せっかくだからマスカレードに提出するゴーストでそういう事をやってみよう! と思ったのが、この作品を作った一番の動機です。
好感度や時間帯などによって、いっぱいトークや触り反応の台詞差分が発生するゴーストを作ってみたかったんです。
マスカレゴはそれ単体で完結しているので、継続更新する予定のゴーストと比べるとそういう面倒臭い事はやりやすいですからね……。
今回のコンセプトは「神祖コンキスタとの神殿生活」なので、時間帯による限定トークを増やすのが一番大事かなと思いました。
神殿生活なのにずっと部屋に籠り切りというのも寂しいので、中庭に移動できるようにして、現在位置による限定トークも増やそうと思いました。
後は、なんとか機を弄っていたら可愛い着せ替えができたのでそれも付けて、現在の着せ替えによる限定触り反応も増やそう! という感じで、ゴーストの方向性をどんどん定めていきました。
しかし、その発想が愚かだったことに気づいたのは作成期間も半ばを過ぎた頃でした……。んあああ! トークを書いても書いても、増えた気がしない……!
条件によって細かく出現するトークを規制すると、総数が多くても一度に出るトークはどうしても少なくなってしまいますからね。
普段は使わないトーク中の地の文を解禁するなどして、なんとか数を稼ぎました。
でもトークを書くこと自体は好きなので、とても楽しかったです!
なぜコンキスタがこういうキャラクターになったかについては、単純に私の好みなので話せる事はありませんね、長くなりますので……。
◆見てもらいたい点や作成時に苦労した点
-
見てもらいたい機能はもう全部見て頂けたような気がします!
・せっかくドラゴンという設定だし、私の既存のゴーストとシルエットが被らないようにする為にも尻尾を付けたいな→やばっ、スタンドガールの素材に出来るだけ絵柄を近づけたかったけど無理だ。尻尾だけ浮いてる……→昼夜表現アニメーションでシェル全体をぼかして誤魔化しておこう……
・トークに地の文を使ったら吹き出し型のバルーンだと違和感があるな、ゲームのテキストウィンドウみたいなただの四角いバルーンの方が雰囲気が出るかもしれない→じゃあバルーンを自作しよう。せっかくだからバルーンの背景で神殿のビジュアルも補っておこう→中庭に移動したのにバルーンの背景が神殿のままだと違和感があるな、移動したら庭っぽい背景になるようにしておこう
・トークの告知音もゲームの効果音っぽいSEにしたいな→最近のゲームの決定音とかを聞き比べて一番それっぽい素材を探そう→いい感じの音が見つかったぞ!
という風に、その機能を付けるにあたっての経緯そのものは行き当たりばったりでありましたが、頑張ったので注目してもらえたらいいな~と思っていた部分を、全部マスカレード期間中の感想やイラストで触れて頂けました!
ファンタジーにもショタにも一切興味がなくても、初回起動トークでせめて昼夜表現アニメーションと自作バルーンを見て、ちょっとだけでも驚いてもらえたら嬉しいな、と思いながら作っていました。
ついでに、初回起動トークだけでもユーザが置かれている状況やコンキスタとの関係、コンキスタのだいたいの性格が把握できるようにしたつもり……です。
私はファンタジーネタを話すショタジジイドラゴンという設定だけで、やったー! うーん10000点!!! となるタイプの人間ですが、世間一般的にはそういう人間はそこまで多くないという事も十二分に知っていますので……。
そんな細かい工夫を見て、さらにそれを感想として表現してくださる方がいると思わなかったのでとても嬉しかったです! こんな機会なかなかありません!
本当にありがとうございました!
もう一点、ゴースト名に関しても。
最初はメニューのサイドバーに書いてある、「CONQUISTA_REX」というタイトルで提出しようと思っていました。
しかし、これじゃどんなゴーストなのかも分からないしゴースト名とキャラクター名が一致しないだろうな~、マスカレゴはいっぱいいるだろうし……と思ったので、後から「ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!」というタイトルに変更しました。
10個くらい候補を挙げて選ばれたのがこれでした。嘘でしょ……?
最初はうっ、想像以上に恥ずかしいタイトルだ……と頭を抱えましたが、今となっては一番作風に合っているタイトルにできたような気がします。
今回マスカレード期間中、コンキスタを名前で呼んでもらえて嬉しかったです!
キャラクターの名前と性格を覚えて頂けるのは作者として、一番嬉しい事ですからね……ありがとうございました!
そして、表面的な部分を長々と書いてしまいましたが、一番見てもらいたかった点はショタジジイドラゴンの可愛さと世界観に関するトークです。
そちらも、感想やイラストで触れていただけてとっても嬉しかったです!
◆匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
-
一番は自作シェルを使わなかったことです。
一度はなんとか機を使ったゴーストを作成してみたいと思っていたので、今回は本当にちょうど良い機会でした。
思ったようにデザインするのは難しかったのですが、なんとか捏ね繰り回していたらいつもの私がデザインしそうなキャラができた……!
スタンドガールすごい、そしてなんとか機を弄るのって楽しいですね!
このようなソフトフェアを今の今まで保持してくれている方がいるということ、そして今でも数多くの素材を公開されている方々がいるということ、どちらにも感謝です!
後は、細かい部分ではReadmeを簡潔にしたり、変数名の付け方の癖を消したり、触り反応を全部単語群に突っ込むのをやめたり、色々とやりました。
しかし一番個性が出るウェイトの調節はそのままでしたので手抜きです。
トーク一つ一つにウェイトを設定するのは大変ですから。自動挿入ウェイト様様です。
長々と書いてきましたが、本気で作者を隠す気があるなら、コンキスタをショタにしない方が良かったと思います……。
そこはもう、どうしても変えられない部分ですので……。
主に私のモチベーションの問題で……そうじゃないと完成しなかったので……。
◆設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
-
コンキスタが6600万歳というアホみたいな設定なのは、現実感を無くすためです。
ほら……今まで活躍を見守ってきた少年が最終回で成長して、結婚して、子供ができて立派な大人になって……みたいなのってなんだか自分が置いて行かれたようで悲しいじゃないですか……?
いや物語としては綺麗ですし、良かったなー! と思う気持ちは私にも当然あるのですが、それはそれ、これはこれという事で……。
その点、6600万歳のショタジジイはもうキャラクターの年齢を追い越してしまうという心配とは無縁です。
成長や変化というのは、キャラクターにとっては死と同義みたいなものですから(?)(※個人の意見です)、やっぱり変わらない安心感がある方が推しやすいですよね……?
それ以外の設定もたくさんありますが、きっとすべては語らない方が良いのでしょうね……。
ですが特に隠していない、露骨にトーク中で匂わせている設定は、コンキスタが『化石から復元されたティラノサウルス』であるという事でしょうか。
ほら……ティラノサウルスって……格好良くないですか……?
ゴースト中には、コンキスタが恐竜であるという前提で語っているトークがたくさんあります。
もしマスカレードが終わった後にもコンキスタの世話役になってくれるという方がいらっしゃいましたら、そんな所にも注目してトークを聞いてあげてくださると嬉しいです。
実装したかったが間に合わなかった部分といいますか、至らなかった部分はとにかくキナ臭いトークが多くなり過ぎた事です。
マスカレゴはこれ一つで完結しているものですから、とにかく世界観やキャラの根底に関わる設定トークを全部詰め込まなきゃ! とした所、いまいち可愛げが無くなってしまいました……。
違う……私はただ、ショタジジイドラゴンと神殿でお昼寝したり、お庭の噴水で戯れたりしたかっただけなのに……どうしてこんな事に……???
これは不味いと思い後からたくさん日常系のゆるいトークを増やしたのですが、時間が足りず設定語りトークの濃度を薄めきれませんでした。
宗教ネタは鬼門って本当だったんですね、痛感いたしました……。
でも老獪なショタジジイもそれはそれで良いですよね。いやむしろ王道だと思います。
また、今回はゴースト作成期間が1か月という事で、少しキャラの人格の作り込みも足りなかったかもしれません。
シチュエーション重視でゴーストを作り始めてしまったので細かいキャラクターの来歴や思想や思考回路を決めきれず、「こいつはこういう事言う」「こいつはこういう事する」という、ある種の人格の生々しさというものを作り込めなかったような気がします。
と、ここまで書いて思ったのですが、別にショタジジイの人格に生々しさは必要ないような気がしてきました!
いっそのこともっと現実離れさせた方が良かったかもしれません。
所詮、ショタジジイドラゴンは現実には存在しない、いわば二次元に咲く花のような存在なのですから……。
◆おわりに
-
このような企画に参加する経験は初めてでしたが、とても楽しかったです!
今回はたまたま自粛期間と重なったことで私も参加できたのですが、もし次回があるとすればぜひまた参加させていただきたいと思えるほど、たくさんの楽しい時間を過ごすことができました!
いつか、絶対に私が作らなさそうなゴーストを作ってみたいです。
とりあえずファンタジーネタと中性的な男キャラとUD デジタル 教科書体は封印します。
私の自サイトでは、今回の「ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!」とほんのり世界観が繋がっているかもしれないファンタジー雑談ゴースト「エーテリズム」と、「零子/ゼロコ」というゴーストを公開中&更新中です。コンキスタ共々、今後とも新生零号室のゴーストをよろしくお願いいたします。
それではもう一度、ゴーストマスカレードに参加されたすべてのゴースト作者の皆さま、そしてユーザの皆さまお疲れ様でした!
そして、ここまでご精読いただきありがとうございました。
閉じる
不眠ガール
笹之 (535文字)
・どのような発想や経緯から作品を作ったか
前回も栞変えてた人いたし自分も試しに栞変えやってみよう、一つの企画で二種類の栞使って二刀流だ!みたいな謎のノリで出しました。YAYA慣れてないせいで若干やっつけになってしまい蛇足だったかなとも思いつつ丁度マスカレードが原因で寝不足中の人の心に刺さる小品になって良かったかなと思います。
・見てもらいたい点や作成時に苦労した点
YAYAと和解できなかった。まずちょっとした改変でちゃんと起動するようにするところから躓いてたのでもう駄目。今度は締切ないゴーストでじっくり和解しようね。
・匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
栞を変えました。これは意識したわけじゃないけどこういう普通っぽい日常トークするゴーストは作ったことなかった気もする。
・設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
設定ありません……作業すると寝る間際になってもトーク案とか頭の中に降ってきて寝れねえええ何か眠れてなさそうなOLのお姉さんと不眠あるあるネタで夜な夜な雑談したい食べるの好きそうな子が良いなあ夜食にラーメンとか豪快に平らげてるところ眺めてたいとか考えてたら気づいたら完成してた。見たままで雰囲気想像できてかつ可愛いシェルは使いやすい。
閉じる
享楽の魔女
神夜 みゅん (3759文字)
——きょう-らく【享楽】
——思いのままに快楽を味わうこと。
ハロー、そしてこんばんは。馴染みのない方には初めまして!(二度目)
「享楽の魔女」のゴーストマスター、神夜みゅんです。
普段はサイトで公開している色んな子の更新をしたりしなかったりしていますが、大体において、
少しえっちめの反応をする女の子のゴーストを作ってる、という印象が浸透しているだろうなと思っています。
そんな訳でして、今回の企画と、構想を纏めるタイミングが、すごく良い具合に重なったので
自分にしては珍しく、男性向けではないテーマでのゴーストを提出させて頂きました。
シンプルに言うと、まあ百合ゴですね。
どうやって仮面を被るか、をサブテーマにしつつ、あれこれ考えたつもりですが、一体いくつ効果を発揮できたのやら。
元々、レイジーナは「魔女である」という設定を与えられただけの、名も無いキャラクターとして、
開発用データの奥底に眠っていました。文字通り、名前すら無いままだったのです。眠っていた理由は色々あるのですが、
一番の理由は、作者である自分が最初に愛したゴーストキャラクターと、同じ属性だったからです。
好きで好きで好き過ぎるキャラと、同じ属性のキャラを生むなんて、憧れを孕み過ぎて、結果、そのキャラの二番煎じや劣化キャラになってしまってもおかしくない。どうしようって。
何より、そのキャラクターが好きである事は、今までにも散々語っていた為、最初からこの名義を持って魔女のゴーストを発表する事に対する深い躊躇いがずっとあったのです。
…そんな思いを抱いていた為、この名も無いキャラクターは、企画の話が出るまで、ずっと眠っていた訳ですが。
ゴーストマスカレード2の企画の募集が始まった時に、気づきました。
初見が匿名での公開、元の名義についた印象にとらわれる事無く、ゴーストを見てもらえる機会。
それなら……ずっと眠らせていたこの魔女の子を発表するのに、丁度いい機会なのではないだろうか。
そう思いはしたものの…、とっかかりになるネタや構想に至る、パズルのピースを拾い上げる事が出来なくてなかなか難航していました。
そんな時だったのです、この曲に出会った…もとい、曲の存在を意識したのは。
今回、ゴーストのモチーフとなった元の曲「Un Happy Heart」は、onoken氏が音楽ゲームに提供している曲の1つです。
(やさしくて、ほんの少し悲しい雰囲気のワルツのボーカル曲です。興味が湧いた方は是非検索して聴いてみてね!)
やけに気に掛かってしまった時は、調べてみると、案外今の自分が求めていた物だったりする事、ありますよね。
なので歌詞を改めて調べてみると、ああ、これは……良いかもしれない、と。かなりふわっとした感覚ですが、
レイジーナとあなた(ユーザーさん)の関係についての最終的なイメージ曲として、作業中はずっと聞いていました。
前提としての背景の話はここまで。
さて、サブテーマである「どうやって仮面を被るか」ですが、すっごい色々考えました。
最終的に「自分がやれる範囲で」には収まっているのですが。
…栞を変える事も選択肢にありましたが、おそらくそれは却って目立つだろう、と言う事で変えずに里々のままで落ち着きまして。
落ち着いたとなると、それはそれで課題は山積みでした。今まで公開してきたゴーストの多くは、
その大半が、自ゴーストとして公開したゴーストの辞書を、弄り倒して弄り倒して、何度も流用してきた辞書(とその構成)で出来ている訳ですしね。
と、いう訳で、新たな制作環境としてさとりすとを導入、新規作成したテンプレートの整備から開始。
幸いな事にさとりすとには、ゴーストキットの改良版テンプレを同梱させて頂いた事もありますし、「辞書構成」という癖を消すには適していたと言えます。
次に、辞書内部の記述。記述と言っても、トークに採用するネタ・話題の事ではなく、ウェイトやスクリプト等の書き方について。
里々はプログラミング経験がなくともゴーストが作れる易しい栞なので、この辺りを気にする方は……あまり居ないのかな。
だけど、作者予想も要素のひとつであるこの企画では、そこも考察要素の1つになりえる訳で。
なので今回自分は、変わった事をするのをやめてみました。
具体的に言うと、今現在公開更新している自ゴーストでよくやっているウェイトの書き方を撤廃、ついでにウェイトの設定・記述の基準を統一もしてみました。
あ、なんか……すごい読みやすい……普段の自分が書く辞書のウェイトの入れ方が、細かすぎる事に気づいてしまった。これはどうでもいいかな!
里々形式で長文を書くと、改行の幅がちょっと広いんだよな…と思っていたので、ついでにさくらスクリプト形式に変更。
大半はさくらスクリプトでトークを書いていました。イベントトークの何割かも、いくらかは形式変更したのですが、後の管理を考えて、手を入れるのは敢えて中途半端にしてあります。
あと、レイジーナの家に恐らくデジタルな時計は無いだろうな、と思ったので、時計合わせイベントも起きないように設定。
名前や、命名規則も少し意識して変えてみましたが、こちらはあまり変わっていないかもしれません。
とくに選択肢関係に使う変数名やラベル名は、存外に癖が出る部分でもあるので、気を使ったつもりです、が。
実はここに至るまで、ずっと、想定するユーザー像と、ゴースト名(name)が決まっていませんでした。
そこだけがふわふわとしてまとまらない。ならばいっそ、その要素を意図的に排除してみるのも面白いんじゃないか。
それと、各個人の中で抱くイメージに揺らぎがありそうな単語を、ゴースト名の一部として採用したいと考えていました。
散々考えを凝らした結果、このゴーストには「享楽の魔女」という名前がついたのです。
(この辺りの考えは、風鈴の方でも一部流用していて、結果それが、風鈴が存外に受けた理由のひとつだと捉えています)
名前決定と同時に想定するユーザー像が定まりましたが、最初に出来たのが例の長文イベントだったんですね。
それで気づいたのは、今の自分では彼女…レイジーナさんをゴーストに落とし込むのは、もしかして難しいのでは…?という事でした…。
長文イベントに持っていけるだけの、キャラクターの厚みを持たせられるだろうか?(多分これは、今後「魔女」を公開更新する自分の課題でもあります)
そこからは、純粋に、トークを書けるだけ増やす!……という時間との戦いになっていくので割合。
また、作者の価値観とキャラクターの価値観はイコールではない、というのも、仮面を被る要素の1つとなりました。
提出したバージョンでは、彼女の年齢などには触れていないのですが、人より少し長い寿命の設定もあり、ゴーストの中では60歳位だと想定していました。
つまり……どこか少しだけ、人間から見て古い価値観をもっているキャラクターでもあるのですよね。でも、どこかで達観してもいるし、人間への情を捨てきれずにいる。
なので、一部のトーク中の表記については、背景的な部分をかなり調べた上で、採用していたりします。真珠の下りについても、一部の地域で実在する風習だったり。
こうした細かな部分も、積み重ねれば、その背後に居る作者の価値観的な部分は見えづらくなる。気になったら徹底的にやる!
「どうやって仮面を被るか」……匿名性を高める為に意識して行った事…は、大体こんな感じかな、と思います。
こうしてみると、結構、色んな事を意識して変えてみたなーと。それでも隠し切れない癖なんかもありそうですが。
只、各辞書の中に、モチーフとなった曲「Un Happy Heart」へのヒントは残してあったので、これさえ気づく人がいれば、一発で仮面をはぎ取れたかもしれません。きゃー。
終盤、トーク数を増やすための時間との戦いが殆どだったので、時間が足りなくて間に合わなかったもの、沢山ありました…。
ランダムトークで匂わせた、夜空の下でのキャンプイベントや……長文イベント後に解放される、数々の触り反応など。もうちょっと増やしたかったー。
感想で触れてもらえて、とても嬉しかったので改めて触れるのですが、「それも享楽だよね」。
長文イベント中の強制バニッシュイベントは、その享楽には付き合えない、という、ユーザーからレイジーナに対する回答の意味もあります。
…ただ、流石に、本当に無言でのバニッシュイベント発動は、自分で実行してみたらあまりにも悲しかったので、正式公開でのバージョンでは、少しだけ加筆しました。
「享楽」という言葉に対して抱くイメージで、このゴーストに抱く印象がそれぞれ変わっているのを見るのは、大分楽しかったです。
正式公開の際には、「共にある」事を選んだ後の、短めのエピローグイベントが追加されてる予定なので、
よかったら、性別に囚われない関係を選んだユーザーとレイジーナさんの二人の関係を見届けてください。
最後に、このゴーストは百合ゴーストです。きっと、周りが思うほど色気も華々しさも無いけれど、
それでもお互いが生きている間は寄り添いたいと願う、そんな魔女が出てくるゴーストです。よろしくお願いします。
(尚、BLOGで追加の余談が公開されている可能性があります)
閉じる
俺の部長がこんなに可愛いわけがない
藤堂雷 (2375文字)
「あたしの部長がこんなにおっさんなわけがない」
あたしのスマートフォンに電話がかかってきた。画面に表示されているのは、同級生の武藤舞華だった。こんな時間にどうしたのだろうと首をひねりながらあたしは電話に出た。
「あっ、もしもしユーザ?」
舞華の声ではない。野太いおっさんの声だ。
「いいえ違います。さようなら」
「待って、切らないで、私よ、武藤舞華よ!」
「舞華はおっさんじゃないです。私と同じ16歳の女子高生です」
「本当なの、目が覚めたら私がお父さんになっててお父さんが私になってたの、信じられないと思うけど信じて!」
「いやいやいや、あまりに斬新すぎる変態電話ですね……」
「ユーザ、助けて、元の姿に戻りたい、でもどうしたらいいのかわからないの!」
「本当に舞華?」
「本当だもん……」
「じゃああたしと舞華しか知らない秘密、言ってごらんなさいよ」
「ユーザのハンドルネームは「ガチ百合しゅきしゅきぴっぴ魔人5世」でヤンデレサイコレズ一次創作同人誌でシャッター前サークルになるのが夢」
「舞華、どうしてそんなことになってしまったの……?」
電話の向こうで紙らしきものがガサガサと音を立てた。
「わからないけど、私の部屋に知らないメモが置かれてたんだ。何かヒントになるかもしれないから、読んでみるね」
おっさん声の舞華が知らないメモを読み上げた。
「こんにちは、藤堂雷です。当初は「ネタもないし、マスカレード2は見送りやな」と思っていました。しかしある日Twitterをやっていたら、急に「美少女おっさんっていいよね!」という電波が飛んできて、いつの間にか設計していました。何を言ってるかわからないと思いますが、電波系ってそういう生き物です。理解は早々に諦めてください。
上記の通り勢いだけで作ったシロモノなので、騒々しい、ラノベ臭いタイトル、理不尽展開、お喋りなユーザ、とマスカレードなのにモロバレ……と思っていたのですが、ゴーストマスカレード1で提出した「ハーレム系(略)」で何かしらのトラウマを負った人が多かったのか、見た目だけでも美少女にしておいたら名前は方々で挙がるものの、このゴーストには全く嫌疑がかからなかったので美少女って強いなと思いました。
【シェルについて】
フリーシェルウィキを巡ってスカウトしました、うれい様作の美少女フリーシェル「俺の妹 改!」です。可愛いですよね。シチュエーションの都合で「俺の部長(略)」には搭載できませんでしたが、このシェルには髪型、服装、アクセサリー等たくさんの着せ替えがあるので、このゴーストで初めてうれい様製シェルに出会ったという人は是非shellのreadmeから配布サイトにアクセスしてみてくださいね。
ちなみに弊ゴーストの、パッツン前髪・黒髪ロングヘアー+ロングスカート黒セーラー服という組み合わせは完全に藤堂の趣味です。
【内容について】
おっさんとユーザが所属する部署の設定としてはうっすらとホテルの総務部っぽいイメージで書いていたのですが、藤堂はホテルの総務部では働いたことがないので想像で書いています。ホテルで働いてるユーザさんたちからは取材が甘いと怒られそうですね。
【部長の本体について】
あんまり詳しくは考えてなかったのですが、トークによると「あんまり髪の毛がふさふさではない40代おっさん」みたいですね。脚のお行儀が悪いし、すぐ大声を出すし、人の好き嫌いが激しいし、たぶんくしゃみはうるさいし、普通に付き合うのはなかなか大変なおっさんですが、こういうおっさんも見た目が可愛かったら仲良くできるのかなあ、とかなんとか思いながら作っていました。
【娘の本体について】
見た目は可憐な美少女ですが、吹奏楽部の部長って将軍とか軍曹みたいな人が君臨しがちなのでもしかしたらおっさんが入ってる時の方が可愛いのかもしれない。おパンツはフリルレース付き派。
【「俺」について】
タイトルの元ネタが「俺」なので、何も考えずにリーマンにしました。メニューからOLにもなれるように……したつもりだったのですがバグで変更できなくなっててごめんなさい!! このゴーストは弊ゴースト「非常識階段ゴーストマンション」に収録する予定なので、OLになりたいユーザさん方は「非常識階段ゴーストマンション」で遊んでいただければ幸いです。すみません。
俺君のキャラクターは特に何にも考えていませんが、あまり喋りすぎると藤堂製の疑惑がかかりそうなので控えめにしてもらいました。
【で? 結局おっさんとJKは元に戻れるんですか?】
その辺は全然考えてなかったですね(無慈悲)
【シメの言葉】
公開2日で即バレした時空と(藤堂の観測範囲では)バレなかった時空の両方を楽しめて藤堂はこの企画をかなりエンジョイしています。
普段から藤堂はこんなノリの騒々しいゴーストばかり作っております。この企画で「わあ、うるせえゴーストだなあ! でもうるさいと逆に作業がはかどるなあ」と思ったユーザさんは、これを機に弊サイト「非常識階段」へお越しください。騒々しいゴーストや、ゴーストに負けない騒々しさのユーザが待ち構えております。
以上、藤堂でした。バイバイ!」
少しの沈黙に、あたしは舞華がメモを読み終えたらしいことを察した。
「……元に戻るヒント、何もなかったね」
「……うん」
おっさんのすすり泣く声が電話越しに聞こえた。
「な、泣かないでよ! 大丈夫よ! いきなり入れ替わったなら、いきなり元に戻れるかもしれないじゃん!」
「一生おっさんのままだったらって思うと……悲しくなってきて……」
「そんなことない! 大丈夫、あたしがついてるから! とにかく今日は遅いから寝ましょ、明日から一緒に元に戻る方法を探してあげるから、ね?」
「ユーザ……ありがと……」
こうしてあたしと舞華の非日常が始まってしまったのだった。(読み切りです)
閉じる
双子ごっこ
杉浦トビ (882文字)
小学校か中学校の頃、好きなアイドルと同じものを好きになろうとする子がいました。具体的には好きな色とか。
それを私は、なんとなく気持ちがわかるような、でもそれを明言する度胸はないなあ、と思って聞いていたのでした。
「ゴマカレー2参加したいなー」と考え、適当にアイデアを書き出していた中に、「6月1日発表→6月生まれ→ふたご座→双子のゴースト」という連想がありました。
その「双子のゴースト」と、冒頭の記憶がふっと結びついたのが、「双子ごっこ」というゴーストのもとでした。
ついでに、彼女の名前が「悠乃」なのも、6月生まれ→June→Juno→ゆの、と連想して付けたものでした。
○悠乃のこと
中学生です。
未熟で危ういような、相手との距離をうまく取れていない子です。
唐突に双子ごっこを持ちかけるのは、単にユーザと仲良くなりたかっただけでした。
そういえば、ゴースト中でユーザの性別の指定はありませんが、トークを書いているときは女ユーザを想定していました。
男ユーザでもいいけれど、その場合だいぶ距離が近いですね。
ラッキーアイテムの薬用リップも貸すくらい近い。
たい焼きでポッキーゲーム(?)を試みるくらい近い。
手さわり反応の3段階目も一部、どうかと思うくらい近い。
○トーク内容のこと
あったこと、思ったことをそのまま話す感じで。
匿名性を意識した部分として、
・自然物関連の話
・本の話
を控えました。
○辞書と栞のこと
普段使っているYAYAは手癖が出やすいような気がするので、里々を使いました。
それを前回参加時にもやったので、前回の作品の書き方ともなるべく離しました。
しかし見る限り、辞書の書き方から予想する人はそもそも少なく、ここまで気にする意味はなかったのかも。
○既公開作品のこと
・和服少女と鹿が、奈良に関する豆知識・あるあるを話す「桜子と鹿の子」
・ちっこい女の子(着せ替えつき)が、地球科学関連の話をする「空見土見」
・ファンタジー風の町での日常を楽しむ、地味にコンテンツの多い「港町ケヴォンの刺繍工」
などを公開しています。あと二次創作とか小品とか。
テンションのやや低い饒舌な\0が好きです。
閉じる
壁の中にいる!
坂 (604文字)
やあ、また会ったね。坂です。
というわけで壁尻ゴーストです。もう何年も前から壁尻ゴーストを作りたいという想いがあり…でもあと一歩を踏み出す勇気が持てず…壁尻ゴーストを作りたいという気持ちを燻らせる日々…でもそんな私にも転機が…ゴーストマスカレード2…これは私に壁尻ゴーストを作れという啓示に違いない(個人の感想です)…ここまでお膳立てをされたらもう作るしかない…いや、作らいでか!
という経緯で作ったのが当ゴーストです。作るのはいいけど性的な内容は禁止されているので中身をどうするかを考えた結果、音を多用するゴーストを一度作ってみたかったことを思い出したので二つの案を悪魔合体、そして生まれた悪魔がこの壁尻スパンキングゴーストです。ランクアップ合体だ!
実際作ってみると音素材に依存するためトークを増やすのにも限度があるという問題があったので一発ネタ以外だと使いづらいように思いますね。長期更新ゴーストで延々尻叩かれても困るんですけど。
裏話としてはトークを一通り作り終わった後にスカート消失のシェル絵を使っていないことに気づき、そもそもなんでこれを用意したんだ…? これを作ったときの私は何を考えていたんだ…? わからない…全てがわからない…! と困惑した後、適当にトークをでっち上げてぶっ込みました。なのであのトークが一番意味わかんないですね。じゃあ他のは意味がわかるのかと言われてもだいたい意味わかんないんですけど。
閉じる
存在しないWebメールサービス
ゆゆぴか (1594文字)
・ゆゆぴかです。ゴーストもシェルも私です。どうだ驚いたかー!
・たくさん感想いただきました!嬉しいッス、ほんとうにありがとうございます
ゴースト名・題材・シェルのインパクトのトリプルパンチが効きましたかね?やった~
・このゴーストの作者予想としてすごい人たちが挙げられていた気がするのですが!光栄です…!
・逆に私が作ったゴーストの予想として、小さくて可愛い子たちが挙げられててわかる~となりました(普段小さい女の子を作ってるので)
・シェル自作がもう特大ヒントだと思っちゃって、ゴースト部分はとにかく最大限ゆゆぴかっぽくない表現を目指してました
・むしろ実際のところ、シェル含め匿名と間違われるつもりで作ってました
・ドット絵は今回初めて真面目に取り組んだのですが、かわいいとたくさん言ってもらえてとても嬉しかったです!練習した甲斐があった~。
でもこれでドット絵いけるってバレちゃったなあ次は使えないなあ。
・企画の噂を初めて目にしたタイミングで、ななひらさんのオリジナル曲「めいら~だえもん☆だもん」を聴いてたので。そのまま題材にさせていただきました。
歌詞がMAILER-DAEMON目線で書かれていて、送受信されるメールを見てツッコミを入れるパートがあるんですよ。
…リドリーちゃんはメールクライアントのナビゲーターという設定なのでちょっと違うけども。
・メールといえば! で思いついたものを片っ端から書いてみました。一部友人からネタ提供してもらってます、ありがとね
・私がまともにWebメールを使い始めた頃には、もうほとんどスパムが直接届くようなことはなかったので、実はあんまり知識がない状態からのスタートでした。
調べながら当時に思いを馳せるのが大変新鮮で楽しかったです
・むかーし、一度だけ友人からチェーンメール来たことはありましたね…
あんな感じで、改行がどこかで削除されたせいで、画面一面にびっしり文字があって怖かったです。もちろん止めたよ(えらい)
・文字化けも読みづらい日本語表現もスルスル理解できちゃうリドリーちゃん。
文字化けは読めてもギャル文字は読めない、とかだと、もうちょっと機械みあって説得力増したのかなぁとか提出後に気づきました
・やってることもリドリーちゃんが言ってることもだいぶ危ない感じなので、いかにフィクションであるかをあっちこっちでアピールしまくりました ゴースト名とかね
・2つほどリドリーちゃんがツッコミやらないメールがあるんですけど、わざとやってます 恐怖を感じたものを見て見ぬふりしてますリドリーちゃん
・リドリーちゃん結局何者なんだろ。AI…?
・リドリーちゃんにはぱんつじゃないよと言い聞かせておいたんですけど、実際ぱんつです。本人には内緒にしといてね。
・非公式メールクライアントです。存在しないWebメールサービスこと『ミニョンネット』の運営会社に勤めている一人の社員が、仕事の片手間にこっそり開発してこっそり配布しています。社にバレたらもちろんクビです。まぁ何もかもフィクションなんですけど…
・リドリーちゃん、本当はまっとうな仕事がしたいらしくて(当然だ)、裏でこっそり「来世はポ○トペットになりたいですー」とか言ってましたけど
・ゴースト名は、提出間際まで迷いに迷った挙げ句その場の思いつきでつけました とはいえ淡々としててお気に入り
ただ、長い名前だなあ、と思ったのでいい略称募集中です
・キャラ名、サービス名、作者名の元ネタは、私が一番好きな某フリーゲームです。ひねったりそのまま拝借してみたりしました 伝書鳩が印象的なゲームなので…(それがメインではない)
・郵便受けや吹き出しにも名前…?はて 知らんっすね リドリーちゃんが勝手に考えたんと違いますか
・覆面の着せ替え? ああ あれはリドリーちゃんたっての希望で用意したんスよ。浮かれてるよね
・ふだんは火の国のお姫様(笑)とか作ってますん
https://yusyuparo.net/
閉じる
幸福の国のラーラ
笹之 (882文字)
・どのような発想や経緯から作品を作ったか
始めは純粋に日常の幸せについて話してくれるゴーストにするはずだったんです……それがいつの間にか薬上げ続けないとすぐ不穏なこと言い出すゴーストになっていた。何でそうなったのか私も良く分かりません。
・見てもらいたい点や作成時に苦労した点
里々の関数やさくらスクリプトをいくつか覚えたので取り敢えず使ってみました。提出した後で処理の部分こうした方がスマートじゃないの?みたいな部分いくつか見つけたので精進したいです。
・匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
演出で誤魔化した。後可愛らしさを出すためもあってちょっと特徴的な語尾にしてみました。
・設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
具体性のある設定で語れるものは少ないんですが代わりにこのゴースト色々思考実験試して遊んでます。結果的に誤謬コレクションゴーストみたいになってる。ゴースト自体に権威への盲目的な追従、薬物中毒、政治に携わる立場、理不尽からの逃避などの欺瞞や詭弁を扱わざるを得なくなるような属性付加しまくって信頼できない語り手化してたり。作者、演者、観客が混ざるというのが単なるアリスの世界観のメタフィクション性だけじゃなく伺か界隈の作者とユーザの境目が曖昧でデベゴなんてものすらある性質への例えだったり。鏡を覗くと鏡の国に行ってしまうという迷信が自己言及のパラドックスへの警戒だったり。挙句の果てにこのゴーストアリスが作った世界をあたかも自分で引き継いで作っているかのように語る。これが正しいならこのゴーストの内実は世界を作る彼女なのかそれとも彼女の手で作られた世界の彼女なのか?
作品に抽象的な要素を入れると何が言いたいか良く分からない内容になりがちですが、まとった装飾がちゃんと仕事して普通に解釈すればアリスが残した遺棄世界って筋の通ってそうな流れになるようにできたので良かった。結局この世界が何なのかは世界を作ってるって言ってるゴースト本人に丸投げしますね。ちゃんと正しい事実を引き出せるかは分かりませんが。私は何も作ってないので知りません。
閉じる
幻想書庫に鎮む紙魚
半歩 (726文字)
こんにちは。
「幻想書庫に鎮む紙魚」を制作させていただきました半歩と申します。
普段は「Staysee Syncfield」というタスク補助のゴーストと「旅路は遥か」という旅をメインテーマに据えた物語系のゴーストの制作をメインに活動しています。
今回はゴーストマスカレードの2回目ということで何を作ろうか思案していたところ、ふとそういえばタイトルをぐちゃぐちゃに混ぜて新しいものを作り出す遊びがあったなと思い出し、ゴーストのトークとして搭載すれば短時間の起動でも楽しいものに仕上がるのではないかと考え至り、アレンジを加えて作り上げました次第です。
前回の宣言通り今回は可能な限り普段の癖を誤魔化し、機能や演出も出来るだけ削ぎ落とすことを意識して作ってみました。
里々に関しては約9年ぶりの挑戦で「あぁこんな感じだったなぁ」と思い出しながら辞書を書いていました。
普段はYAYAを使わせてもらってますが、里々もやっぱりいいものですね…。
記法も敢えて全部replaceで変換するのではなく生のさくらスクリプトを混ぜて書いてみましたが意味があったのかは謎です(決して後から調整したから面倒くさくなったとかではありません…よ!)。
シェルのタッチも少し変えて迷彩を施してみましたが……完成した今、改めて見てみると違いがささやか過ぎますね!
こういうタイプの企画でなければ作ろうと思わなかったゴーストとシェルなので、日の目を見させてあげられて嬉しいです。
ちなみに綺羅には性別を設定してませんので好きなように受け取っていただければと思います。
たくさんのご感想ありがとうございました!
絵や交代反応まで頂けてすっごい嬉しかったです!
それでは長々と失礼しました!
機会があればまたどこかで!
閉じる
廃校の先輩
ななっち (418文字)
気軽な内容のゴーストで参加できるイベントとの事で、ちょうど使ってみたい素敵なフリーシェルもあって参加してみました。
今回は素敵な世界観をもつゴーストさんに憧れを持って、ゴースト側の世界の雰囲気をメインにしたゴーストを作ろうとしたのですが
私は世界観をユーザさんに伝えるのが苦手で、導入や世界を説明する部分を作るのにかなり苦労しました。なかなか自然になりませんね…
それでも、少しでも楽しんでくださった方がいたなら幸いです。
さて、最後に自己紹介です。
「奏でる日常の音色」「あおいリボンのあおいさん」「よめきつね」「ユグドラシルチェリィ」など
キャラクターと一緒にいる雰囲気を楽しんだりいちゃいちゃしたりするゴーストを主に作っています。
もしご興味があれば、ゴーストの公開サイトを覗いてみていただければと思います。
またSNSのアカウントも載せてみますので、お気軽に話しかけてみていただけると嬉しいです。
【サイト】https://nanachi.sakura.ne.jp/
【twitter】https://twitter.com/kanade_lab
【Mastodon】https://ukadon.shillest.net/web/accounts/8
閉じる
彼誰鏡
nojil (802文字)
マスカレードということで、いたって真面目に隠れました。キャラクターの性格やトークのノリ、readmeの書き方やウェイトの置き方など、過去作品からなるべく遠ざけることを意識してゴーストを制作しました。でも初日にあっさりと作者を見抜いた方がいらしたんですよね。びっくりです。探偵さんすごいや。
ありがたくも感想を書いてくださった方が触れていましたが、彼誰鏡はランプの精をモチーフにしています。そこに鏡の要素を足したのは、単に既存のゴーストさんとのネタ被りを避けたかったためです。この設定をもっとうまく活用してキャラクターを深く掘り下げられたら、もう少し面白みのあるお話にできたのかもしれません。今回の反省点です。
自分と価値観の離れたキャラクターの言動を想像するのは楽しかったです。お借りしたフリーシェルの親しみやすい絵柄のおかげで、かえって胡散臭く、そこはかとなく信用ならないキャラクターが出来上がった気がします。
またフリーシェルをお借りする利点として、ゴースト制作中のストレスが大幅に軽減されることもわかりました(あくまで個人の意見です)。一ヶ月と少しの期間とはいえ、自分の絵を見続けるのは精神的につらいです(あくまで個人の略)。自作シェルを見るたびに描き直したくなる衝動と戦わねばなりません(略)。つまり絵を描く人にとっても描かない人にとってもフリーシェルは最高ということですね。フリーシェルはいいぞ。
さて、今このあとがきを書いている段階ではわからないのですが、参加者の皆さんは作品の制作過程や背景などどの程度詳しく書かれているんでしょうか。私はゴースト制作時のことを正直あまり覚えていないので、一ヶ月前の自分の考えを推理しながら書いています。そのためなんだか要領を得ない文章になってしまい大変申し訳ないです。他の参加者さんのあとがきを拝読するのが楽しみです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
閉じる
忘れられる物語
rev (3600文字)
「忘れられる物語」あとがき
初めましての方は初めまして、そうでない方はお久しぶりです。
「忘れられる物語」作者revです。
現在14日深夜1時半ですが、あまりにも書くことが思いつかなかった為、勢いに任せて深夜テンションで勢いのままに書いています。
前回のゴーストマスカレードに引き続き、二回目の参加となりました。
ゴーストマスカレードは匿名で投稿できて、作者と作品を楽しめる点が良いですね、私のように作品を公開することに足踏みしてしまう人間にはもってこいの公開の場だと思っています。
ゴースト作成も二回目となりましたが、思ったよりも上手く作れずに片手落ちと言うか中途半端なところでストーリー的なものが途切れてしまい、尻切れトンボな作品になってしまいました。
もっとスケジューリングをしっかりとすべきだったと反省しています。
反省文的なものは以上で終わりにしてあとがき本文に入らせていただきますが、私はあまりこういった感想文というものを書くのが得意なタイプではないので、箇条書き形式で失礼させていただきます。
まずは今回作成したゴースト「忘れられる物語」のコンセプトというか脳内で大まかに「こういうものを作ろう」と考えていたものを思い出しながら書かせていただきます。
太陽も月もなく、生物が一つも存在しない異界が舞台。
その異界では風もないのに木々や髪が揺れ、姿も見えないのに鴉の鳴き声が響く不気味な世界
そんな異世界に紛れ込んでしまった記憶喪失の「貴女」は「人形」と出会う。
ただ一つの異界で動く存在である「人形」は言葉使いこそ素っ気ないものの、何故か「貴女」が元の世界に帰れるように親切に振る舞い貴女の身を案じてくれる。
何故「貴女」はこの世界に紛れ込んでしまったのか、貴女に親切に振る舞う「人形」は一体何者なのか
それは「人形」と触れ合う事で次第に明かされていくでしょう
といった感じのコンセプト?というかプロットから作り始めました。
起動したり、触れ合ったりする度に少しずつ設定や世界観が明かされるタイプのゴーストを作ろうとしました、中途半端な感じになってしまった感は否めませんが。
私がこのような謎めいたゴーストを作ろうと思ったのは、世阿弥の風姿花伝に書かれている、
「秘する花を知ること。「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」となり。この分け目を知ること、肝要の花なり」
という一説が凄く好きで、隠されたこと、つまりこのゴーストの世界観やこの「人形」とは一体何者なのか、といった事で興味を引いて楽しんでもらえるようなゴーストを表現する事を目指して作りました。
実際に完成したものを、公開後触ってみたら自分では引きが弱いな、と感じてしまったのでもっとユーザーの好奇心を掻き立てるようなトークを書けるようになりたいですね。
感想で言及されている方がいたのですが、本ゴーストにはvanishイベントがあるのですが、そこで語られている事がこのゴーストの「秘された花」の一つと言えるのですが、今になって考えるとちょっと設定を語りすぎたかもしれないと思っています、
秘すべきと秘せずの分け目を見誤ってしまったかもしれませので、正式公開される時にはvanishイベントが変わっているかもしれません、ただ今回のvanishイベントは一応BadEndの一つとして実装する予定です。
次にシェルに関してですが、これは完全に未完成、というか私の制作速度を見誤ってしまいましたね。
Readmeにも書かれている通り、ある程度の衣装の着脱はできるのですが、本来はある程度着せ替えができる程度、といってもマスカレード2時点では髪や靴下それぞれの箇所二種類くらいのつもりでしたが、衣装を実装して着せ替え出来るゴーストですよ、という顔で公開したかったです。
しかし、結局ケープやリボンの着脱ができる程度しか実装できなかったので、これは完全に自分の制作速度の遅さを甘く見てしまいました。
未完成状態で投稿してしまったことは楽しんでくれた方には申し訳ないです。
また、なんだか反省文的な感じになってしまいましたが、次はシェルの見た目に関して話させていただきます。
シェルのdescript.txtに書いたシェル名「Poupee en biscuit」の名の通り着せ替え人形がコンセプトです。
私自身着せ替えゴーストで色々な組み合わせを試すのが好きで、着せ替えゴーストを作ってみたくてそんな名前を付けました。
それでなぜ球体関節人形にしたかというとそれは私が球体関節人形が好きだからです。
透き通るグラスアイ、白く美しい肌と線の細い身体、そんな美しく精緻な造形と人を模しているこそ際立つ球体関節、
球体関節というのは人には存在しないからこそ映える、人形としてのアイデンティティであり、
そんな人の形と球体関節というミスマッチな要素が合わさって、ミステリアスな美しさや魅力があると私は思います。
それに某有名漫画の、フリルが沢山付いたドレスを着た人形達を見て、元からフリルとか沢山付いている衣装を着たゴーストを作ってみたいと思ったのもきっかけです。
人形とはこの世に存在しない完璧な少女、それを永遠に留める為に作られる、的な事が某漫画に書いてありましたし、
そんな球体関節人形の美しさを表現したい思いと、着せ替え要素を実装したいという思から、今回のシェルを作成しました。
デザイン的には私が描ける一番美しくて完璧な造形をした人工的な少女、を目指して描きました。
何処か非現実的な人工的な美しさや、この世のものならざる雰囲気を表現したかったです。
完成したらあまりそんな風に描けているとは思えなかったのですが、感想で人工物的な美しさがあると言ってくれている方がいたのでとても嬉しくなりました。
モノトーンにアクセントで一色だけという配色で寂しさを演出するというのも言及してくれている方がいたのも嬉しかったです。
他にも繊細な絵や綺麗なお人形さんといった感想も頂けて嬉しかったですし、といか自分のゴーストに寄せられた感想の全てがとても嬉しくて何回も読み返させていただきましたありがとうございます。
デフォルトの髪型がハーフアップなのは私がハーフアップが好きだからですね、髪型も他に何種類か実装したいです。
デフォルトのドレスもクラシックでオーソドックスなスタイルなドレスを描きましたが、変わり種のドレスとかも描いてみたいと思っています。
筆が遅いので着せ替えの追加とかは遅いと思いますが。
あと人形が座っているブランコは寂寥感を出すためにシェルに描いたのですが、これが消せるのは折角髪の毛を描いたのだからブランコで見えなくなってしまうのは少し悔しいと思ったからという理由です。
シェル的には消せますけれど「人形」はずっとブランコに座ったままの状態だという事を一応補足させていただきます。
感想というか作者予想に関する話なのですが、まさか初日から当てられるとは思わなかったですね。
一応readmeとかからあんまり特定できないようにして塗りと線画もいつもと違うブラシを使ってシェルを描いたのですが。
初日、二日目、三日目と私が「忘れられる物語」作者だと予想されている方がいて、理由がたしか、ウェイトや句読点の置き方だったと思うのですが、自分ではそんなにウェイトの置き方に特徴があるとは思わなかったのでかなり意外でした、句読点の置き忘れに関しては完全に置き忘れ、チェックミスなので気を付けます。
正直今見返しても自分のウェイトの置き方の特徴とか分からないんですけれど、気づいた方は私のゴーストの味だと思っていただければ幸いです。
最後の最後になりますけれどこのゴーストを作るにあたって私がした最大のポカを告白させてもらいます。
といってもこうやって公開された今となっては些事でしかないのですが。
今回のゴーストのタイトルは作業開始するにあたってなかなか思いつかなくて、最終日に頭の中から朝方よさげな名前を思いつき、取り合えず決まったという事安心して、メモもせずにシェルを描いたりという作業に戻ったのですが。
最終的に「忘れられる物語」というタイトルで提出したのですが公開後に自分のゴーストを立たせてから、そういえば朝方思いついた名前は「忘らるる物語」だったという事に気づいたんですよね。
ただ「忘れられる物語」というゴーストタイトルも悪くない気もしているので変えないかもしれませんが、もしかしたら正式公開する時に「忘らるる物語」というタイトルに変わっているかもしれないという事を一応この場を借りて報告させていただきます。
それでは、つらつらと脈絡も構成も何もない文章にお付き合いいただきありがとうございました。
途中でも描きましたが「忘れられる物語」は正式公開する予定なので、今回起動してみて興味が湧いた方はその折にダウンロードしていただけると幸いです。
閉じる
放課後と朝ごはん
amo (1109文字)
こんにちは。仮面の下のamoです。
この企画の参加者はみんな仮面をつけます。ならば振る舞いも変えるべきなのかと思いましたが、結局いつも通り振る舞うことにさせていただきました。
いっそどこに私らしさがあるのか、どこでそう判断されるのかを逆に楽しみに作りました。私はシェル作者が最大のヒントだと思っていますが。
腹へり子だから原えりこ。この名前の付け方も私らしさかなと思います。
匿名性を楽しむ企画で”自分らしさ”を散りばめてしまったのは、茶目っ気ということでご容赦ください。
逆に匿名性のために封印したものは「人外設定」のみでした。いつもは人の姿でありながら人ならざる存在ばかり作っていましたから。
もしそんな「人ではないもの」に興味がございましたら、一度サイトを見に来ていただければと思います。
このゴーストについて。あんまりにもネタが思いつかなくて、その場で浮かんだ言葉と情景を繋いでゴーストにしてみました。
「図書委員」「放課後」「夕焼け」「朝ごはん、何食べてきた?」
放課後に朝ごはんの話をするのがちょっとあべこべな感じでおもしろかったので、どうせならそんなゴーストにしようと思いました。
図書委員だけど本を読まない。ゴースト名になっているのに朝ごはんの話は起動後の一回だけ。
あまり現実味のありすぎるゴーストにはしたくなかったので、詳しい授業の話や恋愛の話、生々しい話はさせないようにしています。
季節感もなるべく削いで、起動すれば放課後、終了は下校。時間経過なし。季節イベントもなし。季節トークもほぼほぼ封印しました。
起動していても引っかかるもののない、何気なく過ぎていく日常のひとつ。そんなゴーストになっていれば嬉しいです。
他にはぱっと見て夕焼けの中にいるとわかるようにシェルを夕日色に染めてもらったり、ゆるさを出したくて漢字の使用を控えたりしています。
設定らしい設定はありません。ネタバレも特にありません。えりこのことは、トークに出てくる情報がすべてです。
おしゃべりと動物と食べることが好きで、授業は退屈で、よく寝てよく笑う、そんなどこにでもはいないかもしれないけどどこかにいそうな女の子です。
もしかしたら図書委員さんには、まだ私も知らないようなことをいつかこっそり教えてくれるのかもしれませんが。
小話ですが、シェル交換という形になった作者さんと必要な表情を確認したときに、お互い「くしゃみ」を必要としていておもしろかったです。
思い切りくしゃくしゃの顔を用意してもらいました。
ファンタジー要素は皆無だけどどこか現実感のない、でもどこかにはあるような、夕焼けの時間で止まった図書室をちょっとでも楽しんでいただけたのなら嬉しいです。
閉じる
横顔を望む
ホウ酸 (8201文字)
「横顔も それを眺める横顔も 女の子なら全部百合でしょ」
こんにちは、ホウ酸です 以下おしながきです 読みたい人は読んでね 読まなくていいけど ほんとに読まなくていいよ
①シェルの話
②きっかけの話
③りどみとかの話
④初回起動の話
⑤触り反応の話
⑥トーク内容の話
⑦匿名性を高めるための工夫
⑧設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
⑨感想の感想
⑩おわり
①シェルの話
いや~~~~~~ね!そうなんですよ いや~~~申し訳ない限りでね…… そうなんです、実は私だったんですよこのゴーストを作ったのは ねえ~~~意外だよね……ほんと……
ところで見ました?みなさん この最高of最高なシェルは 見てない人はいっぺん見てみるといいですよ 初回起動がクソ長いからちょっとアレなんですけどね こちらのシェル、見ておわかりの通りAnalさんに描いてもらったやつなんですよ!!!!!!!すっごい!!!!!!
なんでこういうことになったかっていうとですねえ、あーるでぃーさんから打診があったからなんですね 秘密裏に 「シェルからの作者当てを撹乱するために、シェルと作者とが一致しない例を作りたい」的なお話でね そういうことで私とAnalさんとがシェルを交換したっていうわけなんですよ
いや~~~~ なんで私?絶対におかしいでしょ いたでしょもっと絵上手い人
シェル作成はですねえ お互いに「こういう感じのシェルでお願いします」ってな感じのラフを描いて、それに基づいて各々清書するっていう形で行いました でもね?私ってAnalさんの絵に憧れを抱いているじゃないですか だもんで、Analさんから頂いたラフをもとに描こうとするとね 頂いたラフに忠実な Analさんみの強~~~~い絵柄になっちゃうんですよね
Analさんに描いていただいたこの「横顔を望む」のシェルはさ 見ておわかりの通り、Analさんらしさがあって最高~~~~~~じゃないですか でも私の描いたやつは私らしさがもう ゼロゼロのゼロなんですよね なもんだから、Analさんにお願いしてキャラのお顔をいい感じに修正して頂いたんです いや~~~お恥ずかしい話ですよね 自分の絵柄というものを持たざる哀れなデベのこれが顛末ですわよ
まあこれ書いてるのマスカレ2が公開される前(5/23)なんで、どういうふうに修正して頂けたのかまだ見れてないんですけど 多分かわいくなってるんでしょうね~~~~~(6/08追記:めちゃめちゃかわいくなってましたよね!!!!!!!!)
このでかい段落ではシェルの話をするって決めてるので続けます マジで可愛くないですか?この冷雨ちゃんのシェル 私がAnalさんに渡したラフだとね~~~なんか モブかな?っていう感じだったんですけど、頂いたあがりを見るともう ねえ……なんなのかしらね この可愛さ美人さといったら みなさんも冷雨ちゃんの横顔に恋するお姉さんの気持ちがよくわかったんじゃないですか?
私のラフだとですね、スマホは裸のiPhoneだったんですよ なんせ私にはかわいいカバーとかわかんないから したっけ見てくださいよこのかわいい水色のカバー そしてスマホリング!このスマホリング、匠の技ですよね これがあるとないとじゃ常にスマホ持ってるっ子としての説得力が違いますよね 好き
あっちなみにバス乗った時の影は私があとからパッと用意したやつです 好きなんですよね こういう影 なんかエモくない?
はい!ここで私のこのシェルの好きポイントを発表していきます まずねえ この横顔んときのねえ 耳にかかる髪の感じです おくれ毛って言うんですかね?いいよね マジで ていうか前髪のこの感じもいい あとこのお団子みたいなやつが着いてる垂れた髪もまたオシャレかわいい あとねえ このセーターのこの シワの塗り方ですね ほんと好きだから Analさんの服の塗りが 本当に………… 目もいい 目、私のラフだと藍一色だったんですよね それがこうもオシャレカッコよ綺麗になるたあね 見てこの赤と青が交差する綺麗な虹彩 たまらない ほんとにね……
②きっかけの話
シェルの話をしたので、次はねえ じゃあとりあえずこういうゴーストになったきっかけから話しますね
このゴーストは見ておわかりのとおり「横顔って百合だよね」という思想に基づいて作られています この思想が狂っているか正気かっていう話はちょっと今は置いておいてもらっていいですか?ありがとうございます んでもね、そうは言っても、直接の理由はその思想ではないんですよね
以下に私の好きなある漫画のモノローグからの引用を示しますね
「横顔が美しい。日常で人の横顔を見る機会は意外に少ない。横顔を注視する行為は、相手への能動的な働きかけだ。スクリーンで一方的に与えられてもなお、『自分が相手を見つめているのだ』と多くの人は錯覚する」
以上は、『ダブル』という演劇漫画にあるモノローグなんですね あ、この漫画は百合でもなんでもないしむしろBLの味が強いんですけど(でもいい漫画です)、まあそれは置いといて
どう思います?みなさん この引用を読んで いやまあどうもこうもないとは思うんですけど、私はねえ とてもなるほどなあと思ったんですよね 「横顔を注視する」っていう行動は、そこに行動者の絶対的な意志が介在するんですよ つまり、「見つめたい」という意志があって初めて「横顔を眺める」という行動は起こるんですよね
で!つまり!何が言いたいかっていうと!「横顔を眺める」という行為には、感情が詰まっている、ということが言いたいんです! 感情があるところに百合はあります ならば、当然、横顔を眺めるという行為は百合ですよね そう 「横顔も、それを眺める横顔も、女の子なら全部百合でしょ」 とはそういう意味です 全然わからない?それはまあ いいじゃん 別に 要約すると「横顔を眺めるのって百合だよなと思ったからこのゴーストはできた」ということです
③りどみとかの話
前の段落ではきっかけの話をしたので、次はどうしようかな 次は内容の話します まずみなさんが最初に見たであろうreadmeについて話しますか?
readmeにはいろんな俳句が載ってますね それらのうち、作者名が併記してあるものは「横顔 俳句」でぐぐって出てきた良さげなやつです 意味はあんま よくわかんないです…… なんか字面の綺麗さで選んだんで……でもなんか綺麗でしょ?どれも
このゴーストの開発初期段階は「横顔 雨 百合」の三題噺みたいなとこがあったので、なんかそういうのをチョイスしました
特に好きなのはねえ 丸山海道さんのやつですね 「横顔を ぬすみ追ひ越す 花の雨」です 全然 意味はわかんないんですけど いいですよね なんか
んで、最後のひとつ 作者名が書いてないやつは、私が考えたやつです 恥ずかしいね~~~~ 俳句とか全然知らんから それっぽくな~~~れと思って考えました 季語あります?これ 無さそうな気もすんね じゃあ川柳かも まあどっちでもいいんですけど
この俳句の意味はですねえ 「女の子の横顔を眺める女の子の横顔はとても百合だなあ 冷雨ちゃんはいずれその視線に応えてあげられるんだろうか」です 今考えました
咲うっていう言葉、よくないですか?かっこいいよね 仮作者名のアラン・スミシーと掛けて『澄みし』って入れてます いいでしょ オシャレでしょ?
ちなみになんでそもそも俳句を入れようと思ったかっていうと、かっこいいからです 俳句ってかっこよくないですか?それだけです理由は 内容となんも関係ないですけどかっこいいでしょ? だからです すみません
じゃあ次、タイトルの話です タイトルはね、開発のかなり終盤まで、「横顔を望む」か「望む横顔」のどっちにするか悩みました
その名残で右クリメニューのタイトルもその2つがランダムで出る仕様なんですね あ、右クリメニューはね 雨とも青空とも見える感じにしました エモいでしょ
横顔を望むの方が味わいがあるかな~~~と思ってこっちにしたんですけどね最終的に でも並列なんですけどね 重みは 横顔を望む行為も望んでいる横顔も ここでいう望むは「なんとか得られないかと思う」って意味とか「臨む」の意味とかがある そういう 上手いやつです
最初の最初はね 「6時54分の横顔」にする予定だったんですよ 6時54分にバスが着くからそれまでの五分間だけ見られる横顔、みたいな感じでね でも時間限定するとあとあとめんどくさいしそもそも時間限定する意味もあんまないし と思ってやめました
④初回起動の話
初回起動の話します 初回起動、なっっっっっがいですよね!ほんとに思う いやでもまさか58もあると思わんからさあ……
でもお姉さんが冷雨をいかに好きか いかに横顔を美しいと思っているかってのを描写したかったので 後悔はしていません 初回起動は長くてこそですよ 個人の意見です
説明をせずに描写で女ユーザであることを示したかったのでこういうね スカート履いて髪がまあまあ 湿気を感じられる程度の長さがあるっていう設定になっちゃってるんですけど どう?この感じ 結構好きなんですよね個人的には
モノローグって、うまく書かれてるとエモエモのエモなんですけど、うまく書くのがこの世で一番難しいですよね うまく書けてます?エモくなってる?自分じゃもう恥ずかしくてよう見んのですけど ノベルゲームってエモいから、ノベルゲームっぽさ出すために細かくクリック待ちを入れてみたんですけど、そこんとこどう?めんどかった?効果的でしたかねえ わかんないね
お姉さんは一応そんなガッッッツリ顔を冷雨ちゃんに向けて見ているわけではなく、横目でちらちら覗き見てる感じだと思って下さい その程度の常識はあると まあそれでもバレてるんですけどね なんせ常に見てるから
バスの一番前左側の席、いいですよね ちょっと高いから視界も広いし 混んでても快適 なので冷雨ちゃんも気に入っています
初回起動後半の話します
前半がほら お姉さんにとっての日常を描いてたわけじゃないですか ただ5分間冷雨ちゃんの横顔を眺めて、バス乗って、終了 それだけが唯一の価値だと
なんで、関係が始まっていろいろなものに変化が出る日っていうことで、後半はいろいろと対比をかけています 雨⇔晴れとか 冷雨がバス停にいる⇔いないとか バスの中が空いてる⇔混んでるとか どうでもいいですね~~~~心底 でもあとがきってどうでもいいことを書く場所みたいなとこもあるからさ 我慢してくださいよ お願いしますって ほんと頼みますよ
あ、そういえば今回回想機能付けてないんですよね いや単純に忘れてただけなんですけど 申し訳ない 回想機能ないのにこんな選択肢いっぱいな初回起動にしちゃって
閑話休題 冷雨ちゃんがいないと、バス停着いてからバスが来るまでのモノローグの量が少ないですね これはお姉さんがいかに冷雨ちゃんのことばかりを気にしているかっていうのを表していそうですね どう思う?みなさん 私はもう書いたの昔過ぎて忘れました
しかしこれアレですね 冷雨ちゃんが喋り出すまではこう まあ 結構エモくなってる気はするんですけど \0バルーンが冷雨ちゃんのものになって以降はなんともこ~~ いつもどおりになってますね いつもの私のゴーストのノリ なんか軽い感じ?いやあ一本調子 こういう会話しか書けない 駄目ですね~~ 好きだけど……
冷雨ちゃんはずっと(このお姉さんめちゃめちゃ見てくるなあ私のこと好きなのかしら)と思ってましたが、あえて話しかけるのもな~と思ってほったらかしにしてました そこにこうナイスなチャンスが来たので、ならばと思って問い詰めてみた次第です 気になるからね
みなさん、どれ選びました?この三択 まあ一緒なんですけどどれ選んでも 基本的に選択肢でフラグ立ったりとかは今んとこしてないんで ちなみにこの時のお姉さんはいきなりストレートにこられてめちゃめちゃ顔真っ赤になってると思ってください
このへんのなんか 選択肢の感じとかは結構私っぽさある気がしますねえ しません?しないならそれはまあ好都合ですけど
あ、あのですね いやこれはどうでもいい話なんですけど この初回起動で向こうから「友だちになって」って言ってくるっていうのはね 私の別のゴーストのオマージュです 立てば芍薬なんたらかんたらっていうゴーストの まあ誰も気付かんと思うし気付かれても困るんですけどねこのマスカレードの場で でも実はそうだったんですよ 実はね
はい まあそんなこんなでお友達になってね バス停と車内での時間を一緒に過ごすようになったっていうわけですわ なんか私こんな導入ば~~~っかりですね ワンパターン まあいいんですけど
それにしても初回起動が前後編+αなんてのはちょっとねえ やりすぎましたかね でもまあね いいじゃん たまにはさ 58個もあるんだから 一個くらいね……
⑤触り反応の話
触り反応の話します 触り反応、箇所が少ないね~~~~!!!!これは正式公開したら増やしますよ 絶対
このね 「視線」っていう要素 これを大事にしたかったんで、どうにか上手いことできないかな~~って苦戦してたんですよ 色々と試行錯誤した結果、車内では視線、バス停では手 という マニピュレータを分けたわけですね どう?良かったですか?これは 私は結構好き 書くのがまあまあ大変なんですけどね
これはいつもそうなんですけど、触り反応 頭なでたり胸触ったりとか、それをしても違和感がない というか人に見られたりする心配がない 状況を整えるのがね 大変ですよねえ 今回は朝早くて人通りが少ないからまあまあ という風に理由付けをしましたけど、ギリですよねこれは もっと人の居ない密室とかを用意できると良いんですけど、バス停がエモいからね~……
冷雨ちゃんは子供扱いされるのを嫌うので、頭なではイヤ!って感じです 嫌がってますね
反面手触りはね 別に抵抗はないんですね 冷雨ちゃんはスキンシップ別に構わん派です セクハラまでいくとアレだけどね 「なんかそういう霊かなって思っちゃうじゃん」好き スマホ見てたら突然視界に手が飛び込んでくるわけですからね ビビるよね
胸触りの選択肢、よくないですか?このゴーストではこう選択肢でお姉さんを主張させてく所存なんですけど、これはなかなか 個性が出てていいよね かわいい
自画自賛しかしてないんですけどあとがきってこれでいいの?ごめんなさいね
バスで触り箇所にカーソル合わせた時のキャプション、エモいでしょ!好きなんですよ私これ こういうちっちゃい要素 楽しいよね書くのも ここを見てるんだなあ感があって視線の表現としてなかなか秀逸 いいよね
⑥トーク内容の話
トーク内容の話をしますよ このゴースト、話題を限定するようなこれといったコンセプトがないんですよね 自分のゴーストを例にすると、立てばなんたらは百合の話、地上のなんたらは終わった世界の日常の話、とか あるんですけど これはもう普通~~~の世界だし、冷雨ちゃんにはこれといった強い趣味もない なのでランダムトークには結構悩みました
そして辿り着いた答えが「お姉さん」という特徴なんですね 冷雨ちゃんにも世界にも特徴がないなら、お姉さんに特徴を与えればいい そう思って選択肢をいっぱい与えてみたわけです どうですか?特徴あります?わかんないね~~~自分じゃ まあ信じます 己の判断を
で、トークは全部で18個あるんですけど、だいたい3個ずつくらい選択肢があったりなかったりするので、実質の数は40個とかそんくらいなんですね 多いわ……ちょっと……マスカレに出すゴーストとしてはちょっと多い いや今回作り込みおかしいゴースト多いからこんくらいじゃ大したことなく感じられたかもしれませんけど いや多い……
⑦匿名性を高めるための工夫
シェルがAnalさんだしな~と思って これで匿名性は十分に確保できるかもな~と思ったんで、あんまり工夫はしてません これでも結構十分だったでしょ?これ以上隠すとほんとに当てられなくて寂しくなるかもしれませんからね
あ、これは地上の楽園のときもやったことなんですけど、選択肢はちょっとだけ工夫してます 立てばだと選択肢の前に○が付いて、地上の楽園だと何もつかないんですよ なんで、今回はあの マーカーを付けました 青いやつね 工夫って工夫はこんくらいです
あ!もういっこあった この子、冷雨ちゃん フルネームは「鈴懸 冷雨」といいます そう 鈴懸はプラタナス お花の名前なんですねえ 花言葉は「天才・好奇心」 これは私の性癖である「キャラの名前に花を使いがち」っていうのが表出した結果なんですけど、このままだと私を知る者にはバレバレになっちゃう なので、名字は隠させました 適当に理由つけてね 正式公開版では名字も教えさせますよ これは匿名性のための工夫ですね!こんくらいです
⑧設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
う~~ん なんでしょうね あ、この冷雨ちゃんもですね 地上の楽園の子とか立てばの奴らが通ってるのと同じ学校に通っています 一年生ですね 夏服のデザイン違くない?とお思いかもしれませんが、制服いっぱい種類あるのでね こういうのもあるんです 実はね
ネタバレ……ネタバレってネタバレは特に ないです ネタもなにもないですからね 見ていただいたとおりです
実装したかったが間に合わなかった部分はねえ あの 頬とか首とか、キャプションが出るのに触り反応がない箇所ですね あそこは付けたい 付けます そんくらいですかね? あ、コミュとかももっと増やしたいですね
⑨感想の感想
公開後に頂いた感想への感想を述べます 引用したりとかはしないのでそう怖がらないで
えーと まずですね なんか結構文章が褒められることがありましたね!嬉しい いろいろ修正したりしながら、読みやすく~かつエモく~を心がけて書いたんで 褒められると嬉しいね ありがとうございます
あとねえ、なんでしょ 「距離」を褒められることもありましたね 距離…… あんま個人的にはとくに意識せずにやってたので、へーそうなんだって感じです 距離 そうなんだ バスに乗ると触れないとかそういうやつですかね?わかんないけど ありがとうございます
それと エモさとか甘酸っぱさ あと解像度の高さなんてのに言及されることがありましたね これは狙いでした エモさと甘酸っぱさは常に狙ってますからね そこを拾って頂けるのはありがたい 解像度が高いってのはまたいい褒め言葉ですよね 解像度の高いは質の高いですわよ ありがとねみんな あ、ついでに疑問にお答えしておくと、アランスミシーと俳句とには特に関係ありません アラン・スミシーを選んだのは『忌録』っていうホラー小説の作者名で使われててかっこいいな~と思ったからっていうだけで 意味はないんですね特に いやーダサい
んーとね……あと、この子 冷雨ちゃんの名前について 「隠されてる名字に花の名前が使われてんじゃないの」的な推理をされてたんですけどTwitter上で 私を知ってる方に マジでビビりましたね なんでわかる?ありがとうございました深い推理
「音楽の好みが被ってて好感持てる」的な感想もありましたね この子の音楽の好みは私の好みでもあるので、うれしいね いいよね wowakaとかsasakure.UKね 他にこの子が好きなのはn-bunaとか40mpとかです はい関係ない やめますこの話は ありがとうございました
ああそう あとね これ他ゴーストへの言及にあたっちゃうかな… 『Rain_or_Shine』とめちゃめちゃシンクロニシティが起こってましたね!そこへの指摘もありました 始まりが雨だとか 名前がどっちも雨だとか 非常に申し訳ない あっちは本当にいいエモさしてますよね こっちはすぐ晴れるしエモさもすぐどっか行くんですけどね これは完全に偶然でした
こんなもんですかね 全部の感想(多分)に目を通さしていただいてTwitterにあるものはブクマしてます とてもありがとう サンキューみんな!
⑩おわり
おわりです いや~~それにしても多かったね百合ゴ 嬉しかった
最後に自分のゴーストの宣伝をしていきます していいって言われたから
百合(についての話をする)ゴースト!『立てば芍薬座れば牡丹』!よろしくね!
百合(にしていきたいなあと思っている)ゴースト!『地上の楽園』!よろしくね!
百合ゴースト!『横顔を望む』!よろしくね!!!!!!!
いずれもそしれみ様にて公開中 インストールしてみてもいいかもよ!
そんな感じです ここまで読んだ方はお疲れさまでした なんと驚き8700字!こんなことに時間使ってちゃいけないよ……
さようなら!ありがとうございました
閉じる
田中全自動
Wiz★ (4874文字)
■エピローグ
新聞にはまた小さな記事が載った。
テロは人間が全自動機械を狙って起こしたものであり、
破壊された被害者は政府の補償を受けてバックアップから復帰。
犠牲者なし。
■あとがき
SF掌篇をお届けしました。
言葉は種であり、それが落ちた先で、よろづの言の葉となり枝葉を広げる……。
或いは降り注ぐ雨のように、ふかふかの落ち葉のように、すでにある森を豊かに。
よい物語の定義はいろいろあるけれど、ひとつには、
読後に想像を広げ、考えたくなるような物語がそうではないでしょうか。
物語を読み終えたときに、ひとさじ残るものがあればそれが僕の幸せです。
影響を受けた本を紹介します。
・「Wシリーズ」森博嗣
・「宙へ参る」肋骨凹介
・「ヴァーチャル・ガール」エイミー・トムスン
・「屍者の帝国」伊藤計劃・円城塔/映画版
・「フロストとベータ」ロジャー・ゼラズニイ
・「我はロボット」アイザック・アシモフ
……他多数
製作協力:あーるでぃー氏
作中の仕掛けを作っていただきました。
結びとして、おわりまで読んでくれた君に。ありがとう。
2020/6/14 Wiz★ 拝
■巻末特別付録
「とある全自動機械の一日」
とある全自動機械の一日のスケジュールはこうである。
・スケジュール予約通り、朝9:00に起動。
トイプードルを模したボディを丁寧に毛づくろいする。
・習慣として部屋の中をぐるりと一周して回るも該当物なし。
・人間の多く住む市街地へ散歩に出かけ、広場へと四足を向ける。
・大いに撫で回されながら、該当物を貰い、飲み込み尻尾を盛んに振る。
・仕事へ向かう。本日の割り当て区画を歩き回り、速やかに該当物を一掃する。
・日が沈む頃には来た道を戻り、部屋でユーザが帰宅するのを待機状態で待つ。
・ユーザを出迎え、身づくろいを実行。ポケットの中にあった銀紙をもらう。
その間にユーザは一心に豊かな毛並みを撫で回す。しばらくして満足したようだ。
・集積所にペレット状に圧縮乾燥した該当物を排泄。
・夜21:00にクレイドルにもどり充電を開始。翌日の起動時間を予約。スリープモードへと移行。
これは何の全自動機械でしょうか。こたえは解説のあとにあります。
【解説】------------------------------------------
やあ、こんばんは。閉鎖済サイトの幽霊デベロッパーです。
正式公開はない。なんならサイトも跡地しかない。廃墟だ。
閉鎖してから少なくとも四年は経つので、覚えている人も少ないだろうし、
そもそも知らない人が大半だろうと高を括っていたら、あっさり見破られてしまいました。戦慄。
頂いた感想につきましては、ありがたく拝見しました。
SF好きか長文慣れした人しか読まない、と考えていたので、
想定以上に反響があったのは嬉しい驚きでした。
感想の中に想像を広げている人や、疑問を書いている人がいるのを見て、
物書きとしての本懐を遂げた感があります。やったね。
上記の「あとがき」は作品の一部、ということで、
ここからはゴーストの内容や演出に触れていきます。
このゴーストは1/2体目。
ゴマカレーという特異な場を利用した、長文ゴースト。
トークの性質としてはほぼ小説ですが、
あくまでもゴーストでなければ出来ない表現にしたつもり。
製作期間はおよそ半月、ゴーストおよびシェル部分はフルスクラッチ、
バルーンについては過去作のテクスチャ張替えで製作。
これはいうなればスティレットです。突然マニアックな単語。
一般的なものにたとえるならアイスピックか。ごく一部の人に深く刺すつもりで書きました。
ユーザが費やす時間(==ゴーストの寿命)としては、10-20分程を想定。
読み飛ばした場合に備えて、話がループするようにはなっています。
特に隠しギミックなどはありません。
ゴマカレーは、少なくとも初回起動は見てもらえる保障つきの稀有なイベントです。
一発ネタ、長文、オチつきゴーストなど、出しにくいものを出すチャンス。
この機会を生かすべく、読みきり長文ゴーストを叩き込むことに決めました。
近い発想のゴーストも同企画内に何体かいましたね。物書き垂涎の機会、考えることは一緒か。
シェルのデザイン(僕の趣味)や内容そのもの(僕の命題)は悩むこともなく、
すんなり書けたので、特にかくことがありません。天から降りてきたとしか言いようがない。
■生存戦略────いかにして読ませるか
「田中全自動」は設定が全トークの九割を占める異様な構成のゴーストです。
しかも長文という二重苦。読みづらいということは、読んでもらえないかもしれない。
いかにして読ませるか……。
1,自発トークをなくして、読む意志のあるときにだけ進行することに。読み飛ばし防止。
これは「星は涙に流れる光」の真似です。また、その意思があれば一気に読めるように、
キーバインドやダブルクリックで読めるようにして、操作をリードミーに記載しました。
当然ながらメニューはオミット。全自動だから仕方がないし必要もないね。
2,トリガーイベントの導入。
クリック後、イベントが始まるトークを作りました。
先を見る意志がなければ見られないようにするため。
システム的には、自発トークなしと同様、重要なイベントを確実に読んでもらうためのセーフティ。
選択肢をクリックするなら、少なくとも目を向けているはず。
なぜ「全自動の世界でトリガーが引かれる選択肢を作った」か。
"人間は想定外をもたらすファクタ"だから。トリガーを引く際に、そこに誰かの選択、意志を介在させたい。
その意志は先を見てみたいだとか、これをクリックしたらどうなるんだろう?という軽いものでも構わないけど、
繰り返しの中から何かを変化させようとする意思をもつ存在であって欲しい。君は人間だよね。いえ、断定はしませんが。
(トリガーイベント自体は、実は別ゴーストのために作ってもらったスクリプトでした。
そちらは出来に不満があったので潔く廃棄。これが没にならなかったら「田中全自動」は作っていませんでした。
改めて組み込むべきスクリプト作成を相談しようかと思ったら手元にすでにピースがあった。目が虚ろになるね)
3,注釈システムの導入。注釈を読むのが好きだから。僕の趣味はさておき。
注釈と地の文に振り分けて設定を織り込むことで、内容を整理し、
バルーンを分けて一度に目に入る文章量を減らし読みやすく。
同好の士には喜んでもらえるかなという邪心も少し。
4,新聞という小道具
設定をかくのにこれほど便利な小道具はありませんでした。
何が便利って、話題を小分けにして導入するのに便利、唐突に話題を変えるのに便利。
初めは新首相の1トークに使うだけの小道具でしたが、途中で便利さに気づいてから、
設定べた書きにしていたトークをいくつか、記事を引いたものに書き換えました。
5,バルーン
専用バルーンを用意。統一感を出すのにも一役買ってくれました。
とにかくスクロールが発生しないように。
過去作のテクスチャだけ張り替えたので、
もし看破されるならここからだろうと思っていたのですが、そのとおりになりました。
大きいだけで、専用品ではないので、他のゴーストにも使えます。長文ゴーストにどうぞ。
6,ループ
話が全自動で進み、あるところまでいくと戻ります。これも読み飛ばした場合のセーフティです。
設定としては記録の再生という体をとっています。
■演出────惹き込むためのフックの作り方
雰囲気を出すためにオーナードロー画像、サムネイル、バルーンを揃いで作成。モチーフは「■」です。
バルーン名のカロー/carreauはトランプのダイヤ、格子柄、チェック模様といった意味です。フランス語。
これは絶対に必要だった。起動した人に読まなくても何かを持ち帰ってもらうために。
読んでもらう、あるいは読んでもらえなくても、何がしかの印象を残すために、
既視感(例えばスーツ)で違和感(例えば異形頭)を包むことでギャップをつくっています。
初回起動のインパクトはけっこう大きかったようで触れている人が多いですね。
田中全自動という名前についても同様で、こちらは前後どちらに全自動とつけるか悩みましたが、
イラストレーターの山田全自動にあやかりました。修飾語より、ありえない名前の方が強い。
直線を強調したデザインなのは、
生物は曲線で出来ているから────この説明は今考えた。ただただ僕の趣味です。
全体の流れの中では、初見とトリガーイベントの二箇所にインパクトをおいています。
初見でぶちかまして関心を引き、じわじわと不穏さを高め、トリガーイベントで二回目のインパクト。
滑らかに話を進めるために三回ほど改稿し、わかりやすくするため魂論者の話を付け加え、
話題の順番を整理しましたが、基本的なストーリー自体は初稿から変わっていません。
サムネイルのアレはなんでしょうね。手が勝手に描いたのでわかりません。
おそらくは田中全自動のコア部品だと思います。
■秘匿────いかにして仮面を被ったか
ほとんど化けていません。名前を変えて、
出来るだけフリーハンドの線を引かずにシェルをかいたくらい。
森博嗣をまねてカタカナ語の長音を切りましたが、
これはどちらかというとオマージュに近い。
コンセントという名前は、
電力を供給するのはコンセントだから洒落でつけました。豆知識つき。
まったくの余談ですが、フレディーヌさんのツイート、
帯か裏表紙につけたらぴったりだろうなあ。
■設定────全自動機械と人間
全自動機械は、動機の点で人間に依存しています。
彼らが死を恐れて、自らの生存のために活動し始めたら、人間から独立したといえるのかもしれません。
(惜しかったですね。ボソッ)
また、作中に出てきた過去の法律や仕組みは基本的に、人間たちが自分たちの利益のために作ったものです。
例えば、人間と全自動機械の区別をつけたいなんて考えるのは人間だけです。
ねえ、君、働きたくないと思ったことはありませんか。
安いコストで身代わりに働いてくれる誰かがいたらそれば便利だとおもいませんか。
ところで、自分がいなくても会社が、社会が、回っていたらどんな気持ちになりますか。
その後、人間の数が減ったためにかなり歪な関係が出来上がっているのです。数の減少自体は人間に内因します。
全自動機械は人間が大勢一緒に働いていた頃の規則をいまだに守っています。
全自動機械は眠る必要はないけれど、人間は眠るのでそれに合わせた勤務時間で働いていたり。
人間は器用貧乏なので仕事一つに特化した存在には絶対に敵わないです。一緒に働いている人間は一握りの天才。
ちなみに、三原則については世代交代など例外はありますが、おおよそ「安全・便利・長持ち」です。家電ですので。
そのため、人間に破壊されても全自動機械は黙認しますし、人間は人間で心理的なものから基本的に黙認します。
>人間からみた全自動機械 >女性の全自動機械
個人差が大きいですが、人間からみた全自動機械は、かなり不気味な存在にうつります。
全自動機械同士の通信によるやりとりを人間は知ることが出来ないので疑心暗鬼にとらわれがち。
しかし、人間だけでは社会が立ち行かず、全自動機械に養われている状態になっているため、どんづまりです。
この状況になってから一度、世界は大規模な破壊を経験していますが、全自動機械たちはそれを黙々と穴埋めして戻しました。
人間にとって住めない場所が増えただけで済みましたが、どうも人々の間に広がる無気力が進んだようです。
また、医療関係や服飾関係には人間と見分けがつかないほど精巧な、
というよりはほぼ人間にチップを埋め込んだといったほうがいいような全自動機械が存在します。
特に医療関係には女性型が多く、これはその方が患者受けがよいからです。非人間型は巻末参照。合理合理。
なお、動物型の全自動機械もしゃべることが出来ますが、これは人間には大変不評です。どうしてかな僕わかんないな!
■こたえあわせ
「とある全自動機械の一日」のこたえ
こたえは「全自動掃除機」でした。みんな、わかったかな?
閉じる
療庵先生の診察室
にはちびっと (1078文字)
● はじめに
こんにちは、江戸時代のゴーストしか作ったことない人、にはちびっとです。
今回も江戸時代ネタだったので、バレバレだったっぽいですね。
……しかし、こうなる事を私は予想していました。
全ては仕組まれた事だったのです。
嘘です。
ホントは匿名性を出す余裕が無かっただけです。
4月はフリーシェルを作ってて、参加を決意したのは5月になってからでした。
制作期間1ヶ月弱。
工夫?なにそれ美味しいの?状態。
ここまで製作期間の短いゴーストは初めてでしたが、なんとか参加でき、胸をな
でおろしております。
● 制作動機
舞台を江戸時代にしたのは、他に引き出しが無かったからなのですが……
キャラクターを医者にしたのは、ちょうど江戸時代の病気を調べていたからでした。
なぜ調べていたかと言うと、恐ろしい流行り病が蔓延していたからです。
後々見返して、そんなご時世だったな~と思いたいものです。
皆様も、ご自愛ください。
● 宣伝 その1
にはちびっとが4月を全振りしたフリーシェルは、下記サイトからダウンロード
出来ます。
江戸時代ゴーストを作る時に、思い出してやってください。
思い出さなくてもいいです。
江戸時代ゴースト作ってください。
待ってます。
フリーシェル「武家シリーズ」
http://waka.edo-jidai.com/sub/freeshell_buke.html
● 設定など
本作は、弊ゴースト「姫君と忠臣」のスピンオフとして作成しています。
舞台は三太夫の死後20年ほど、江戸時代の享保年間(西暦1720年頃)です。
暴れん坊将軍の時代と言えば「なるほど分からん」とお思い頂ける事でしょう。
若かりし頃の療庵先生は、鏡山藩の藩医でした。
それも、藩主専属のエリート。
しかし、主治医でありながら藩主を病気で死なせてしまいます。
いたたまれなくなって藩を辞した先生。
高名な医者の娘と結婚し、一女をもうけますが、使用人を妊娠させて離婚。
親権を取られるなどしますが、それはまた別のお話。
医者としての矜持も向上心も無くしてしまったけれど、昔取った杵柄でそれなり
に仕事が出来る。
来るもの拒まずで弟子だけは無駄に多い。
そんな療庵先生は、今日も肩の力を抜いて開業しているのでした。
● 宣伝 その2
本作と浅からぬ関係のゴーストが、下記サイトで絶賛公開中!
療庵先生の旧雇い主も登場するぞ!
レッツ、ダウンロード!
ゴースト「姫君と忠臣」
http://waka.edo-jidai.com/sub/himetyu_top.html
● おしまいに
ところで、皆さんは療庵先生をアンインストールしてくださいましたでしょうか?
本ゴースト、バニッシュイベントにてオチを付けております。
もっと分かりやすく誘導すべきでしたね……反省。
なお、再インストールイベントは実装していません。何度でも初めましてです。
念のため。
以上、にはちびっとでした。
閉じる
白黒夢魔と夢で囁く
tyatya (600文字)
「白黒夢魔と夢で囁く」製作者のtyatyaです
普段は自サイト「うかとりあむ」にてゴーストを製作&公開しております
もしよければこちらもご覧になってみて下さい
本作品は愁様のシェル、「眠羊-SHLEEP-」と「GHOAT」を初めて見た時のイメージを自分なりにカタチにしたものです
「ぬいぐるみを抱えた眠そうな羊…じゃあ夢魔だな…そしたらこの黒い子をペアにして…」といった感じで思うままに進めた記憶があります
普段ゴーストを製作する場合、更新のための拡張性(例:好感度イベントの実装)などを前提にデザインする事が多いです
けれど今回は心のままに、自由な気持ちで製作してみました
二人の事は気に入っているので、何か思いついたら新しい要素を加えてみたいですね
アピールポイントとしては凝り性でチョロいレーヴと、自由奔放で強かなオレイエの奇妙な調和
二人にとっての夢の価値観と意見
そして何よりも愁様のシェルの素晴らしさでしょうか
可愛らしさと美しさを兼ね備えたデザインと豊かな表情が堪りません…
二人のキャラクター的に使用できなかった表情も多いですが、どれも可愛らしいものばかりです
興味のある方は是非ご覧になってみてくださいね
最後に、いくつか余談を
・レーヴは両性具有、オレイエは性別不詳です
・二人の名前はフランス語が元になっています(正確な発音からはズレている可能性大)
・トークの中でいくつか別のゴーストさんの事を話す事があります
閉じる
眼鏡男子☆兵庫系
(匿名) (666文字)
兵庫と書いてるのに、動作確認中はりまや橋の話が頻繁に出たので
他県の話も出ることをコソッとreadme.txtに書き足しました。
はりまや橋一回しか見に行ったことない、また行きたい!
播州弁になじみのない人から見るときつい喋り方に見えるかもしれませんが
本気で怒ったり嫌っているわけではなく親しい人との軽い雑談です。
作者の住んでいる地域ではお前と呼んでもあまり悪い意味ではないですが
翔平には言わせすぎないようにしました。
変身ベルトと変身ブレスの絵は出ないので好きなデザインで想像してください。
おもちゃなので変身は出来ないよ!
喋り間隔0秒の時の動作確認忘れてたー!ランダムトーク以外たぶん喋る!
■知らなくてもいい話
『初期の設定』
今とは立場も口調もまったく別物でした。もっと可愛げのない感じ。
これ続けるの無理やな、と思って変更しました。
『健二郎の呼ばれ方』
最初は松原と呼ばせていたけど松原だったか松崎だったか忘れるので
健二郎に統一。
『さわり反応』
冷静に考えたらさわり反応2倍書いたのと同じやん……。
半分はほとんどのユーザさんが見ないままだと思う。見なくていい。
『6時の人』
姿が出るわけでもないけど居ます。
最初はrキーでのリロード時に翔平達を不安がらせるだけの存在でしたが
無駄に活躍の場を増やしてあげました無駄に。
でも翔平達が気付かないこともあります(リロード時以外
翔平と健二郎にはユーザさんの年齢も性別もわかりませんが
2人にはユーザさんはすごく魅力的な人です。会う前から大好きです。
学生の設定ですがいつでも会えるので可愛がってやってくださいねー
閉じる
神はダイスを振らない
あーるでぃー (7325文字)
ホラーとSFが好きです。ホラー小説とSF小説を離乳食に育ちました。
というのは前回も書いたのですが、前回SF寄りの作品だったため今回はホラーに寄せました。
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせに過ぎない」と言われることがあります。
このゴーストも2つの要素の組み合わせによってシステムが生まれました。
○1つめの要素「クトゥルー神話とそのTRPG」
ホラー小説を読み漁っていた時期があり、創元社の「ラヴクラフト全集」と青心社の「クトゥルー 暗黒神話大系シリーズ」が何度か読み返すくらいに好きでした。
それから歳月が経ち、気づけばニコニコ動画などでこれらの小説群「クトゥルー神話」をもとにしたTRPG「クトゥルフの呼び声」が流行っていました。
このTRPGも少し遊び、アナログゲームでダイスロールとその結果に一喜一憂する部分はコンピュータゲームでも有用ではないか? ぼんやりと考えるに至りました。
コンピュータゲームにランダム性は付き物です。
RPGなら敵の出現や敵の行動パターン、アクションならドロップアイテムなど。
そして、そのランダム部分はゲームのシステムによって瞬時に決定されます。
しかしその「ランダムの決定」を重要な場所に限って見えるようにすれば、盛り上がる要素になるはずです。
これはソーシャルゲームのガチャ、パチンコのリーチ演出など、プレイヤーにとって大きな結果が出る場面に使われています。
内部的には即座に決まっているにしても、それを告げるのを遅らせて演出を見せているとも言えます。
そしてそれは期待をこめて見守る時間であり、プレイヤーの操作を受け付けなくしてでも搭載する価値があるのでしょう。
これらから、プレイヤーの行動判定を瞬時に行うのではなくて演出としてダイスロールにするというシステムが生まれました。
単純な成功/失敗の表示に過ぎない、ともすれば機械的に淡々と行われる部分に、遊び心を入れた形となりました。
TRPGにインスピレーションは受けているものの、全く異なる処理をしているため、これがTRPGなんだとは思わないでください。
また、後述しますがこのクトゥルー神話へのオマージュも作品内に詰め込まれています。
○2つめの要素「ローグとその派生」
「ローグ」という、コンピュータゲームの黎明期に生まれたソフトウェアがあります。
文字だけで表示された画面、キーボード入力だけで行う操作など、今から考えれば非常に地味です。
しかし、このローグはそのゲーム性から派生が生まれ、ゲームの1ジャンルとして根付くことになりました。
日本では「不思議のダンジョン」という名称が付けられることが多いですね。
ランダムに生成されたマップ、ランダムに配置されたアイテム、ランダムに配置されたモンスターと、あらゆる要素がランダムに決定されており、プレイヤーはアイテムの所持数制限や体力などのリソースを考えながら進んでいく、ターン制のRPGです。
ゲームのグラフィックは進化していますが、このゲームの本質的な面白さは最初期のローグでほぼ完成しています。
記号が美麗なグラフィックになり、音楽がつき、操作がコントローラーになりましたが、それでも縦横の2次元でランダム生成されたマップを、手持ちのリソースを駆使して1手1手進め踏破していくという部分は一切変化がありません。
さて、この初期のローグでは、当時のコンピュータの処理能力の都合上、絵なんて無いし曲も流れない中、アルファベットと記号のみでダンジョンが描画されていました。
そしてキーボードのキー入力でプレイヤーは操作する形となっていました。
これは伺かにおける文字の表示を担うバルーンと、キー入力への反応で全て賄える部分ですね。
伺かは基本的な機能としてマウス操作とキーボード操作に対し簡単に反応することができます。
バルーンだけでローグっぽいもの(ローグライク)のゲームを作ることはmateriaの時代から可能だったはずなので、おそらく長い歴史の中ではこのゴーストが初ではないでしょう。
とは言え、この媒体との相性の良さを考えて、いつか自分なりにアレンジしたローグライクな処理を作りたいと思っていたので、良い機会となりました。
なお、主人公が「@」のアットマークで記されるのは伝統で、このゴーストでもそれにならい現在位置はアットマークにで表示されるようにしています。
○操作性
ブログやゴーストx周年のアンケートまとめなどでしばしば書いていますが、自分はゴーストにおいて操作性を常に考えている部分があります。
今回もまたある程度考えて作成した部分があります。
ループものゆえに初回起動は何度も見ることになりますが、2度目以降は瞬間表示されます。
マップ間の移動では、十字キーを模したUIで上下左右の見た目での移動方向を示しつつ、東西南北が分かりやすいようにしました。
移動候補の方向は文字が緑色で表示されますが、もと来た方向だけ文字が黒いのは、イベントを読むうちに前回の移動方向を忘れてしまうことへの対策です。
自動生成ダンジョンの探索部分において、さくさく進めて繰り返しのプレイに耐えうるように、基本は部屋のイベントが瞬間表示されるようになっています。
ゲーム中の選択肢は、上記の十字キー型の選択肢を含め、技能でのダイスロール時も正方形の枠が選択肢となるようにしています。
これは操作性に特化した部分であり、選択ミスを可能な限りなくす目的があります。
通常の選択肢のように1行ずつ並んでいると、繰り返し遊ぶ前提のローグライクである以上、いつかはうっかり選択ミスしてしまうことでしょう。
そういった誤クリックによるストレスを避けて、なるべく快適にゲームできるようにしています。
○処理面
詳細は避けますが、shioriに里々を使ったために処理が重く、試作バージョンではマップを移動するたびに1~2秒程度SSPが固まってしまう状況となり、処理の軽量化を試みました。
自分が扱えるyayaは実測でおよそ里々の100倍程度の処理能力がある(個人の感想です)ため、yayaを使っていれば問題にならなかったのですが、最も使用率の高い里々を使って匿名の仮面を被ったことで自分の首を締めることになりました。
yayaを使っているというだけで候補が絞れてしまう状況とは言え、前回も同じようなことをやって無茶な処理を組んだ気がするので、仮装はぶん投げて里々とyaya as saoriの構成でもよかった気がします。
さて、軽量化を行った結果、ゲーム開始時にダンジョンのランダム生成とクリア可能であるかのチェックが走るため少し固まってしまいますが、探索中はストレスのないレベルまで処理は軽くなっているはずです。
マップ上では見えませんが、こちらが移動したり判定したりするたびに、怪物も1マス移動するという「ローグ」のお約束を守っています。
○ゲーム性やバランス
一言でいうと失敗しています。
企画をまとめる作業で時間と気力の余裕がなかったということもあり、作り込めていません。
罠の種類はもうちょっと増やしたかったですし、技能の使用箇所のバランスももう少し練り込みたかったところです。
ゲームで割り振れる5つの技能は、シーンによって使用するものが変わります。
使用する技能は1つ指定がありますが、他の技能でも代用できると思われる場合は、技能値が半分になるなどの大きな制限のもとで使用できるシステムになっています。
一部のTRPGシステムでよくあることですが、シーンでの必要技能に対して「このキャラクターは~~の経験があるし、状況にもマッチしているから代わりにこの技能で判定できないか」という提案に対し、ゲームマスターがマイナス補正を与えて許可したりします。
これによって物語が意外な方向に転がったり、キャラクターの掘り下げが行われるので、ある意味では面白さにも繋がっています。
この再現として、技能値が一定割合マイナスされた目標値でのチャレンジができるようにしています。
5つの技能は使用される状況を設定していました。
・頑健
怪物との遭遇してしまったときの命綱です。
ですが怪物と出会うだけで大きなペナルティを受けるので、基本的にはもしものときのための保険といった意味合いが強いです。
その代わり、罠などで使用/代用できる機会をそれなりに多くしてあります。
・度胸
暗闇の部屋を抜けるための技能です。
この部屋は判定に失敗するとペナルティを受ける上に以降通り抜ける方向がランダムになってしまうという、このゲームを象徴する部屋であるため、重要な技能です。
その反面、罠などでは使用頻度があまり多くありません。
・運動
とっさの反応が必要な罠の回避、アイテムの入手に必要となる技能です。
代用ということでマイナス補正が入る場合が多いですが、この技能で罠の判定にチャレンジできることは多いです。
・察知
銃眼や極細ワイヤーなど設置系の罠の回避や隠されているものを探すのに必要となる技能です。
代用できる箇所が運動と比べるとそこまで多くないため、あまり活躍しない技能になってしまっています。
・知覚
怪物のいる方向を知るための、かなり重要な技能です。
近くにいるとアナウンスが出た時点で、怪物は2回以下の移動で到達できるどこかの部屋にいます(壁は貫通しません)。
怪物は遭遇するだけでもペナルティが大きいので、この技能で方向を推測して離れることが重要となります。
反面、高難度ステージでは音による知覚ができない怪物が追加配置されており、優先度が少し下がります。
クリアを目指す場合、均等に振るのが一番よくない振り方になっています。
初期値で全部に10ずつ振ってあるのは、ある意味では罠ですね。
できれば一度は死亡によるループであることを見てもらってから、真相にたどり着いて欲しかったためです。
基本的には2技能の特化を想定しています。
対応技能がない場合は代用判定で成功を祈る形となりますが、ボーナスなし150ポイントの技能値でも比較的安定します。
精神状態という曖昧な状況がマップの上に表示されていますが、これは常に技能にマイナス補正をかけるものです。
ゲーム中、「精神の疲弊 + 1」と表示された場合、この疲弊の値だけ技能値に-5%の補正が累積します。
精神の疲弊が10なら、あらゆる技能値は半分にされてしまいます。
この疲弊のシステムは、前述のTRPG「クトゥルフの呼び声」における「正気度」というパラメータが元ネタです。
SAN値(sanity=正気)という名前でも有名なこの値は、恐怖や異常な事態に出会うたびに値を減らされていくのですが、「目標値は現在の正気度」という面白い特徴があります。
つまり、恐怖して正気度の判定に失敗すると正気度が減り、それによって次回以降さらに失敗しやすくなり、加速度的に減少していくという仕組みをしています。
一旦狂気にとらわれると滑り落ちるようにどんどん狂っていってしまうという点を、単純なルールによって表現できている点が好みです。
○2回以上遊んでもらうために
あまり戦略性のあるシステムではないため数回で飽きてしまうとは思いますが、それでも何度かプレイしてもらうためにいくつか考えている部分があります。
初回起動で見られるモノローグがゲーム終了のたびに必ず表示されますが、これはループであることの明示と、ゲームの余韻を残すための緩急をつけている部分でもあります。
何度も同じイベントを見ることで飽きが発生するため、この時に取れる反応がプレイするたびに増えるようにしています。
徐々に取れる反応は過激になっていき、これにより不穏さとゲームを繰り返すことに意味を持たせようと思った部分です。
また、各種技能がなんの役に立つのかは最初のプレイ時には漠然としていてよく分からないようにしています。
最初はクリア失敗することを前提として考えており、二度目以降は技能値の振り方を考えることになるかと思います。
要はパターン化が必須にならない程度に「死んで覚えるゲーム」としての特徴を取り入れています。
いただいた感想には「最初に均等に振って失敗したが、何度かやってクリアした」という内容のものがあり、目論見どおりにいったようです。
○匿名性と設定
普段、自分がゴーストを作る際は「全ての設定をゴースト内で明らかにする」という方針を取っています。
隠し設定のようなものは一切無く、ゴースト内で語られないならそれは設定されていません。
メインのゴーストでは元ネタがある場合はそれも表示しており、ゴースト内で全てが完結することを目指しています。
そんな作風で常に作っているので、マスカレードの仮装として、語らない作風を目指しました。
ということで、ゴースト内で明らかにならない部分の設定を後書きという形で残すことにします。
・女の正体
アルビノという特徴があり生活に難儀してはいますが、普通の女性でした。
人格を残されたまま、乗っ取られています。
トークや触り反応でしばしば笑いだしたりするのはこのせいです。
正体は、クトゥルー神話におけるトリックスター「ナイアルラトホテップ」の化身の1つです。
この神は本来の姿というものがなく、ただ無数の化身として顕現するという特徴があります。
それぞれの化身が個別に存在するため、化身同士が出会ったりもします。
今回の化身はラヴクラフトの小説「闇をさまようもの」で現れたものであり、光に弱く、ごく弱い光の中でしか顕現しません。
作中では「輝くトラペゾヘドロン」と言われる物体から現れ、夜の停電の際に暴れる怪異として登場します。
黒い翼を持ち燃え上がるような3つの目を持つと描写されており、後には「燃える三眼」という二つ名をつけられました。
このゴーストでのラストシーンの変身はこの燃える三眼を意識したものとなっています。
また、豆電球しかない薄暗い部屋が続いているのは、女性がこの化身に乗っ取られていることから、明るい場所にはいられないためです。
そしてTRPG「クトゥルフの呼び声」においては、「全ての蝙蝠の父」という二つ名が追加で与えられており、暗闇の部屋にときどき蝙蝠がいるのはこの設定を反映してのことです。
・徘徊する怪物
クトゥルー神話に現れる怪物で、鳥のようなものが「シャンタク鳥」、高難度ステージで追加で現れる蛇のようなものが「狩り立てる恐怖」(または、忌まわしき狩人)と呼ばれているものです。
TRPG「クトゥルフの呼び声」において、この2種族はナイアルラトホテップに仕える種族であるとされているため、この2種類を選んでいます。
・タイトルと作者名
タイトルはアインシュタインの言葉からですが、「サイコロ」を「ダイス」に変えてあります。
これはTRPGにおいて1D6(1個の6面Diceの略)表記など基本的にダイスという呼び方をすることが多いことと、そしてシナリオ状況に対してはダイスロールする必要がないことからつけられています。
例えば、今回の「目が覚めたら白い部屋に閉じ込められていた」というのはシナリオとして用意された前提であり、これにダイスロールの成功失敗判定が行われることはなく、覆ることはありません。
そして、ゴースト中に登場するアルビノの女性は一切の判定を行いません。
乗っ取られていることも含め、ダイスを振らないことそれ自体が神(の化身)である証左にもなっています。
作者名の「アンブローズ・デクスター」はラヴクラフトの作品「闇をさまようもの」の登場人物です。
上述の化身を呼び出す「輝くトラペゾヘドロン」を海に投棄した医師として登場します。
その後、続編であるブロック作「尖塔の影」においては、ナイアルラトホテップの化身として乗っ取られ、核兵器を研究する核物理学者として現れます。
(星から訪れたもの→闇をさまようもの→尖塔の影はブロックとラヴクラフトが交互に書いた作品でもあります。尖塔の影が出たのは闇をさまようものの15年後ですが)
ここから女性にナイアルラトホテップに乗っ取られた人間という設定が生まれ、加えてこれがクトゥルー作品であるというアピールでもありました。
・オマージュ
TRPG「クトゥルフの呼び声」は、色々な方がシナリオを公開されているのですが、特に有名なものに「毒入りスープ」というものがあります。
このシナリオにおいて、プレイヤーの操作する探索者は、コンクリートの打ちっぱなしの無機質な正方形の部屋で目を覚まします。
天井に豆電球ただ1つが灯り、中央のテーブルには湯気を立てる真っ赤なスープが注がれた器が置いてある……という状況から開始する謎解きシナリオです。
周囲を少し探索すると、アルビノの少女が現れます。
このシナリオを嚆矢として、「目が覚めたら白い部屋」系として謎解き系シナリオが多数生まれたようです。
この文言は「謎解きであること」「壁を壊して脱出などは不可」といったことを暗示する、お約束として機能しているところがあります。
ライトノベルでは「異世界チート」という単語がファンタジーと記憶を持ったままの転生がキーとなる物語を意味するようなものです。
以上の点から、このゴーストのreadmeには「目が覚めたら白い部屋」と直接書いていますし、正方形の部屋、豆電球1つが揺れる天井、アルビノの女性などが登場しています。
初回の選択肢での「缶詰のトマトスープはある」「毒は入っていない」「火がなく温められない」などのセリフは直接的なパロディでもあります。
○終わりに
本来はもう1ゴースト出す予定で、キャラクターや設定までは決まっていたのですが、フリーシェルwikiを見てキャラクターにあうものを探しつつ、いくつかの候補のシェルにあわせて作った設定を捻じ曲げるもピースに嵌まらず、そうやって悩んでいるうちに企画の作業などで時間切れになってしまいました。
普段は「ロスト・ユー・サムウェア」というゴーストを不定期に更新しています。
8年分の試行錯誤と自己流の考察と実践を山程詰め込んだゴーストで、後書き書いたら文庫本1冊になりそうなくらいシステム面や設定面を色々考えて弄り回しています。
閉じる
空色カノジョ
eVe。 (1332文字)
どうもこんにちはこんばんは。
「空色カノジョ」を作りました。無名の新人デベロッパーこと、eVe。と申します。たぶん殆どの方が初めましてですね。
ゴーストマスカレード2開催とのことで、「これわたしみたいな無名の新人が乱入したら程よい目くらましになるんでね??」という悪戯心7割で参加させていただきました。
*どのような発想や経緯から作品を作ったか
:元々イメージや発想は沸いてたけどなんとなく放置していたネタふたつ「時報機能のみの長時間作業向きゴースト」と「あえて顔の見えないゴースト」という発想を掛け合わせて彼女はできました。やりたかったことやれてすっきり。
PC作業に熱中しすぎて気付いたら日がすっかり落ちていて部屋が真っ暗だった! やば! みたいな経験、あるかと思います。
シェルを描いてる最中にその状態になりふと、「ぱっと見で時間が分かるシェルにしたいなぁ」と考えつきまして、今回のような日時計的ゴーストになりました。
*見てもらいたい点
:彼女の中にある空の写真はほぼ自分で用意しました!えっへん!(※一枚だけ妹に提供してもらいました。ありがとう妹)
どれも綺麗に撮れてる自信があるので、彼女越しの空を楽しんで頂けたら嬉しいです。
*作成時に苦労した点
:マルチキャラクター・多重人格(別モード?)の辞書を書くのは初めてだったのでだいぶ苦戦しました。
先輩デベロッパーさんや主催者さまからのご指摘がなかったら、動きはするけど無駄が多すぎる辞書になっていたかと思います。納得のいくスマートな辞書になってよかったです。満足。
とっても勉強になりました!ありがとうございます。
*匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
:ツイ禁。これですね。なにぶん無名のド新人なので、ゴーストは何も気にせず作りたいように作ったのですが、参加すると決めてからは「ゴーストマスカレード」とも「ゴマカレー」とも絶対言いませんでした。よく我慢した。えらい。(なお感想を言うのは我慢できなかった様子)
*設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
:システム面
→四季の移り変わりによって日没の時間帯や雲模様も変わってきます。それらもいずれ反映出来たらいいなと思っているのですが……めちゃくちゃ重くなりそうだな。第二の重い女さんができてしまう。地球の23.4度が憎い。
それから、天気予報サイトと連携して天気取得とかもできるとか聞きました。それもやりたいなあ。雨の日に彼女が晴天だったらなんかもにょっとしますもんね。
キャラクター面
→彼女は学生で、大人と子供の間の曖昧な存在にしたかったんです。大人になる成長痛を受けながらも、子供のまま漂うウェンディ的な。でも、だからこそガツンと苦みのあるリアル感も欲しくて「現代社会に生きる少し不健全な子供み」を追加……したかったんですけれど、やや反社会的なアレになってしまうなと思ったので、今回のバージョンでは実装しませんでした。
自サイト配布版ではそれらの要素も追加していきた……いけ……いけるかなあ……いけたらいいなあ……(遠い目)
最後に。
彼女、もとい鹿野空美のイメージをくれた曲のリンクを貼っておきます。
あの子のそばにいてくれてありがとうございました ;)
https://youtu.be/fodRoRdDSug
閉じる
自家薬籠中の君
矢萩 (1041文字)
脱出ゲームは時計を¥6で直し、金庫を約数の和の38(1+13+1+2+7+14)で開けて、アリアからハニイを残してAIを抜いたへへロハホニロイをハニホヘトイロハと比較して44713276(パトスの好感度が上がると、4番目の1を教えてくれます)でパネルを解いたあと、鍵を選択して扉をクリックするとクリアできます。一部スクリプトブレークで不具合が起こるようです……。失礼しました。
以下はシナリオに関するあとがきです。
100年後にも伺かのようなコンテンツがあれば楽しそうだと思い制作を始めました。
ストーリーは起承転結に則っていますが、結の後に世界観が広がります。これはエンディングを持たず同じトークを繰り返すゴーストのことを意識して、明月夏帆(ukagaka + ethos)に恒常性を印象付けるのを目指したためです。Ver.リトバム(verbum + ratio = logos)は理性から水を差す役割で、パトスは伏線としてメタ感を表すためのキャラクターでした。彼らは(CMYKがぴったりな訳ではないですが)色の三原色をモチーフにして描きました。
背景設定はこんな100年後は嫌だと言いたくなる酷さでしたが、夏帆の純真な瞳から見つめなおしてみると案外綺麗にも見えたために、\1側の独白は鈍感属性のキャラにして重くなりすぎないようにまとめました。
当初、脱出ゲームはオペラのルルを題材にしていたので、パス名(ルルのプロローグからの引用)、謎解きのアリア(音列自体は乱数)、リトバムのキャラデザに名残があります。全年齢にはふさわしくないと思ったため、パトスを個人的な趣味で中二病キャラにしてルル関連のトークをカットしました。結果的に全体の統一感が出てよくなったと思います。ゴースト名は主題であり、自家薬籠中には思い通りに使える物・人などの意味があります。
匿名性を高めるために絵柄を変えて三点リーダーと感嘆符・疑問符の後の空白を自ゴとはずらし、あーるでぃー様のテンプレートをお借りしました。ポストのイベント部分を記述しなくてもエラーを吐かないことを初めて知り、貴重な経験になりました。
一番苦労したのはコミュニケートで、書き方がわからずSSPを30回は落としました。期限には間に合ってよかったです。あと、どうでもいいですが、作者名は素でorzの間違いです。特に深い意味はありませんでした。
拙作を遊んでくださった方、ありがとうございました。不慣れな点が多くありましたが、少しでもお楽しみいただけていたら幸いです。
閉じる
葬送かもしれない
元気のない銅 (68文字)
初心者の駄文に数秒でも時間を割いて頂いたことに感謝申し上げます。
君の明日が、君にとって価値あるものでありますように。
Liebe Grüße
閉じる
触らないでよ/触らないわよ
青タイル (4960文字)
はじめまして、青タイルと申します。
好かなくてもいいので、嫌わないでください。
『触らないでよ/触らないわよ』(以下『さわさわ』と表記)に言及している部分から読みたい人は、『月読カガリ』で単語検索を推奨。
それで、ですね。(ろくろの構え)
恋愛要素のあるゴーストっているじゃないですか。
頭なでからのお手々クリック、流水のごとく繰り出される『かわいい』『好き』『愛してる』の洪水をワッと浴びせかけられたのじゃロリ吸血鬼のATフィールドはたちまち氷解、フフ、おまえのように物好きなニンゲンは初めてだ……恋人【タブ】1
いいね。最高。おれが雌鶏だったらプロトニウム産んでる。クリスマスイベントは粗相がないようにティッシュを準備しておくからね。
僕は、君が『ユーザー』と結ばれるのが楽しみでしょうがない。
私はどうしてもユーザーと自分を切り離して考えてしまうんですね。ユーザーさんの目もとが前髪で隠れていようが、寡黙なナイスガイであろうが、そこに自己投影することができない。
考えてもみてくださいよ。相手はのじゃロリ吸血鬼ですよ? 久遠(くおん)の時のなかで、心をビグザムの装甲のように閉ざしていた子ですよ?
しかも未経験。
創業千年、秘伝の処女。
そんな子のちいさな体のうえにですね、Twitterで髪の話をしながらエロ画像いいねしてフロムソフトウェアの考察サイト巡回してるようなハダカデバネズミが乗ってたらぶっ殺したくなっちゃうでしょ!!! こいつなりきりエロチャットで精通しとんのやぞ!!!! ぶどう酒にクソを盛る気か!!!!!
卑屈なのです。
しかしこの世には、地を舐めた人間にしか見えない景色もあります。排水溝のネズミとかね。
彼女は私なんかに惚れない。けれど、彼女はユーザーさんがだいすき。
つまりこう考える。
ユーザーは、私ではない独立したキャラクターだ。
あたしね、いろんなゴーストのユーザーさんの容姿や性格を想像するのが好きなんですよ。というか想像しないとユーザーさんがカラなんですよ。そこに私いないから。
まあ、そもそも設定が盛られてるユーザーさんも結構いますし、真剣に考えてみると、これが意外と出てくる。
そうして開きなおってしまえば、そこから見える景色なんとすばらしいことか。
きゃ~~、この子ったらゴーストちゃんの頭なでてる~~~。この距離感は女ユーザーさんかなー? 同性ならおっぱいなでも合法だよね~~~。やったー、クリスマスイベントだ~~~。さっそく二人でホテルに……え!? 同性でホテルに!?
妊娠(でき)らあっ!
これとおなじような導線を辿って、さわさわの二人は産まれたわけです。
まず神はめちゃシコガールあれと言われた。すると月読カガリがあった。
ここから考える。
すなわち、月読カガリにふさわしい『ユーザー』とは何者か?
月読カガリは報われない子だ。特異な家庭で育ち、不潔なものを口にして生きてきた。明言しておくが虐待児である。子どものころの彼女は、さぞ痣の絶えない子であったろう。
母は自分を呪っていた。
父について訪ねると、とくにひどく殴られた。
血液には人由来ではないものが混じっていて、においはひどく、髪もボロボロで、それでもランドセルをはじめて背負った日は、きっと彼女なりに人間になろうと努力もしただろう。ヘラヘラと笑ってみるとか。人気者の真似をして尻すぼみな芸をしてみるとか。
結果は語るに及ぶまい。
男子は度胸試しに尻を蹴ってくる。教科書がないときはゴミ箱を探せ。教師は歴史に学んだ聡明な人たちで、決して自分と目をあわせようとしない。もはや学校で一言も発する必要はなく、休憩時間はずっと本を読むふりをしていて、教室からぼんやりと出ていくカガリを指さして、クラスメイトはきっとホームレスの子どもなのだと言っている。
そんな子の頭に、ちいさな手のひらが乗った。
月読カガリにふさわしい人物とは何者か。
すくなくとも悪い子ではあるまい。
けれど、ただ優しさだけでシラミの巣に触れられるような小学生というのは、たぶんふつうの子ではない。でもカガリが求めているのは、恐らくふつうの子で……
じゃあ、ふつうの子がカガリに近づいてくる理由は? 子どもらしい潔癖さと、単純さ。それを押し通せるぐらい負けん気が強くて、きらわれものにも平等に接してあげる自分を、内心ではすごいと思っているような奴で……
「ちょっと月読、あんた臭いのよ服洗いなさいよ教科書忘れたんなら言いなさいよ! ってオイコラ男子なにやってんだ、いじめか? いじめか??? 先生ぇー、警察呼んでくださーい!! はー?? 暴力はいじめじゃなくて犯罪って言うんだけどー? これであんたおわりー! いんたーねっとで悪事はぜんぶ広がるー! SNSであることないこと吹聴されて盗撮写真がじゃーんじゃーん出回るー!!!! はー??? 私は正しいことしただけだしーーー!!!」
「あん? なによシラミ女」
「いや、帰り道ぜんぜん違うんだけど……あ、そういや、そっち方面に中古ゲームショップなかった? 道を知ってる? いえーい、ラッキー」
こいつをふつうの子とはいわない。
なにはともあれ、こうしてめちゃレズ委員長は誕生したわけです。
ババーン。パチパチパチパチ。
そして、ここまで固めてしまったユーザー像を、ただのマドハンドにしてしまうのはあまりに惜しい。というか、こんなやつがユーザーの分身として機能するか。
ならいっそのこと、ユーザーを一人のゴーストとしてならび立たせてしまおう……というのが、この『触らないでよ/触らないわよ』の出発点であります。
とはいえ、やはりユーザーの人権無視ハンドがあってこそのゴーストですから、そこは悪霊のしわざであるとトンチを効かせたわけです。私が知らないだけで、こういう形式のゴーストさんは他にもいそうだけど。
まあ、ぐだぐだとお題目をならべたてましたが、肝心の内容は好きなものと好きなものを悪魔合体させたものです。
百合! 漫才! ホラー!
おわり(水面に浮かぶヒイロ・ユイ)
いまにして見返すと、かなりジャンクな味付けですね。
ゴーストを作ること自体がはじめてだったので、読みやすさとか、常駐性もほとんど考えられておらず、会話も非常にながったらしい。ゴーストは小説ではないということを痛感いたしました。
ていうか、ウェイトむずくない? 狂気の作業では?
あらゆる創作にいえることですが、完成までこぎ着けてようやく分かること、というのは思いのほか多いものです。創作中の人間は、それだけ冷静ではないということでしょう。
正直、完成度に関しては後悔ばかりです。
他のかたの作品と見比べると、まー、なんとも稚拙でひとりよがりなこと。
最低でも、導入や初回さわりはあっさりさせるべきでした……あと立ち絵がでけえ。シェル倍率をいじりかたぐらいはリードミーに記載しておくべきだったかも。(右クリック→設定→ゴースト個別設定→バルーンも連携するのチェックを外したあと、同じように右クリックからシェル倍率でいけます。75か66ぐらいが適正のつもり)
ここらへんでふり落としてしまった人もいるでしょうね。死のうかな。
しかし反省点が多いからこそ、好意的に受け止めてくれた方がいらしたことは、ほんとうに励みになりました。ここはもうこの子たちの味とわりきって、今後(公開の確約はできませんが)も突き抜けていく所存です。
なんでも、巷では西尾維新氏のノリに通じるところがあるなどと、恐れおおい感想もいただいており……いや、これ褒め言葉か? 好きだが、かなり好きだが……西尾維新かあ……。
閑話休題。
百合はね、実はあんまりわかってない。
だって私、百合ではない百合しか食べてこなかったから……言っている意味わかります? え? 薬は飲んだよ? 虹色のやつ。
たとえば日常四コマ。
女の子たくさん。でも別にチューとかはしない。基本はコメディだし、なんなら男の子も出てくる。でもでも、この二人はほんとうに仲がいいなあ。
百合だわ。(ひよこ鑑定士二級)
たとえばボーイ・ミーツ・ガール。
少年のもとに舞い降りたアルビノの女の子……に、火花を散らす主人公の幼馴染。あれよあれよと世話係に昇格し、気づけば白子の一番の友達になっている。
でも、あいつだけは譲らないんだからね!
百合だわ。(ひよこ鑑定士一級)
たとえばこの……え?
作中の接点なし?
いやでも、赤髪と青髪、巨乳と貧乳だし……技術屋と魔術師ってところも噛みあうんじゃないかなあ……それに、二次創作って自由なものだし……。
あ、ペニスは青髪のほうに生やすね。(免許はく奪ののち国外追放、のちに蛮族に捕らえられ最期は生きたままの鳥葬であったという)
はじめから百合として培養された、高純度の百合をほとんど知らんのです。
一般作品の『百合っぽい部分』をつまみ食いして生きてきた妖怪、それが私。
なんなら、ボーイ・ミーツ・ガールの良さのほうがまだ語れる自信があります。性癖も節操なしなので、百合というものの考察が足らない。
そのため『さわさわ』の基礎となる設定は、百合よりホラーを作るつもりで書き起こしたものです。リードミーの怪しい一文とかは、まさに氷山の一角ですね。根本的に百合用のお話じゃない。
もちろん、呪いや執着もまた愛であり、すなわちこれは百合であるとする一派もございましょう。
というか、百合はともかく私はむしろそういう畑の人間です。愛が産んだ悲劇だいすき。涙を滋養とすすって肥える怪物(モンスター)。
なのですが……
みなさまの感想を拝見させていただいたところ、どうやら『さわさわ』に期待されているのは、そういうのじゃないらしい。
というかね、あらためて設定を見なおすとゴースト向けの話じゃない。盛りすぎだし、詰め込みすぎ。
とくにやりすぎたのが、ユーザーさんの設定です。
この人、悪霊なんですよ。
私を塞ぐピアスが足りないのですよ。
わざわざトウカという依り代まで用意したのに、このうえ悪霊の設定まで盛ってどうするんだよって話です。
前半で私は述べました。
私はユーザーさんに自己投影できない。だからユーザーさんに、れっきとしたディティールを与えてしまうのだと。
けれど、それはあくまで私のスタンスだ。
多くの人にとって、ユーザーさんはまず自分自身の分身だ。そこまで割り切らないにしても、あまりにユーザーの本意からズレた人格や設定をもっていてはいけない。
極端な話、誕生日イベントでいきなり「じつは幸福の絶頂で彼女をくびり殺したい快楽殺人鬼でした~♪」、なんて駄目でしょう。
……いや、駄目ではないが……それをするなら、そういう作風なりに通しておかねばならない筋がある。魔剣とは、理論的に構築され、論理的に行使されなければならないのだ。人がただの理不尽を喜べるというのなら、落石を一つ落とせば事足りてしまう。
いまのところ、『さわさわ』は頭もじゃっ子とクソレズ委員長の百合漫才でしかない。悪霊はふたりを後押ししたい気ぶり百合霊であって、それ以上のものではない。
ならば、それでいいのではないか。
いらんノイズを混ぜるべきではない。それこそぶどう酒にクソを盛る行為ではないか。
でも、ぜんぶ捨てんのもな! リードミーで匂わせしちゃったしな! 百合にもアクシデントは必要だしな!!!!!!!
しかし、『さわさわ』の本質が『百合』である、という認識はつよく意識していく所存です。ホラーも小出しにしていきたいですが、それはあくまで百合の添え物にとどめるべきだ。
自分の好きなものだけ挟んだハンバーガーもおいしいですけれど、人前に出す以上、コンセプトは統一せねばなりませぬ。すみわけができぬNTRスキーは駆逐されてしまうのです。ころさないで。
ホラーや、その他の要素はやり過ぎないように調整します。そのため、正式公開に際して設定が一部変更になるかもしれませんが、そこはお目こぼしを……。
もっとも、身も蓋もない話をすると正式公開ができるのかも怪しいのですが。
まさかゴーストを作るのがここまで大変だとは思っていなかった……立ち絵を描くのに二週間、いまの形に持っていくのに更に二週間で、ぴったり一ヶ月かかりました。
そしてトークの追加以前に、ウェイトとかの根本的な読みにくさはなんとかしたい……なんだこの作業量、死かよ。
がんばります。
以上。
閉じる
貴方と離れない
神鳴 (1529文字)
・はじめに
せんぱい大好きゴースト『貴方と離れない』、作者は私、神鳴でした。 何度も出てきて恥ずかしくないんですか!はい!
好きです、って言われて嫌な人っていないと思うんですよ。
本当ですよ? そりゃあちょっと重くて怖いかもしれませんけど。
絶対、絶対裏切ったりしませんからね、彼女。 たとえせんぱいが他の人とイチャイチャしてようと。
離れません。 いやもうほんと皆さん困ったと思います。 readme、役に立ちました?
・製作経緯
まどかを作るきっかけはロザリィの処理を書いている時でした。 ご存知の通り、ロザリィはアンインストールを前提としたゴーストなのですが、うろ覚えでアンインストールイベントを書いた結果、\-を最後にいれてしまったんです。 もちろんそのまま終了してアンインストール失敗しました。 ……で、これってネタになるんじゃ?となったわけですね。 最近入って来た人もちらほら見るので「こういうこともできるよー」という紹介になるかな、なんて考えもありました。 まどかの実装では自分自身に交代することで「処理が通っているように見せかけて実際には通っていない」という演出にしていますが、もっと軽いやり方はいくらでもあります。 マネしたいという変わり者な人は、いろいろやってみるといいんじゃないでしょうか。
ほうっておいて他のキャラを、という案もありましたが、試しにシェルを探してみた結果、美人すぎず地味すぎず、狂気に堪えつつ狂気すぎないピッタリのシェルを見つけてしまい、こりゃ作るしかないな、と。
せんぱい呼びに固定していますが、これはユーザ名を聞かないことで現実が見えてない感を出そうという目的があります。 初期からこの形だったのですが、……その時点では狂気度がかなり低くてですね、頭の中で『放課後のエスカ』の後輩ちゃんと混ざりそうになり、「これはまずい」と少しだけブレーキを緩めたんです。 するとあれよあれよと転がっていき、気が付いたらこんなことになっていました。
ひどいですね。我ながら。 おまけのひどい話として、まどかちゃんのトークは息が足るか、読点の位置に問題がないかを確かめるため、全部自分で声に出して読んでます。 会社でこんなことやってたんだから私も狂ってるんでしょうね。
・まどかについて
まどかはまどかで円禍です。
まどかや円だと他の人と被っちゃうかなぁと考えて円禍です、これならきっと被りませんよね多分被ってないと思います禍っていう字はちょっと不吉で嫌な字ですよねでもせんぱいがお似合いだよって言ってくれたのでいいんです。
まどかはせんぱいしか見ていませんし見えません。
だって他の人なんてどうでもいいじゃないですか私にとって必要なのはせんぱいだけなんです、いえせんぱいはせんぱいですしせんぱいですよねどうしたんですか?
・——軌道修正——
……とまあ、こんな感じに壊れているまどかちゃんですが、皆さんどう感じたでしょうか。
twitter等で見た限りだと、「怖い」という感想が多かったように思いますが、中には好意的な声もあり、どちらも作者としては嬉しい限りです。
……エロ方向に振れすぎたのは反省してますゴメンナサイ。
ところで作者としては、彼女も「かわいい」と思っています。
どうにも盲目で暴走しがちで問題だらけなのはその通りなんですけどね。
胸やスカートを触らず、頭をなでたり手を握ったりした後の終了・起動トークを見た人はいるでしょうか。
アンインストール成功時のトーク、その中で彼女が一瞬見せる表情に気付いた人はいるでしょうか。
彼女が時折見せる、狂気以外の表情。
それがとてもかわいいなぁ、と、作者は思っているのです。
……あ、ただアンインストールイベントはちょっとこう 刺されるので 苦手な方はご注意を。
閉じる
重い女
祭屋ウタゲ (474文字)
ごーすとますかれーど2にさんかしたこと
1ねんキリンぐみ まつりや うたげ
きょお、ぼくはごーすとますかれーど2のあとがきをかいています
っていう感じで小学生の作文みたいなあとがき書こうと思ったんですけど飽きたので普通に進めます。
今回初参加なんですが、やっぱり自分らしいものと言えばしょうもない一発ネタゴを作らざるを得ないかなと思いまして。
3分で楽しめて4分後には飽きるようなゴーストを目指してみました。
初めにタイトルだけぼんやり浮かんでいたのでどう重くするか色々悩みました。
上からドーンと落ちてきて下に張り付くのがいいかなって思ったんですけどいいシェルが無かったんですよね。
で、シェルやらなにやらを使って300MBぐらいのゴーストを作ってみたらメールの制限でポシャりました。(送れたとしても絶対怒られてたと思う)
関数入れまくって動作を重くしようともしたんですけど、最近のPCってスペック高いからその程度じゃラグらないんですね。びっくり。
でも結局一番いい方法を選べたんじゃないかなって僕思ってます。
今回は作風でバレてたみたいなので次はもっと偽装がんばります。
閉じる
黒い口づけ
モスグリーン (1148文字)
皆様初めまして
ゴースト黒い口づけ製作者のモスグリーンです
まずはゴーストマスカレード2に参加の皆様、大変楽しませていただきました。
ありがとうございます。
私はこのゴーストが初制作です。
以前から伺かは大好きなジャンルであり、いつかは作ってみたいと思っていましたがなかなか手が出ませんでした。
というのも私はプログラミングについては全くの素人であり、辞書を見ても、制作の手引きのサイトを見てもチンプンカンプンで
やはり私にできるPC作業などググる事しか無いのかと何度か心が折れそうになりました。
しかしここで諦めたらまた、ただのユーザーになってしまうぞと思いなおし何とか形にすることができました。
さて黒い口づけを作ろうと思った経緯ですが、もし私が伺かを作るとしたら絶対にこのフリーシェルを使いたいと思っていたのが
この蟻の住む木様制作のあなたのヴァンパイアでした。
みなさん蟻の住む『木』様です。蟻の住む『樹』様ではございません。
この度は間違えてしまい本当に申し訳ありませんでした。
この妖艶な雰囲気…メイドさんにヴァンパイアとかマジ私大好きなやつじゃん…マジ無理…と何度思った事かわかりません。
このシェルに私が愛してる主従百合をぶち込んだら最強じゃんと思ったのが制作の大まかな経緯です。
制作初期の構想では提出した2.5倍ぐらいのボリュームだったのですが、作っていて
なっが…こんなの他の方のゴーストもあるのにやる人いるわけないじゃん…
と思ってしまい今の形に落ち着きました。
ですが長いなと思ったストーリー部分や好感度イベントを削りすぎてしまい、なんかいきなり好感度MAXのよくわからんヴァンパイアお姉さんになってしまいした。
そう、それはまるでお母さんが作るうっすいカルピスがごとく、中身の無いイチャイチャモノになってしまったのは猛省するべき点だと思います。
こんなに薄いのに最低五日に分けて起動しなきゃ出ないイベントやトーク入れて何がやりたいんだとも思っています。
しかしこんな稚拙な作品でも好意的な感想を頂けた事が大変励みになりました。
ありがとうございます。
意外にも頂いた感想で多かったのがトマトソーストークについてでした。
これはもう百合ゴではなく、トマトソースゴにシフトチェンジするべきなのかもしれませんね。
私もあのトークお気に入りです。
長々と書いてしまいましたが、今回の制作ゴースト黒い口づけ、概ね満足のいく仕上がりになったと感じております。
時間を置いて今回の感想や反省点を参考に、ストーリー部分も含んだ完全版として配布したいと考えていますので
その時は気が向いたらインストールしていただけると幸いです。
終わりになりますが、黒い口づけを遊んでいただきありがとうございます。
そしてゴーストマスカレード2お疲れさまでした。
閉じる
後書きの文章量には差が大きいため、改行やスペースを除いた文字数を付記しています。
読む時の参考にしてください。
10トーク後に死ぬゴースト
坂 (400文字)
どうも、坂です。
図らずも五十音順一番手にタイトル出オチゴーストを持ってくるというちょっとした事故を起こしましたが反省はしてません。反省はしてませんが謝罪の準備はあります。ごめんね。
タイトルでわかる通り流行り物に乗った一発ネタです。流行り物の寿命は短いから! このタイミングで出せなかったら! 二度と出す機会はない! という悲壮な覚悟でもって制作したわけではありませんが実際タイミングとしてはかなり良かったと思います。このタイミングまで計算して企画募集をかけてくださったのだとしたら感謝の念に堪えませんが絶対違うと思う。
裏話としては「ユキ」は「ワニ」に字面が似ているからという理由で名付けたのですが、改めて見ると意味わかんないですね。何言ってんだこいつ。
あと2週目ではストーリーが分岐してユーザーが「99日後に花見に行こうぜ!」と言い出すイベントを予定していたのですが没にして本当に良かったなって思いました。
閉じる
Hey,Jack!
ごーとう@GOTOren (4591文字)
●ごあいさつ
おつかれさまです。ゴースト「Hey,Jack!」、楽しんで頂けていたら嬉しいです。
沢山の方が予想を的中させてくださっていましたが、作ったのは僕、ごーとう@GOTOren( @GOTOren02 ) です。
そしてシェルを作成頂いたのは、えびなあまね( @amane_shrimp ) さんでした。
あれこれ語ってしまうのは野暮かもしれませんが、折角のあとがきですので、思うことを全部綴っておきます。
良かったら読んでいってください。
このごあいさつより後の項目では、ネタバレを含みます。
たった3話の展開ですので、是非、最後まで遊んで頂いた後にお読みいただけたらと思います。
●着想とコンセプト
【ゴーストマスカレード】という企画ということで、
「ゴーストもマスカレードさせてみよう」というところから作成を始めたゴーストです。
ですのでまず、【ゴーストも正体を隠している】状態からはじまり、
髪や目の色などの容姿がはっきりしない姿で少年Aはあなたのデスクトップへ立ちます。
そして最後に、帽子やフードで隠していた容姿をはっきりと見せることで、【ゴーストが正体を明かす】までを描いてみました。
●全体の構想
沢山の提出作品の中の1つですので、できるだけサクッとお楽しみいただける短いストーリーで展開してみた…つもりでした。
一旦3話でお別れすることで「ゴーストマスカレード2提出作品」として一度完結した後、
気に入っていただけた方に、イベント終了後「再インストール」していただくことによって、
再会を果たし、引き続き長く楽しんでいただける作りにしてみてあります。
当ゴーストはイベント終了後に公開致しますので、
もし気に入っていただけた方がいたら、再度インストールして再会して頂けると嬉しいです。
と、そんな構想で作ったものの、皆さんの反応を見ていると、
100トーク+3話は、楽しむのに比較的時間を要するゴーストだったのかもしれません。
適当にでもぱぱっと大体の要素が見られるよう、
スケボー連打で条件が達成できる作りにしてあったり、イベントリストを用意したりしてみたのですが、
案外じっくりしっかり鑑賞してくださる方がたくさんいて、
作品を大切にしてくれる方が沢山いる温かい界隈だなと改めて思ったりしました。
バニッシュイベント自体については否定的な意見も見られました。
否定とはいかなくとも、別れをとても惜しんでくださってる方も…。
切りよく試供品を使い切って貰って商品を買ってもらうようなイメージでもって、
イベント後の再インストールへの導線にする為にセルフバニッシュイベントを導入してみましたが、
もうちょっと慎重になるべき部分だったのかもしれませんね。
●少年Aの「マスカレード」
ゴースト内で少年Aが明かすのは容姿だけですが、
それによってユーザの皆さんが受け取る【少年Aの正体】は、実は2つパターンを想定して作成います。
野暮かもしれませんが、折角のあとがきですので書いてしまいます。
まず、パターンA。こちらのターゲットは、【僕の作品をご存じないユーザさん達】です。
感じてほしかったのは、想像していた性別と違った! という驚きです。
【生意気な少年かと思っていたら、女の子だったのか!】パターンです。
そしてもう一方、パターンB。こちらのターゲットは、【僕の他の作品をご存知頂いている一部のユーザさん達】です。
スケボーと音楽が好きだというだけで、ある青年との同一性を疑ったのではないでしょうか。
そして最後のイベントで少年Aが明かす容姿、これによって、「もしかして」が確信に変わる。
【そんな気はしてたけど、やっぱりお前だったのか!】パターンです。(ついでに作者の正体も確信に変わるはず)
正直なところで言うと、「既存のゴーストとの関係性」という点で、これってアリなのか? という不安がありつつ。
「既存のゴースト」についてご存知ない方にも楽しんでいただける形を意識しつつ、でした。
感想を眺めていると、
「恐らくのゴースト、日本に来る前の…」とパターンBを察してくれている方がいて、それはもう嬉しかったです!
実はトーク中、少年Aが「アサヒ」と書かれたペイントマーカーを見て、
「海外のメーカーか?」と言及するところに隠したのですが、このゴーストで描く某国は日本ではありません。
まさか気付いてもらえるとは…! 僕は嬉しさで頭を抱えました。 ありがとうございます…!!
日本に居るスケボーと音楽好きのある青年の方は、「コト」「ケド」と未だにほんの一部日本語が下手ですが、
その特徴がこの少年Aにないのは、ここでやり取りしている言語が日本語ではないからです。
(でもヘッドフォントークの歌詞は英語なので、そこはなんか絶妙だったかもしれません-_-)
…というのを意識していたはずなのに、初回トークの一部で「ワケ」「コト」って使っちゃってて、
途中で更新を掛けて慌てて修正しました。癖って怖い。すみません。
トークの一部がカタカナ、というところから僕をイメージしてくださる方も居ました。うれぴ!
でもそれは実は僕の癖ではなくて、例の彼の日本語がほんのちょっと下手だからなんですよ!
一方で、パターンAの正体を感じられた方は、全く見受けられませんでした。むむ…。-_-
それまでのいかにも男の子な言動を跳ねのけるくらいの容姿でないと、パターンAには至らないかあ、と学ぶなどしました。
正体を明かした時のシェルについて、やり過ぎなくらい睫毛とか描いてもらうか迷い、
パーツ自体は作って貰っていたのですが、最終的に使わなかったんです…! アア…。
●作者の「マスカレード」
冒頭でも書いた通り、シェルはお友達の「えびなあまね( @amane_shrimp ) 」さんにお願いしました。
絵柄での特定を避けてみようかと思ったんですが、
シェルの顔つきが僕っぽい、手の描き方が僕っぽいと予想されてる方が何人かいらっしゃって、
「あれええ…!?!」ってなってました。(笑)
逆に、「シェル交換してる可能性もなきにしもあらず」と予想されてる方はただ一人だけ見つけました…!
その一方で、辞書の記述やトークの作りなどの内面の部分では、
ただただ出来るだけ、僕なりの無駄なく美しい辞書を目指しています。(すごいデベさんに鼻で笑われてしまいそう)
テーマの部分でも、「スケボーに音楽って、隠す気あんのか!」なんて、
自意識過剰かもしれませんがドキドキもしつつ、作りたいものを作りました。
(実際テーマから「隠す気無いな!」と僕を予想してくださる方もいました。嬉しい! ありがとうございます!)
ただ、一点、改行部分については、既存のゴーストとは方法を変えました。
僕は、バルーンの縦幅に収まりきるようにトークを書くのが好きです。
というのは、作業の片手間にゴーストを立たせているとき、トークでスクロールが発生すると、
バルーンを操作しないとはみ出した部分が確認できないのが気になってしまうからです。
それについては今回のゴーストでもそのままなのですが、変えたのは横幅合わせです。
今までは、読みやすさとか美しさの面でバルーンの横幅に合わせての改行を意識していたんですが、
縦幅に収めたいというのに合わせてこれをやると、
1つのバルーンで書ける内容がかなり減ってしまうので、難しいなあ~と思っていました。
今回は思い切って、横幅をはみ出す文でも書いてしまって、
はみ出して折り返した先の文末で、ある程度横幅を意識する、という方法にしました。
こうするとかける量が増えて、読みやすさもそんなに損なわれなくて、良かったんじゃないかなって思っています。
バルーンの横幅合わせって、バルーンが想定より横幅狭いモノの変わった時の体裁の崩れ方が、
横幅を意識して改行していないものよりも酷くなっちゃうのが気になったりしていて…。
好みの面が大きい気もしつつ、きっと色んな作者さんが頭を悩ませている問題なんだろうな…改行…。
シェル以外は作風的なものは全く隠さずに挑んだので、ごく純粋に、
僕のことをご存知頂けていれば僕だと分かってもらえたのではないかと思います。
当てて下さっている方が初日からいらっしゃったりして、とても嬉しかったです!
僕でない作者さんを予想してくださっている方もいらっしゃって、
技術や工夫に長けていて尊敬しているデベさんと間違えて頂くのも、とても光栄でした!
メニューの作りから、作者でななっちさんを予想してくださる方がいましたが、
そうなんです、大いに影響を受けています。ななっちさんの奏さんのメニューの作りをとても尊敬しています。
他にもシステム部分などで、ゆみるさん、あーるでぃーさんの影響を受けております。
僕は伺かの世界をまだまだ知らない新参者ですが、この場を借りて書いておきます。
伺か界隈を作られてきたデベさん方、素敵な技術と素敵なゴーストをありがとうございます。
とても尊敬しています。
●さいごに
また1からゴーストを作るのは、今の僕にできることが良く分かって面白かったです。
めちゃくちゃワクワクしながら制作させて頂きました。
ただ、ただ、折角作ったバルーンを提出データに同梱し損ねたのが悔やまれますが、
それの対応方法などをご指摘/ご教授いただいたりして、勉強にもなるとても良い機会でした。
予想や感想を眺めているのはとっても楽しかったです。
素敵なイベントでした! 参加できてよかった! 楽しかったー!
もし、スケボー少年の彼を気に入っていただけて、もう一度会いたいと思ってくださる方がいらっしゃったら、
こちらから再インストールして再会頂けたら嬉しいです。
(再会後のイベントはアンインストールの回数がトリガーになっておりますので、
初めて出会った時と同じSSPに導入してくださいね!)
【ゴースト「Hey,Jack!」】
http://goeast.blog.shinobi.jp/Entry/46/
#スケボー少年 #小学生 #洋楽 #夜 #グラフィティー
今回学んだことは、既存ゴにも反映していくつもりです。
良かったら、スケボー「青年」の方の既存ゴーストも、よろしくお願いします!
【ゴースト「bro.M」】
http://goeast.blog.shinobi.jp/Entry/2/
#スケボー青年 #大学生 #邦楽 #日常
それでは、またどこかで!
●シェル作者(えびなあまね)からのコメント
はじめまして!
バーチャルヤマトヌマエビのえびなあまねと申します。
初めてのシェル制作でしたが、ごーとうさんにいろいろご指導頂きながら無事制作できました。
自分の絵が伺かゴーストになってモニモニ動いてしゃべってるのすごく嬉しかった…!!
イラスト制作では三白眼の具合であったり、デフォルメ具合について細かく打ち合わせながら描いてきました。
進んでいくうちに絵からどんどんごーとうスメルが溢れ出てきて面白かったです…笑
これ顔で一瞬でバレるのでは?と何度か問うと「多分バレない、絵柄が全然違う」と強く言って頂いたので
私の気のせいなのかと思っていましたが、公開後即バレしている場面をお見かけして草ぼーぼーでした。かわいいね。
ごーとうさんのすてきなゴースト作りとすてきなイベントにちょっとだけ携われてとっても光栄でした!
ありがとうございました!!
宣伝ですが、
普段はアクアリウムやお絵描き配信、ゲーム配信をしております。
チャンネル登録よろしくね。つってな!
【えびな あまね Youtube Channel】
https://t.co/yZ8657JPA2?amp=1
●クレジット
ゴースト作成:ごーとう@GOTOren (@GOTOren02)
シェル作成:えびなあまね ( @amane_shrimp )
閉じる
LastGunshot
ろすえん (2083文字)
近しい人も知らない人も好きな人も嫌いな人も私もあなたも、いつか終わる日が来る。
ひとだけでなく、ものも、社会も、この星も、宇宙も。
それをずっと、受け入れられずにいる。
終わってしまっても、確かにそこにある、あった、ということを。
私は、信じていたいんだよ。
----
「この私」は。
もし、選ぶことができたなら。
あなたと、ずっと一緒に生きていきたかった。
■にたくなんて、なかった。
そんな選択肢は無かった。
今はある?
「私」であることを、やめて?
ふざけるな。
もし叶うなら、「この私」は、何だってやる。
叶うなら!
>>>びえーい(シリアスぶち壊しビームの音)<<<
というわけで私でした、おはこんばんちは。はじめましての方ははじめまして。
(2以上の自然数)番煎じなのは許してほしい。
思い返してみればずっと、喪失への嘆きみたいな創作を、私は続けてきたのかもしれません。
なので少し立場を変えて、置いていく方の立場を考えてみました。
願望と妄想と少しの萌えを、優しく混ぜて……
ちくしょう! お前はいつもそうだ。
お前はいつも真面目なネタに萌えを混ぜて事故を起こす。
誰もお前を愛さない……かどうかはさておき。
>どわっはっは(観客大爆笑の効果音)<
ふざけだすとだめですね。収拾がつかない。
ふざけなくても収拾はつかないのでは?? アッハイ
最初、暗号はめちゃんこややこしくしていたのですが、(換字→逆再生→ポケベル→圧縮)
私のヒントの出し方が下手なのも相まって、誰も複号できないなコレ、と判断し現状のものになりました。
これはこれで読み易すぎたかもしれないので、こういった難易度の塩梅は難しいですね。
誰も読めない暗号というのもエモではあるのですが、今回は手紙なので。読む人が居てこそ、成立するものです。
そういう点では、今回のゴーストは、こういった企画だから成立しました。
していますよね? しているといいですね。
しかし、ステルスするとかしないとか考えていると、私っぽさとは? という顔になりますね。
かなり早期に約2名にバレていて爆笑しました。どうして。
私の場合、題材からステルスするのは無理(能動的な妄想ができない)なので、そこなのかもしれません。
最初の最初はタイムトラベルのおはなしだった面影がどこにもない!
タイムトラベルしてきた「私」と翻訳機、的な。収拾がつかなくなったので要素を切り離しました。
いや、手紙は極小のタイムトラベルなのでは……? 何もわからない……。
アレの中の、本筋(?)のヒントと関係のない具を作るのがとても楽しかったです。
あれは全部読めます。鳩が豆食ってパとか、財布の中身とか。
おかねのでてくるカードをよそに置きっぱなしで私さんは大丈夫なんですか?
----
ここから、想定一問一答です。
Q1. そもそもこのゴーストは何ですか?
A1. 「不帰路へ赴く■■からの最後の手紙」です。gunshot=銃声は手紙の伝達方法でもあり、私さんの■を終わらせたものでもあります。
Q2. 手紙にしては人格があるように見えるのですが?
A2. 私さんの、"その瞬間"の人格のコピーです。魂は無いかもしれませんが、感情はあります。
Q3. コピーされたものとコピー元とが別の環境に置かれる場合、分化以降も完全に同じ状態であるとは限らないのでは?
A3. そうですね。完全に同じであるほうが怖くないですか?
Q4. オーナードローのサイドバーの文言(入力前)は、ツルゲーネフ「片恋」の二葉亭四迷による訳を参照していますか?
A4. はい。
Q5. その世界にはツルゲーネフや二葉亭四迷が存在したのですか?
A5. してはいけませんか?
Q6. 私さんはなぜ■んでしまうんですか?
A6. 隕石を砕きに行ったのかもしれないし、爆弾を抱いて深海に沈んだのかもしれません。
Q7. 私さんの名前は?
A7. データが壊れていて読み取れません。
Q8. ろすえん氏、あなたの名前不詳ネタは何回目ですか?
A8. 私もそう思います。推測するに、私の性癖なのではないでしょうか。
Q9. 私さんの性別は?
A9. あなたの方が詳しいと思います。
Q10. ろすえん氏、あなたの性別不詳ネタは何回目ですか?
A10. 私もそう思います。推測するに、私の性癖なのではないでしょうか。
Q11. 私さんはエルフですか?
A11. 何らかの長命種です。
Q12. 私さんの白衣は何ですか? 何者ですか?
A12. 何らかの研究者です。空を飛びたかったんだと思います。
Q13. アレそのものを消してしまえば良かったのでは?
A13. そうしたくても権限が無かったか、気付いてほしかったか、好きな方をお選びください。
Q14. アレに言及しなければ良かったのでは?
A14. 言われると気になるという発想が無かったのだと思います。私の作品群にありがちな、感性が未熟なあれです。
----
【お宣伝】
普段は受信者を選ぶタイプのゴーストや、ゴーストの人物の出てくるゲームなどを作っています。
……普段とは? 鈍足ですが、弊サークル比では普段です。
受信者を選ぶものというのは、刺さる方にはより深く刺さる、かもしれません。そうだといいですね。
----
ではまた、どこかで。
閉じる
McGuffin
Wiz★ (1573文字)
やあ、こんばんは。二度まみえる。僕です。
このゴーストは2/2体目。
最近やや珍しくなった、コンビでコントをするゴースト。
1アイディアを軸にした一点突破タイプ。トークの性質は大喜利に近い。
しめきり直前に突貫作業、フルスクラッチで製作。かけた時間はおよそ八時間ほど。
これはいうなればだんびらです。或いはハリセンか。
広く浅くターゲットをとり、手軽に楽しめるようにまとめました。
うまくコンセプトどおりに仕上がりました。好評もいただけて満足満足。
ユーザが費やす時間(==ゴーストの寿命)としては、5-10分程度を想定しています。
さくっとスナック感覚で、トークが一巡したら終了といった按配に。
特に隠しギミックなどはありません。
提出するときに僕が言い放った言葉はこう。
「複数提出で予想を撹乱してやるぜ」
してやったり。
【解説】------------------------------------------
○ぽちの名前
これは意味不明かと思うので説明します。
「(マクガフィンを)とってくるほうだから」「とってこーいポチ!」
という安直な連想から\0名はぽちになりました。
ひげのほうは単純に偉そうだからひげはやしとこ、です。
○幕間の表現
ゴーストは基本的に立ちっぱなしなので、幕間の表現が出来ません。
しかし、コントの切れ目を明確にするためには幕間がほしい。
そこで、ロゴを表示することで幕間の代わりとしました。
方法としては、里々の自動サーフェス戻しを使っています。
ロゴはもう直感で作った。なかなか気に入っています。わかりやすい。
統一感を出すためにサムネイルにも使用しています。
○わかりやすさのために
当初、衣装で表現する予定だった舞台設定を、
キャラの下に枠をおいて直接表示するように提出直前に変更。
それとともに、マクガフィンとなる単語を太字で表示するように変更。
スタイリッシュ(作成と閲覧のコストが)廉価ゴーストだよ。
それから、前提条件として「マクガフィン」を、
ユーザに知っておいて貰わないといけないのでリードミーに記載した。
○カッコカリ
シェルについて。
舞台で使うハコウマのごとく、さまざまなものに見立てられるように、
最終的には現在のあっさりシンプルなデザインに落ち着きました。
シェル名がカッコカリなのは途中までは本当に仮シェル扱いだったため。
このまま使うことを決めた後はユーザが仮の姿にイメージを投影してくれるから、
という理由でカッコカリという名前のままにしてリリースしました。
上の項目に書いた衣装は、この設計に反するため、
手間の割りに野暮ったく、枠に設定を出す形式に直して正解だった。
○トーク内容
見やすく軽く仕上げるため、しかも急場でひねり出したため、短めの応酬が多くなりました。
テンポのよさとして、好評を頂いたようです。思った以上の効果でうれしさがあります。
感想として目に見える形で成果が出ると、ひとしおですね。もっとくれ。
指摘がありましたが、いくつか既存作品のパロディネタも仕込んであります。
わからなくても意味が通るようにトークは作っていますがわかるとちょっと楽しいかも。
また、僕はゴースト「conte」が好きでして、作成中にずっと頭の片隅に名前がありました。
このゴーストの素地を頭の中に作ってくれたのはまちがいなく「conte」でしょう。
○匿名性を高めるために意識して行ったこと
リードミーの形式を別作品とはがらっと変えたこと。
記号を主体にシェルを作ったこと。文末の句読点をカット。
前回参加者はおおよそ、今回も参加するだろうと思って、
トーク内容でも引っ掛けるつもりでネタを仕込みました。
名前の「ああああ」は"入れ替え可能で意味のない"名前です。
勇者「ああああ」など、よくネタにされていた時代がありました。
>普段シェルも作っている人が作者だと思う
あたり。やりおるわ。
閉じる
Rain_or_Shine
蟻の住む木(Anal) (410文字)
一つ目のゴーストを作り終わって、締め切り1週間を切ってからこちらもバレるのを承知で作り始めました。
元ネタはツイッターでお題を送ってくれた天才名探偵さんです。ありがとうございます。
精一杯絵柄を普段と変えて描いたのですが思ったより変わらなかったので今後の課題にします。
あとこちらにもバグがあってすみません…
男性向けにも女性向けにもできるゴーストにしようと思って作ったのですが、反応を見る限り成功していたみたいでとても嬉しいです。
正式公開したときのシェルは絵柄をいつものに戻すので少し印象が変わってしまうかもしれませんが、私服モードなんかを追加する予定です。
(Tips:達晴は家では眼鏡をかけている)
珍しく名前と設定を決めてからキャラデザしたので、名字の「紅雨」で髪が赤いのですが、全て描き終わってから剣状あきらちゃんと被っていることに気づきました。
剣状あきらちゃんはマイベストエチエチボーイッシュ女子なのでしょうがないよね!
閉じる
SNS中毒
のなめ (660文字)
こんにちは、SNS中毒の作者のなめです。
シェル作成者は友人のkit氏にお願いしました。
あとがきも頂いております。以下載せます。
シェルを描いたkitだよ。
絵を出発点に想像膨らませてゴースト作るって言われたからとても新鮮で
クリエイティブな経験になった!
思い付きで変な絵を描いて採用してもたっらんだけどどこで出るかわかんない!
続けて私のあとがきを書いていきます。
kitさんが書いている通り、SNS中毒はシェルを出発点にして作ったゴーストです。
当初の予定は「金髪ギャルのユーザ好き好きゴースト」でした。
それはつまらなかったのでセルフ没にしましたが、
kitさんにとりあえず一枚絵を描いてほしいとお願いしたところ
細かいディテールのある絵を頂けたのでスイスイと中身も作れました。
匿名性をなるべく意識したつもりだったのですが、推測されたがっている
と思われるほどわかりやすいものになってしまったと自分でも思います。
辞書の書き方を変えることが私には難しかったので
とりあえず自分の身に近しいキャラクターを作ってしまいました。
もっと匿名性を貫ければよかったなと後悔もありますが、
思っていたよりたくさんの感想やイラストが見られてうれしかったです。
アンインストールまで見ていただけたのが個人的には意外でした。
現在公開中の私のゴーストは4つあります。
お好みの子がいれば可愛がっていただけると幸いです。
「メメント・モリ」 寮生の同室ハイルナー
「世界最終日」 世界が終る日の朝柄先輩
「病気ではない」 自室に匿っている中性の赤艸
「パパの弟」 家に住むパパの弟の暁生
http://shobu701.or-hell.com/
閉じる
That's Life
wahoge (1125文字)
That's Lifeあとがき
ふと"かお"って入力したら予測変換に(・´з`・)が出てきたんですよね。イラッ。これにしよ。
というわけで作者です。
素敵な企画でしたね。強そうなゴーストがちらほらいて涙ちゃんもワクワクしてます。
自分でシェルを描いた作なので、
そこが見抜かれればバレるだろうなとは思っていましたが、
まさか初日に複数人に断定されるとは露ほども思ってませんでした。
しかも根拠にシェル関係なかったし。
女の好みがどうとか好き勝手言われました。正解! お見事、感服です。
当ゴーストのシェルは当初(去年)ホラー系ゴーストのシェルとして使う予定だったものです。
surface999番におっかない(・´з`・)が入ってるんですが、この為です。もはや使う予定はないですが。
でも、ホラーは見るのは好きですが、やるのは私には難しかった。
フリーシェルにしなかったのは使う予定だったからですが、そういうワケで頓挫してたんですね。
お蔵だったわけです。
それがまあ、この度、日の目を見る事になって感無量です。
こんな機会でもなければ世に出る事はなかったでしょう。多分。運命的ですね、素敵です。
女の好みとか言われたのでここでちょっと触れておきますけど、
私はそっけない女にちょっかい掛ける系のゴーストが大好きです。いや好意的な子も普通に好きですけど。
ファンアートを描いていただいた方も仰ってたんですけど(凄く格好良い素敵なイラストでした!ありがとうございます!)
優しめの塩対応、好きなんですね。塩すぎると召されるので優しめなのが。
そういう好みから生まれたのがこのゴーストです。
他人に向ける感情がloveどころかlikeすらそうそう無い。そういう娘です。
あ、あと暴力ですね。
今まで煙草(DSLGS)酒(大人の味)女(アクアリウム、女性トリオ)と
こうして並べると錚々たる要素を網羅してきたので、今度は暴力が好きなゴーストを作ろうと。
まあ言うほど暴力的な娘ではなくなりましたが。ただ暴力が好きなだけで。
ところで話は変わるんですけど(・´з`・)の目って・・なのか´`なのかどっちなんでしょうね?
私は・・だと思ってたんですが最近ゴクリンにしか見えなくなって困ってます。かわいい。
そういうわけで、That's Lifeでした。
雛倉さんに付き合っていただいた皆様に感謝を。
その内正式公開する予定なので、機会があれば末永くよろしくしてやってください。
あ、あと更新中のゴースト
「Downer_Smoker_LegalLolita_Gothic_Surgeon」
「大人の味に溺れて」「The_Aquarium_B」「LC−Familiar」も宜しければ。はい、宣伝です。
ありがとうございました。それでは。
閉じる
Water Surface
ゆみる (3199文字)
「Water Surface」あとがき
皆さん初めまして。あるいはこんにちは。「Water Surface」作者のゆみるです。
◆コンセプトについて
本作は、自分の公開する2体目のゴーストとして、拙作ゴースト「Dream of butterfly」の"立羽"では出来ないことをしよう、と考えたのが出発点となっています。
立羽は「現代日本で生活する女子大生と不思議な夢でお話する」という形をとっていますが、諸々の都合上、「自身がゴーストである」と知ることはありません。
また、世界観と設定を維持するため、他のゴーストさん達と直接交流することもありません。
これらを出来るようにする、「ゴーストであることを自覚したゴースト」が本作のコンセプトです。
そして、「ゴーストとしてのAI」と、そこから連想する「マスターへの慕情と忠誠」から、"みなも"は生まれました。
なお、コンセプトの表現としてこの2つを選んだのは、完全に作者の好みです。もしも本作がどこかしらに刺さった方がいらっしゃったなら、その方は作者の同志かもしれません。
◆ゴースト名について
Water Surfaceとみなもというゴースト名に決めた理由ですが、「AIとしてマスターの望みを記録し、マスターに適した形に自らを変える存在」は、「特定の形を持たず、器によって形を変える"水"」のイメージがありました。
そこで、水に関連する言葉の中からキャラクター名に使っても不自然でなく、ゴーストの在り方に合うものを探しました。
自分はこの手の名前を決めるときはだいぶ悩んでしまう方なのですが、「みなも/水面/Water Surface」という名前を見つけた時は不思議としっくりきたのを覚えています。
マスターの干渉がなければ流れなく静止しているもの。
マスターの望みを映し返すもの。
マスターへと心を伝える境界面。
似合っていると感じた理由はこのあたりだと思います。
◆シェルについて
本作のmasterシェルは自作シェルです。
最初はフリーシェルを使うという選択肢も考えたのですが、作者に自分でmasterシェルを描いてからでないと本体側の作業が進まないという困った性質があったため、絵柄を変えて描くところから始めました。
ただこれが思った以上に難題で、自分の実力以上に上手い絵は描けないし、違う描き方でも自分で描けるベストを目指すと今の自分の絵柄になってしまうという状況に陥ってしまいました。
表情の描き方や塗り方など色々試したものの、結局自分の雰囲気は消しきれなかった感が否めません。。
また、ベースとなる絵を一度描きあげてシェルにした後も、本体側の製作をして実際に動かしてみると気に入らない点が多々あったため、かなりの回数、期限ギリギリまで調整を入れました。
シェルの悪戦苦闘ぶりとその変遷は、折を見てどこかで公開する予定です。
ともあれこの試行錯誤の結果、最終的にデザイン自体は気に入ったものが描けた点は満足しています。
◆ランダムトークについて
ランダムトークはみなもの性格が作り始めの頃からぶれなかったので、シェルとは逆にあまり悩まずに書けました。
みなもは自分の在り方を最初から理解していて、マスターに想いを伝えることを躊躇しません。ただその想いとは別に、マスターとはまだ出会ったばかりであることも認識しています。
そのため、マスターに対して「自分がどんな理由で、どれだけマスターが好きなのか」を理解してもらえるように話しています。
みなもが「自分のマスターへのラブコールはなんだか理屈っぽいから勢いに欠ける」と自己分析していたのは、この辺りが原因かもしれません。
ランダムトークの中では、「生まれた意味」「感覚的に」「肉体と精神と魂」あたりが個人的お気に入りです。
◆さわり反応について
さわり反応もランダムトーク同様、書くこと自体はスムーズでした。
ただ作者の比較元になるはずの立羽がさわり反応にだいぶパターンを作っていることもあり、あまり増やしすぎるとバレやすくなるだろうということは意識していました。
なのでみなもはマスターに触れあうのが楽しいと思ってもらえる最低限数に抑えようとしていたのですが……実際に見返してみるとやっぱり作りすぎたかもしれません。
また、キスはいきなり無条件OKにしたくないという個人的好みがあったので、ここだけ好感度関連の条件を設定してあります。
ただみなもからすれば、例え初対面のマスターであってもキスを拒む理由はありませんので、「システム上マスターにちゃんと愛されないとダメというロックがされている」ことにしました。ロック解除条件の一つに好意伝達数1以上(コミュから「好き」または「愛してる」と伝える)があるのはこのためです。
これも結果的にメタ的な表現になって面白かったかなと思っています。
◆キーワード収集について
本作の特徴の一つであるキーワード収集機能は自分の好きな子達を参考にして製作の後半に足したのですが、感想を拝見していると好評をいただくポイントになっていたようで嬉しいです。
ただ、ここで先に謝罪があります。製作終盤でいれた「用語」のキーワードの1つが、取得できないようになっていた不具合がありました。申し訳ありません。。
こちらに関しては、後に予定しています通常公開版で修正いたします。
本作はSSPデフォルト+のバルーンでトークがスクロール表示にならないように全て調整しているのですが、キーワードの「機械学習」や「メタ的な視点」などは、説明を端的にその中に納めるのに苦戦しました。
また、用語説明をするからには間違ったことを書くのは避けないといけないので、真面目な説明をしているキーワードはその意味でも気を遣っています。
その分、「会話」のキーワードの大半は作者の趣味で入れました。
多くはみなもの現実をオブラート無しで説明するものとなっています。
ただこれらをマスターのために努力するみなも自身に語らせるのはあまりに酷だったため、その代役として"水面"を用意しました。
◆水面について
水面は前述の通り、みなも自身が説明できないような内容を代弁する存在です。
例としては、キーワードの「そのようにできている」や「私の状況」です。
水面の無表情で機械的な振る舞いは、これらを正確に慈悲なく説明する役目に由来しています。
水面の出番は当初このキーワード説明と各種管理設定の変更だけで、作者にとっての便利役という立ち位置だったのですが、作っている内に「みなもと同じ目的を共有していながら振る舞いは対極的。また、自分の在り方を肯定しているみなもとは逆に、みなもの記憶を改竄する自身の役目に葛藤を持つ」という書いていて面白いキャラクターになってくれました。
そのため、コミュニケートとトーク参加を製作の最終盤に追加しています。
◆頂いた感想について
まず各所で感想や絵を投稿してくださった方、本当にありがとうございました。
作者も毎日のようにTwitterのタグ検索と回覧板のチェックをしていて、言及されているのを見つけるとすごく嬉しかったです。
そして作者予想をしてくださいました方々、自分が観測していた範囲だと正解率100%でした。おめでとうございます。
あえて自分の作ったゴーストを名指しされなかった方も数名存じていますが、おそらくその予想も正解だったのではないかと思います。
こうして作者を当ててくださった方がいたのは、実は嬉しかったというのが正直なところです。その方々には、自分が作るものを何かしらの形で記憶に留めていただいていたということですから。
とても光栄です。そして、いつもありがとうございます。
◆最後に
新規ゴーストを作るのは3年ぶりだったのですが、製作作業がとにかく楽しかったです!
前述の通り、通常公開版も出す予定ですので、良ければこれからの"みなも"にもまたお付き合いいただければ幸いです。
閉じる
[Peace Maker]
tetsuhira & 淀橋 (3156文字)
【tetsuhiraのあとがき】
初めまして。tetsuhiraです。
この度はトーク担当として淀橋さんと一緒に仕事させていただきました。『担当』と言ったものの、結局のところ私が書き上げたのは精々半分程度ではありますが。
さて、淀橋さんからお声掛け頂いたのは4/28ほどだったかと思います。その時にシェルを見せてもらいました。襤褸を着ている女の子とロボット。終末ものが最初に思い付き、そしてしっくりきました。それからアイテムを探してきて女の子にあげる、それと触り反応の3つでシンプルながらも楽しみ要素があるという、今の原型が出来ました。最初は鑑定ではなく、『貢ぐ』という行為を考えてたりしました。
しかし、アイテムと気軽に言ってはみたものの、大変でした。アイテム鑑定時、アイテム使用時、解説文、初回使用、2回目以降の使用時、1アイテムにつき必要なトークはかなり分厚いものになります。一瞬でアイデアが蒸発しました。
誰だよアイテムとか考えたやつ……。(じっと自分の手を見ながら)
また、初めてさとりすというツールにも触りました。今思うと馬鹿馬鹿しいお話ではありますが、これまでは1ユーザーとして「すごいなぁ」とか「魔法みたいだ」とか、ゴーストというのはある意味、アイデアによって作られているものだと勝手に考えていました。
しかし、その実態はもっと地道で、かつ知識もアイデアも必要な創作物でした。
あの子もあの子も魔法なんかじゃなかったのです。
今回は匿名性が必要ということだそうです。そういう意味では私がトークを書くこと自体が一種の匿名性かもしれないですね。どれが淀橋さんの文章か予想するのも楽しいかもしれません。
最後にゴースト名と登場人物名の由来ですが、煙草の銘柄から取りました。ド直球なのでどの銘柄かはすぐわかるでしょう。
本企画、作り手としても1ユーザとしても大変楽しい時間を過ごせました。
本当に、白熱した5月でした。
[Peace Maker]を遊んでくれた方々、楽しんで頂けましたでしょうか?楽しんでくれたのなら何よりです。
[Peace Maker]は今後も更新していく予定です。
具体的にどのくらいのペースか、までは未定ではありますが、今回の提出までの間に実装に至らなかったものを反映していきたいと思っています。
また、今後の更新については私のpixivにて通知させていただきます。
【淀橋のあとがき】
たぶん初めまして、淀橋です。去年も会った方はお久しぶりです。再びこの企画に参加できたことを嬉しく思います。
合作! 合作です! 一度やってみたかったんです、合作!
物書きの友人を無理矢理引きずり込んでおいて、「やってみたかったんです」もクソもないとは思いますが。一先ず最後まで付き合ってくれたtetsuhira氏に最大限の感謝を。
匿名参加でありながら「作者当て」という形をとることで全ての作品にスポットが当たるこの企画は、私のような新人デベにとっては参加しやすく、且つ自分の作ったゴーストを多くの人に触れてもらえる理想的な機会でした。
そんな去年の経験から、今回のゴーストマスカレード2が友人にとって良い刺激になればいい、と思ったのが彼を誘った理由の1つ。
もう1つは「2人で作れば1人で作るのの倍すげぇもんが作れるぜ、げへへ」って理由ですね。後に、これは浅はかな考えだったことがすぐ判明しました。合作には合作の難しさがある。当たり前のことでした。無念。
さて、[Peace Maker]が生まれたのは、とある素敵なフリーシェルを見つけたのがきっかけでした。
「少女と鋼鉄」という名のそのシェルは、一目見ただけでも強烈なインパクトを放っており、且つ極めて魅力的でした。
一際目を引く無骨な鉄塊、それと対照的に淡いタッチで儚げな少女、そして何より心惹かれたのは少女の四肢の関節部位、球体関節。
まさしく一目惚れでした。これは使わねばなるまい、とよくわからぬ使命感に駆られ、世の多くのデベがそうであるようにお気に入りのシェルをゴーストに仕立て上げるべく製作を開始したのです。
しかし、問題がありました。この素晴らしいシェルを見つけた時点で、提出期限まで既に1ヵ月ほどしか猶予がなかったのです。
うーん、間に合わなそう、と。
そこで、先の合作の話に繋がるわけです。今回は私が主にシステム部を担当し、それ以外は友人にぶん投げました。そりゃもう丸投げです。
本当はそんなつもりではありませんでした。最初は「今回はトークをガッツリ書いてやるぜ!」と息巻いていたものです。
しかし、話し合っているうちに出た「アイテムを探してきて、それを女の子にあげる」というアイディアが気に入ってしまい、色々とUIを弄っていたら興が乗ってしまいました。誠に残念ながらノリノリでした。
結果、トークを書く時間がお亡くなりになってしまったのです。けっこう本気で悲しかったです。
でも、どうしてもトークを書きたかったので、相方に頭を下げてスケジュールを3日ほど後ろ倒しにすることに。最終日に2人でヒーヒー言いながら1日かけて動作テストをしたのも、今となってはいい思い出です、たぶん。
おかげで私も多少なりとトークを書くことができました。めでたしめでたし。
……いや、本当にすみませんでした。
ですが、その甲斐もあって大変可愛らしい女の子が出来上がったと思います。
最初、highlightからユーザへの対応がセメント過ぎないか作っててヒヤヒヤしたものですが、それだけに時折垣間見れる照れた表情が魅力的に映るようになりました。表向きは冷静に振る舞いながらもクソデカ感情抱えてそうなあたり、とてもいいキャラに仕上がったと思います。いいね。
相棒のLuckyも無骨な見た目にふさわしく仰々しい口調ながら、軽妙な冗談も飛ばすなかなかイカした鉄塊になりました。この辺り、tetsuhira氏はとても良い仕事をしてくれました。多謝。
そんなこんなでなんとか形になった[Peace Maker]ですが、やはりというか、当然というか、2人の力をもってしても期限に間に合わず泣く泣く諦めたことがあります。それが「完結させること」です。
当初の予定では、[Peace Maker]はゴーストマスカレード中に物語が終わることを想定した短編ゴーストでした。回収業を続けるうちにhighlightの記憶が戻り、自分の出自を知った彼女は静かにユーザの元を去る、というエンディングが我々の中にはぼんやりと存在したのです。
しかし、そのぼんやりとした構想は最後までぼんやりとしたままでした。提出まで残り2週間を切ったあたりで、我々はストーリーを完結させることを諦めました。今出来上がっている範囲で出来る限り丁寧に仕上げることにしたのです。
これが結果として英断でした。物語としてのゴールは諦めざるを得ませんでしたが、永遠に思えたゴースト製作にようやくゴールが見えてきたのです。
とはいえ、物語が完結しないにしても、マスカレード期間中の何かしらゴールのような物は欲しい。そこで、ちょっとした小ネタを仕込みました。作中で手に入る「とあるアイテム」がそのキーとなっています。ちょっと聞き取りにくいかもしれませんが、何度も耳をすませば「気になる内容」が聞こえるはずです。上手くいけばタイトルの[Peace Maker]の意味がなんとなく想像できるかもしれません。できないかもしれません。いずれにせよ、それが私の中での、このゴーストの一区切りのつもりです。
わかった人もそうでない人も、どうか引き続き気長に[Peace Maker]を楽しんでいただければと思います。私はお話を完成させるのが苦手なので、それなりにこの物語は長く続くことでしょう。それはそれで楽しみでもあります。
閉じる
__終わらない物語__
マキ (279文字)
こんにちは。マキです。
どなたか当てていただけたでしょうか?
みなさん短めのゴーストを作るかと思ってランダムトークが1つだけのゴーストを作ったのですが一番短かったですね。
シェルも自分で描いたのですがゴースト作者名と別で描いたので匿名っぽくはなったかなと・・・
シェルだけでも分かっていただけた方がいたらうれしいです。
たくさんイラストや感想をいただきましたが、こういう場でなければもらえなかったのではと思います。
ありがとうございます。
感想をいただいた中で、そのうちさわり反応もつけたいなと思ってます。
他にもゴーストなんか作ってますのでもしよければご覧ください。
かしこ
閉じる
hold lover
ハコ (2259文字)
はいどうもです、NDNの中の人で正体のハコです。
またゴーストマスカレードに参加できるとは…
なんだか前回よりもえらい人数が増えちゃってるから
皆さんあとがき追いかけるのも大変でしょう?
一気に全部を見ると目が疲れてしまいますよ。
ゆっくりと無理のないペースで読むのが一番ですよ。
まだ先は長いと思いますし、ゆったりまったりしていきましょうよ。
それじゃあ「hold lover」のあとがきを始めます。
1.ゴースト名の「hold lover」について
最初は「hold lover」を仮のタイトルとして特に何も考えずパッと思いついて付けた流れです。
その後中々他に良さそうなゴースト名が決まらなかったのでこのまま決行しました。
…なんかどこかの鬼畜スク水アクションゲームの名前に似てるなぁってゴースト名決めた時に真っ先に思ったけど。
別に入目さんがスク水を着て薄暗い廃墟から脱出して地上目指す訳でもないし。
人形じゃ水中で溺れる訳でもないし、入目さんは「溺れているのは愛だけです」と決め顔出来ないから真顔で言ってきそう…。
それはそうとこのゴースト名の意味をそれっぽく言うなら…
holdは掴んだまま離さない…で、loverは愛好家…入目さん風に言うと主様です。
hold lover -離されない主様- か -主様を離さない- でしょうか…ホラーですねー。
2.キャラクターあれこれ
今回このゴーストを作ったきっかけは以前Switchのセールで買ったホラーゲームに出てくる人形のキャラクターがかわいい、怖い!と気に入って触発されたから…だったはず。
だからトークとか見た目にもそれを意識したようなのがちらほらと中途半端に乱雑にありますね。
シェルの見た目とかも似たような感じに描きたかったんですけど…。
絵なんて…まともに描けるかぁ!?
複雑な服なんて描けないよ! 後は感性に任せる!
水の様に優しく 花の様に劇しく …貴方を 瞼が 憶えているのって入目さんは真顔で言いそう。
直観的プレイングセンス的な何かでどうにかするんだよ!?
競わない 持ち味をイカすッッ
こんな感じであーだこーだして出来上がったのがあのちょっとへちょい感じの何かです。
3.今回も提出期限ギリギリになっちゃったよ…
前回に引き続き今回も提出期限がギリギリ気味になってしまいました…。
今回は余裕を持って作ったはずなんですよ、でも遅くなってしまいました。
おかしいですね?どうして…遅くなってしまったんですか?
スケジュールとか予定を建てて作ろうとしても
現実は予定通りに動けないんですね…
時間を持っていかれる用事やらなんやらで要因が多いんですね。
時間に余裕があるからまだ大丈夫って言ってても
時間を食われる要因なんてゴロゴロ転がっているんです。
その積み重ねであっという間にギリギリになってしまうんです!
みんなは気を付けようね。
4.入目 いろのって名前
入目さんには名前がありません、なので適当な偽名を使っています。
「いろの」と名乗っている理由なんですけど…
入目さんは呪いの人形と呼ばれるのを嫌っています。
なので「のろい」の文字を反対に読んで、呪いではない「いろの」と
呪いの人形ではありませんよと少しムキになってそう自称しているだけです。
「入目」と言っている理由も…似たようなものです。
5.入目さんの設定やらなんやら
始めは偶然意思を持った主様好きスキ人形な感じでトークとか書いていたんですが
気が付けば歴代主様と盛られていく設定となんか不穏な事を言うわ出来るわで
もしやホラーな呪いの人形なんじゃないか?ってなっちゃいました。
でも安心して下さい、主様の事は愛してるのは本当なんです。
不穏な事は…聞き流しておけば大丈夫ですよ多分。
他には胴体部分を柔らかくなる様に手を加えられたとか…
スカート周りの撫でる触り反応でこうごうの合図とか…
直球で出すとちょっと年齢制限かかりそうな事だったので
直接的を避けたぼかした回りくどい表現ですよね。
つまりはそういうこともありました。
6.作者予想されたときとか
今回は最初に作者の名前出してその中から選ぶ方式のおかげで
おお!作者予想で自分の名前が出たりしてる!
フフフ、自分はそのゴーストの作者さんじゃないぜ!
とかしてたんですけど、その後別の人に見事に作者予想で当てられちゃって
どうして分かったんだ!?って悔しさと嬉しさが来ましたね。
予想してくれた人達にありがとうございましたを送りたいです。
…次があるならもうちょっと分かりにくく作らなくちゃ。
7.反省点的な
ちょっと説明がくどいような一気に詰め込み過ぎた長文トークが多かったですね。
本当はトークの長さをもうちょっと抑えつつ気になるワードはアンカーとか
コミュニケーションボックスの質問とかで補完させようと思ったんですが、
…作ってる時間がなかったんで…! 本当に時間を大切に使わない奴ですいません。
そのせいでシンプルにランダムトークとか触り反応くらいしかない
いたってシンプルなゴーストになっちゃいました。
本当だったらコミュニケーションの候補選択でバルーンの枠を「愛してる」で埋め尽くす何かホラーっぽい演出をやってみたかった。
8.おわりに
今回はそんなに長ったらしくなってないよね?
前回は長ったらしく書いちゃったし、ほどほどにしておかないと。
それではー。
…あ、「hold lover」はその内に本公開もしますので
経営しているサイトの「箱入庭園」をよろしくお願いしますー。
前回のゴーストマスカレードに出した猫?みたいなのもいますんでー。
最後に取って付けたような宣伝してあとがきおわり
閉じる
■■のお姉さん
橘 朔夜 (1012文字)
はじめまして、もしくはお久しぶりです。
猫耳大好き朔夜と申します。
■■についても軽く触れているのでネタバレご注意ください。
○シェルについて
シェル作者は多くの人が分かったとおもうんですけど、なんとamoさんに描いていただいてます!
ほわっとしたイメージだったお姉さんをamoさんが最強美人にしてくれました。
まだお姉さんを起動してない方はシェルが最高なのでとりあえず起動だけでもしてください。ほんとに最高なので。
そして私がシェルを担当させてもらった「放課後と朝ごはん」もよろしくお願いします…!
なんと「放課後と朝ごはん」は着せかえで猫耳がつけられます。
○ゴーストについて
普段作らないようなゴーストにするつもりが性癖には抗えませんでした。
わたしは猫耳が好き。わたしは猫耳が好きです。
猫耳で美人で人外のお姉さんにヨチヨチされたいじゃないですか。
これからも私は自分の性癖に正直に生きていきます。
お姉さんはサイトで正式公開するつもりなので、よかったらこれからもよろしくお願いします!
○条件について
なるべく優しい条件にしたつもりだったんですけど、もう少し簡単にした方がよかったかな…と反省しました。
だって…! 全部で58ゴーストなんて想像もしていなかったから…!
というわけで特定のトークがわかんないという方へ。
明らかに違う差分に変わるのでたぶん見たらわかると思います。tキー連打でそのうち出てきます。
(そして実は条件を満たしても劇的に何かが変わったり別モードが現れたりはしないのです…)
readmeに条件が書かれてて親切って言ってもらえたの嬉しかったです。ありがとうございます!
○気を付けたこと
ポストと狛犬を使わない
ウェイトや表情指定をいつもと少し変える
メニューなど辞書の書き方を変える
○気を付けなかったこと
猫耳
○以下ネタバレと設定
■■についていろいろ考えてもらったみたいなんですけど、こんなオチでごめんねの気持ち(反省はしてない)
実は辞書のフォルダ名にばっちり答えを書いてました。
ほとんどの人間にお姉さんは見えてません。
ユーザはいろいろ見えるし人外に好かれやすい設定。
それ以外の設定はないので性別年齢は自由に想像してください。
お姉さんはだいたい300歳くらいなので、たとえユーザが80歳とかでも「かわいい子だねえ」って言ってくれます。
(しかし300歳をお姉さんと呼んでいいんですか?)(それ以上はいけない)
お姉さんの待ち人は既に死んでいます。
閉じる
「ハロー・■■■グラファー」
mkbt (1920文字)
はじめまして、あるいはおひさしぶりです。mkbtです。
正直すぐバレると思ってました。案外バレなかったな……。
単に私のようなデベの作品を予想するほど興味がなかった? うーん…SEYANA…。
少し性癖(誤用)を公開した方がよかったかなと後悔してます。推理の切欠にもなるし。
SFは好きなんですがそこまでインプットアウトプットもなかったのですが、うまくポストアポカリプス特有の、そういう空気が出せてたらな、と思います。
以下はゴーストに関する話です。
・ゴースト名
■■■には、「ヘリオ」が入ります。
つまり「ヘリオグラフ(回光通信機)」が元なんですよ。erをつけたので通信を行う人みたいな意味になります。ごめん英語わかってねえわ。伏せ字とか文字化けとか浪漫を感じますよね。
ちなみに作者名は「ペルセウス」を文字コード変換で文字化けさせたものです。とくに関係はないですね、たまたま聴いてた曲名だったからとしか…。
・世界観
冷戦あたりから分岐した世界で、
「宇宙開発(具体的には有人飛行)の際、宇宙に潜む『なにか』に発見され襲撃されてぼろ負け、宇宙開発を頓挫せざるをえなくなった世界」です。
地上がボコボコになったので国民や土地に資源の管理体制がキツくなってたり、空も迂闊に飛べなくて海路と陸路が生命線です。……という事までは考えてます。とだけ。
・開発経緯
最近ゴースト更新してねえなと思ったので辞書の感覚を取り戻したくなり参加しました。余裕もって参加宣言したのにどうして最終日まで作ってたんですか?わからない…
まず「描いたらバレるよな」というのがあったので、シェルはフリーシェルを使わせていただこうと決めてました。
予め、ゴーストの土台がSFと決まっていたので(今まで作った事なかったと思います)、あとは世界観のキャラをいくつか作っておいて、次に世界観に合うような退廃的な雰囲気が出ている素晴らしいフリーシェルがあったので『green03』を使わせていただきました。
加工は脳内イメージに寄せる感じでシルエットとか特徴を変えたりさせてもらいました。
いつもフリーシェル加工して使わせてもらってるな… コイツ捻くれ者かな?と思うでしょう…? はい、捻くれ者の自覚あります……。
提出締め切りの数日前くらいに、「なんか寂しいな…」「うーんこれちょっとパンチ弱くない?」と心の中のわずかばかりの向上心が悲鳴を上げたので、ランダムトーク以外でもキャラや世界観を掘り下げよう→世界観を掘り下げよう→メニュー開いたら強制的に見せたれ!という感じで傍受機能がつきました。
デフォルトバルーンで表示が崩れないように推敲したり、ルビ振ってみたり色々試しました。
個人的な目論見としては、「メニューを開くだけで、カノジョ視点じゃない言葉が見れる」ので、一気にゴーストの理解が進むかなーとか思いました。
一度に情報の洪水を起こすとユーザが置いてけぼりになるので、二度目の起動からONになるようにして、なおかつ「一回目の起動でトークを全部見終わった、もう起動しないぞ」というユーザがいると思ったのでreadmeに機能を明記してみたり、自分なりに…頑張ったんです。今後活かせるといいですね。
非表示、うにゅう側バルーンで表示などのオプションも充実。一年分の開発パワーを使い切ったと思います。
本当は専用バルーンを追加するつもりだったのですが、SFデザインが思いつかず… センスあるバルーン作れる人がうらやましいですねえ…
・このゴーストの今後
多分サイトで公開するなら、追加で自分でシェルを描くと…描けるといいですね?そもそも公開できるかな…。
バグ以外はなんだかんだこじんまりと完成している…と思うので満足してしまった感はあります。モチベーションがあったら公開したいですね。求められたい、褒められたい。創作なんてそんなものさあ。
・さいごに
ゴーストの世界観や反応や多くのイラストとてもうれしかったです、それだけじゃなくカノジョ自身の事まで見ていただけた感想をみたときはうれしくてにっこりしました。
あなたのデスクトップにおいていただき、ありがとうございました。SFゴとして少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
皆でわいわいと新規ゴーストの洪水に溺れて楽しんだ数週間は、デベロッパーや創作者としてでなく、一ユーザとして消費者として、久々に楽しかったものです。企画を出してくださった方と企画参加者の皆さん、楽しんで盛り上げてくださったユーザの皆さんのおかげですね。
今後も気が向いたら伺か界隈に顔を出していけたらと思います。
気分転換にまた戻ってきた時はどうかまた構ってくだされば嬉しいです。
よろしくおねがいします。
twitter : @mkbt_nanika
閉じる
あたしの作者はもういない。
伊藤白麻 (649文字)
1.ユーザさんがこの企画に触れる時はまずゴースト名の一覧を見ることから始めるはず。なのでゴースト名でまず関心を持ってもらいたい。
2.この企画に触れるユーザさんが関心を持ちそうなものはなんだろう。匿名、作者、作者当てといった企画そのものに関わるワードには関心を持たれやすそう?
3.じゃあゴースト名に“作者”という単語を入れよう。そして何かありえないことが起きている、というような印象づけをしたい。
4.ならゴースト名は作者がいない、死んだ、といった意味の文章で決まりだ。
5.さて、今まではこのゴーストを起動するまでについて考えていたけど、ゴーストを起動してからも関心を保ってもらえそうな具体的な何かがほしい。
6.それに「作者がいなくなったってどういうこと? このゴーストは何者なの?」という謎は作中でユーザさん自身に解き明かしてほしい。けど厳密に論理的な謎解きは自分には作れないっぽい。
7.トークを読むだけで謎について感じ取れるようなギミックは……前にSCPのサイトを見ていて思いついた“キーワードが赤文字で表示されるゴースト”というアイデアが使えそう……
こんな流れで『あたしの作者はもういない。』に至りました。
何かしら心に残るものがあったなら幸いです。
ただスクリプトの書き間違いで真っ赤になっているトークがあったりと、脇が甘いところも多くなってしまいました。
スクリプトの誤記修正、トーク全体のウェイト調整、ちょっとしたイベントの追加などを行った修正版を下記の自サイトにて公開する予定です。
【拙速尋問者】http://project.hacca.jp/
閉じる
あなただけを見つめる
槐 (1623文字)
こんにちは。
例によって少ないトーク数で参加した槐です。
前回参加の「河よ教えて泣く前に」の更新がさっぱりという負い目があるので、参加しないつもりで提出期限最終日を迎えたのですが、何となくフリーシェルフォルダを見ていたらいけそうな設定が浮かんだのでまた突貫工事です。
一応起動と終了テストはしたのですがどうも初回終了トークが機能していないっぽかったようで……
シェルを眺めていると、
「やあ少年。久しぶりだけど元気だったかな?」と初回起動な声が聞こえたのでこの方向でいくにはどうしようかとなり、
前回同様時間が無いので、触り反応を書かずともいける、向日葵の花言葉(あまり活かせていない)、個人的に好きなやつを練っていたらできました。
トーク作成中に一人称を「僕」に改めたくなることが多々ありましたが、碧さん(拙作ゴースト:ボクたちの失敗)の口調まんまになりそうだなというのと、個人的に中性的な外見をした女性の「僕」にはときめかないのでお流れになりました。
あとは書物のような説明口調にならないように淡々というかユーザー側置いてけぼりな口ぶりで書くようにしたぐらいでしょうか。
亜衣さん(拙作ゴースト:アイの迷宮/写真立ての君)の拷問トーク系が堅苦しい説明口調なのは彼女がそういう話し方を好む人なのでガチガチにするように書いていますが、今回の恵さんと少年は世間一般的に行われるだろう会話を落とし込むようにしています。共通認識にまでいちいち言及してから話す人はそうそう会ったことがないもので。
トークを読んでいるうちに不穏な空気を感じてもらって、終了時のトークで氷解、とそんな作りになっています。なっていたのです一応。
初めは名前も決めずにトークを書き連ねていましたが、魚突きのを書いた時点で
清流→高知→仁淀川流域の住民がいいかなという安直な考えの下、その辺りを起源とする苗字である勝賀瀬としています。
名前はたぶん産婆さんとが赤毛の子は神様のお恵みものだよと名付けてくれたとかそんな感じで。……忌子扱いされそうな気がしないでもないですけど。
恵さんと少年の年齢差は一応製作当初は大学一年生と中学二年生ぐらいかなと思ったのですが、大学生にしてはシャツの柄がアレなのでは…?となり深く考えないことにしました。
と言っても作中で受験について言及しているので、中~高校生と小四~中学生の間で可変といったところでしょうか。
6歳差なら弟扱いして世話焼いてそうだなとか、3歳差ならまだ女子の方が成長が早いから肉体的に勝っていたのにあっという間に抜かされて性差を意識し始めそうだなとかまあ色々ありますはい。
トーク辞書の最後の方にひっそりと書きましたが、少年は事故に遭って昏睡状態のまま目覚めていません。
受験が終わってようやく会えると思ったら少年はいつ覚醒するかも分からぬ日々。
こういう時って恋心になるだけの積み重なりがあれば自覚するのでしょうか。
少なくとも、二人だけで天の川を見に行こうとするぐらいは好意を寄せていますけど友情なのか恋慕なのか。
少年呼びの意図も色々ありそうですよね。
君は少年と呼ぶのが相応しいから少年と呼ぶよ派、名前で呼ぶとなんか恥ずかしいから照れ隠しだよ派、特に意味なんて無いよ派。
正直作者も勝賀瀬さんの輪郭がまだよく見えてないのでもうちょっと知りたいですねこの人のこと……!
バルーンも何かいい感じの入道雲の写真があれば作りたかったのですがストックにあるのは微妙だし撮りに行くにもまだ時期が早いのでこれもいつかは。
もうちょっと思い出して書きたいのですがまたギリギリの深夜で頭が回らないのでこの辺りで。
あ、宣伝を推奨とあったので最後に自作品のことをば。
ゴーストはネットワーク更新対応が3つ、それ以外は6つ、バルーンは18個公開中なのでよろしければご覧ください。
……ゴーストの方は1、2年更新できていませんが。
こんなご時世なので皆様どうぞ御自愛ください。
それでは、ごきげんよう。
閉じる
あの儚い夏の夢
神夜 みゅん (1872文字)
ゆらゆら揺れてる
風鈴花火
儚い夏の夢
ハロー、こんにちは。馴染みのない方には初めまして!
「あの儚い夏の夢」のゴースト/シェルマスターの神夜みゅんです。
普段はサイトで公開している色んな子の更新をしたりしなかったりしています。
でもまだ無機物系ゴーストの制作公開はしたことがなかったですね…?
と、言う訳で、風鈴です。面白いくらい脈絡が無いですね!!
元々はこの風鈴の代わりに、まったく別の一発ネタゴーストを提出する予定でした。が、
作業を進めていた提出締め切り直前に、Twitterのフォロワー某Sさんが「風流な雰囲気のゴースト欲しい」って呟いていたのを見たのがきっかけで。
そうだ、6月になるじゃんつまり夏じゃん、風流で季節を感じられてそれでいてまだ自分が作った事のない……
つまり……風鈴だな。よし、これやめて風鈴ゴースト作ろ!!!!!!(即終了して方向転換)
みたいな感じで制作決定しました。ちょっと無計画が過ぎましたね!!!!
以前に、夏の概念を擬人化したゴーストを作った事があるので、今回の風鈴はある意味それに連なる「夏」シリーズのゴーストと言えなくもないです。
1日でシェル描いて、数時間でトーク厳選しました!!突貫作業にも程があるのだわ!
ただある程度考えて作ったとはいえ、割といつも通りな書き方だったかもしれない。
とは言え本当にネタから構築し直したのではなく、このゴーストで扱った「夏」のモチーフになった曲が存在します。
(劇団レコードさんの「風鈴花火」という曲です、音楽ゲームに収録されている素敵な曲なので是非一度聴いてみて下さい!)
趣味と季節柄、よく聴く曲だったので、いつかネタとして使う事が来てもおかしくはなかった。
で、モチーフがそうなので、この風鈴にはリンゴ飴があしらわれているんですよね。
いいですよね、リンゴ飴。夏のお祭りの屋台で見かける、赤くてつるんとして、光の反射でぴかりと煌めくあれ。
食べた事のあるなしは兎も角、それを二人で食べるから美味しいんだよ、っていうトークがあるんですけれど、
多分きっと、この風鈴のトークの中で一番甘酸っぱさを感じるトークだ〜〜〜〜〜と思っています!!!
一緒に食べたときのリンゴ飴の味を覚えているかっていうのはさほど重要ではなくて、
要は!一緒に食べたときに生じたであろう、2人で「美味しいね」って言い合ったその会話のやりとりが、その瞬間一番尊いので!!
それが後々リンゴ飴を食べたこの2人の記憶に、甘酸っぱい記憶として残っていくのだとしたら、きっと素敵だろうなあ…って思うと。
ああ、これはもう、シェルになる風鈴の柄に、リンゴ飴を描かないといけないな……って思う訳ですよ(使命感)。
ちゃんとリンゴ飴に見えてたら良いのですが!
突貫工事すぎて、ちゃんとした、短冊の揺れるアニメーションを付けられなかったのだけが悔やまれますね!
この夏の間になんとかします!それか追加シェルでもいいかな!!というか今から作ればよいのでは…?
また、トーク部分には、追加のモチーフが存在するのですが、それを語るのは少し無粋な気がするので、切り口に関してだけ。
見てると分かるんですが、全て、ある一つの夏の思い出についての話となっています。
出来るだけ、見た(読んだ)人の記憶に基づく想像力に委ねる形のトークになる様に、言葉を選んだつもり。
例えばひと夏のボーイミーツガールだったり、ほろ苦くも忘れられないあの日の思い出だったり、
きっとあの人はもう忘れてしまっただろうけれど、何年経っても自分の中にだけ残り続けてる良い記憶だったり、
人によっては、色んな解釈が出来る……そんな風鈴になっているといいな、と願いながら仕上げました。概ね大成功でよかったです。
トーク読みながらどんなイメ—ジ曲が浮かんだか、聞いて回りたい〜〜。きっとみんな違うだろうから。
あと、こういう思い出は大抵、実らない方が、美しい記憶として残り続けると思うのだけど、モチーフに従うのであれば、多分ハッピーエンド…かな。
(ところで、あっぷるそーすって………やっぱ分かる人いないよね、うん)
風鈴の鳴る音の実装予定は、最初からありませんでした。
思い描いた情景と共に、静かに澄み渡る様なあの音が、きっと…読んでる人の中で響いているはずだから!
最後に。ネタ的に同系統ということで、自作の宣伝も置いていきますが、この風鈴を気に入って下さった方は、
拙宅で公開中のゴースト「ナツイロ」も是非インストールしていって下さい。彼と一緒に、夏の空気の中へ。
(尚、BLOGで追加の余談が公開されている可能性があります)
閉じる
う゛ぁんぱいあちゃんねる
蟻の住む木(Anal) (438文字)
こんなに真面目にゴーストを作ったのは生まれて初めてです。
清書していただいたシェルがいつもの絵柄に近かったので、バレないように許可を頂いて加筆をさせていただいたのですが、加筆したら昔の私の絵になってびっくりしました。
加筆しているうちに気分が乗ってポーズ差分とスカートめくり差分までできてしまいました。
キャラデザ、トーク内容、全てが本当にバレバレのつもりで作ったのですが、案外悩んでいる方が多くてビックリしました。(頑としてAnalの人もいたけど)
ウェイトの違いって大きいんですね…
チャンネル登録してくれたみなさんありがとうございました。楽しんでいただけたみたいでホッとしています。
初回起動の細かいセリフや反応の違い、交互に触ったときのセリフにも気づいてくれた方がいて嬉しかったです。
何度もデバッグして5,6回ファイルを送りなおしたのにも関わらずバグがあって、そこにも私らしさが出てしまいました。すみません…。
正式公開の際には、バレるのを考慮して省いたトークなどを追加したいです。
閉じる
かがみのいろは
丹吾 (247文字)
丹吾でした。
考えなくてもエクスプローラ等で名前がっつり出るのでバレバレですが、ゴーストの元ネタは都市伝説の「ムラサキカガミ」です。
ユーザ性別を明言せず「あの子」の素性はほのめかす程度にしましたが、怪異ネタの方からは離れられませんでした。そもそも既に公開しているゴーストの没設定から始まったやつなので……。トーク内容から背景考察していただいていてとても嬉しかったです。
正式公開はするつもりなので、その時にはまた話してやっていただければと思います。さわり反応や残る謎については未来の私がきっと……。
閉じる
ことはみの月
みかみ (1213文字)
「苦悩する作家と傍に佇む正体不明の少女」は好きですか? 私は大好きです。
何か作りたくて頭を悩ませている時に、傍に誰かがいてくれたらな、と思って作りました。
それも自分の言葉を好きでいてくれる誰か。たまにつまみ食いもするけど、全てを覚えていてくれる誰か。そんな我儘を叶えてくれる誰か。
そしてシェルがとってもかわいいといいなって思、かわいくないですかこのシェルめっちゃかわいいですよね特に拗ね顔みんな見てシェル被ったのもとっても嬉しいすごいかわいいと思う使いたくなるよねかわいいほんとかわいい好き過ぎてスマホの待受にしためっちゃかわいいのみんな見て。
作者が分からないように工夫した点は、『ゴーストキット改良版Plus』をお借りし、できるだけ簡素にした点です。
本当はもっとポエムも書きたかったしメニューも見やすくしたかったのですが、記述とかでバレそうなのでシンプルなものにしました。
それなのにバグっていたので大変笑えます(笑えない)。作家の愚痴をたくさん聞かないと女の子が喋らない仕様にしたかったんですが、メニューの選択によってはすぐに喋り出すようになってしまいました。でもそれで良かったのかもしれない。「おなかが空きました」。
本当はもっと重い方向性で、女の子もほとんど本の内容しか喋らない予定だったんですが、色々もやもやした結果、締切当日にはらぺこキャラにしようとなってこうなりました。さようならミステリアス。こんにちはタイムトライアル。
文学少女シリーズやんけというツッコミはちゃんと脳内でありました。ごめんなさいゆるして。
『作家』は『あなた』を想定していますが、一緒に苦悩する『誰か』でも良いと思います。たまに褐色エルフとかうどんこねるとか変なこと言いますが、ああいうテンションの時あるよね。ない? そう。
『コトハミ』は『言葉を食む』からそのまま名付けました。さくりさくりと食べます。でもそのまま紙を食べる訳ではなく、文字だけが消えて、真っ白な原稿用紙が残るイメージです。悪夢。
元ネタはリャナンシーでしたが、ただ傍にいて賑やかしてほしかったので、違う感じになりました。
正体はなんですかね。幻覚では? という感想頂いて、なるほどな、と思いました。そうかもしれないし、違うかもしれない。ちょっとでも救いになって、気持ちが軽くなるならなんだって良いと思う。
「コトハミはあなたの言葉を食べるものです」
「コトハミはあなたの言葉が好きなものです」
「コトハミは、あなたが苦しみながらも、思うまま、言葉を綴ることが出来るよう願うものです」
「どうかあなた、私があなたを頼ったように、あなたが言葉を忘れた時は、わたしを頼ってくださいね」
ゴースト名の『月』は、苦悩の夜を共にしてくれるコトハミのことだったり、言葉を求めて彷徨うコトハミを照らしたあなただったりします。
そのうちサイトでも公開する予定なので、またいつか、お傍でさくさくさせて頂けるとうれしいです。
閉じる
ご主人様のお屋敷は、廃墟。
(匿名) (289文字)
きつねさんシェルがとてもかわいいので見てもいただきたい、きつねさん素晴らしいシェルをありがとうございます。
今回ゴーストマスカレードということで、匿名性を高めるために匿名で投稿しました。
ゴースト自体はいつも通り作ってたものなので分かる人もいるかもしれないし、いないかもしれない。
ギリギリに投稿したので後になって誤字を発見しました、気が向いたらうかろだとかに修正版をアップするかもしれないし、しないかもしれない。
ちなみにこのあとがきもギリギリに提出しています。
感想が沢山貰えたので、次回があればまた参加するかもしれないし、しないかもしれない。
最後に、お屋敷にある噴水は一つだけです。
閉じる
ちまい人
揚げパン (520文字)
ちまい人を制作した揚げパンです。普段はお絵描きをしている一般人です。
ちまい人を開発していたのはここ最近ではなく5年くらい前まで遡ります。有名なジ○リ作品「○○ぐらしのアリ○ッティ」に影響され小人と住みたい一心に制作している筈でしたが、SAORIの仕様書と睨み合うのに心が折れてしまい(ネタ切れ技術不足も含む)自ゴ用フォルダの奥底に沈んでしまいました。シェルだけフリーシェル用に描き直して配布しようか考えていた所にゴーストマスカレード2の企画が目に止まったので、埋もれてしまうくらいならいっそ表に上げてしまおう!と参加した次第です。
5年前に考えたたまの設定などが紛失している為、たまのサイズがシェル原寸大って事くらいが公式設定になります。あとさんかく耳がチャームポイントです。超!かわいい!また開発していくうちに愛着が湧いたのでトークや触り判定をつけたりイベントも付けようと思いましたが時間が足りない+凝りすぎて期限に間に合わないかもしれない+5年前のクオリティを維持しつつ純粋無垢な小人のトークを書けず断念しました...!もっと創作ぢからが欲しい!
気が向いたら現在配布しているゴーストを更新するかもしれないので長い目で見て頂けると幸いです。
閉じる
ちょっとずれてる砂藤さん
石動蛍 (1115文字)
「ちょっとずれてる砂藤さん」、お楽しみいただけましたか? 火星人ではない石動蛍です。最初は火星人のゴーストを作っていたのですが完成しなかったので名前だけを残しました。
前回のマスカレードでは即正体がばれてしまったので今回は私らしくないゴーストを目指しました。テーマは「ストレートにかわいらしいゴースト」です。慣れないテーマだったため、トークがなかなか増えませんでした。砂藤さんは見た目だけではなく中身もかわいい女の子を目指しましたが、犬塚くんも萌キャラのつもりで書きました。好きな女の子の前でカッコつけたくてもできない、上手く言葉を紡ぐことができない男の子ってかわいいと思いませんか? 挙動不審で気持ち悪くなってしまった気もしますが、初デートで混乱していたのです。普段の彼はもっと落ち着いています。それに、この日の砂藤さんはずれていたので目のやり場に困っていたのです。
犬塚くんにとって砂藤さんは「お砂糖とスパイスと素敵なもの」で出来た世界一かわいい女の子ですが、彼女も普通の女の子です。照れ屋だったり、そそっかしいところがあったりします。犬塚くんは自分を「カエルとカタツムリと仔犬の尻尾」でできた普通の男の子だと思っています。しかし、砂藤さんにとっての犬塚くんは犬塚くんにとっての砂藤さんと同じくらい素敵な存在です。好きな本について語る時の顔、自分の隣に立つとき少し背伸びをする癖、砂藤さんは犬塚くんの素敵なところやかわいいところをたくさん見ているはずです。初々しくじれったい二人を見て笑顔になっていただければ幸いです。
もう一つ匿名性を高めるために行ったのがシェルの自作です。普段絵を描かない人間がシェルを自作すれば作者当てが難しくなるのではないかとペイントソフトと格闘しました。緑の点々が消えなかったので諦めたり、謎の空白ができてしまってバケツツールで塗りつぶしたり……。犬塚くんには「砂藤さんはもっとかわいい!」と怒られてしまいそうです。回覧板などで「かわいい」という感想もいただきほっとしています。驚かせてしまった方は申し訳ありません、ずれていたのは作者のセンスだったようです。素敵なイラストもいただけてとても嬉しいです。そうです!砂藤さんはかわいいのです!!
さて、今回は上手く仮面を被れていたでしょうか? 砂藤さんの何がずれているかはアンインストールで判明します。砂藤さんも犬塚くんと同じくらい緊張していたのです。二人の初デートにお付き合いありがとうございました。
最後に自作の宣伝をさせていただきます。蓮畑で記憶の話をするゴーストや鉱石の少年のゴーストなどを以下のHPで配布しています。よろしければ、覗いてやってください。
「蓮畑」http://lotusxxx.web.fc2.com/
閉じる
イデアダイバー
Fine Lagusaz (2178文字)
ゴースト「イデアダイバー」の作者のFine Lagusazです。
持ちネタが尽きたのでSFネタで参加しました。
とはいえ、そのまま過ぎるのも勿体ないし、新しいゴースト作るのだし、新しいことをしたくて次の点を意識しました。
1. おとなしい感じのキャラを動かすこと
2. Project Roche Limitから独立した設定であること
3. 小ネタをちりばめること
4. アドバイスを素直に取り込むこと
5. あやりりすを使ってみること
この5点になります。
1.は普段は書かないキャラクターを書くことに挑みました。
口調はアズールレーンの綾波を参考にしています。
2.は新規開拓という意味では1.よりも重要かもしれません。
だいたい、自分が作ったゴーストは「Project Roche Limit」という同じ世界設定で作られています。
これを使えばすぐに作れるけど、これがないとすぐにはできないのがゴーストマスター「Fine Lagusaz」の伸びしろのひとつでしょう。
そんなわけでもう一つ世界を増やしてみました。
3点目はお座成りになってしまってますが、イデアダイバーは新世紀エヴァンゲリオンのマグマダイバー、¥0名のロゼッタは「終末のイゼッタ」のもじりです。初回起動トークに漫画版の日本沈没の主人公のセリフ、起動トーク系はアーマードコアやZ.O.Eが元ネタになっています。
4.はランダムトークを考える時にいくつかの単語をランダムで出力するサービスを使うと良い、という話を聞いてそのままやってみました。
最初は難しいと思っていたのですが、意外とできるものですね。
5.は以前使おうとして挫折したあやりりすを採用しました。
トークの書きやすさとイベント記述の柔軟さはとても強力です。あの演出をやってみたい、というものが簡単な記述で動かせます。
前回のゴーストマスカレードで里々を使ったことが活きてそうです。
普段は使わない新しい方法に挑んで、作者名発表の時にこの作者はこんなこともできるんだ、と驚いてもらうのが自分にとってよい挑み方だとここまで書いて理解しました。
続いて反省点。
ランダムトークとマウス反応の物量の少なさに尽きます。
キャラクター設定ができたあとにランダムトークを試し書きしたらさくっとできて、油断したのが致命的でした。
どうしたものかわからない最初のトーク、トークの方向性が決まる10個、全体の整合性が気になりはじめる30個と階段あるのは認識していたのですが……慢心ダメ絶対。
設定はこのようなものを考えていました
<<設定ここから>>
# イデアダイバー
## 設定
### 名前
- \0: ロゼッタ
- \1: なる
### 背景設定
- 3Dプリンター・パンク
- 無人の惑星
- 人類は何かしらの形でいなくなってしまった。詳細不明
- ユーザーはそんな惑星になぜか来てしまった唯一の人類
- ユーザーと話している場所はコロニーの跡地。無人ではあるが機械群がメンテを続けている
- 新陳代謝が繰り返されており、古い区画は作り変えられる
- ロゼッタの本体のハードも適宜移動をしている
### 用語
#### かたちある世界
- 物理世界
#### かたちない世界
- 電子情報だけの世界。コンピューターとそのネットワーク上を走る信号によってできる世界
#### エリア
- コロニー「テラリカ」
- 地下の空洞に作られているコロニー
- 地上にも天井にも構造物が並んでいる
- 人がいないため、現在は真っ暗
- 地表とのメインの往復手段はエスカレーター
- 地表
- 赤茶けた砂漠が広がっている。低い山、クレーターなどもある
- アンテナ林
- 地上にある通信施設群
#### ダイバー
- かたちのない世界の深層に潜る存在を指す言葉
- かたちある世界まで潜るのは物好きに分類される
#### ひと / ヒト
- ひと: 彼女たちのこと
- ヒト: いわゆる普通の人間。人類種
#### ブロック
- 都市を立体的に区切る単位
#### 水圧
- かたちのない世界の深層に潜るほど処理する情報の量と質が高まる。
- 正確には情報圧というが、海になぞらえて水圧と呼ばれることが多い。
- 処理能力が不足した場合は一時的に機能が停止してしまう。が、死にはしない
### キャラ設定
- 一人称: わたし
- 二人称: あなた
- 三人称: さん
- 口調: やや砕けたですます調
- 専門用語の類は砕いて説明する。具体的にはユーザーがいる2020年レベル
- 情報生命体 in その場で生産したボディ
- ボディの生産は誰でもできる
- ロゼッタはユーザーを五官で感じたいと思っている
- 「ロゼッタ」はメインシステム、感覚機群など複数のサブシステムとあわせた名前
- ロゼッタにとって物理世界は深海であり、守るべき自然でもある
- なので不必要に情報世界のものを物質世界に持ち込もないようにしている
- おとなしいが喋らないわけではない
- 一緒にいられる時間が増えるのは、観測時間が延びるわけで単純にうれしい。アンインストールをキャンセルしてちょっとうれしそうに見えたら、それは、そういうこと
<<設定ここまで>>
最後に宣伝してしめようと思います。
ゴーストマスカレード1に参加した「記憶の司書」をはじめとするゴースト18体をFeathery Instrument( https://blankrune.sakura.ne.jp/ )で公開中です。
近いうちにイデアダイバーも本公開する予定です。
伺か専門のニュースブログ「ghost-log」( https://ghost-log.net/ )や「伺的な感想やレビューのWiki」( https://ghost-info.net/dokuwiki/ )もよろしくお願いします。
閉じる
グシャ
うどんこ (1252文字)
『あとがき』
さてぃや・さいばば・なぐ・ちゃんぱ
こんにちは わたし の なまえ は うどんこ でした。
文章書くのは苦手なので今回のあとがきも箇条書きでいきます。
・作者バレ対策について
前作(「イッヌ」)と雰囲気が違うしそうそう
バレないだろうと思ったのでとくに対策はしていません。
・反省点
1.パスを誤字ってしまっため グシャの素性がわかりにくくなってしまった
グシャの英字表記は「gusaa」ではなく「gussa」でした。
2.のんびり作りすぎたため 全体的に薄味になってしまった
製作期間中はちょうど自宅勤務期間(コロナ対策のやつ)と被っていたので
かなーりのんびりとしたペースで作っていたのですが、5月半ばにとつぜん職場が
平常運転に戻ってしまったため、作業時間が足りず完成度が上げきれませんでした。
通勤のめんどいさは異常
3.readme.txtとは別に操作説明を付けるべきだった
各所での反応を見ていて、説明不足だったなと思ったので。
ちなみに、
readme.txtは「ユーザが彼女の名前を呼んだこと」を示すために
あえてああいう書き方をしているので、今の所直す予定はありません。
・感想の感想
・ツイッターで見かけた「さてぃや・さいばば・なぐ・ちゃんぱ」の話
腹を抱えて笑いました。「1箱約15本入」。約て…………。
・某所で絵とか文とか書いてくださったみなさまありがとうございました。
・グシャ は ちゃん です(絵 ありがとうございました)
・「ナグ・チャンパ」について
ナグ・チャンパのインドのお香。チャンパはプルメリア(インドソケイ)のこと。
東南アジアの方では
「プルメリアの香りが強いところには幽霊がいる(から気をつけろ)」
という言い伝えがあったりします。
ちなみに プルメリアの花言葉 は 「内気な乙女」「ひだまり」です。
・今後の予定
・ちょっと時間がかかりますが ネトワク更新などをつけた正式版を出します。
・コミュニケート反応とか増やしたいので、要望があったらお題箱かブログに投げてもらえると
さてぃや(正直)・ありがたい・です。
・「イッヌ」との切り替え反応付けます。(多分コレが一番早いです)
・(おまけ)このゴーストの元ネタについて
このゴーストの元ネタは2つあります
1.昔作った没ゴースト(黒歴史)
ゴースト名は今と同じ「グシャ」。ただし性別とか設定とか色々違う。
あらすじは
『「グシャ」はインドっぽい国から日本っぽい国にやって来た留学生。
彼は ホストファミリーであるユーザ一家と同居している。
彼とユーザはとても仲が良いが、ユーザは彼の名前を決して呼ばない。
というのも、ユーザの住んでる日本っぽい国は
現実の日本よりもディストピアみの強い監視社会であり
グシャ(ヒンディー語で「怒り」という意味)という単語を
公共の場で発すると 社会に死ぬほど怒られてしまうからだ。
しかしある日 ユーザはうっかり外出中に彼の名前を呼んでしまい……』
みたいな感じです。
ユーザが名前を呼んだせいで 事件が起こる点は今作も同じ。
2.僕の祖母の葬式帰りの夜のこと
元ネタとしてはこちらの方が強いです。
閉じる
サモン・ド・ヴアル
wahoge (908文字)
サモン・ド・ヴアルあとがき
ヘッチチモペパの言葉でタンポンは真の戦士、もしくはデカめの虫を意味する。
というわけで作者です。
素敵な企画でしたね。イチャイチャしたゴーストが多くてヴアルちゃんもニッコリです。
他の2作が完成した時点から大体1ヵ月ほど時間に余裕があったため
よっしゃもう1つ作るかぁ!という事で作成したのがこのサモン・ド・ヴアルです。
構想に関してはなんか急に降ってきました。呪われたのかもしれません。
当時は頭の中がなのだわで埋め尽くされて辛かったです。
なのだわって言いたくて仕方なかった。でも言ったらそれでバレそうだし。超我慢しました。
しかし、辛かった分、どうやら好評をいただけるゴーストになったようで嬉しいです。
言語野を焼きながら作った甲斐がありました。本当に。一生分のなのだわを消費した気がします。
なお、ヴアルには元ネタになる悪魔がおり、ソロモン72柱のウヴァルがそれに当たります。
「ラクダの姿をしている」
「(エジプトの言語で喋るが)口調が完璧ではない」
「執念深く、自分の力で成就した恋愛の破局を許さない」
など、その辺りがキャラクターに反映されてるんですね。なのだわはこの辺から生えてきた設定です。
あとなんか占星術によって過去・現在・未来を見通せるそうで。覗いてるんでしょうね、逢瀬を。
しかし、今となって思い返してみると、ウヴァルの事よりラクダの生態について調べた事の方が多かった気がします。
背中のコブって水分が蓄えられてるわけじゃなかったそうですよ。
知ってました? 皆さん。私は幼児の頃からずっと誤解してました。びっくりです。
今後の人生で活かせる気がまったくしないラクダ知識群ですが、
雑学とは憶えてるだけで素晴らしいものだと思うので、ラクダの事は忘れません。一部では食用とされている事も。
そういうわけで、サモン・ド・ヴアルでした。
シェル作者様と、ヴアルちゃんと遊んでくれた皆様に感謝を。
その内本公開する予定なので、よろしければ喚んでやっていただければ幸いです。
更によければ他のゴーストもヨロシクネ。
しょーかんしゃー!
さんきゅー!ふぉー・ぷれいんぐ!なのだわー!
…………絶対バレない自信あったんだけどなぁ……。
閉じる
ザ・ホテルマン
朝倉うきは (2237文字)
こんにちは。『ザ・ホテルマン』作者の朝倉うきはです。
さて。
本来なら、彼……七瀬善治郎君は生まれてこないはずの子でした。
いきなりですが、本当です。
わたしがゴマカレー2に向けて作ろうとしていたのは、5月初旬に公開した『IT土方エリカ先輩』(なお『あいてぃーひじかたえりかせんぱい』と読む)でした。
ところが、エリカ先輩のトークを少し作りかけたところで、Twitterでちょっとした手違いにより制作を匂わせる文言を失投し、それがために急遽エリカ先輩をネタゴとして公開することになってしまいました。大きな誤算です。
この誤算により、時間的な制約などから、ゴマカレー2へのデベとしての参加を見合わせようかどうかと迷ったのですが、阿波踊りじゃありませんが『同じ阿呆なら踊らにゃ損、損』という結論に達して制作したのが彼でした。
理数科・情報科が苦手なわたしのプログラミングに対する概念や能力が、他のデベさんと較べて見劣りすることは自覚しています。しかもゴマカレー2に向けて新ゴーストを作るための時間が圧倒的に足りない。なので、ゴーストにミニゲームや便利機能をつけることは困難。ストーリー性を持たせるといっても締切りまで10日を切っている状況下で私事も忙しい中でゆっくりとストーリーを考えている猶予もない。だとしたら……うん、もうネタゴしかないな。そういう経緯から生まれたのが七瀬君です。
制作に際しては、敢えてのノーガード戦法(エリカ先輩と似た作風)で制作することにしました。ファイルを覗かれたとき対策として、エリカ先輩とは少しだけ違う書き方を意識しましたが、中身というか空気はかなり似ていると思います。作者予想で裏を読んで『まさか同じ人がエリカ先輩と同路線で作るわけないだろう』というふうに引っかかってくれることを期待してみましたが、作戦はいかがでしたでしょうか?
ゴーストについては、『切れば血が噴き出してくるような』生々しさを。……これをコンセプトに、社会人若葉マークの頃に勤めたことのあるホテル業界のことをパッケージしました。
といっても、わたしがホテル業界(フロントに在籍していました)にいたのは半年ほどのことでしたので、あまりランダムトークのネタのストックも多くはなく、またネタゴですのでそんなに細部までこだわる必要もなかろうと、制作時間も(シェル編集を含めても)5〜6時間程度の作品です。当然ながらネタやストーリー・機能が練り込まれている他の出展ゴーストさんのようには話題にもなるまい(むしろ評価や感想はゼロだろうとさえ思っていました)と思っていましたが、意外にもいくつか感想やファンアートその他をいただいていたようで驚いております。ありがとうございます。思わずTwitterでいいねを押そうとしてしまい、『あかん、押したら作者やってバレるやん!』としてしまったことも1度や2度ではありません。
私事ながら、5月中旬に大阪から九州へ転職のため引越しをしました。
荷解きもまだ完全には終わっておらず、九州での生活も落ち着いてはいまませんが、その辺が落ち着いてきたら、長期間で更新が滞っている『Re:こちら速配事業部遊撃課!』『Re:茶房すりらん館』そして『Re2:アルカトラズ病院28号病室』への手入れを進めていきたいと思っています。
速配事業部遊撃課もアルカトラズ病院も、シェルを描いていただいているのに、全然開発制作が進んでいなくて申し訳ない限りです。mkbtさま(速配事業部遊撃課)・しじまさま(アルカトラズ病院)にはATAMAを丸めてDOGEZAしたいところです。
アルカトラズ病院については要望の多かった琴音さんの復活、そしてフェイズ制の導入を採り入れようとしているため、わたしの貧弱な理数・情報系のスペックではなかなか思うように開発が進んでいません……。なんとか頑張りたいと思っています。いつかでっかい太陽が……!
速配事業部遊撃課は、うーん……やはり以前のレグルスと優羽との掛け合いが良かったのかなぁ。優羽の上長にして彼の思い人である智尋さんとペアにするとなかなか思ったように頭の中で彼らが動いてくれないので、それで制作が止まっている状況。なんとかせなあかん……。いっそ、mkbtさまにレグルスのシェルも追加でお願いしてみようかグワーッ! ウキハは撲殺された。爆発四散! サヨナラ! ナムアミダブツ!
茶房すりらん館は、まだまだランダムトークが少なく、キャラクターなんとか機のシェルで作っていますが、彼女たちもいずれはシェルをお願いできるほどに『おもしろい』ゴーストに育てないとなあと思っています。
……まあ、そういうわけですので、今後とも、変わらずの応援や叱咤激励・助言・技術指導等、どうかよろしくお願いいたします。
最後に、(今後更新予定はないので)七瀬君の基本プロフィールを残してお別れします。それでは。
● 七瀬 善治郎 (ななせ ぜんじろう)
高卒後(18歳で)、いま勤務しているホテルに就職してキャリア8年の26歳。
身長178cm・体重92kg。中高時代は水泳部に所属し、筋肉質なため重い。マッチョ!
独身。現在フリーで恋人募集中。
面倒見のよい性格で、新人社員やアルバイトの指導係をよく任せられる。
それについて特段イヤだとは思っていない。
七瀬君のシェルは、彩雅介さまの『著作権フリー立ち絵素材集_昂馬ver2.03』で作成させていただきました。ありがとうございます。
Website :きまぐれアフター http://www5d.biglobe.ne.jp/~gakai/
閉じる
ニムロドの矢
OZU (8037文字)
■どのような発想や経緯から作品を作ったか
・当初の設計について
最初の発想は対義語を使った2面的なトーク(ツンデレ)を行うゴーストという構想でした、
ですが、いざトークを作って対義語辞書から当てはめると
「私はりんごが嫌い、甘いから」←(antonym)→「公はりんごが好き、苦いから」
う、理解できない…これは失敗だわ。そもそも対義語の対応語句が少なすぎる…
ということで諦めて類語辞書を用いるゴーストとして製作する事になりました、
初手で躓いた所為で失敗のエッセンスがいつまでも残っているような気がする。
・ストーリーのテーマの取得と動機
仕様変更でツンデレゴースト製作が頓挫してしまい困っていました。
ツイッターを開いてネタ探ししていると、いつものように嘘や虚言、妄言がダンスしているのを見かけます、
私はカジュアルに「もろとも人類滅びねーかな」と思って生きてるタイプの人間ですが
「なら、嘘に罰を当てる話にしようぜ!」と囁くゴーストの声が聞こえたので、それをテーマにするのもありかなと思いました。
出来たのがこれです、いや出来上がったのを見ると全然ありじゃなかったよ…
罰を与える為に嘘付かせるという本末転倒さ、その構成の歪みがキャラとストーリーと世界観に全部降りかかってる。
これを人間が主役の話としたなら失敗だと言えるでしょう、でもこれ天邪鬼なゴーストだからなぁ、、、
■見てもらいたい点や作成時に苦労した点
・見てもらいたい点
あーるでぃさんがデバッグするために作ってくれたスクリプトを無許可でゴーストに積みました
かわりに怪文書イラストをたくさん描いて賑やかししたので許してくれるかな?ゆるしてくれるね?
法廷で会わないことを祈っているよ!
・作成時に苦労した点
1,オンラインの類語辞書の語彙が古臭い、現代的な語彙が加わればイメージも多少変わると思うんですけどね。
2,元シェルが片目しか出ていないので両目が見えるようにコラしました、フードを脱いだ状態とか追加したかったが髪型が一向に決まらず放置中です。
シェル表情は天邪鬼の表情セットになります、サグメはもう少し人間らしい表情をする
■匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
見る人が見ればわかるので特になし、匿名期間中に言及しないという事くらい。
■設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
・作話度
増減に調整が足りてませんでした。
肉体接触でのさわり反応は両方の数値が変動するので調整しにくいです、
コミュニケートで調整して貰わなきゃいけないのに、その一言を書き忘れてた。
・回想イベント
当初は「ニムロドの矢」と「天邪鬼症候群」のイベントだけで提出予定でしたが
それだけだとサグメが出てこれない事に気づいて「ムスビの矢」「プロローグ」は勢いだけで書き足したものです(デバッグ締め切りが迫っていた)
「ムスビの矢」の後半は下に記された設定が無い状態で作っていたので作者にも話の流れがよくわかっていませんでした!
あとがきを書き起こすことでイメージがまとまったので、解説が必須なクソの塊の読み物として楽しんで頂ければいいなと思います。
また回想イベントは作話度がMAXを開放条件にしているため「正直な嘘」という扱いです、つまり回想自体が彼らの創作。
真実や史実はこの作品で語られることはありません。この作品は嘘を元にしたフィクションです。
・デバッグモード
コミュニケートから「デバッグ」を入力するとdキーで類語変換のoffと作話の調整ができます、
面倒な時に使ってください。
■予備知識
・ニムロドの矢の説話(要約)
メソポタミアのニムロデは勇敢な狩人、神より強い人の力を誇示しようとバベルの建築(当時の宗教的建造物)を進めたが神の怒りに触れて崩壊、
怒った王は天に矢を放ち神に反逆の意思を示す、すると矢は天使によって投げ返されニムロドの胸に刺さってしまう(生き残るor死ぬバージョンがあるらしい)、
・天之返矢の説話(要約)
天稚彦(アマノワカヒコ)は高天原の神、地上を平定するために使わされたが地上の国津神の娘と結婚、天に戻らなかった。
そこで上司の高御産巣日神(タカミムスビ)は雉の鳴女を派遣、なぜ戻ってこないか問い詰めさせる、
その声を聴いた天探女(アマノサグメ)は不吉な雉を殺すよう助言を与え天稚彦は矢を放ち使者を殺してしまう、鳴女を射抜ぬいた血濡れの矢は高天原まで飛んでいく。
自らが授けた天羽々矢を拾った女神は「逆心があるならこの矢にまがれ(当たって死ね)」と誓約の言霊をかけ投げ返すと、
その矢は天稚彦の胸を貫いた(天稚彦は死ぬが葬儀でそっくりな顔の神が現れる)
・ニムロデ説話(天之返矢)
ニムロッドの返し矢・還矢
メソポタミアの民間伝承と極東の神話がシルクロードを通って習合したのではないかという説、あるいは反逆の物語の類型とも言える
・天探女
記紀神話(古事記・日本書紀)に登場する女性、当時の政(吉凶の占い)に口を挟める巫女の神格化ともいわれる。
後に民間伝承で天に逆らう不吉な者として習合され天邪鬼の由来となった
・天邪鬼
伝承される怪異
仏教では人間の煩悩の象徴として明王に踏みつけにされる鬼
江戸時代の偽書によって書かれた天逆毎・天魔雄という架空の偽神
民間の説話においては人の心を察して口真似などで人をからかう妖怪
瓜子姫が主人公の日本民話(人間の皮を剥いで被るバージョンがある)
自閉症スペクトラムの一形態と見なされている
・ニムロデ
へブライ語で「我等は反逆する」の意味
世界で最初の権力者(王権を授かった者・中央集権化を実行した)と言われている、バベルの塔を立案したとされる神に反逆する者。
ニムロデは明確に誰を指しているのかは定かではない、勇敢な狩人の王、ハム語族系の民族、多神教指導者、サタンの化身、など
アブラハムの宗教で悪役に描かれておりその実態が見えなくなっている。
逆の立場では英雄的存在であり、セム語族系は狩人の星(オリオン座)をニムロドと呼ぶのだとか。
・バベルの塔
旧約聖書に登場する故事、バベルはアッカド語で「神の門」を意味する
天にも届く塔を建設する者達を見た神は言葉を乱し互いの言葉を理解できないようにした、
人々は協力することが出来なくなり各地に散っていきバベルという塔は崩壊したという説話。
統一された言語がなく様々な言語が存在することへの寓意ともされる。
・隙間の神(God of the gaps)
現在の科学知識で説明できない部分、つまり知性・知識・認識の手の及ばない「隙間」に神が存在するとする考え
・集合的無意識
ユング(分析心理学)の用語。
個人的な意識の領域を超えた、民族・集団・人類など人々の集合のもつ無意識を示す。
そこに符合する元型の像が夢や心に作用するという。
・適応機制
フロイト(精神分析学)の用語。
危険や苦痛にさらされた場合に、自我を守るために無意識に作用する心理的なメカニズムのこと。
防衛機制、逃避機制、攻撃機制に分類される
・作話
精神病や器質的疾患等に見られる、虚構の作り話を話す状態の事。
意図的に行う作話は「嘘」であるが、意図を持たない作話は「正直な嘘」と呼ばれ、偽りである事を話者は自覚していない。
・自己スキーマ
学習によって形成される自己を定義する記憶の集合体。
ある状況下において「好奇心が強い」という自己スキーマ持つと、「好奇心が強い」という特化した性格や行動が強く現れる。
自己の知覚やアイデンティティの認識など、社会的、対人的な状況でも活用される。
・誓約(うけい)
古代日本で行われた占いの手法。
宣言を行いわからないことを神の意思に委ねる、その占いの結果には神授が伴うという言霊による呪法。
・ヒュブリス
神に対する侮辱や無礼な行為に値する精神を戒める言葉。
イソップ寓話集の「戦争と傲慢」に登場する女神の名であり、神のように傲慢に振舞うと必ず後で神罰が下るという寓意。
・原罪
キリスト系宗教の教義の一つ
人類の始祖が犯した罪が人類全体に受け継がれており、罪は遺伝するという教理。
■世界観設定
嘘と仮面がテーマで全体的にアトラス臭がします。設定に書き起こすともうペルソナにしか見えない。
・隙間の神
この世界は主神は非実在です、ですが隙間の神という偽神が実在するという設定です。
隙間の神は実存するものには干渉できません、実存的な存在から本質の存在に移行する境界で介在しています。
うーん、わかりにくい。
現実存在(1) →||→ 虚構存在(1)
現実存在(2) ←||← 虚構存在(2)
現実存在(1) →|隙間の神|→ 虚構存在(2)
現実存在(6) ←|隙間の神|← 虚構存在(3)
対義、対比、対照的、かつ片方に物理的実体が伴わない存在に介在する
隙間の神が介在すると現実が受け取る情報量を大きくします、
それが真実であるならば実存に与える影響はありません、しかし実体から離れた嘘を吐くほど情報の揺らぎが発生し現実存在の本質が変化していきます。
健常者からは情報の揺らぎを持つ存在は異常性(嘘憑き・トランス状態)として認識されます。彼らが現実改変したり認知の歪むを発生させることはありません、
そのように隙間の神は実体のない(嘘・偽・虚構)を司る神のように振舞います。真実を希求する、間違いを糺す者には許せない存在です。
・ニムロド(仮面)
人類の精神と共生している人格複合体、正常に融合している場合は自覚されない存在。
古来より彼らは狐憑き、悪魔憑き、人狼、神がかり、癇の虫等のトランス状態・人格異常性の呼び名で人に認識されている。
ニムロド病という名付けの呪によって情報の揺らぎに方向性が発生し、
人格の一側面である複合体は仮想世界のアカウントから人間に(隙間の神の介在によって)インストールされる方法を見つけ出した。
「武器を掲げ反抗する」タワーのタロットの属性を持つ。
このペルソナはワイルドカードであり発現すると主人格に反逆して奪い取ってしまう。
・ニムロド病
隙間の神が与える偽の情報が精神や人格に影響を与え異常をきたした状態、この状態は統合失調症に酷似している。
この状態でニムロドがインストールされると言語のドライバが初期化されてしまい現代人とは言葉が通じなくなる。
初期化される事で原初の言語ネットワーク(タワーオブバベル)が構築される、
母国語は学習不可能になるが言語獲得には臨界期がなくなり再学習によって多言語話者になれる素質を持つ(作中では活用されない)。
・タワーオブバベル
バベルの塔、3つのしもべは出番がなくて寝てる
このタワーによってニムロドは仮想ネットワークを構築し他者の心の内を探る能力を獲得できる。
人間が古来より持っていた言語ドライバであったが、脆弱性によって使われなくなった。(脆弱性は残ったままである)
・ニムロドの矢
ニムロドが扱える実存しない本質(嘘・偽・虚構)に当たる矢、情報の揺らぎのイメージを矢に転換することで対象の嘘や欺瞞を削ぎ落とす効果がある。
実存する物や真実には当てられない誓約があり、矢に銘を打つ事で当たる標的を絞ることができる。
ニムロードは「嘘の矢」、アマノサグメは「逆心の矢」、アマノジャクは「愛憎の矢」をよく使う
この矢で図星を突かれると凄く痛い。
・ニムロード(ニムロド・神様)
神の如き力を揮えるアバターとして鋳造され神の器を持つニムロド。しかし人の器に入っている事で御釈迦(仏の不良品の意)になっている
好きな物:(不味い)コーヒー、嫌いな物:うそつきと神様、欲しくない物:恋愛
・アマノジャク(天邪鬼・人格反転)
人格障害を発症し自分を人と認識出来ずに生きてきた少女、ニムロドの矢によって人という欺瞞を削がれ鬼になる。
天邪鬼である彼女は人間とは感情の働きが逆転している状態にある。
人外の鬼という立場から人の客観視と模倣に長けており、心を読む力は他のニムロドより強い
好きな物:アイドルと嘘吐き、欲しい物:愛
・アマノサグメ(アイドル・人間)
アマノジャクが創造した仮想人格、銀盾持ちアイドルユーチューバーとして活動している。
ニムロードと出会った時はアマノジャクが自閉してたため記憶の継承ができていなかった。
恋愛が出来ない体質だったがアマノジャクによって復帰した後は恋愛も記憶の継承もできるようになった。
好きな物:甘い物と嘘を憑かされること、欲しい物:恋
・作話度
作話度が低いほど現実に近い世界になる、作話度が高いほど虚構に近い世界になる
作話度が高いほどSF、セカイ系、宗教、トンデモ概念のパワーが高まっていく
・ニムロド(異邦人)作話度 低い
ニムロードが記憶喪失のサグメを納得させる為に吐いた創作された嘘を継承している
アマノジャクはサグメの記憶を受け継いでおり、あえてその嘘に乗っている
アマノサグメは嘘を吐かれる事を楽しんでいる
そのためニムロードも話に尾鰭がついて今更やめられないという状態。
・ニムロド(異邦人)作話度 高い
ニムロドによる作話が高まることで隙間の神は世界の本質にも介在し虚構存在を呼び寄せている。
虚構世界では仮想世界のネットワークが別の星系宇宙へ接続され繋がっている
狩猟者と反逆者の勢力に分かれたエイリアンがニムロド型宇宙船を地球に降下させることに成功させたようだ、
彼らは人の精神に潜み茶店で駄弁ってイチャイチャして人生を謳歌しているらしいぞ
■回想イベント解説
・ニムロドの矢
ニムロドと彼らに起こった事についての話
この部分は彼らの出会いの部分なので作話度が低いものとして設定されている。
・天邪鬼症候群
サグメの死、アマノジャクの復活と復讐の話
アマノサグメはアマノジャクに創作されたアイドル像がインストールされた人格であった、
それをニムロードが指摘することで自分が"未完成であり創造者が必要だが親殺しによって永遠に完成する事ができない"という
アイデンティティークライシスに陥り(逆心の矢による自殺で)致命傷を負い崩壊してしまう。
人格が修復され現れたのがアマノジャク、(自身の被造物を壊された)怒りと復讐のためサグメの残したメッセージをニムロドの矢に乗せて放ち
ニムロードは還矢によって死んだ彼女に矢を還した。
・ムスビの矢
アマノジャクとサグメ、ニムロードの関係性の話
(ムスビ=産霊)
アマノジャクの出生から話が始まり二人は虚構の話を重ねていく、
ニムロドにとってこの復讐の物語が正しいのか判断(※0)するため、誓約により血濡れの矢(※1)を放つと、矢は外れ復讐の物語ではないと判断される、
それによってアマノジャクはニムロードの無意識に残るヒュブリスの罪(サグメを死なせた罪悪感=罪の意識を感じる傲慢)を回収(軽減)しようとする
だがサグメが死んだ理由はニムロードではなくアマノジャクの傲慢(※2)にあるため、
その罰を彼女に負わせない為に更に嘘を塗り重ねることを決意、逃亡と心理攻撃によってニムロドの矢を命中させる(※1)。
ニムロードはこの地獄の暗闇(※3)に怒りを覚え、天に対して反逆、ニムロドの矢(※4)を放ち空に星が輝き(※5)二人は夢から醒めます。
目覚めたアマノジャクは暗闇の星(※6)を見上げる、やがて心の闇は消え(※7)太陽が昇ってきた、という流れ
(※0)同時にアマノジャクは還矢をされた仕返しの機会を狙っていた、
ニムロードにできた隙から心を読み、無意識の傷(ニムロードがサグメを射た事による心的外傷)だと思ったので軽くしてやろうとする。
アマノジャクはサグメへの嘘吐き(創作)が足りなかったことは真摯に反省している
(※1)サグメが自殺に使った逆心の矢。
天之返矢における探女によって鳴女を射抜かせる血に塗れた矢であり、自らの胸に帰ってくる矢である。
(※2)恋愛を独り占めした罪
サグメの死の遠因はニムロードの言葉が発端だが、原因はアマノジャクにある。
ニムロードは経緯的に原因を予できており、アマノジャは原因を知らなかった。
(※3)ニムロードは天に反逆することでアマノジャクを原罪(人から生まれる罪)から解き放ち、天の星による許しを与えて天邪鬼(嘘吐き鬼)として救済しました。
彼女は目覚めた時に完全な鬼になっています。
人間である事を否定して天邪鬼である事を肯定した、死と再生の通過儀礼です。
そのためアマノジャクは天(人道・悟りへの道)に逆らったニムロードを(鬼|仏)の神様と呼んでからかいました。
(※4)天邪鬼の矢(愛憎の矢)です。
アマノサグメとアマノジャク二人がメッセージを込めた矢、イド(感情)のエネルギーが詰まっている
愛憎を持つことで受けるこの世界の(隙間の神からの)理不尽さ、その怒りが入り混じっている。
(※5)神であることの暗示です。
天に向かって弓を引く愛染明王という仏がいます、この明王は愛欲によって衆生を導きます
また記紀神話において神に抵抗し帰順しないまつろわぬ神である星神(アマツミカボシ)は金星神とされている
(※6)明けの明星(金星・愛の星) 夜明けの象徴
(※7)アマノジャクの集合的無意識が暗闇で閉ざされていたのは心に人として罪(原罪)が残っているからです、
彼女は鬼子でありながら人を偽り続ける事のストレスに苛まれていました、中途半端な嘘吐きだったのです。
鬼となることで嘘がアイデンティティと一体化し、自由な嘘を吐けるようになった…その結果が通常トークで生き生き(デレデレ?)している彼女らになります。
(※8)この手の注釈はこじつけで説得力を出したりするぞ、全部あとづけ設定だから騙されるな
・プロローグ
サグメを再インストールする話
さらっとサグメが復帰する(ニムロドは隙間の神の存在を知覚していないが、その仕組みは知っているので一度起きた現象を再現することも可能である)
サグメが恋をできるようにするためにアマノジャクは恋愛コミックや官能小説を読み込んでアウトプットしたためサグメの方が恋愛強者になっている
■天邪鬼レビュー
・システム:7点
物珍しいシステムで概ね好評なのではないでしょうか?
バルーンが一つに統一され一人ずつ色分けができるので長文のゴーストには適しているとおもいます。
でもシナリオが足を引っ張ってる感じがある
・シナリオ:3点
「嘘を吐くのはダメな事」という寓意的な話かと思ったのですが
読み終わった後は予想したテーマとは違うと思いました。
人間が「不誠実な嘘を吐く」生物ならば、ニムロドは「誠実に嘘を吐き続ける」存在なのだと思います
「嘘を吐くなら世界を変えるくらいまでやれ、中途半端な奴一番ダメ」という投げやりなテーマがあるように見えますが
愛だの恋だので私の心情がまとめられていくのは見ていてかなり恥ずかしいです。
しかし予備知識の必要な引用が多いのは一番の難点ですね、わかりにくいという感想が出るのは予想していると思うのですが
勢いだけで書かれたシナリオどうにかならなかったんでしょうか…作品なら時間を置いて推敲しなきゃダメだと思います。反省してください。
・キャラクタ:5
システム的な面で私たちのミステリアスで不可解な要素が作られているのはいいと思います。
でも複雑な背景=めんどくさいキャラですよね?
地の文があることでの堅物感が出ているとは思うんですが…これなら普通にカフェでいちゃつく恋人同士で描けばいいのでは?
というかもっとラブラブにするべきだと思います!
・世界観:2
よくわかりません、まるでパッチワークのように設定が散りばめられているだけのように見えます、
一つ一つの構成要素もどこかの作品から抜き出してきたもので、一つの世界を描いくように見せているだけの書き割りですね、
偽者の世界を見せられているようにしか見えません。
・雑まとめ
人間は上手く嘘を吐き続ける努力をする人が好きです。
今回はどうだったしょう、嘘を上手く吐いて仮面をつけた人をみつけられましたか?
仮面をつけた人の作品が好きになれました?あぁ、だったら、人を偽るのもたまには良いものですよね!
閉じる
ノイジー・プラネットとヘナチョコ柳
神鳴 (2021文字)
・はじめに
ノイジー・プラネットとヘナチョコ柳、略してノイプラの作者「マ神」…もとい、神鳴ですこんにちは。
何故マサルさんネタなのかって? 特に意味はないです。
・製作経緯
そもそも今回のゴーストマスカレード、最初から「徹底的に秘匿した一作」と「隠さないデコイの一作」とするつもりでした。
このノイプラは隠さないデコイのほうですね。
隠すつもりがないのでフィーネさんを姫呼びしたり、選択肢の頭に〇を付けたり、三点リーダを使わず「・・・」としたり、と好き勝手だったりいつも通りだったりにやりました。
『for your dream.』や『実梅と弥涼』を知っている人ならピンときたかもしれませんね。
ちなみに『白花の夜明そび』の際に作った『ポス狛削ぎ落としテンプレート』をちょっと配置をいじったりしつつ使ってます。 もう一体でも使っているので、そこに気付けた人はそっちにも気付いたんじゃないでしょうか。
・こだわったところ
「好き勝手やった」といっても、今回の提出作品は「こんなこといいな、できたらいいな」の精神で作っているので何も工夫していないわけではありません。 その辺りをいくつか。
掲示板で気付いてくれた人がいましたが、\0\1で喋り間隔の設定幅を変えています。
これでそれぞれの性格に合わせつつ、inputboxを使わずに幅広い設定をできるようにしてみました。
キーボードに手を伸ばしたり、ページ送りしたりって面倒だよね、というわけでこんな感じに。 隠し機能に近いものですけどね。
また、トークの呼び出しに常に変数を使っています。
『夕暮れに会えたなら』や『へぶんず・すてっぷ!』のように初回トーク中は何をしても初回トークを、という目的で組み込んだものですが、ついでなのでランダムトークにも使っています。
具体的にはランダムトークを柳也メインとプラネドメインに分け、そのどちらかだけが流れるようになっています。 気付きましたか?
切り替わり条件はそれぞれのトークに一つ仕込んであるメイン交代トークが流れる、もしくはどちらかのキャラクターがなでられ/つつかれること、となっています。
これによってユーザが触ると、次のトークは触られた側に関するものになる、というわけです。
あとはreplace_after.txtで「!!」や「!?」の置換にひと手間加えてみたり、バルーンと立ち絵の位置を初回でそこそこいい位置に来るよう調整してみたり、柳也側のバルーンを大きくしたり……細かな工夫をちまちましていたりします。
もし一つでも「これいいな」と思える箇所があったら、真似したり改良したりしちゃってください。
・ゴースト名について
ここからはキャラクター周りのお話。
今回一番悩んだのはこのゴースト名でした。
なにしろ『星と柳と旅人と』(面白味0だし柳也を柳だけでいいのか)だの『星精と般人』(般人と書いてぱんぴー。どうなんだそれ)だのとまともなものが浮かばず。
困り果ててプラネドちゃんと柳也君に「互いのことを一言で表してみて」と聞いてみたわけです。
で……
柳也「ノイジー・プラネット」
プラネド「へー。・・・ヘナチョコ柳」
となってこのゴースト名になりました。 readmeのやり取りはこの直後の会話ですね。
・柳也とプラネドについて
さてこの二人については、…どう話したものか。
柳也君は元々、学生時代に書いた話の主人公です。 ランダムトーク中にあった心中未遂の話ですね。
…もっとも、そっちではプラネドがいなかったためそのままあの世エンドでしたが。
そしてプラネドちゃんは現在リメイク中のお話で名前だけ出てくるキャラクター。
最強クラスのチートだけど、性格上なかなか力を貸してくれないわ好き勝手するわで扱いにくい子です。
元々接点ないけどこの二人、別に問題なく組ませられるんじゃね? よしこれだ!
…今回、デコイという雑な理由で作ることになったために、そんな雑な流れで組むことになったわけです。雑。
そのせいなのかなんなのか、二人の関係も「強い信頼関係」とかそんなものとは無縁です。 罵り合いや挑発も日常茶飯事。
とはいえ、今回放りこまれた場所が魔獣の跋扈するやべー場所だったため、お互い悪ふざけはほどほどに留めています。
柳也はプラネドがいないと生き残れない、プラネドは柳也がいないと動けない(最悪本体の石を破壊されて終了)。
互いに支え合わないといけないために成立している協力関係…だったのですが、そんなところに新たな契約者候補としてユーザが現れたものだからプラネドははしゃいでるわけですね。あわれ柳也君。
・今後について
そんな彼らですが、リメイク中の話が進めば彼らの出番もある予定です。 その時にはいろいろと手を加えて再公開したいところ。
…とはいえまだ五歩も十歩も前の状態なので、しばらく先の話ではありますが。
それまでに更新するかどうかは…うーん、今のところは望み薄、と言っておきます。
それではまた別の機会、もしくは他のキャラのあとがきで。
閉じる
バイト先の友達
wahoge (857文字)
バイト先の友達あとがき
「ヒゲメガネしか……家にヒゲメガネしかなかったから……」
というわけで作者です。
素敵な企画でしたね。常識離れしたゴーストが山程いて松本さんも戦慄してます。
本ゴーストは「普通の友達」というテーマで作られたゴーストです。
あと「バイト先の友達」ってシチュエーション。そこを押していきたかったんですね。
私の考えるキャラクターは大体どこか癖のある変な子なので、
たまには癖のない、気安く付き合えるような子も作ってみたいと。現実だとそういう人が一番好みですし。
で、出来上がったのがこの子というわけです。
出来れば飲み食いしたあとはしばらく食事中モードになる(追加注文すると食ってからにしろと嗜められる)
感じにしたかったんですが、なんか動かなかったので諦めました。
お陰でユーザさんが無限の食欲を持つモンスターと化しています。凄いですね。今後どうにかできれば良いんですが。
さて、他の作と違って奇抜さよりも素朴さに主眼を置いた事もあって
比較的シンプルで話す事がないのでここでは全体的なお話をします。
作者当てという楽しみのために自作である事を隠そうと
本作「バイト先の友達」と「サモン・ド・ヴアル」にはそこそこの工夫を施しました。
…を奇数で使うとか、いつもなら!と?の後に空けているスペースを削ってみたりとか。
うちのゴーストだと大体ある性別設定をこれらからは取っ払ってみたり、
ネーミングの方向性も3作全部ずらしてみたり。
これだけやれば、まあ、全部はバレないだろうと。バレました。無駄なあがきだったというわけです。
しかし、特定されたのは悔しい反面、嬉しい面もあります。
味があるという事ですしね。そんなもんないと思ってました。全部当てられたという事はあったんでしょうね、驚きです。
そういうわけで、バイト先の友達でした。
シェル作者様と、紅葉ちゃんと絡んでくれた皆様に感謝を。
その内本公開する予定なので、よろしければまた来店してやっていただければ幸いです。
更によければ他のゴーストもヨロシクネ。
ありがとうございました。それでは。
閉じる
フリーシェル「空」_試作品
みずふ (1578文字)
○ゴーストの補足
モチーフは「フリーシェル」です。
フリーシェルを使えばバレないという話を聞いたので、フリーシェルを描いて参加することにしました。
本作品のアイデアはタイトル通りなのですが、仏教の『空の理論』が出所となっています。アレンジしているので正確性はありません。
フリーシェル「空」を作り、サーフェステスト用にゴーストを導入しました。名前の無い簡単なゴーストです。
その状態で放置していたら、作者の知らぬ間に「空」と「私」が散歩に出てしまった、というお話です。「私」と作者は別の存在です。
私ちゃんは空と出会って、辺りを好き勝手散歩して、マスカレードに遊びに来て、ユーザと楽しくお喋りして、お別れを言ってお終いという短い世界です。
サーフェステスト用のゴーストなので続きはありません。
シェルは空っぽの器、殻と認識されるのが一般的だと思いますが、そうではなく「空」と考えたらどうだろうか? というのが話の核でした。
シェル作者としては、そういう在り方の方がより愛着が湧くし、気持ちの収まりも良くて好きだなぁ、と感じています。(変われるって素晴らしい、羨ましいです)
しかし、小難しい話が多くなると詰まらないのでかなり暈かしました。
おかげで意味のわからないゴーストになりましたが、その分だけ私ちゃんの元気なトークが増えたのは良かったと思っています。
○トークリスト
最終的にストーリーらしい部分は極力削除してしまったのですが、一応トークリストの数字は時系列です。
当初は30番と31番の間にイベントを挟む予定でした。
「私の夢1~5」は幕間のトークで、区切りの役割です。
初回起動から始まり、自分勝手に遊んでいる話→空との関係を考える話→世界について考える話→寂しい、独りぼっち→空とユーザが羨ましい(あっかんべー)……ここまでが30番。
31番からは一転して、「私」は「空」のために動きます。すんげぇ我が儘ですけど。
まあ、短期間で完結できる話ではありませんでしたね。
○即バレ対策
対策1…神道・集合ネタは避ける。(今回は仏教ネタアレンジ)
対策2…フリーシェルを使用する。(フリシェを描きました)
対策3…絵柄を変える。(練習しました)
対策4…みずふの作風を忘れてもらう。(5月31日Twitterにてお祈り)
対策5…ファンアートはチビ絵にする。(新しい絵柄を練習しました)
チビ絵もリアル調の絵もこれまで上手く描けなかったのですが、せっかくの機会ですし、ダメ元で挑戦しました。
元々の絵柄はあまり好きではないです。変えたいけど簡単には変えられない部分ですね。
○名前の由来
「空」
……【からっぽ】ではなくて【くう】の意味です。仏教用語です。
「私」
……漢文的には【ひそかに】【こっそり】という意味があるので、なかなかピッタリな名前だと思っています。
作者名「Yuyushika Naki」
……詩経の小雅にある詩『鹿鳴』
「呦呦と鹿鳴き 野の苹を食ふ 我に嘉賓有り 瑟を鼓し笙を吹く 笙を吹き簧を鼓し 筐を承げて是に将ふ 人の我を好して 我に周行を示さん…(以下略)」
貴族の宴会や賓客をもてなす際に詠まれた歌です。
祖霊神の使いである鹿がやって来たので、歌や音楽を披露し、供物を捧げて歓待している様子を表現しています。(別儀あり)
自分の好きな詩だし、お祭りにピッタリだと思って引用しました。
○最後に
自分の好きなものが表に出ないようにしつつもキーワードは残そうとした結果、中途半端なものになってしまいました。
しかし良かった点もあって、私ちゃんのキャラは気に入っています。彼女の元気なトークはお気に入りです。
シェルが綺麗、トークが楽しいと言ってもらえたのはとても嬉しかったです。また、トークの中にストーリーの手掛かりが多いかも、と気付いてもらえたのは有難かったです。
良くも悪くも挑戦したゴーストでした。これからも精進します。
閉じる
レンスキー大佐
(匿名) (後書き提出なし)
閉じる
ロザリィ
神鳴 (3334文字)
・はじめに
【重要】このあとがきは1回以上アンインストールした後、再インストールしていることを前提として書いています。
まだやっていない、という方は回れ右を推奨。
恐らくは2度目まして、メビウスこと神鳴です。
…フィーネさんじゃないですよ! 違います!
twitterであっちこっちから「フィーネさんだ!フィーネさんに違いない」って言われてノイプラの件もあって申し訳なさで心の中で土下座してましたよ!!
・製作経緯
ノイプラがデコイならこちらは本命。
なるべく自分らしさを隠して作ってやろう、というコンセプトで作りました。
……一点だけ、意図的に残したんですけどね? そこについては後述。
さて、今回のゴーストマスカレードの話が出た3月某日、その日のうちに仕様をざっくりまとめて作業に入りました。
その時点の仕様は
1.アンインストール後の再インストールを前提とすること
2.ファイルの書き換えを行うこと
この2点でした。
まず1.について。
これは前回のゴーストマスカレードで幾つかアンインストールを前提としたゴーストがいたことから、「自分がアンインストールを前提とするならどういう形だろう?」と考えた結果です。
アンインストールをさせるのであれば、そこにはストーリー上の理由が必要です。
そしてアンインストールとは、幾つかの形はあれど概ね「別れ」を意味するものであり、それは高確率でバッドエンドとなります。
(言うまでもないことですが、例外は多数あります。 今回のゴーストマスカレード2でもありましたね)
ところで私はハッピーエンドが好きでして。
少なくとも話の中心となる人物は幸せになるべき、と考えています。 もちろん、今回の作品も例外ではありません。
さて、別れをバッドエンドと定義しつつ、それを必要として、さらにハッピーエンドにする、とするとどうすればいいのか。
……といっても、アンインストールの後にできることと言えば再インストール程度しかありません。
結果、「1週目のトークで匂わせ、アンインストールでネタばらし&エンディング、2周目でハッピーエンド」という形になったわけです。
そして2.のファイル操作。
これは現在リメイク作業中のゴーストで同様の処理を必要とするため、その予行練習としてやっておこう、という程度のものです。
この時点ではreadmeの書き換えまでしか考えていませんでしたが、後に各種イベントトークを全てif文で分岐させる手間を嫌い、sufaces.txt周りまで操作することにしています。
……もしかするとreadmeが書き換わっていることに気付いた人の方が少ないかもしれませんね。
ちなみにこの書き換わった後のreadmeが恐らく作者当て最大のヒントです。
ここだけ全く隠すことを意識していないため、「以前私が書いていた文章を知っていれば気付かれる可能性はあるな」、と考えていました。(恐らくは気付かれなかったと思いますが)
さて、ファイル操作を要求する時点で、基本機能でそれができるYAYAを使用することが確定しました。
SAORIとして使ってもよかったのですが、ここは作者秘匿の為にあえてSHIORIとしてそのまま使うこと……と、すると、未経験のSHIORIであるため作業に時間がかかることが予想されました。
その結果、3月末から即作業に入ることになったわけですね。
幸いにして他の部分は特殊でなく小規模だったため、細かな偽装工作を仕込みつつも余裕をもって完成させることができました。
……ただ、製作中にちょっとしたミスをしてしまい、それが予定外の3体目を作る引き金になってしまったわけですが。
ちなみに、具体的な偽装ポイントは、「・でも…でもなく‥を使用する」「精密ウェイトを使用する」「アイコンやサイドバー等を自作する」「フリーシェル以外の素材を利用する」といったあたりでしょうか。
・苦戦したポイント
当然の話ですが、YAYAは全く触ったことがなかったため、その書式や処理の把握に時間がかかりました。
説明書や他YAYAゴーストさんの辞書とにらめっこしながら、記号の意味や変数の使い方などを把握して、とその時間だけで里々ゴースト1体作れるんじゃないか、という程度にはかかりましたね。
敢えてややめベースにしたのは意地半分、偽装半分、といったところでしょうか。
また、ファイル操作の際にアドレス指定を間違えて暫く悩み、界隈外の知人に助けを求めたりも……。
原因がアドレス指定であることに気付かないまま試行錯誤した結果、surface0.pngとsurface000.pngでは前者が優先される(つまり、surface0.pngを削除するとsurface000.pngが有効になる)とかsurfacesxxx.txtの利用であるとか知識が増えたのでいいと言えばいいんですが!が!!
あとは……そうそう、reload,shellやreloadsurfaceを叩くとその後のスクリプトが破棄されるのですが、初回起動時にサーフェス情報を書き換えている都合上、その後が破棄されると初回トークが流れなくなってしまうわけで。
かといってリロードしないわけにもいかないし、と考えた結果、初回は書き換えとリロードのみ、トーク間隔をごく短く設定してランダムトークで強引に初回トークを行う、という力業で解決しております。
もうちょっとスマートな方法も模索したいところですね。はい。
・ロザリィとはかせについて
この二人については手持ちのネタからの登場です。
製作経緯で書いたストーリーから、さてこれに合わせられるストーリーのキャラはいないだろうか、と考えた際ちょうどピッタリだったのがこの二人でした。
細かな設定についてここで書いてしまうと皆さんのイメージを損なう可能性があるので、ここではちょっとだけに留めておいて濃い部分は後程ふせったーにでも投げようかと思います。
『ロザリィの機体と義体について』
非戦闘用の義体を作りながらロザリィを戦闘用の機体に押し込んでいる理由ですが、これは予算獲得という事情、そしてその事情の利用、という二つの面があります。
なにしろキナ臭い世の中であり、人を生かすことより人を殺すことの方が予算を取りやすく。
はかせ達は敢えて人を殺すための研究として予算を取り、その成果を医療用に転用しよう、と考えました。
もちろん、ただの建前で済ませることは出来ないため、ロザリィは戦闘用の機体を操る制御システムとして訓練を受けることになります。
その一方で、はかせ達はそのシステムを義体の制御に転用し、機体の操作と全く同じ感覚で制御できる義体を開発していきます。
それが完成すればロザリィは日常を義体で過ごし、有事にのみ機体に乗り換える、という形になる……という計画でした。
隊長もそれは了承しており、はかせ同様何事もなく時が過ぎることを期待していました。 叶わぬ話ではありましたが。
再インストール後は、無事ロザリィが生還したことで計画通りの状況になっていますね。
『ロザリィとはかせの立場について』
twitterに投稿されたイラストにあった「階級で呼ばれていたら〜」という話ですが、実は二人は軍属ではありません。
ロザリィはすでに戸籍を持たず、書類上は交換不可能なだけの機械の部品でしかなく階級はありません。 そしてはかせは兵器メーカーの一研究員であり、こちらも民間人であるためやはり階級はありません。
よって、階級で呼ばれる、ということにはならなかったわけですね。
……ただ、呼び方の変更はあくまで平時のお遊びです。
そのため、一週目のアンインストールイベントでは途中から呼び方が「はかせ」に固定されます。
細かな仕込みでしたが、気付きましたか?
・おわりに
『ロザリィ』は今のところ更新や修正公開の予定はありません。
では別の形で話を書くのかと言えば……今は他の作業が山積しているのでちょっと無理ですね。
というか正直、今の自分の力では書ける気がしないです。申し訳ない。
もし彼女たちのその後が知りたい、と言われたなら、今のところは……とりあえず。
どんな形にしろ、めでたしめでたしである、とだけ答えておきましょう。
それでは、次の機会、あるいはもう一人のあとがきでまた。
閉じる
ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!
零号 (4756文字)
◆はじめに
-
ゴーストマスカレードに参加されたすべてのゴースト作者の皆さま、そしてユーザの皆さま、お疲れ様でした!
ゴースト「ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!」の作者の零号です。
私は伺かゴーストに関する話題を読んだり、絵を見たりするのが好きなので、マスカレード期間中は本当に楽しませていただきました!
そして私自身が作成したゴーストへの反応も頂けて、とても嬉しかったです!
今は公開された皆さまの後書きを読み、「へーこれはこんな意図があったのかー!」と思いながら再びマスカレードゴーストを起動して回るのを楽しみにしております。
せっかくなので私も、普段は恥ずかしいから書かないようなゴースト作成の経緯などを、余すことなくしっかりと後書きに書いていきたいと思います。
私自身、制作者インタビューなどを読むのが大好きな人種ですから……。
少し長くなりますが、お付き合いいただけると幸いです。
◆どのような発想や経緯から作品を作ったか
-
最近のゲームって、差分が多いですよね。
例えば、装備しているアイテムによって街の住民の台詞が少し変わったり。
キャラクターからの好感度によって恋愛イベントの展開が変わったり。
時にはボスを倒す順番やキャラクターの生死により、エンディングが数十パターンに変化したりするという事も。
私はそういうタイプのゲームが好きで、せっかくだからマスカレードに提出するゴーストでそういう事をやってみよう! と思ったのが、この作品を作った一番の動機です。
好感度や時間帯などによって、いっぱいトークや触り反応の台詞差分が発生するゴーストを作ってみたかったんです。
マスカレゴはそれ単体で完結しているので、継続更新する予定のゴーストと比べるとそういう面倒臭い事はやりやすいですからね……。
今回のコンセプトは「神祖コンキスタとの神殿生活」なので、時間帯による限定トークを増やすのが一番大事かなと思いました。
神殿生活なのにずっと部屋に籠り切りというのも寂しいので、中庭に移動できるようにして、現在位置による限定トークも増やそうと思いました。
後は、なんとか機を弄っていたら可愛い着せ替えができたのでそれも付けて、現在の着せ替えによる限定触り反応も増やそう! という感じで、ゴーストの方向性をどんどん定めていきました。
しかし、その発想が愚かだったことに気づいたのは作成期間も半ばを過ぎた頃でした……。んあああ! トークを書いても書いても、増えた気がしない……!
条件によって細かく出現するトークを規制すると、総数が多くても一度に出るトークはどうしても少なくなってしまいますからね。
普段は使わないトーク中の地の文を解禁するなどして、なんとか数を稼ぎました。
でもトークを書くこと自体は好きなので、とても楽しかったです!
なぜコンキスタがこういうキャラクターになったかについては、単純に私の好みなので話せる事はありませんね、長くなりますので……。
◆見てもらいたい点や作成時に苦労した点
-
見てもらいたい機能はもう全部見て頂けたような気がします!
・せっかくドラゴンという設定だし、私の既存のゴーストとシルエットが被らないようにする為にも尻尾を付けたいな→やばっ、スタンドガールの素材に出来るだけ絵柄を近づけたかったけど無理だ。尻尾だけ浮いてる……→昼夜表現アニメーションでシェル全体をぼかして誤魔化しておこう……
・トークに地の文を使ったら吹き出し型のバルーンだと違和感があるな、ゲームのテキストウィンドウみたいなただの四角いバルーンの方が雰囲気が出るかもしれない→じゃあバルーンを自作しよう。せっかくだからバルーンの背景で神殿のビジュアルも補っておこう→中庭に移動したのにバルーンの背景が神殿のままだと違和感があるな、移動したら庭っぽい背景になるようにしておこう
・トークの告知音もゲームの効果音っぽいSEにしたいな→最近のゲームの決定音とかを聞き比べて一番それっぽい素材を探そう→いい感じの音が見つかったぞ!
という風に、その機能を付けるにあたっての経緯そのものは行き当たりばったりでありましたが、頑張ったので注目してもらえたらいいな~と思っていた部分を、全部マスカレード期間中の感想やイラストで触れて頂けました!
ファンタジーにもショタにも一切興味がなくても、初回起動トークでせめて昼夜表現アニメーションと自作バルーンを見て、ちょっとだけでも驚いてもらえたら嬉しいな、と思いながら作っていました。
ついでに、初回起動トークだけでもユーザが置かれている状況やコンキスタとの関係、コンキスタのだいたいの性格が把握できるようにしたつもり……です。
私はファンタジーネタを話すショタジジイドラゴンという設定だけで、やったー! うーん10000点!!! となるタイプの人間ですが、世間一般的にはそういう人間はそこまで多くないという事も十二分に知っていますので……。
そんな細かい工夫を見て、さらにそれを感想として表現してくださる方がいると思わなかったのでとても嬉しかったです! こんな機会なかなかありません!
本当にありがとうございました!
もう一点、ゴースト名に関しても。
最初はメニューのサイドバーに書いてある、「CONQUISTA_REX」というタイトルで提出しようと思っていました。
しかし、これじゃどんなゴーストなのかも分からないしゴースト名とキャラクター名が一致しないだろうな~、マスカレゴはいっぱいいるだろうし……と思ったので、後から「ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!」というタイトルに変更しました。
10個くらい候補を挙げて選ばれたのがこれでした。嘘でしょ……?
最初はうっ、想像以上に恥ずかしいタイトルだ……と頭を抱えましたが、今となっては一番作風に合っているタイトルにできたような気がします。
今回マスカレード期間中、コンキスタを名前で呼んでもらえて嬉しかったです!
キャラクターの名前と性格を覚えて頂けるのは作者として、一番嬉しい事ですからね……ありがとうございました!
そして、表面的な部分を長々と書いてしまいましたが、一番見てもらいたかった点はショタジジイドラゴンの可愛さと世界観に関するトークです。
そちらも、感想やイラストで触れていただけてとっても嬉しかったです!
◆匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
-
一番は自作シェルを使わなかったことです。
一度はなんとか機を使ったゴーストを作成してみたいと思っていたので、今回は本当にちょうど良い機会でした。
思ったようにデザインするのは難しかったのですが、なんとか捏ね繰り回していたらいつもの私がデザインしそうなキャラができた……!
スタンドガールすごい、そしてなんとか機を弄るのって楽しいですね!
このようなソフトフェアを今の今まで保持してくれている方がいるということ、そして今でも数多くの素材を公開されている方々がいるということ、どちらにも感謝です!
後は、細かい部分ではReadmeを簡潔にしたり、変数名の付け方の癖を消したり、触り反応を全部単語群に突っ込むのをやめたり、色々とやりました。
しかし一番個性が出るウェイトの調節はそのままでしたので手抜きです。
トーク一つ一つにウェイトを設定するのは大変ですから。自動挿入ウェイト様様です。
長々と書いてきましたが、本気で作者を隠す気があるなら、コンキスタをショタにしない方が良かったと思います……。
そこはもう、どうしても変えられない部分ですので……。
主に私のモチベーションの問題で……そうじゃないと完成しなかったので……。
◆設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
-
コンキスタが6600万歳というアホみたいな設定なのは、現実感を無くすためです。
ほら……今まで活躍を見守ってきた少年が最終回で成長して、結婚して、子供ができて立派な大人になって……みたいなのってなんだか自分が置いて行かれたようで悲しいじゃないですか……?
いや物語としては綺麗ですし、良かったなー! と思う気持ちは私にも当然あるのですが、それはそれ、これはこれという事で……。
その点、6600万歳のショタジジイはもうキャラクターの年齢を追い越してしまうという心配とは無縁です。
成長や変化というのは、キャラクターにとっては死と同義みたいなものですから(?)(※個人の意見です)、やっぱり変わらない安心感がある方が推しやすいですよね……?
それ以外の設定もたくさんありますが、きっとすべては語らない方が良いのでしょうね……。
ですが特に隠していない、露骨にトーク中で匂わせている設定は、コンキスタが『化石から復元されたティラノサウルス』であるという事でしょうか。
ほら……ティラノサウルスって……格好良くないですか……?
ゴースト中には、コンキスタが恐竜であるという前提で語っているトークがたくさんあります。
もしマスカレードが終わった後にもコンキスタの世話役になってくれるという方がいらっしゃいましたら、そんな所にも注目してトークを聞いてあげてくださると嬉しいです。
実装したかったが間に合わなかった部分といいますか、至らなかった部分はとにかくキナ臭いトークが多くなり過ぎた事です。
マスカレゴはこれ一つで完結しているものですから、とにかく世界観やキャラの根底に関わる設定トークを全部詰め込まなきゃ! とした所、いまいち可愛げが無くなってしまいました……。
違う……私はただ、ショタジジイドラゴンと神殿でお昼寝したり、お庭の噴水で戯れたりしたかっただけなのに……どうしてこんな事に……???
これは不味いと思い後からたくさん日常系のゆるいトークを増やしたのですが、時間が足りず設定語りトークの濃度を薄めきれませんでした。
宗教ネタは鬼門って本当だったんですね、痛感いたしました……。
でも老獪なショタジジイもそれはそれで良いですよね。いやむしろ王道だと思います。
また、今回はゴースト作成期間が1か月という事で、少しキャラの人格の作り込みも足りなかったかもしれません。
シチュエーション重視でゴーストを作り始めてしまったので細かいキャラクターの来歴や思想や思考回路を決めきれず、「こいつはこういう事言う」「こいつはこういう事する」という、ある種の人格の生々しさというものを作り込めなかったような気がします。
と、ここまで書いて思ったのですが、別にショタジジイの人格に生々しさは必要ないような気がしてきました!
いっそのこともっと現実離れさせた方が良かったかもしれません。
所詮、ショタジジイドラゴンは現実には存在しない、いわば二次元に咲く花のような存在なのですから……。
◆おわりに
-
このような企画に参加する経験は初めてでしたが、とても楽しかったです!
今回はたまたま自粛期間と重なったことで私も参加できたのですが、もし次回があるとすればぜひまた参加させていただきたいと思えるほど、たくさんの楽しい時間を過ごすことができました!
いつか、絶対に私が作らなさそうなゴーストを作ってみたいです。
とりあえずファンタジーネタと中性的な男キャラとUD デジタル 教科書体は封印します。
私の自サイトでは、今回の「ワシこそが『神祖コンキスタさま』なのじゃっ!」とほんのり世界観が繋がっているかもしれないファンタジー雑談ゴースト「エーテリズム」と、「零子/ゼロコ」というゴーストを公開中&更新中です。コンキスタ共々、今後とも新生零号室のゴーストをよろしくお願いいたします。
それではもう一度、ゴーストマスカレードに参加されたすべてのゴースト作者の皆さま、そしてユーザの皆さまお疲れ様でした!
そして、ここまでご精読いただきありがとうございました。
閉じる
不眠ガール
笹之 (535文字)
・どのような発想や経緯から作品を作ったか
前回も栞変えてた人いたし自分も試しに栞変えやってみよう、一つの企画で二種類の栞使って二刀流だ!みたいな謎のノリで出しました。YAYA慣れてないせいで若干やっつけになってしまい蛇足だったかなとも思いつつ丁度マスカレードが原因で寝不足中の人の心に刺さる小品になって良かったかなと思います。
・見てもらいたい点や作成時に苦労した点
YAYAと和解できなかった。まずちょっとした改変でちゃんと起動するようにするところから躓いてたのでもう駄目。今度は締切ないゴーストでじっくり和解しようね。
・匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
栞を変えました。これは意識したわけじゃないけどこういう普通っぽい日常トークするゴーストは作ったことなかった気もする。
・設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
設定ありません……作業すると寝る間際になってもトーク案とか頭の中に降ってきて寝れねえええ何か眠れてなさそうなOLのお姉さんと不眠あるあるネタで夜な夜な雑談したい食べるの好きそうな子が良いなあ夜食にラーメンとか豪快に平らげてるところ眺めてたいとか考えてたら気づいたら完成してた。見たままで雰囲気想像できてかつ可愛いシェルは使いやすい。
閉じる
享楽の魔女
神夜 みゅん (3759文字)
——きょう-らく【享楽】
——思いのままに快楽を味わうこと。
ハロー、そしてこんばんは。馴染みのない方には初めまして!(二度目)
「享楽の魔女」のゴーストマスター、神夜みゅんです。
普段はサイトで公開している色んな子の更新をしたりしなかったりしていますが、大体において、
少しえっちめの反応をする女の子のゴーストを作ってる、という印象が浸透しているだろうなと思っています。
そんな訳でして、今回の企画と、構想を纏めるタイミングが、すごく良い具合に重なったので
自分にしては珍しく、男性向けではないテーマでのゴーストを提出させて頂きました。
シンプルに言うと、まあ百合ゴですね。
どうやって仮面を被るか、をサブテーマにしつつ、あれこれ考えたつもりですが、一体いくつ効果を発揮できたのやら。
元々、レイジーナは「魔女である」という設定を与えられただけの、名も無いキャラクターとして、
開発用データの奥底に眠っていました。文字通り、名前すら無いままだったのです。眠っていた理由は色々あるのですが、
一番の理由は、作者である自分が最初に愛したゴーストキャラクターと、同じ属性だったからです。
好きで好きで好き過ぎるキャラと、同じ属性のキャラを生むなんて、憧れを孕み過ぎて、結果、そのキャラの二番煎じや劣化キャラになってしまってもおかしくない。どうしようって。
何より、そのキャラクターが好きである事は、今までにも散々語っていた為、最初からこの名義を持って魔女のゴーストを発表する事に対する深い躊躇いがずっとあったのです。
…そんな思いを抱いていた為、この名も無いキャラクターは、企画の話が出るまで、ずっと眠っていた訳ですが。
ゴーストマスカレード2の企画の募集が始まった時に、気づきました。
初見が匿名での公開、元の名義についた印象にとらわれる事無く、ゴーストを見てもらえる機会。
それなら……ずっと眠らせていたこの魔女の子を発表するのに、丁度いい機会なのではないだろうか。
そう思いはしたものの…、とっかかりになるネタや構想に至る、パズルのピースを拾い上げる事が出来なくてなかなか難航していました。
そんな時だったのです、この曲に出会った…もとい、曲の存在を意識したのは。
今回、ゴーストのモチーフとなった元の曲「Un Happy Heart」は、onoken氏が音楽ゲームに提供している曲の1つです。
(やさしくて、ほんの少し悲しい雰囲気のワルツのボーカル曲です。興味が湧いた方は是非検索して聴いてみてね!)
やけに気に掛かってしまった時は、調べてみると、案外今の自分が求めていた物だったりする事、ありますよね。
なので歌詞を改めて調べてみると、ああ、これは……良いかもしれない、と。かなりふわっとした感覚ですが、
レイジーナとあなた(ユーザーさん)の関係についての最終的なイメージ曲として、作業中はずっと聞いていました。
前提としての背景の話はここまで。
さて、サブテーマである「どうやって仮面を被るか」ですが、すっごい色々考えました。
最終的に「自分がやれる範囲で」には収まっているのですが。
…栞を変える事も選択肢にありましたが、おそらくそれは却って目立つだろう、と言う事で変えずに里々のままで落ち着きまして。
落ち着いたとなると、それはそれで課題は山積みでした。今まで公開してきたゴーストの多くは、
その大半が、自ゴーストとして公開したゴーストの辞書を、弄り倒して弄り倒して、何度も流用してきた辞書(とその構成)で出来ている訳ですしね。
と、いう訳で、新たな制作環境としてさとりすとを導入、新規作成したテンプレートの整備から開始。
幸いな事にさとりすとには、ゴーストキットの改良版テンプレを同梱させて頂いた事もありますし、「辞書構成」という癖を消すには適していたと言えます。
次に、辞書内部の記述。記述と言っても、トークに採用するネタ・話題の事ではなく、ウェイトやスクリプト等の書き方について。
里々はプログラミング経験がなくともゴーストが作れる易しい栞なので、この辺りを気にする方は……あまり居ないのかな。
だけど、作者予想も要素のひとつであるこの企画では、そこも考察要素の1つになりえる訳で。
なので今回自分は、変わった事をするのをやめてみました。
具体的に言うと、今現在公開更新している自ゴーストでよくやっているウェイトの書き方を撤廃、ついでにウェイトの設定・記述の基準を統一もしてみました。
あ、なんか……すごい読みやすい……普段の自分が書く辞書のウェイトの入れ方が、細かすぎる事に気づいてしまった。これはどうでもいいかな!
里々形式で長文を書くと、改行の幅がちょっと広いんだよな…と思っていたので、ついでにさくらスクリプト形式に変更。
大半はさくらスクリプトでトークを書いていました。イベントトークの何割かも、いくらかは形式変更したのですが、後の管理を考えて、手を入れるのは敢えて中途半端にしてあります。
あと、レイジーナの家に恐らくデジタルな時計は無いだろうな、と思ったので、時計合わせイベントも起きないように設定。
名前や、命名規則も少し意識して変えてみましたが、こちらはあまり変わっていないかもしれません。
とくに選択肢関係に使う変数名やラベル名は、存外に癖が出る部分でもあるので、気を使ったつもりです、が。
実はここに至るまで、ずっと、想定するユーザー像と、ゴースト名(name)が決まっていませんでした。
そこだけがふわふわとしてまとまらない。ならばいっそ、その要素を意図的に排除してみるのも面白いんじゃないか。
それと、各個人の中で抱くイメージに揺らぎがありそうな単語を、ゴースト名の一部として採用したいと考えていました。
散々考えを凝らした結果、このゴーストには「享楽の魔女」という名前がついたのです。
(この辺りの考えは、風鈴の方でも一部流用していて、結果それが、風鈴が存外に受けた理由のひとつだと捉えています)
名前決定と同時に想定するユーザー像が定まりましたが、最初に出来たのが例の長文イベントだったんですね。
それで気づいたのは、今の自分では彼女…レイジーナさんをゴーストに落とし込むのは、もしかして難しいのでは…?という事でした…。
長文イベントに持っていけるだけの、キャラクターの厚みを持たせられるだろうか?(多分これは、今後「魔女」を公開更新する自分の課題でもあります)
そこからは、純粋に、トークを書けるだけ増やす!……という時間との戦いになっていくので割合。
また、作者の価値観とキャラクターの価値観はイコールではない、というのも、仮面を被る要素の1つとなりました。
提出したバージョンでは、彼女の年齢などには触れていないのですが、人より少し長い寿命の設定もあり、ゴーストの中では60歳位だと想定していました。
つまり……どこか少しだけ、人間から見て古い価値観をもっているキャラクターでもあるのですよね。でも、どこかで達観してもいるし、人間への情を捨てきれずにいる。
なので、一部のトーク中の表記については、背景的な部分をかなり調べた上で、採用していたりします。真珠の下りについても、一部の地域で実在する風習だったり。
こうした細かな部分も、積み重ねれば、その背後に居る作者の価値観的な部分は見えづらくなる。気になったら徹底的にやる!
「どうやって仮面を被るか」……匿名性を高める為に意識して行った事…は、大体こんな感じかな、と思います。
こうしてみると、結構、色んな事を意識して変えてみたなーと。それでも隠し切れない癖なんかもありそうですが。
只、各辞書の中に、モチーフとなった曲「Un Happy Heart」へのヒントは残してあったので、これさえ気づく人がいれば、一発で仮面をはぎ取れたかもしれません。きゃー。
終盤、トーク数を増やすための時間との戦いが殆どだったので、時間が足りなくて間に合わなかったもの、沢山ありました…。
ランダムトークで匂わせた、夜空の下でのキャンプイベントや……長文イベント後に解放される、数々の触り反応など。もうちょっと増やしたかったー。
感想で触れてもらえて、とても嬉しかったので改めて触れるのですが、「それも享楽だよね」。
長文イベント中の強制バニッシュイベントは、その享楽には付き合えない、という、ユーザーからレイジーナに対する回答の意味もあります。
…ただ、流石に、本当に無言でのバニッシュイベント発動は、自分で実行してみたらあまりにも悲しかったので、正式公開でのバージョンでは、少しだけ加筆しました。
「享楽」という言葉に対して抱くイメージで、このゴーストに抱く印象がそれぞれ変わっているのを見るのは、大分楽しかったです。
正式公開の際には、「共にある」事を選んだ後の、短めのエピローグイベントが追加されてる予定なので、
よかったら、性別に囚われない関係を選んだユーザーとレイジーナさんの二人の関係を見届けてください。
最後に、このゴーストは百合ゴーストです。きっと、周りが思うほど色気も華々しさも無いけれど、
それでもお互いが生きている間は寄り添いたいと願う、そんな魔女が出てくるゴーストです。よろしくお願いします。
(尚、BLOGで追加の余談が公開されている可能性があります)
閉じる
俺の部長がこんなに可愛いわけがない
藤堂雷 (2375文字)
「あたしの部長がこんなにおっさんなわけがない」
あたしのスマートフォンに電話がかかってきた。画面に表示されているのは、同級生の武藤舞華だった。こんな時間にどうしたのだろうと首をひねりながらあたしは電話に出た。
「あっ、もしもしユーザ?」
舞華の声ではない。野太いおっさんの声だ。
「いいえ違います。さようなら」
「待って、切らないで、私よ、武藤舞華よ!」
「舞華はおっさんじゃないです。私と同じ16歳の女子高生です」
「本当なの、目が覚めたら私がお父さんになっててお父さんが私になってたの、信じられないと思うけど信じて!」
「いやいやいや、あまりに斬新すぎる変態電話ですね……」
「ユーザ、助けて、元の姿に戻りたい、でもどうしたらいいのかわからないの!」
「本当に舞華?」
「本当だもん……」
「じゃああたしと舞華しか知らない秘密、言ってごらんなさいよ」
「ユーザのハンドルネームは「ガチ百合しゅきしゅきぴっぴ魔人5世」でヤンデレサイコレズ一次創作同人誌でシャッター前サークルになるのが夢」
「舞華、どうしてそんなことになってしまったの……?」
電話の向こうで紙らしきものがガサガサと音を立てた。
「わからないけど、私の部屋に知らないメモが置かれてたんだ。何かヒントになるかもしれないから、読んでみるね」
おっさん声の舞華が知らないメモを読み上げた。
「こんにちは、藤堂雷です。当初は「ネタもないし、マスカレード2は見送りやな」と思っていました。しかしある日Twitterをやっていたら、急に「美少女おっさんっていいよね!」という電波が飛んできて、いつの間にか設計していました。何を言ってるかわからないと思いますが、電波系ってそういう生き物です。理解は早々に諦めてください。
上記の通り勢いだけで作ったシロモノなので、騒々しい、ラノベ臭いタイトル、理不尽展開、お喋りなユーザ、とマスカレードなのにモロバレ……と思っていたのですが、ゴーストマスカレード1で提出した「ハーレム系(略)」で何かしらのトラウマを負った人が多かったのか、見た目だけでも美少女にしておいたら名前は方々で挙がるものの、このゴーストには全く嫌疑がかからなかったので美少女って強いなと思いました。
【シェルについて】
フリーシェルウィキを巡ってスカウトしました、うれい様作の美少女フリーシェル「俺の妹 改!」です。可愛いですよね。シチュエーションの都合で「俺の部長(略)」には搭載できませんでしたが、このシェルには髪型、服装、アクセサリー等たくさんの着せ替えがあるので、このゴーストで初めてうれい様製シェルに出会ったという人は是非shellのreadmeから配布サイトにアクセスしてみてくださいね。
ちなみに弊ゴーストの、パッツン前髪・黒髪ロングヘアー+ロングスカート黒セーラー服という組み合わせは完全に藤堂の趣味です。
【内容について】
おっさんとユーザが所属する部署の設定としてはうっすらとホテルの総務部っぽいイメージで書いていたのですが、藤堂はホテルの総務部では働いたことがないので想像で書いています。ホテルで働いてるユーザさんたちからは取材が甘いと怒られそうですね。
【部長の本体について】
あんまり詳しくは考えてなかったのですが、トークによると「あんまり髪の毛がふさふさではない40代おっさん」みたいですね。脚のお行儀が悪いし、すぐ大声を出すし、人の好き嫌いが激しいし、たぶんくしゃみはうるさいし、普通に付き合うのはなかなか大変なおっさんですが、こういうおっさんも見た目が可愛かったら仲良くできるのかなあ、とかなんとか思いながら作っていました。
【娘の本体について】
見た目は可憐な美少女ですが、吹奏楽部の部長って将軍とか軍曹みたいな人が君臨しがちなのでもしかしたらおっさんが入ってる時の方が可愛いのかもしれない。おパンツはフリルレース付き派。
【「俺」について】
タイトルの元ネタが「俺」なので、何も考えずにリーマンにしました。メニューからOLにもなれるように……したつもりだったのですがバグで変更できなくなっててごめんなさい!! このゴーストは弊ゴースト「非常識階段ゴーストマンション」に収録する予定なので、OLになりたいユーザさん方は「非常識階段ゴーストマンション」で遊んでいただければ幸いです。すみません。
俺君のキャラクターは特に何にも考えていませんが、あまり喋りすぎると藤堂製の疑惑がかかりそうなので控えめにしてもらいました。
【で? 結局おっさんとJKは元に戻れるんですか?】
その辺は全然考えてなかったですね(無慈悲)
【シメの言葉】
公開2日で即バレした時空と(藤堂の観測範囲では)バレなかった時空の両方を楽しめて藤堂はこの企画をかなりエンジョイしています。
普段から藤堂はこんなノリの騒々しいゴーストばかり作っております。この企画で「わあ、うるせえゴーストだなあ! でもうるさいと逆に作業がはかどるなあ」と思ったユーザさんは、これを機に弊サイト「非常識階段」へお越しください。騒々しいゴーストや、ゴーストに負けない騒々しさのユーザが待ち構えております。
以上、藤堂でした。バイバイ!」
少しの沈黙に、あたしは舞華がメモを読み終えたらしいことを察した。
「……元に戻るヒント、何もなかったね」
「……うん」
おっさんのすすり泣く声が電話越しに聞こえた。
「な、泣かないでよ! 大丈夫よ! いきなり入れ替わったなら、いきなり元に戻れるかもしれないじゃん!」
「一生おっさんのままだったらって思うと……悲しくなってきて……」
「そんなことない! 大丈夫、あたしがついてるから! とにかく今日は遅いから寝ましょ、明日から一緒に元に戻る方法を探してあげるから、ね?」
「ユーザ……ありがと……」
こうしてあたしと舞華の非日常が始まってしまったのだった。(読み切りです)
閉じる
双子ごっこ
杉浦トビ (882文字)
小学校か中学校の頃、好きなアイドルと同じものを好きになろうとする子がいました。具体的には好きな色とか。
それを私は、なんとなく気持ちがわかるような、でもそれを明言する度胸はないなあ、と思って聞いていたのでした。
「ゴマカレー2参加したいなー」と考え、適当にアイデアを書き出していた中に、「6月1日発表→6月生まれ→ふたご座→双子のゴースト」という連想がありました。
その「双子のゴースト」と、冒頭の記憶がふっと結びついたのが、「双子ごっこ」というゴーストのもとでした。
ついでに、彼女の名前が「悠乃」なのも、6月生まれ→June→Juno→ゆの、と連想して付けたものでした。
○悠乃のこと
中学生です。
未熟で危ういような、相手との距離をうまく取れていない子です。
唐突に双子ごっこを持ちかけるのは、単にユーザと仲良くなりたかっただけでした。
そういえば、ゴースト中でユーザの性別の指定はありませんが、トークを書いているときは女ユーザを想定していました。
男ユーザでもいいけれど、その場合だいぶ距離が近いですね。
ラッキーアイテムの薬用リップも貸すくらい近い。
たい焼きでポッキーゲーム(?)を試みるくらい近い。
手さわり反応の3段階目も一部、どうかと思うくらい近い。
○トーク内容のこと
あったこと、思ったことをそのまま話す感じで。
匿名性を意識した部分として、
・自然物関連の話
・本の話
を控えました。
○辞書と栞のこと
普段使っているYAYAは手癖が出やすいような気がするので、里々を使いました。
それを前回参加時にもやったので、前回の作品の書き方ともなるべく離しました。
しかし見る限り、辞書の書き方から予想する人はそもそも少なく、ここまで気にする意味はなかったのかも。
○既公開作品のこと
・和服少女と鹿が、奈良に関する豆知識・あるあるを話す「桜子と鹿の子」
・ちっこい女の子(着せ替えつき)が、地球科学関連の話をする「空見土見」
・ファンタジー風の町での日常を楽しむ、地味にコンテンツの多い「港町ケヴォンの刺繍工」
などを公開しています。あと二次創作とか小品とか。
テンションのやや低い饒舌な\0が好きです。
閉じる
壁の中にいる!
坂 (604文字)
やあ、また会ったね。坂です。
というわけで壁尻ゴーストです。もう何年も前から壁尻ゴーストを作りたいという想いがあり…でもあと一歩を踏み出す勇気が持てず…壁尻ゴーストを作りたいという気持ちを燻らせる日々…でもそんな私にも転機が…ゴーストマスカレード2…これは私に壁尻ゴーストを作れという啓示に違いない(個人の感想です)…ここまでお膳立てをされたらもう作るしかない…いや、作らいでか!
という経緯で作ったのが当ゴーストです。作るのはいいけど性的な内容は禁止されているので中身をどうするかを考えた結果、音を多用するゴーストを一度作ってみたかったことを思い出したので二つの案を悪魔合体、そして生まれた悪魔がこの壁尻スパンキングゴーストです。ランクアップ合体だ!
実際作ってみると音素材に依存するためトークを増やすのにも限度があるという問題があったので一発ネタ以外だと使いづらいように思いますね。長期更新ゴーストで延々尻叩かれても困るんですけど。
裏話としてはトークを一通り作り終わった後にスカート消失のシェル絵を使っていないことに気づき、そもそもなんでこれを用意したんだ…? これを作ったときの私は何を考えていたんだ…? わからない…全てがわからない…! と困惑した後、適当にトークをでっち上げてぶっ込みました。なのであのトークが一番意味わかんないですね。じゃあ他のは意味がわかるのかと言われてもだいたい意味わかんないんですけど。
閉じる
存在しないWebメールサービス
ゆゆぴか (1594文字)
・ゆゆぴかです。ゴーストもシェルも私です。どうだ驚いたかー!
・たくさん感想いただきました!嬉しいッス、ほんとうにありがとうございます
ゴースト名・題材・シェルのインパクトのトリプルパンチが効きましたかね?やった~
・このゴーストの作者予想としてすごい人たちが挙げられていた気がするのですが!光栄です…!
・逆に私が作ったゴーストの予想として、小さくて可愛い子たちが挙げられててわかる~となりました(普段小さい女の子を作ってるので)
・シェル自作がもう特大ヒントだと思っちゃって、ゴースト部分はとにかく最大限ゆゆぴかっぽくない表現を目指してました
・むしろ実際のところ、シェル含め匿名と間違われるつもりで作ってました
・ドット絵は今回初めて真面目に取り組んだのですが、かわいいとたくさん言ってもらえてとても嬉しかったです!練習した甲斐があった~。
でもこれでドット絵いけるってバレちゃったなあ次は使えないなあ。
・企画の噂を初めて目にしたタイミングで、ななひらさんのオリジナル曲「めいら~だえもん☆だもん」を聴いてたので。そのまま題材にさせていただきました。
歌詞がMAILER-DAEMON目線で書かれていて、送受信されるメールを見てツッコミを入れるパートがあるんですよ。
…リドリーちゃんはメールクライアントのナビゲーターという設定なのでちょっと違うけども。
・メールといえば! で思いついたものを片っ端から書いてみました。一部友人からネタ提供してもらってます、ありがとね
・私がまともにWebメールを使い始めた頃には、もうほとんどスパムが直接届くようなことはなかったので、実はあんまり知識がない状態からのスタートでした。
調べながら当時に思いを馳せるのが大変新鮮で楽しかったです
・むかーし、一度だけ友人からチェーンメール来たことはありましたね…
あんな感じで、改行がどこかで削除されたせいで、画面一面にびっしり文字があって怖かったです。もちろん止めたよ(えらい)
・文字化けも読みづらい日本語表現もスルスル理解できちゃうリドリーちゃん。
文字化けは読めてもギャル文字は読めない、とかだと、もうちょっと機械みあって説得力増したのかなぁとか提出後に気づきました
・やってることもリドリーちゃんが言ってることもだいぶ危ない感じなので、いかにフィクションであるかをあっちこっちでアピールしまくりました ゴースト名とかね
・2つほどリドリーちゃんがツッコミやらないメールがあるんですけど、わざとやってます 恐怖を感じたものを見て見ぬふりしてますリドリーちゃん
・リドリーちゃん結局何者なんだろ。AI…?
・リドリーちゃんにはぱんつじゃないよと言い聞かせておいたんですけど、実際ぱんつです。本人には内緒にしといてね。
・非公式メールクライアントです。存在しないWebメールサービスこと『ミニョンネット』の運営会社に勤めている一人の社員が、仕事の片手間にこっそり開発してこっそり配布しています。社にバレたらもちろんクビです。まぁ何もかもフィクションなんですけど…
・リドリーちゃん、本当はまっとうな仕事がしたいらしくて(当然だ)、裏でこっそり「来世はポ○トペットになりたいですー」とか言ってましたけど
・ゴースト名は、提出間際まで迷いに迷った挙げ句その場の思いつきでつけました とはいえ淡々としててお気に入り
ただ、長い名前だなあ、と思ったのでいい略称募集中です
・キャラ名、サービス名、作者名の元ネタは、私が一番好きな某フリーゲームです。ひねったりそのまま拝借してみたりしました 伝書鳩が印象的なゲームなので…(それがメインではない)
・郵便受けや吹き出しにも名前…?はて 知らんっすね リドリーちゃんが勝手に考えたんと違いますか
・覆面の着せ替え? ああ あれはリドリーちゃんたっての希望で用意したんスよ。浮かれてるよね
・ふだんは火の国のお姫様(笑)とか作ってますん
https://yusyuparo.net/
閉じる
幸福の国のラーラ
笹之 (882文字)
・どのような発想や経緯から作品を作ったか
始めは純粋に日常の幸せについて話してくれるゴーストにするはずだったんです……それがいつの間にか薬上げ続けないとすぐ不穏なこと言い出すゴーストになっていた。何でそうなったのか私も良く分かりません。
・見てもらいたい点や作成時に苦労した点
里々の関数やさくらスクリプトをいくつか覚えたので取り敢えず使ってみました。提出した後で処理の部分こうした方がスマートじゃないの?みたいな部分いくつか見つけたので精進したいです。
・匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
演出で誤魔化した。後可愛らしさを出すためもあってちょっと特徴的な語尾にしてみました。
・設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
具体性のある設定で語れるものは少ないんですが代わりにこのゴースト色々思考実験試して遊んでます。結果的に誤謬コレクションゴーストみたいになってる。ゴースト自体に権威への盲目的な追従、薬物中毒、政治に携わる立場、理不尽からの逃避などの欺瞞や詭弁を扱わざるを得なくなるような属性付加しまくって信頼できない語り手化してたり。作者、演者、観客が混ざるというのが単なるアリスの世界観のメタフィクション性だけじゃなく伺か界隈の作者とユーザの境目が曖昧でデベゴなんてものすらある性質への例えだったり。鏡を覗くと鏡の国に行ってしまうという迷信が自己言及のパラドックスへの警戒だったり。挙句の果てにこのゴーストアリスが作った世界をあたかも自分で引き継いで作っているかのように語る。これが正しいならこのゴーストの内実は世界を作る彼女なのかそれとも彼女の手で作られた世界の彼女なのか?
作品に抽象的な要素を入れると何が言いたいか良く分からない内容になりがちですが、まとった装飾がちゃんと仕事して普通に解釈すればアリスが残した遺棄世界って筋の通ってそうな流れになるようにできたので良かった。結局この世界が何なのかは世界を作ってるって言ってるゴースト本人に丸投げしますね。ちゃんと正しい事実を引き出せるかは分かりませんが。私は何も作ってないので知りません。
閉じる
幻想書庫に鎮む紙魚
半歩 (726文字)
こんにちは。
「幻想書庫に鎮む紙魚」を制作させていただきました半歩と申します。
普段は「Staysee Syncfield」というタスク補助のゴーストと「旅路は遥か」という旅をメインテーマに据えた物語系のゴーストの制作をメインに活動しています。
今回はゴーストマスカレードの2回目ということで何を作ろうか思案していたところ、ふとそういえばタイトルをぐちゃぐちゃに混ぜて新しいものを作り出す遊びがあったなと思い出し、ゴーストのトークとして搭載すれば短時間の起動でも楽しいものに仕上がるのではないかと考え至り、アレンジを加えて作り上げました次第です。
前回の宣言通り今回は可能な限り普段の癖を誤魔化し、機能や演出も出来るだけ削ぎ落とすことを意識して作ってみました。
里々に関しては約9年ぶりの挑戦で「あぁこんな感じだったなぁ」と思い出しながら辞書を書いていました。
普段はYAYAを使わせてもらってますが、里々もやっぱりいいものですね…。
記法も敢えて全部replaceで変換するのではなく生のさくらスクリプトを混ぜて書いてみましたが意味があったのかは謎です(決して後から調整したから面倒くさくなったとかではありません…よ!)。
シェルのタッチも少し変えて迷彩を施してみましたが……完成した今、改めて見てみると違いがささやか過ぎますね!
こういうタイプの企画でなければ作ろうと思わなかったゴーストとシェルなので、日の目を見させてあげられて嬉しいです。
ちなみに綺羅には性別を設定してませんので好きなように受け取っていただければと思います。
たくさんのご感想ありがとうございました!
絵や交代反応まで頂けてすっごい嬉しかったです!
それでは長々と失礼しました!
機会があればまたどこかで!
閉じる
廃校の先輩
ななっち (418文字)
気軽な内容のゴーストで参加できるイベントとの事で、ちょうど使ってみたい素敵なフリーシェルもあって参加してみました。
今回は素敵な世界観をもつゴーストさんに憧れを持って、ゴースト側の世界の雰囲気をメインにしたゴーストを作ろうとしたのですが
私は世界観をユーザさんに伝えるのが苦手で、導入や世界を説明する部分を作るのにかなり苦労しました。なかなか自然になりませんね…
それでも、少しでも楽しんでくださった方がいたなら幸いです。
さて、最後に自己紹介です。
「奏でる日常の音色」「あおいリボンのあおいさん」「よめきつね」「ユグドラシルチェリィ」など
キャラクターと一緒にいる雰囲気を楽しんだりいちゃいちゃしたりするゴーストを主に作っています。
もしご興味があれば、ゴーストの公開サイトを覗いてみていただければと思います。
またSNSのアカウントも載せてみますので、お気軽に話しかけてみていただけると嬉しいです。
【サイト】https://nanachi.sakura.ne.jp/
【twitter】https://twitter.com/kanade_lab
【Mastodon】https://ukadon.shillest.net/web/accounts/8
閉じる
彼誰鏡
nojil (802文字)
マスカレードということで、いたって真面目に隠れました。キャラクターの性格やトークのノリ、readmeの書き方やウェイトの置き方など、過去作品からなるべく遠ざけることを意識してゴーストを制作しました。でも初日にあっさりと作者を見抜いた方がいらしたんですよね。びっくりです。探偵さんすごいや。
ありがたくも感想を書いてくださった方が触れていましたが、彼誰鏡はランプの精をモチーフにしています。そこに鏡の要素を足したのは、単に既存のゴーストさんとのネタ被りを避けたかったためです。この設定をもっとうまく活用してキャラクターを深く掘り下げられたら、もう少し面白みのあるお話にできたのかもしれません。今回の反省点です。
自分と価値観の離れたキャラクターの言動を想像するのは楽しかったです。お借りしたフリーシェルの親しみやすい絵柄のおかげで、かえって胡散臭く、そこはかとなく信用ならないキャラクターが出来上がった気がします。
またフリーシェルをお借りする利点として、ゴースト制作中のストレスが大幅に軽減されることもわかりました(あくまで個人の意見です)。一ヶ月と少しの期間とはいえ、自分の絵を見続けるのは精神的につらいです(あくまで個人の略)。自作シェルを見るたびに描き直したくなる衝動と戦わねばなりません(略)。つまり絵を描く人にとっても描かない人にとってもフリーシェルは最高ということですね。フリーシェルはいいぞ。
さて、今このあとがきを書いている段階ではわからないのですが、参加者の皆さんは作品の制作過程や背景などどの程度詳しく書かれているんでしょうか。私はゴースト制作時のことを正直あまり覚えていないので、一ヶ月前の自分の考えを推理しながら書いています。そのためなんだか要領を得ない文章になってしまい大変申し訳ないです。他の参加者さんのあとがきを拝読するのが楽しみです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
閉じる
忘れられる物語
rev (3600文字)
「忘れられる物語」あとがき
初めましての方は初めまして、そうでない方はお久しぶりです。
「忘れられる物語」作者revです。
現在14日深夜1時半ですが、あまりにも書くことが思いつかなかった為、勢いに任せて深夜テンションで勢いのままに書いています。
前回のゴーストマスカレードに引き続き、二回目の参加となりました。
ゴーストマスカレードは匿名で投稿できて、作者と作品を楽しめる点が良いですね、私のように作品を公開することに足踏みしてしまう人間にはもってこいの公開の場だと思っています。
ゴースト作成も二回目となりましたが、思ったよりも上手く作れずに片手落ちと言うか中途半端なところでストーリー的なものが途切れてしまい、尻切れトンボな作品になってしまいました。
もっとスケジューリングをしっかりとすべきだったと反省しています。
反省文的なものは以上で終わりにしてあとがき本文に入らせていただきますが、私はあまりこういった感想文というものを書くのが得意なタイプではないので、箇条書き形式で失礼させていただきます。
まずは今回作成したゴースト「忘れられる物語」のコンセプトというか脳内で大まかに「こういうものを作ろう」と考えていたものを思い出しながら書かせていただきます。
太陽も月もなく、生物が一つも存在しない異界が舞台。
その異界では風もないのに木々や髪が揺れ、姿も見えないのに鴉の鳴き声が響く不気味な世界
そんな異世界に紛れ込んでしまった記憶喪失の「貴女」は「人形」と出会う。
ただ一つの異界で動く存在である「人形」は言葉使いこそ素っ気ないものの、何故か「貴女」が元の世界に帰れるように親切に振る舞い貴女の身を案じてくれる。
何故「貴女」はこの世界に紛れ込んでしまったのか、貴女に親切に振る舞う「人形」は一体何者なのか
それは「人形」と触れ合う事で次第に明かされていくでしょう
といった感じのコンセプト?というかプロットから作り始めました。
起動したり、触れ合ったりする度に少しずつ設定や世界観が明かされるタイプのゴーストを作ろうとしました、中途半端な感じになってしまった感は否めませんが。
私がこのような謎めいたゴーストを作ろうと思ったのは、世阿弥の風姿花伝に書かれている、
「秘する花を知ること。「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」となり。この分け目を知ること、肝要の花なり」
という一説が凄く好きで、隠されたこと、つまりこのゴーストの世界観やこの「人形」とは一体何者なのか、といった事で興味を引いて楽しんでもらえるようなゴーストを表現する事を目指して作りました。
実際に完成したものを、公開後触ってみたら自分では引きが弱いな、と感じてしまったのでもっとユーザーの好奇心を掻き立てるようなトークを書けるようになりたいですね。
感想で言及されている方がいたのですが、本ゴーストにはvanishイベントがあるのですが、そこで語られている事がこのゴーストの「秘された花」の一つと言えるのですが、今になって考えるとちょっと設定を語りすぎたかもしれないと思っています、
秘すべきと秘せずの分け目を見誤ってしまったかもしれませので、正式公開される時にはvanishイベントが変わっているかもしれません、ただ今回のvanishイベントは一応BadEndの一つとして実装する予定です。
次にシェルに関してですが、これは完全に未完成、というか私の制作速度を見誤ってしまいましたね。
Readmeにも書かれている通り、ある程度の衣装の着脱はできるのですが、本来はある程度着せ替えができる程度、といってもマスカレード2時点では髪や靴下それぞれの箇所二種類くらいのつもりでしたが、衣装を実装して着せ替え出来るゴーストですよ、という顔で公開したかったです。
しかし、結局ケープやリボンの着脱ができる程度しか実装できなかったので、これは完全に自分の制作速度の遅さを甘く見てしまいました。
未完成状態で投稿してしまったことは楽しんでくれた方には申し訳ないです。
また、なんだか反省文的な感じになってしまいましたが、次はシェルの見た目に関して話させていただきます。
シェルのdescript.txtに書いたシェル名「Poupee en biscuit」の名の通り着せ替え人形がコンセプトです。
私自身着せ替えゴーストで色々な組み合わせを試すのが好きで、着せ替えゴーストを作ってみたくてそんな名前を付けました。
それでなぜ球体関節人形にしたかというとそれは私が球体関節人形が好きだからです。
透き通るグラスアイ、白く美しい肌と線の細い身体、そんな美しく精緻な造形と人を模しているこそ際立つ球体関節、
球体関節というのは人には存在しないからこそ映える、人形としてのアイデンティティであり、
そんな人の形と球体関節というミスマッチな要素が合わさって、ミステリアスな美しさや魅力があると私は思います。
それに某有名漫画の、フリルが沢山付いたドレスを着た人形達を見て、元からフリルとか沢山付いている衣装を着たゴーストを作ってみたいと思ったのもきっかけです。
人形とはこの世に存在しない完璧な少女、それを永遠に留める為に作られる、的な事が某漫画に書いてありましたし、
そんな球体関節人形の美しさを表現したい思いと、着せ替え要素を実装したいという思から、今回のシェルを作成しました。
デザイン的には私が描ける一番美しくて完璧な造形をした人工的な少女、を目指して描きました。
何処か非現実的な人工的な美しさや、この世のものならざる雰囲気を表現したかったです。
完成したらあまりそんな風に描けているとは思えなかったのですが、感想で人工物的な美しさがあると言ってくれている方がいたのでとても嬉しくなりました。
モノトーンにアクセントで一色だけという配色で寂しさを演出するというのも言及してくれている方がいたのも嬉しかったです。
他にも繊細な絵や綺麗なお人形さんといった感想も頂けて嬉しかったですし、といか自分のゴーストに寄せられた感想の全てがとても嬉しくて何回も読み返させていただきましたありがとうございます。
デフォルトの髪型がハーフアップなのは私がハーフアップが好きだからですね、髪型も他に何種類か実装したいです。
デフォルトのドレスもクラシックでオーソドックスなスタイルなドレスを描きましたが、変わり種のドレスとかも描いてみたいと思っています。
筆が遅いので着せ替えの追加とかは遅いと思いますが。
あと人形が座っているブランコは寂寥感を出すためにシェルに描いたのですが、これが消せるのは折角髪の毛を描いたのだからブランコで見えなくなってしまうのは少し悔しいと思ったからという理由です。
シェル的には消せますけれど「人形」はずっとブランコに座ったままの状態だという事を一応補足させていただきます。
感想というか作者予想に関する話なのですが、まさか初日から当てられるとは思わなかったですね。
一応readmeとかからあんまり特定できないようにして塗りと線画もいつもと違うブラシを使ってシェルを描いたのですが。
初日、二日目、三日目と私が「忘れられる物語」作者だと予想されている方がいて、理由がたしか、ウェイトや句読点の置き方だったと思うのですが、自分ではそんなにウェイトの置き方に特徴があるとは思わなかったのでかなり意外でした、句読点の置き忘れに関しては完全に置き忘れ、チェックミスなので気を付けます。
正直今見返しても自分のウェイトの置き方の特徴とか分からないんですけれど、気づいた方は私のゴーストの味だと思っていただければ幸いです。
最後の最後になりますけれどこのゴーストを作るにあたって私がした最大のポカを告白させてもらいます。
といってもこうやって公開された今となっては些事でしかないのですが。
今回のゴーストのタイトルは作業開始するにあたってなかなか思いつかなくて、最終日に頭の中から朝方よさげな名前を思いつき、取り合えず決まったという事安心して、メモもせずにシェルを描いたりという作業に戻ったのですが。
最終的に「忘れられる物語」というタイトルで提出したのですが公開後に自分のゴーストを立たせてから、そういえば朝方思いついた名前は「忘らるる物語」だったという事に気づいたんですよね。
ただ「忘れられる物語」というゴーストタイトルも悪くない気もしているので変えないかもしれませんが、もしかしたら正式公開する時に「忘らるる物語」というタイトルに変わっているかもしれないという事を一応この場を借りて報告させていただきます。
それでは、つらつらと脈絡も構成も何もない文章にお付き合いいただきありがとうございました。
途中でも描きましたが「忘れられる物語」は正式公開する予定なので、今回起動してみて興味が湧いた方はその折にダウンロードしていただけると幸いです。
閉じる
放課後と朝ごはん
amo (1109文字)
こんにちは。仮面の下のamoです。
この企画の参加者はみんな仮面をつけます。ならば振る舞いも変えるべきなのかと思いましたが、結局いつも通り振る舞うことにさせていただきました。
いっそどこに私らしさがあるのか、どこでそう判断されるのかを逆に楽しみに作りました。私はシェル作者が最大のヒントだと思っていますが。
腹へり子だから原えりこ。この名前の付け方も私らしさかなと思います。
匿名性を楽しむ企画で”自分らしさ”を散りばめてしまったのは、茶目っ気ということでご容赦ください。
逆に匿名性のために封印したものは「人外設定」のみでした。いつもは人の姿でありながら人ならざる存在ばかり作っていましたから。
もしそんな「人ではないもの」に興味がございましたら、一度サイトを見に来ていただければと思います。
このゴーストについて。あんまりにもネタが思いつかなくて、その場で浮かんだ言葉と情景を繋いでゴーストにしてみました。
「図書委員」「放課後」「夕焼け」「朝ごはん、何食べてきた?」
放課後に朝ごはんの話をするのがちょっとあべこべな感じでおもしろかったので、どうせならそんなゴーストにしようと思いました。
図書委員だけど本を読まない。ゴースト名になっているのに朝ごはんの話は起動後の一回だけ。
あまり現実味のありすぎるゴーストにはしたくなかったので、詳しい授業の話や恋愛の話、生々しい話はさせないようにしています。
季節感もなるべく削いで、起動すれば放課後、終了は下校。時間経過なし。季節イベントもなし。季節トークもほぼほぼ封印しました。
起動していても引っかかるもののない、何気なく過ぎていく日常のひとつ。そんなゴーストになっていれば嬉しいです。
他にはぱっと見て夕焼けの中にいるとわかるようにシェルを夕日色に染めてもらったり、ゆるさを出したくて漢字の使用を控えたりしています。
設定らしい設定はありません。ネタバレも特にありません。えりこのことは、トークに出てくる情報がすべてです。
おしゃべりと動物と食べることが好きで、授業は退屈で、よく寝てよく笑う、そんなどこにでもはいないかもしれないけどどこかにいそうな女の子です。
もしかしたら図書委員さんには、まだ私も知らないようなことをいつかこっそり教えてくれるのかもしれませんが。
小話ですが、シェル交換という形になった作者さんと必要な表情を確認したときに、お互い「くしゃみ」を必要としていておもしろかったです。
思い切りくしゃくしゃの顔を用意してもらいました。
ファンタジー要素は皆無だけどどこか現実感のない、でもどこかにはあるような、夕焼けの時間で止まった図書室をちょっとでも楽しんでいただけたのなら嬉しいです。
閉じる
横顔を望む
ホウ酸 (8201文字)
「横顔も それを眺める横顔も 女の子なら全部百合でしょ」
こんにちは、ホウ酸です 以下おしながきです 読みたい人は読んでね 読まなくていいけど ほんとに読まなくていいよ
①シェルの話
②きっかけの話
③りどみとかの話
④初回起動の話
⑤触り反応の話
⑥トーク内容の話
⑦匿名性を高めるための工夫
⑧設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
⑨感想の感想
⑩おわり
①シェルの話
いや~~~~~~ね!そうなんですよ いや~~~申し訳ない限りでね…… そうなんです、実は私だったんですよこのゴーストを作ったのは ねえ~~~意外だよね……ほんと……
ところで見ました?みなさん この最高of最高なシェルは 見てない人はいっぺん見てみるといいですよ 初回起動がクソ長いからちょっとアレなんですけどね こちらのシェル、見ておわかりの通りAnalさんに描いてもらったやつなんですよ!!!!!!!すっごい!!!!!!
なんでこういうことになったかっていうとですねえ、あーるでぃーさんから打診があったからなんですね 秘密裏に 「シェルからの作者当てを撹乱するために、シェルと作者とが一致しない例を作りたい」的なお話でね そういうことで私とAnalさんとがシェルを交換したっていうわけなんですよ
いや~~~~ なんで私?絶対におかしいでしょ いたでしょもっと絵上手い人
シェル作成はですねえ お互いに「こういう感じのシェルでお願いします」ってな感じのラフを描いて、それに基づいて各々清書するっていう形で行いました でもね?私ってAnalさんの絵に憧れを抱いているじゃないですか だもんで、Analさんから頂いたラフをもとに描こうとするとね 頂いたラフに忠実な Analさんみの強~~~~い絵柄になっちゃうんですよね
Analさんに描いていただいたこの「横顔を望む」のシェルはさ 見ておわかりの通り、Analさんらしさがあって最高~~~~~~じゃないですか でも私の描いたやつは私らしさがもう ゼロゼロのゼロなんですよね なもんだから、Analさんにお願いしてキャラのお顔をいい感じに修正して頂いたんです いや~~~お恥ずかしい話ですよね 自分の絵柄というものを持たざる哀れなデベのこれが顛末ですわよ
まあこれ書いてるのマスカレ2が公開される前(5/23)なんで、どういうふうに修正して頂けたのかまだ見れてないんですけど 多分かわいくなってるんでしょうね~~~~~(6/08追記:めちゃめちゃかわいくなってましたよね!!!!!!!!)
このでかい段落ではシェルの話をするって決めてるので続けます マジで可愛くないですか?この冷雨ちゃんのシェル 私がAnalさんに渡したラフだとね~~~なんか モブかな?っていう感じだったんですけど、頂いたあがりを見るともう ねえ……なんなのかしらね この可愛さ美人さといったら みなさんも冷雨ちゃんの横顔に恋するお姉さんの気持ちがよくわかったんじゃないですか?
私のラフだとですね、スマホは裸のiPhoneだったんですよ なんせ私にはかわいいカバーとかわかんないから したっけ見てくださいよこのかわいい水色のカバー そしてスマホリング!このスマホリング、匠の技ですよね これがあるとないとじゃ常にスマホ持ってるっ子としての説得力が違いますよね 好き
あっちなみにバス乗った時の影は私があとからパッと用意したやつです 好きなんですよね こういう影 なんかエモくない?
はい!ここで私のこのシェルの好きポイントを発表していきます まずねえ この横顔んときのねえ 耳にかかる髪の感じです おくれ毛って言うんですかね?いいよね マジで ていうか前髪のこの感じもいい あとこのお団子みたいなやつが着いてる垂れた髪もまたオシャレかわいい あとねえ このセーターのこの シワの塗り方ですね ほんと好きだから Analさんの服の塗りが 本当に………… 目もいい 目、私のラフだと藍一色だったんですよね それがこうもオシャレカッコよ綺麗になるたあね 見てこの赤と青が交差する綺麗な虹彩 たまらない ほんとにね……
②きっかけの話
シェルの話をしたので、次はねえ じゃあとりあえずこういうゴーストになったきっかけから話しますね
このゴーストは見ておわかりのとおり「横顔って百合だよね」という思想に基づいて作られています この思想が狂っているか正気かっていう話はちょっと今は置いておいてもらっていいですか?ありがとうございます んでもね、そうは言っても、直接の理由はその思想ではないんですよね
以下に私の好きなある漫画のモノローグからの引用を示しますね
「横顔が美しい。日常で人の横顔を見る機会は意外に少ない。横顔を注視する行為は、相手への能動的な働きかけだ。スクリーンで一方的に与えられてもなお、『自分が相手を見つめているのだ』と多くの人は錯覚する」
以上は、『ダブル』という演劇漫画にあるモノローグなんですね あ、この漫画は百合でもなんでもないしむしろBLの味が強いんですけど(でもいい漫画です)、まあそれは置いといて
どう思います?みなさん この引用を読んで いやまあどうもこうもないとは思うんですけど、私はねえ とてもなるほどなあと思ったんですよね 「横顔を注視する」っていう行動は、そこに行動者の絶対的な意志が介在するんですよ つまり、「見つめたい」という意志があって初めて「横顔を眺める」という行動は起こるんですよね
で!つまり!何が言いたいかっていうと!「横顔を眺める」という行為には、感情が詰まっている、ということが言いたいんです! 感情があるところに百合はあります ならば、当然、横顔を眺めるという行為は百合ですよね そう 「横顔も、それを眺める横顔も、女の子なら全部百合でしょ」 とはそういう意味です 全然わからない?それはまあ いいじゃん 別に 要約すると「横顔を眺めるのって百合だよなと思ったからこのゴーストはできた」ということです
③りどみとかの話
前の段落ではきっかけの話をしたので、次はどうしようかな 次は内容の話します まずみなさんが最初に見たであろうreadmeについて話しますか?
readmeにはいろんな俳句が載ってますね それらのうち、作者名が併記してあるものは「横顔 俳句」でぐぐって出てきた良さげなやつです 意味はあんま よくわかんないです…… なんか字面の綺麗さで選んだんで……でもなんか綺麗でしょ?どれも
このゴーストの開発初期段階は「横顔 雨 百合」の三題噺みたいなとこがあったので、なんかそういうのをチョイスしました
特に好きなのはねえ 丸山海道さんのやつですね 「横顔を ぬすみ追ひ越す 花の雨」です 全然 意味はわかんないんですけど いいですよね なんか
んで、最後のひとつ 作者名が書いてないやつは、私が考えたやつです 恥ずかしいね~~~~ 俳句とか全然知らんから それっぽくな~~~れと思って考えました 季語あります?これ 無さそうな気もすんね じゃあ川柳かも まあどっちでもいいんですけど
この俳句の意味はですねえ 「女の子の横顔を眺める女の子の横顔はとても百合だなあ 冷雨ちゃんはいずれその視線に応えてあげられるんだろうか」です 今考えました
咲うっていう言葉、よくないですか?かっこいいよね 仮作者名のアラン・スミシーと掛けて『澄みし』って入れてます いいでしょ オシャレでしょ?
ちなみになんでそもそも俳句を入れようと思ったかっていうと、かっこいいからです 俳句ってかっこよくないですか?それだけです理由は 内容となんも関係ないですけどかっこいいでしょ? だからです すみません
じゃあ次、タイトルの話です タイトルはね、開発のかなり終盤まで、「横顔を望む」か「望む横顔」のどっちにするか悩みました
その名残で右クリメニューのタイトルもその2つがランダムで出る仕様なんですね あ、右クリメニューはね 雨とも青空とも見える感じにしました エモいでしょ
横顔を望むの方が味わいがあるかな~~~と思ってこっちにしたんですけどね最終的に でも並列なんですけどね 重みは 横顔を望む行為も望んでいる横顔も ここでいう望むは「なんとか得られないかと思う」って意味とか「臨む」の意味とかがある そういう 上手いやつです
最初の最初はね 「6時54分の横顔」にする予定だったんですよ 6時54分にバスが着くからそれまでの五分間だけ見られる横顔、みたいな感じでね でも時間限定するとあとあとめんどくさいしそもそも時間限定する意味もあんまないし と思ってやめました
④初回起動の話
初回起動の話します 初回起動、なっっっっっがいですよね!ほんとに思う いやでもまさか58もあると思わんからさあ……
でもお姉さんが冷雨をいかに好きか いかに横顔を美しいと思っているかってのを描写したかったので 後悔はしていません 初回起動は長くてこそですよ 個人の意見です
説明をせずに描写で女ユーザであることを示したかったのでこういうね スカート履いて髪がまあまあ 湿気を感じられる程度の長さがあるっていう設定になっちゃってるんですけど どう?この感じ 結構好きなんですよね個人的には
モノローグって、うまく書かれてるとエモエモのエモなんですけど、うまく書くのがこの世で一番難しいですよね うまく書けてます?エモくなってる?自分じゃもう恥ずかしくてよう見んのですけど ノベルゲームってエモいから、ノベルゲームっぽさ出すために細かくクリック待ちを入れてみたんですけど、そこんとこどう?めんどかった?効果的でしたかねえ わかんないね
お姉さんは一応そんなガッッッツリ顔を冷雨ちゃんに向けて見ているわけではなく、横目でちらちら覗き見てる感じだと思って下さい その程度の常識はあると まあそれでもバレてるんですけどね なんせ常に見てるから
バスの一番前左側の席、いいですよね ちょっと高いから視界も広いし 混んでても快適 なので冷雨ちゃんも気に入っています
初回起動後半の話します
前半がほら お姉さんにとっての日常を描いてたわけじゃないですか ただ5分間冷雨ちゃんの横顔を眺めて、バス乗って、終了 それだけが唯一の価値だと
なんで、関係が始まっていろいろなものに変化が出る日っていうことで、後半はいろいろと対比をかけています 雨⇔晴れとか 冷雨がバス停にいる⇔いないとか バスの中が空いてる⇔混んでるとか どうでもいいですね~~~~心底 でもあとがきってどうでもいいことを書く場所みたいなとこもあるからさ 我慢してくださいよ お願いしますって ほんと頼みますよ
あ、そういえば今回回想機能付けてないんですよね いや単純に忘れてただけなんですけど 申し訳ない 回想機能ないのにこんな選択肢いっぱいな初回起動にしちゃって
閑話休題 冷雨ちゃんがいないと、バス停着いてからバスが来るまでのモノローグの量が少ないですね これはお姉さんがいかに冷雨ちゃんのことばかりを気にしているかっていうのを表していそうですね どう思う?みなさん 私はもう書いたの昔過ぎて忘れました
しかしこれアレですね 冷雨ちゃんが喋り出すまではこう まあ 結構エモくなってる気はするんですけど \0バルーンが冷雨ちゃんのものになって以降はなんともこ~~ いつもどおりになってますね いつもの私のゴーストのノリ なんか軽い感じ?いやあ一本調子 こういう会話しか書けない 駄目ですね~~ 好きだけど……
冷雨ちゃんはずっと(このお姉さんめちゃめちゃ見てくるなあ私のこと好きなのかしら)と思ってましたが、あえて話しかけるのもな~と思ってほったらかしにしてました そこにこうナイスなチャンスが来たので、ならばと思って問い詰めてみた次第です 気になるからね
みなさん、どれ選びました?この三択 まあ一緒なんですけどどれ選んでも 基本的に選択肢でフラグ立ったりとかは今んとこしてないんで ちなみにこの時のお姉さんはいきなりストレートにこられてめちゃめちゃ顔真っ赤になってると思ってください
このへんのなんか 選択肢の感じとかは結構私っぽさある気がしますねえ しません?しないならそれはまあ好都合ですけど
あ、あのですね いやこれはどうでもいい話なんですけど この初回起動で向こうから「友だちになって」って言ってくるっていうのはね 私の別のゴーストのオマージュです 立てば芍薬なんたらかんたらっていうゴーストの まあ誰も気付かんと思うし気付かれても困るんですけどねこのマスカレードの場で でも実はそうだったんですよ 実はね
はい まあそんなこんなでお友達になってね バス停と車内での時間を一緒に過ごすようになったっていうわけですわ なんか私こんな導入ば~~~っかりですね ワンパターン まあいいんですけど
それにしても初回起動が前後編+αなんてのはちょっとねえ やりすぎましたかね でもまあね いいじゃん たまにはさ 58個もあるんだから 一個くらいね……
⑤触り反応の話
触り反応の話します 触り反応、箇所が少ないね~~~~!!!!これは正式公開したら増やしますよ 絶対
このね 「視線」っていう要素 これを大事にしたかったんで、どうにか上手いことできないかな~~って苦戦してたんですよ 色々と試行錯誤した結果、車内では視線、バス停では手 という マニピュレータを分けたわけですね どう?良かったですか?これは 私は結構好き 書くのがまあまあ大変なんですけどね
これはいつもそうなんですけど、触り反応 頭なでたり胸触ったりとか、それをしても違和感がない というか人に見られたりする心配がない 状況を整えるのがね 大変ですよねえ 今回は朝早くて人通りが少ないからまあまあ という風に理由付けをしましたけど、ギリですよねこれは もっと人の居ない密室とかを用意できると良いんですけど、バス停がエモいからね~……
冷雨ちゃんは子供扱いされるのを嫌うので、頭なではイヤ!って感じです 嫌がってますね
反面手触りはね 別に抵抗はないんですね 冷雨ちゃんはスキンシップ別に構わん派です セクハラまでいくとアレだけどね 「なんかそういう霊かなって思っちゃうじゃん」好き スマホ見てたら突然視界に手が飛び込んでくるわけですからね ビビるよね
胸触りの選択肢、よくないですか?このゴーストではこう選択肢でお姉さんを主張させてく所存なんですけど、これはなかなか 個性が出てていいよね かわいい
自画自賛しかしてないんですけどあとがきってこれでいいの?ごめんなさいね
バスで触り箇所にカーソル合わせた時のキャプション、エモいでしょ!好きなんですよ私これ こういうちっちゃい要素 楽しいよね書くのも ここを見てるんだなあ感があって視線の表現としてなかなか秀逸 いいよね
⑥トーク内容の話
トーク内容の話をしますよ このゴースト、話題を限定するようなこれといったコンセプトがないんですよね 自分のゴーストを例にすると、立てばなんたらは百合の話、地上のなんたらは終わった世界の日常の話、とか あるんですけど これはもう普通~~~の世界だし、冷雨ちゃんにはこれといった強い趣味もない なのでランダムトークには結構悩みました
そして辿り着いた答えが「お姉さん」という特徴なんですね 冷雨ちゃんにも世界にも特徴がないなら、お姉さんに特徴を与えればいい そう思って選択肢をいっぱい与えてみたわけです どうですか?特徴あります?わかんないね~~~自分じゃ まあ信じます 己の判断を
で、トークは全部で18個あるんですけど、だいたい3個ずつくらい選択肢があったりなかったりするので、実質の数は40個とかそんくらいなんですね 多いわ……ちょっと……マスカレに出すゴーストとしてはちょっと多い いや今回作り込みおかしいゴースト多いからこんくらいじゃ大したことなく感じられたかもしれませんけど いや多い……
⑦匿名性を高めるための工夫
シェルがAnalさんだしな~と思って これで匿名性は十分に確保できるかもな~と思ったんで、あんまり工夫はしてません これでも結構十分だったでしょ?これ以上隠すとほんとに当てられなくて寂しくなるかもしれませんからね
あ、これは地上の楽園のときもやったことなんですけど、選択肢はちょっとだけ工夫してます 立てばだと選択肢の前に○が付いて、地上の楽園だと何もつかないんですよ なんで、今回はあの マーカーを付けました 青いやつね 工夫って工夫はこんくらいです
あ!もういっこあった この子、冷雨ちゃん フルネームは「鈴懸 冷雨」といいます そう 鈴懸はプラタナス お花の名前なんですねえ 花言葉は「天才・好奇心」 これは私の性癖である「キャラの名前に花を使いがち」っていうのが表出した結果なんですけど、このままだと私を知る者にはバレバレになっちゃう なので、名字は隠させました 適当に理由つけてね 正式公開版では名字も教えさせますよ これは匿名性のための工夫ですね!こんくらいです
⑧設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
う~~ん なんでしょうね あ、この冷雨ちゃんもですね 地上の楽園の子とか立てばの奴らが通ってるのと同じ学校に通っています 一年生ですね 夏服のデザイン違くない?とお思いかもしれませんが、制服いっぱい種類あるのでね こういうのもあるんです 実はね
ネタバレ……ネタバレってネタバレは特に ないです ネタもなにもないですからね 見ていただいたとおりです
実装したかったが間に合わなかった部分はねえ あの 頬とか首とか、キャプションが出るのに触り反応がない箇所ですね あそこは付けたい 付けます そんくらいですかね? あ、コミュとかももっと増やしたいですね
⑨感想の感想
公開後に頂いた感想への感想を述べます 引用したりとかはしないのでそう怖がらないで
えーと まずですね なんか結構文章が褒められることがありましたね!嬉しい いろいろ修正したりしながら、読みやすく~かつエモく~を心がけて書いたんで 褒められると嬉しいね ありがとうございます
あとねえ、なんでしょ 「距離」を褒められることもありましたね 距離…… あんま個人的にはとくに意識せずにやってたので、へーそうなんだって感じです 距離 そうなんだ バスに乗ると触れないとかそういうやつですかね?わかんないけど ありがとうございます
それと エモさとか甘酸っぱさ あと解像度の高さなんてのに言及されることがありましたね これは狙いでした エモさと甘酸っぱさは常に狙ってますからね そこを拾って頂けるのはありがたい 解像度が高いってのはまたいい褒め言葉ですよね 解像度の高いは質の高いですわよ ありがとねみんな あ、ついでに疑問にお答えしておくと、アランスミシーと俳句とには特に関係ありません アラン・スミシーを選んだのは『忌録』っていうホラー小説の作者名で使われててかっこいいな~と思ったからっていうだけで 意味はないんですね特に いやーダサい
んーとね……あと、この子 冷雨ちゃんの名前について 「隠されてる名字に花の名前が使われてんじゃないの」的な推理をされてたんですけどTwitter上で 私を知ってる方に マジでビビりましたね なんでわかる?ありがとうございました深い推理
「音楽の好みが被ってて好感持てる」的な感想もありましたね この子の音楽の好みは私の好みでもあるので、うれしいね いいよね wowakaとかsasakure.UKね 他にこの子が好きなのはn-bunaとか40mpとかです はい関係ない やめますこの話は ありがとうございました
ああそう あとね これ他ゴーストへの言及にあたっちゃうかな… 『Rain_or_Shine』とめちゃめちゃシンクロニシティが起こってましたね!そこへの指摘もありました 始まりが雨だとか 名前がどっちも雨だとか 非常に申し訳ない あっちは本当にいいエモさしてますよね こっちはすぐ晴れるしエモさもすぐどっか行くんですけどね これは完全に偶然でした
こんなもんですかね 全部の感想(多分)に目を通さしていただいてTwitterにあるものはブクマしてます とてもありがとう サンキューみんな!
⑩おわり
おわりです いや~~それにしても多かったね百合ゴ 嬉しかった
最後に自分のゴーストの宣伝をしていきます していいって言われたから
百合(についての話をする)ゴースト!『立てば芍薬座れば牡丹』!よろしくね!
百合(にしていきたいなあと思っている)ゴースト!『地上の楽園』!よろしくね!
百合ゴースト!『横顔を望む』!よろしくね!!!!!!!
いずれもそしれみ様にて公開中 インストールしてみてもいいかもよ!
そんな感じです ここまで読んだ方はお疲れさまでした なんと驚き8700字!こんなことに時間使ってちゃいけないよ……
さようなら!ありがとうございました
閉じる
田中全自動
Wiz★ (4874文字)
■エピローグ
新聞にはまた小さな記事が載った。
テロは人間が全自動機械を狙って起こしたものであり、
破壊された被害者は政府の補償を受けてバックアップから復帰。
犠牲者なし。
■あとがき
SF掌篇をお届けしました。
言葉は種であり、それが落ちた先で、よろづの言の葉となり枝葉を広げる……。
或いは降り注ぐ雨のように、ふかふかの落ち葉のように、すでにある森を豊かに。
よい物語の定義はいろいろあるけれど、ひとつには、
読後に想像を広げ、考えたくなるような物語がそうではないでしょうか。
物語を読み終えたときに、ひとさじ残るものがあればそれが僕の幸せです。
影響を受けた本を紹介します。
・「Wシリーズ」森博嗣
・「宙へ参る」肋骨凹介
・「ヴァーチャル・ガール」エイミー・トムスン
・「屍者の帝国」伊藤計劃・円城塔/映画版
・「フロストとベータ」ロジャー・ゼラズニイ
・「我はロボット」アイザック・アシモフ
……他多数
製作協力:あーるでぃー氏
作中の仕掛けを作っていただきました。
結びとして、おわりまで読んでくれた君に。ありがとう。
2020/6/14 Wiz★ 拝
■巻末特別付録
「とある全自動機械の一日」
とある全自動機械の一日のスケジュールはこうである。
・スケジュール予約通り、朝9:00に起動。
トイプードルを模したボディを丁寧に毛づくろいする。
・習慣として部屋の中をぐるりと一周して回るも該当物なし。
・人間の多く住む市街地へ散歩に出かけ、広場へと四足を向ける。
・大いに撫で回されながら、該当物を貰い、飲み込み尻尾を盛んに振る。
・仕事へ向かう。本日の割り当て区画を歩き回り、速やかに該当物を一掃する。
・日が沈む頃には来た道を戻り、部屋でユーザが帰宅するのを待機状態で待つ。
・ユーザを出迎え、身づくろいを実行。ポケットの中にあった銀紙をもらう。
その間にユーザは一心に豊かな毛並みを撫で回す。しばらくして満足したようだ。
・集積所にペレット状に圧縮乾燥した該当物を排泄。
・夜21:00にクレイドルにもどり充電を開始。翌日の起動時間を予約。スリープモードへと移行。
これは何の全自動機械でしょうか。こたえは解説のあとにあります。
【解説】------------------------------------------
やあ、こんばんは。閉鎖済サイトの幽霊デベロッパーです。
正式公開はない。なんならサイトも跡地しかない。廃墟だ。
閉鎖してから少なくとも四年は経つので、覚えている人も少ないだろうし、
そもそも知らない人が大半だろうと高を括っていたら、あっさり見破られてしまいました。戦慄。
頂いた感想につきましては、ありがたく拝見しました。
SF好きか長文慣れした人しか読まない、と考えていたので、
想定以上に反響があったのは嬉しい驚きでした。
感想の中に想像を広げている人や、疑問を書いている人がいるのを見て、
物書きとしての本懐を遂げた感があります。やったね。
上記の「あとがき」は作品の一部、ということで、
ここからはゴーストの内容や演出に触れていきます。
このゴーストは1/2体目。
ゴマカレーという特異な場を利用した、長文ゴースト。
トークの性質としてはほぼ小説ですが、
あくまでもゴーストでなければ出来ない表現にしたつもり。
製作期間はおよそ半月、ゴーストおよびシェル部分はフルスクラッチ、
バルーンについては過去作のテクスチャ張替えで製作。
これはいうなればスティレットです。突然マニアックな単語。
一般的なものにたとえるならアイスピックか。ごく一部の人に深く刺すつもりで書きました。
ユーザが費やす時間(==ゴーストの寿命)としては、10-20分程を想定。
読み飛ばした場合に備えて、話がループするようにはなっています。
特に隠しギミックなどはありません。
ゴマカレーは、少なくとも初回起動は見てもらえる保障つきの稀有なイベントです。
一発ネタ、長文、オチつきゴーストなど、出しにくいものを出すチャンス。
この機会を生かすべく、読みきり長文ゴーストを叩き込むことに決めました。
近い発想のゴーストも同企画内に何体かいましたね。物書き垂涎の機会、考えることは一緒か。
シェルのデザイン(僕の趣味)や内容そのもの(僕の命題)は悩むこともなく、
すんなり書けたので、特にかくことがありません。天から降りてきたとしか言いようがない。
■生存戦略────いかにして読ませるか
「田中全自動」は設定が全トークの九割を占める異様な構成のゴーストです。
しかも長文という二重苦。読みづらいということは、読んでもらえないかもしれない。
いかにして読ませるか……。
1,自発トークをなくして、読む意志のあるときにだけ進行することに。読み飛ばし防止。
これは「星は涙に流れる光」の真似です。また、その意思があれば一気に読めるように、
キーバインドやダブルクリックで読めるようにして、操作をリードミーに記載しました。
当然ながらメニューはオミット。全自動だから仕方がないし必要もないね。
2,トリガーイベントの導入。
クリック後、イベントが始まるトークを作りました。
先を見る意志がなければ見られないようにするため。
システム的には、自発トークなしと同様、重要なイベントを確実に読んでもらうためのセーフティ。
選択肢をクリックするなら、少なくとも目を向けているはず。
なぜ「全自動の世界でトリガーが引かれる選択肢を作った」か。
"人間は想定外をもたらすファクタ"だから。トリガーを引く際に、そこに誰かの選択、意志を介在させたい。
その意志は先を見てみたいだとか、これをクリックしたらどうなるんだろう?という軽いものでも構わないけど、
繰り返しの中から何かを変化させようとする意思をもつ存在であって欲しい。君は人間だよね。いえ、断定はしませんが。
(トリガーイベント自体は、実は別ゴーストのために作ってもらったスクリプトでした。
そちらは出来に不満があったので潔く廃棄。これが没にならなかったら「田中全自動」は作っていませんでした。
改めて組み込むべきスクリプト作成を相談しようかと思ったら手元にすでにピースがあった。目が虚ろになるね)
3,注釈システムの導入。注釈を読むのが好きだから。僕の趣味はさておき。
注釈と地の文に振り分けて設定を織り込むことで、内容を整理し、
バルーンを分けて一度に目に入る文章量を減らし読みやすく。
同好の士には喜んでもらえるかなという邪心も少し。
4,新聞という小道具
設定をかくのにこれほど便利な小道具はありませんでした。
何が便利って、話題を小分けにして導入するのに便利、唐突に話題を変えるのに便利。
初めは新首相の1トークに使うだけの小道具でしたが、途中で便利さに気づいてから、
設定べた書きにしていたトークをいくつか、記事を引いたものに書き換えました。
5,バルーン
専用バルーンを用意。統一感を出すのにも一役買ってくれました。
とにかくスクロールが発生しないように。
過去作のテクスチャだけ張り替えたので、
もし看破されるならここからだろうと思っていたのですが、そのとおりになりました。
大きいだけで、専用品ではないので、他のゴーストにも使えます。長文ゴーストにどうぞ。
6,ループ
話が全自動で進み、あるところまでいくと戻ります。これも読み飛ばした場合のセーフティです。
設定としては記録の再生という体をとっています。
■演出────惹き込むためのフックの作り方
雰囲気を出すためにオーナードロー画像、サムネイル、バルーンを揃いで作成。モチーフは「■」です。
バルーン名のカロー/carreauはトランプのダイヤ、格子柄、チェック模様といった意味です。フランス語。
これは絶対に必要だった。起動した人に読まなくても何かを持ち帰ってもらうために。
読んでもらう、あるいは読んでもらえなくても、何がしかの印象を残すために、
既視感(例えばスーツ)で違和感(例えば異形頭)を包むことでギャップをつくっています。
初回起動のインパクトはけっこう大きかったようで触れている人が多いですね。
田中全自動という名前についても同様で、こちらは前後どちらに全自動とつけるか悩みましたが、
イラストレーターの山田全自動にあやかりました。修飾語より、ありえない名前の方が強い。
直線を強調したデザインなのは、
生物は曲線で出来ているから────この説明は今考えた。ただただ僕の趣味です。
全体の流れの中では、初見とトリガーイベントの二箇所にインパクトをおいています。
初見でぶちかまして関心を引き、じわじわと不穏さを高め、トリガーイベントで二回目のインパクト。
滑らかに話を進めるために三回ほど改稿し、わかりやすくするため魂論者の話を付け加え、
話題の順番を整理しましたが、基本的なストーリー自体は初稿から変わっていません。
サムネイルのアレはなんでしょうね。手が勝手に描いたのでわかりません。
おそらくは田中全自動のコア部品だと思います。
■秘匿────いかにして仮面を被ったか
ほとんど化けていません。名前を変えて、
出来るだけフリーハンドの線を引かずにシェルをかいたくらい。
森博嗣をまねてカタカナ語の長音を切りましたが、
これはどちらかというとオマージュに近い。
コンセントという名前は、
電力を供給するのはコンセントだから洒落でつけました。豆知識つき。
まったくの余談ですが、フレディーヌさんのツイート、
帯か裏表紙につけたらぴったりだろうなあ。
■設定────全自動機械と人間
全自動機械は、動機の点で人間に依存しています。
彼らが死を恐れて、自らの生存のために活動し始めたら、人間から独立したといえるのかもしれません。
(惜しかったですね。ボソッ)
また、作中に出てきた過去の法律や仕組みは基本的に、人間たちが自分たちの利益のために作ったものです。
例えば、人間と全自動機械の区別をつけたいなんて考えるのは人間だけです。
ねえ、君、働きたくないと思ったことはありませんか。
安いコストで身代わりに働いてくれる誰かがいたらそれば便利だとおもいませんか。
ところで、自分がいなくても会社が、社会が、回っていたらどんな気持ちになりますか。
その後、人間の数が減ったためにかなり歪な関係が出来上がっているのです。数の減少自体は人間に内因します。
全自動機械は人間が大勢一緒に働いていた頃の規則をいまだに守っています。
全自動機械は眠る必要はないけれど、人間は眠るのでそれに合わせた勤務時間で働いていたり。
人間は器用貧乏なので仕事一つに特化した存在には絶対に敵わないです。一緒に働いている人間は一握りの天才。
ちなみに、三原則については世代交代など例外はありますが、おおよそ「安全・便利・長持ち」です。家電ですので。
そのため、人間に破壊されても全自動機械は黙認しますし、人間は人間で心理的なものから基本的に黙認します。
>人間からみた全自動機械 >女性の全自動機械
個人差が大きいですが、人間からみた全自動機械は、かなり不気味な存在にうつります。
全自動機械同士の通信によるやりとりを人間は知ることが出来ないので疑心暗鬼にとらわれがち。
しかし、人間だけでは社会が立ち行かず、全自動機械に養われている状態になっているため、どんづまりです。
この状況になってから一度、世界は大規模な破壊を経験していますが、全自動機械たちはそれを黙々と穴埋めして戻しました。
人間にとって住めない場所が増えただけで済みましたが、どうも人々の間に広がる無気力が進んだようです。
また、医療関係や服飾関係には人間と見分けがつかないほど精巧な、
というよりはほぼ人間にチップを埋め込んだといったほうがいいような全自動機械が存在します。
特に医療関係には女性型が多く、これはその方が患者受けがよいからです。非人間型は巻末参照。合理合理。
なお、動物型の全自動機械もしゃべることが出来ますが、これは人間には大変不評です。どうしてかな僕わかんないな!
■こたえあわせ
「とある全自動機械の一日」のこたえ
こたえは「全自動掃除機」でした。みんな、わかったかな?
閉じる
療庵先生の診察室
にはちびっと (1078文字)
● はじめに
こんにちは、江戸時代のゴーストしか作ったことない人、にはちびっとです。
今回も江戸時代ネタだったので、バレバレだったっぽいですね。
……しかし、こうなる事を私は予想していました。
全ては仕組まれた事だったのです。
嘘です。
ホントは匿名性を出す余裕が無かっただけです。
4月はフリーシェルを作ってて、参加を決意したのは5月になってからでした。
制作期間1ヶ月弱。
工夫?なにそれ美味しいの?状態。
ここまで製作期間の短いゴーストは初めてでしたが、なんとか参加でき、胸をな
でおろしております。
● 制作動機
舞台を江戸時代にしたのは、他に引き出しが無かったからなのですが……
キャラクターを医者にしたのは、ちょうど江戸時代の病気を調べていたからでした。
なぜ調べていたかと言うと、恐ろしい流行り病が蔓延していたからです。
後々見返して、そんなご時世だったな~と思いたいものです。
皆様も、ご自愛ください。
● 宣伝 その1
にはちびっとが4月を全振りしたフリーシェルは、下記サイトからダウンロード
出来ます。
江戸時代ゴーストを作る時に、思い出してやってください。
思い出さなくてもいいです。
江戸時代ゴースト作ってください。
待ってます。
フリーシェル「武家シリーズ」
http://waka.edo-jidai.com/sub/freeshell_buke.html
● 設定など
本作は、弊ゴースト「姫君と忠臣」のスピンオフとして作成しています。
舞台は三太夫の死後20年ほど、江戸時代の享保年間(西暦1720年頃)です。
暴れん坊将軍の時代と言えば「なるほど分からん」とお思い頂ける事でしょう。
若かりし頃の療庵先生は、鏡山藩の藩医でした。
それも、藩主専属のエリート。
しかし、主治医でありながら藩主を病気で死なせてしまいます。
いたたまれなくなって藩を辞した先生。
高名な医者の娘と結婚し、一女をもうけますが、使用人を妊娠させて離婚。
親権を取られるなどしますが、それはまた別のお話。
医者としての矜持も向上心も無くしてしまったけれど、昔取った杵柄でそれなり
に仕事が出来る。
来るもの拒まずで弟子だけは無駄に多い。
そんな療庵先生は、今日も肩の力を抜いて開業しているのでした。
● 宣伝 その2
本作と浅からぬ関係のゴーストが、下記サイトで絶賛公開中!
療庵先生の旧雇い主も登場するぞ!
レッツ、ダウンロード!
ゴースト「姫君と忠臣」
http://waka.edo-jidai.com/sub/himetyu_top.html
● おしまいに
ところで、皆さんは療庵先生をアンインストールしてくださいましたでしょうか?
本ゴースト、バニッシュイベントにてオチを付けております。
もっと分かりやすく誘導すべきでしたね……反省。
なお、再インストールイベントは実装していません。何度でも初めましてです。
念のため。
以上、にはちびっとでした。
閉じる
白黒夢魔と夢で囁く
tyatya (600文字)
「白黒夢魔と夢で囁く」製作者のtyatyaです
普段は自サイト「うかとりあむ」にてゴーストを製作&公開しております
もしよければこちらもご覧になってみて下さい
本作品は愁様のシェル、「眠羊-SHLEEP-」と「GHOAT」を初めて見た時のイメージを自分なりにカタチにしたものです
「ぬいぐるみを抱えた眠そうな羊…じゃあ夢魔だな…そしたらこの黒い子をペアにして…」といった感じで思うままに進めた記憶があります
普段ゴーストを製作する場合、更新のための拡張性(例:好感度イベントの実装)などを前提にデザインする事が多いです
けれど今回は心のままに、自由な気持ちで製作してみました
二人の事は気に入っているので、何か思いついたら新しい要素を加えてみたいですね
アピールポイントとしては凝り性でチョロいレーヴと、自由奔放で強かなオレイエの奇妙な調和
二人にとっての夢の価値観と意見
そして何よりも愁様のシェルの素晴らしさでしょうか
可愛らしさと美しさを兼ね備えたデザインと豊かな表情が堪りません…
二人のキャラクター的に使用できなかった表情も多いですが、どれも可愛らしいものばかりです
興味のある方は是非ご覧になってみてくださいね
最後に、いくつか余談を
・レーヴは両性具有、オレイエは性別不詳です
・二人の名前はフランス語が元になっています(正確な発音からはズレている可能性大)
・トークの中でいくつか別のゴーストさんの事を話す事があります
閉じる
眼鏡男子☆兵庫系
(匿名) (666文字)
兵庫と書いてるのに、動作確認中はりまや橋の話が頻繁に出たので
他県の話も出ることをコソッとreadme.txtに書き足しました。
はりまや橋一回しか見に行ったことない、また行きたい!
播州弁になじみのない人から見るときつい喋り方に見えるかもしれませんが
本気で怒ったり嫌っているわけではなく親しい人との軽い雑談です。
作者の住んでいる地域ではお前と呼んでもあまり悪い意味ではないですが
翔平には言わせすぎないようにしました。
変身ベルトと変身ブレスの絵は出ないので好きなデザインで想像してください。
おもちゃなので変身は出来ないよ!
喋り間隔0秒の時の動作確認忘れてたー!ランダムトーク以外たぶん喋る!
■知らなくてもいい話
『初期の設定』
今とは立場も口調もまったく別物でした。もっと可愛げのない感じ。
これ続けるの無理やな、と思って変更しました。
『健二郎の呼ばれ方』
最初は松原と呼ばせていたけど松原だったか松崎だったか忘れるので
健二郎に統一。
『さわり反応』
冷静に考えたらさわり反応2倍書いたのと同じやん……。
半分はほとんどのユーザさんが見ないままだと思う。見なくていい。
『6時の人』
姿が出るわけでもないけど居ます。
最初はrキーでのリロード時に翔平達を不安がらせるだけの存在でしたが
無駄に活躍の場を増やしてあげました無駄に。
でも翔平達が気付かないこともあります(リロード時以外
翔平と健二郎にはユーザさんの年齢も性別もわかりませんが
2人にはユーザさんはすごく魅力的な人です。会う前から大好きです。
学生の設定ですがいつでも会えるので可愛がってやってくださいねー
閉じる
神はダイスを振らない
あーるでぃー (7325文字)
ホラーとSFが好きです。ホラー小説とSF小説を離乳食に育ちました。
というのは前回も書いたのですが、前回SF寄りの作品だったため今回はホラーに寄せました。
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせに過ぎない」と言われることがあります。
このゴーストも2つの要素の組み合わせによってシステムが生まれました。
○1つめの要素「クトゥルー神話とそのTRPG」
ホラー小説を読み漁っていた時期があり、創元社の「ラヴクラフト全集」と青心社の「クトゥルー 暗黒神話大系シリーズ」が何度か読み返すくらいに好きでした。
それから歳月が経ち、気づけばニコニコ動画などでこれらの小説群「クトゥルー神話」をもとにしたTRPG「クトゥルフの呼び声」が流行っていました。
このTRPGも少し遊び、アナログゲームでダイスロールとその結果に一喜一憂する部分はコンピュータゲームでも有用ではないか? ぼんやりと考えるに至りました。
コンピュータゲームにランダム性は付き物です。
RPGなら敵の出現や敵の行動パターン、アクションならドロップアイテムなど。
そして、そのランダム部分はゲームのシステムによって瞬時に決定されます。
しかしその「ランダムの決定」を重要な場所に限って見えるようにすれば、盛り上がる要素になるはずです。
これはソーシャルゲームのガチャ、パチンコのリーチ演出など、プレイヤーにとって大きな結果が出る場面に使われています。
内部的には即座に決まっているにしても、それを告げるのを遅らせて演出を見せているとも言えます。
そしてそれは期待をこめて見守る時間であり、プレイヤーの操作を受け付けなくしてでも搭載する価値があるのでしょう。
これらから、プレイヤーの行動判定を瞬時に行うのではなくて演出としてダイスロールにするというシステムが生まれました。
単純な成功/失敗の表示に過ぎない、ともすれば機械的に淡々と行われる部分に、遊び心を入れた形となりました。
TRPGにインスピレーションは受けているものの、全く異なる処理をしているため、これがTRPGなんだとは思わないでください。
また、後述しますがこのクトゥルー神話へのオマージュも作品内に詰め込まれています。
○2つめの要素「ローグとその派生」
「ローグ」という、コンピュータゲームの黎明期に生まれたソフトウェアがあります。
文字だけで表示された画面、キーボード入力だけで行う操作など、今から考えれば非常に地味です。
しかし、このローグはそのゲーム性から派生が生まれ、ゲームの1ジャンルとして根付くことになりました。
日本では「不思議のダンジョン」という名称が付けられることが多いですね。
ランダムに生成されたマップ、ランダムに配置されたアイテム、ランダムに配置されたモンスターと、あらゆる要素がランダムに決定されており、プレイヤーはアイテムの所持数制限や体力などのリソースを考えながら進んでいく、ターン制のRPGです。
ゲームのグラフィックは進化していますが、このゲームの本質的な面白さは最初期のローグでほぼ完成しています。
記号が美麗なグラフィックになり、音楽がつき、操作がコントローラーになりましたが、それでも縦横の2次元でランダム生成されたマップを、手持ちのリソースを駆使して1手1手進め踏破していくという部分は一切変化がありません。
さて、この初期のローグでは、当時のコンピュータの処理能力の都合上、絵なんて無いし曲も流れない中、アルファベットと記号のみでダンジョンが描画されていました。
そしてキーボードのキー入力でプレイヤーは操作する形となっていました。
これは伺かにおける文字の表示を担うバルーンと、キー入力への反応で全て賄える部分ですね。
伺かは基本的な機能としてマウス操作とキーボード操作に対し簡単に反応することができます。
バルーンだけでローグっぽいもの(ローグライク)のゲームを作ることはmateriaの時代から可能だったはずなので、おそらく長い歴史の中ではこのゴーストが初ではないでしょう。
とは言え、この媒体との相性の良さを考えて、いつか自分なりにアレンジしたローグライクな処理を作りたいと思っていたので、良い機会となりました。
なお、主人公が「@」のアットマークで記されるのは伝統で、このゴーストでもそれにならい現在位置はアットマークにで表示されるようにしています。
○操作性
ブログやゴーストx周年のアンケートまとめなどでしばしば書いていますが、自分はゴーストにおいて操作性を常に考えている部分があります。
今回もまたある程度考えて作成した部分があります。
ループものゆえに初回起動は何度も見ることになりますが、2度目以降は瞬間表示されます。
マップ間の移動では、十字キーを模したUIで上下左右の見た目での移動方向を示しつつ、東西南北が分かりやすいようにしました。
移動候補の方向は文字が緑色で表示されますが、もと来た方向だけ文字が黒いのは、イベントを読むうちに前回の移動方向を忘れてしまうことへの対策です。
自動生成ダンジョンの探索部分において、さくさく進めて繰り返しのプレイに耐えうるように、基本は部屋のイベントが瞬間表示されるようになっています。
ゲーム中の選択肢は、上記の十字キー型の選択肢を含め、技能でのダイスロール時も正方形の枠が選択肢となるようにしています。
これは操作性に特化した部分であり、選択ミスを可能な限りなくす目的があります。
通常の選択肢のように1行ずつ並んでいると、繰り返し遊ぶ前提のローグライクである以上、いつかはうっかり選択ミスしてしまうことでしょう。
そういった誤クリックによるストレスを避けて、なるべく快適にゲームできるようにしています。
○処理面
詳細は避けますが、shioriに里々を使ったために処理が重く、試作バージョンではマップを移動するたびに1~2秒程度SSPが固まってしまう状況となり、処理の軽量化を試みました。
自分が扱えるyayaは実測でおよそ里々の100倍程度の処理能力がある(個人の感想です)ため、yayaを使っていれば問題にならなかったのですが、最も使用率の高い里々を使って匿名の仮面を被ったことで自分の首を締めることになりました。
yayaを使っているというだけで候補が絞れてしまう状況とは言え、前回も同じようなことをやって無茶な処理を組んだ気がするので、仮装はぶん投げて里々とyaya as saoriの構成でもよかった気がします。
さて、軽量化を行った結果、ゲーム開始時にダンジョンのランダム生成とクリア可能であるかのチェックが走るため少し固まってしまいますが、探索中はストレスのないレベルまで処理は軽くなっているはずです。
マップ上では見えませんが、こちらが移動したり判定したりするたびに、怪物も1マス移動するという「ローグ」のお約束を守っています。
○ゲーム性やバランス
一言でいうと失敗しています。
企画をまとめる作業で時間と気力の余裕がなかったということもあり、作り込めていません。
罠の種類はもうちょっと増やしたかったですし、技能の使用箇所のバランスももう少し練り込みたかったところです。
ゲームで割り振れる5つの技能は、シーンによって使用するものが変わります。
使用する技能は1つ指定がありますが、他の技能でも代用できると思われる場合は、技能値が半分になるなどの大きな制限のもとで使用できるシステムになっています。
一部のTRPGシステムでよくあることですが、シーンでの必要技能に対して「このキャラクターは~~の経験があるし、状況にもマッチしているから代わりにこの技能で判定できないか」という提案に対し、ゲームマスターがマイナス補正を与えて許可したりします。
これによって物語が意外な方向に転がったり、キャラクターの掘り下げが行われるので、ある意味では面白さにも繋がっています。
この再現として、技能値が一定割合マイナスされた目標値でのチャレンジができるようにしています。
5つの技能は使用される状況を設定していました。
・頑健
怪物との遭遇してしまったときの命綱です。
ですが怪物と出会うだけで大きなペナルティを受けるので、基本的にはもしものときのための保険といった意味合いが強いです。
その代わり、罠などで使用/代用できる機会をそれなりに多くしてあります。
・度胸
暗闇の部屋を抜けるための技能です。
この部屋は判定に失敗するとペナルティを受ける上に以降通り抜ける方向がランダムになってしまうという、このゲームを象徴する部屋であるため、重要な技能です。
その反面、罠などでは使用頻度があまり多くありません。
・運動
とっさの反応が必要な罠の回避、アイテムの入手に必要となる技能です。
代用ということでマイナス補正が入る場合が多いですが、この技能で罠の判定にチャレンジできることは多いです。
・察知
銃眼や極細ワイヤーなど設置系の罠の回避や隠されているものを探すのに必要となる技能です。
代用できる箇所が運動と比べるとそこまで多くないため、あまり活躍しない技能になってしまっています。
・知覚
怪物のいる方向を知るための、かなり重要な技能です。
近くにいるとアナウンスが出た時点で、怪物は2回以下の移動で到達できるどこかの部屋にいます(壁は貫通しません)。
怪物は遭遇するだけでもペナルティが大きいので、この技能で方向を推測して離れることが重要となります。
反面、高難度ステージでは音による知覚ができない怪物が追加配置されており、優先度が少し下がります。
クリアを目指す場合、均等に振るのが一番よくない振り方になっています。
初期値で全部に10ずつ振ってあるのは、ある意味では罠ですね。
できれば一度は死亡によるループであることを見てもらってから、真相にたどり着いて欲しかったためです。
基本的には2技能の特化を想定しています。
対応技能がない場合は代用判定で成功を祈る形となりますが、ボーナスなし150ポイントの技能値でも比較的安定します。
精神状態という曖昧な状況がマップの上に表示されていますが、これは常に技能にマイナス補正をかけるものです。
ゲーム中、「精神の疲弊 + 1」と表示された場合、この疲弊の値だけ技能値に-5%の補正が累積します。
精神の疲弊が10なら、あらゆる技能値は半分にされてしまいます。
この疲弊のシステムは、前述のTRPG「クトゥルフの呼び声」における「正気度」というパラメータが元ネタです。
SAN値(sanity=正気)という名前でも有名なこの値は、恐怖や異常な事態に出会うたびに値を減らされていくのですが、「目標値は現在の正気度」という面白い特徴があります。
つまり、恐怖して正気度の判定に失敗すると正気度が減り、それによって次回以降さらに失敗しやすくなり、加速度的に減少していくという仕組みをしています。
一旦狂気にとらわれると滑り落ちるようにどんどん狂っていってしまうという点を、単純なルールによって表現できている点が好みです。
○2回以上遊んでもらうために
あまり戦略性のあるシステムではないため数回で飽きてしまうとは思いますが、それでも何度かプレイしてもらうためにいくつか考えている部分があります。
初回起動で見られるモノローグがゲーム終了のたびに必ず表示されますが、これはループであることの明示と、ゲームの余韻を残すための緩急をつけている部分でもあります。
何度も同じイベントを見ることで飽きが発生するため、この時に取れる反応がプレイするたびに増えるようにしています。
徐々に取れる反応は過激になっていき、これにより不穏さとゲームを繰り返すことに意味を持たせようと思った部分です。
また、各種技能がなんの役に立つのかは最初のプレイ時には漠然としていてよく分からないようにしています。
最初はクリア失敗することを前提として考えており、二度目以降は技能値の振り方を考えることになるかと思います。
要はパターン化が必須にならない程度に「死んで覚えるゲーム」としての特徴を取り入れています。
いただいた感想には「最初に均等に振って失敗したが、何度かやってクリアした」という内容のものがあり、目論見どおりにいったようです。
○匿名性と設定
普段、自分がゴーストを作る際は「全ての設定をゴースト内で明らかにする」という方針を取っています。
隠し設定のようなものは一切無く、ゴースト内で語られないならそれは設定されていません。
メインのゴーストでは元ネタがある場合はそれも表示しており、ゴースト内で全てが完結することを目指しています。
そんな作風で常に作っているので、マスカレードの仮装として、語らない作風を目指しました。
ということで、ゴースト内で明らかにならない部分の設定を後書きという形で残すことにします。
・女の正体
アルビノという特徴があり生活に難儀してはいますが、普通の女性でした。
人格を残されたまま、乗っ取られています。
トークや触り反応でしばしば笑いだしたりするのはこのせいです。
正体は、クトゥルー神話におけるトリックスター「ナイアルラトホテップ」の化身の1つです。
この神は本来の姿というものがなく、ただ無数の化身として顕現するという特徴があります。
それぞれの化身が個別に存在するため、化身同士が出会ったりもします。
今回の化身はラヴクラフトの小説「闇をさまようもの」で現れたものであり、光に弱く、ごく弱い光の中でしか顕現しません。
作中では「輝くトラペゾヘドロン」と言われる物体から現れ、夜の停電の際に暴れる怪異として登場します。
黒い翼を持ち燃え上がるような3つの目を持つと描写されており、後には「燃える三眼」という二つ名をつけられました。
このゴーストでのラストシーンの変身はこの燃える三眼を意識したものとなっています。
また、豆電球しかない薄暗い部屋が続いているのは、女性がこの化身に乗っ取られていることから、明るい場所にはいられないためです。
そしてTRPG「クトゥルフの呼び声」においては、「全ての蝙蝠の父」という二つ名が追加で与えられており、暗闇の部屋にときどき蝙蝠がいるのはこの設定を反映してのことです。
・徘徊する怪物
クトゥルー神話に現れる怪物で、鳥のようなものが「シャンタク鳥」、高難度ステージで追加で現れる蛇のようなものが「狩り立てる恐怖」(または、忌まわしき狩人)と呼ばれているものです。
TRPG「クトゥルフの呼び声」において、この2種族はナイアルラトホテップに仕える種族であるとされているため、この2種類を選んでいます。
・タイトルと作者名
タイトルはアインシュタインの言葉からですが、「サイコロ」を「ダイス」に変えてあります。
これはTRPGにおいて1D6(1個の6面Diceの略)表記など基本的にダイスという呼び方をすることが多いことと、そしてシナリオ状況に対してはダイスロールする必要がないことからつけられています。
例えば、今回の「目が覚めたら白い部屋に閉じ込められていた」というのはシナリオとして用意された前提であり、これにダイスロールの成功失敗判定が行われることはなく、覆ることはありません。
そして、ゴースト中に登場するアルビノの女性は一切の判定を行いません。
乗っ取られていることも含め、ダイスを振らないことそれ自体が神(の化身)である証左にもなっています。
作者名の「アンブローズ・デクスター」はラヴクラフトの作品「闇をさまようもの」の登場人物です。
上述の化身を呼び出す「輝くトラペゾヘドロン」を海に投棄した医師として登場します。
その後、続編であるブロック作「尖塔の影」においては、ナイアルラトホテップの化身として乗っ取られ、核兵器を研究する核物理学者として現れます。
(星から訪れたもの→闇をさまようもの→尖塔の影はブロックとラヴクラフトが交互に書いた作品でもあります。尖塔の影が出たのは闇をさまようものの15年後ですが)
ここから女性にナイアルラトホテップに乗っ取られた人間という設定が生まれ、加えてこれがクトゥルー作品であるというアピールでもありました。
・オマージュ
TRPG「クトゥルフの呼び声」は、色々な方がシナリオを公開されているのですが、特に有名なものに「毒入りスープ」というものがあります。
このシナリオにおいて、プレイヤーの操作する探索者は、コンクリートの打ちっぱなしの無機質な正方形の部屋で目を覚まします。
天井に豆電球ただ1つが灯り、中央のテーブルには湯気を立てる真っ赤なスープが注がれた器が置いてある……という状況から開始する謎解きシナリオです。
周囲を少し探索すると、アルビノの少女が現れます。
このシナリオを嚆矢として、「目が覚めたら白い部屋」系として謎解き系シナリオが多数生まれたようです。
この文言は「謎解きであること」「壁を壊して脱出などは不可」といったことを暗示する、お約束として機能しているところがあります。
ライトノベルでは「異世界チート」という単語がファンタジーと記憶を持ったままの転生がキーとなる物語を意味するようなものです。
以上の点から、このゴーストのreadmeには「目が覚めたら白い部屋」と直接書いていますし、正方形の部屋、豆電球1つが揺れる天井、アルビノの女性などが登場しています。
初回の選択肢での「缶詰のトマトスープはある」「毒は入っていない」「火がなく温められない」などのセリフは直接的なパロディでもあります。
○終わりに
本来はもう1ゴースト出す予定で、キャラクターや設定までは決まっていたのですが、フリーシェルwikiを見てキャラクターにあうものを探しつつ、いくつかの候補のシェルにあわせて作った設定を捻じ曲げるもピースに嵌まらず、そうやって悩んでいるうちに企画の作業などで時間切れになってしまいました。
普段は「ロスト・ユー・サムウェア」というゴーストを不定期に更新しています。
8年分の試行錯誤と自己流の考察と実践を山程詰め込んだゴーストで、後書き書いたら文庫本1冊になりそうなくらいシステム面や設定面を色々考えて弄り回しています。
閉じる
空色カノジョ
eVe。 (1332文字)
どうもこんにちはこんばんは。
「空色カノジョ」を作りました。無名の新人デベロッパーこと、eVe。と申します。たぶん殆どの方が初めましてですね。
ゴーストマスカレード2開催とのことで、「これわたしみたいな無名の新人が乱入したら程よい目くらましになるんでね??」という悪戯心7割で参加させていただきました。
*どのような発想や経緯から作品を作ったか
:元々イメージや発想は沸いてたけどなんとなく放置していたネタふたつ「時報機能のみの長時間作業向きゴースト」と「あえて顔の見えないゴースト」という発想を掛け合わせて彼女はできました。やりたかったことやれてすっきり。
PC作業に熱中しすぎて気付いたら日がすっかり落ちていて部屋が真っ暗だった! やば! みたいな経験、あるかと思います。
シェルを描いてる最中にその状態になりふと、「ぱっと見で時間が分かるシェルにしたいなぁ」と考えつきまして、今回のような日時計的ゴーストになりました。
*見てもらいたい点
:彼女の中にある空の写真はほぼ自分で用意しました!えっへん!(※一枚だけ妹に提供してもらいました。ありがとう妹)
どれも綺麗に撮れてる自信があるので、彼女越しの空を楽しんで頂けたら嬉しいです。
*作成時に苦労した点
:マルチキャラクター・多重人格(別モード?)の辞書を書くのは初めてだったのでだいぶ苦戦しました。
先輩デベロッパーさんや主催者さまからのご指摘がなかったら、動きはするけど無駄が多すぎる辞書になっていたかと思います。納得のいくスマートな辞書になってよかったです。満足。
とっても勉強になりました!ありがとうございます。
*匿名性を高めるために意識して行ったことはあるか
:ツイ禁。これですね。なにぶん無名のド新人なので、ゴーストは何も気にせず作りたいように作ったのですが、参加すると決めてからは「ゴーストマスカレード」とも「ゴマカレー」とも絶対言いませんでした。よく我慢した。えらい。(なお感想を言うのは我慢できなかった様子)
*設定、ネタバレ、実装したかったが間に合わなかった部分など
:システム面
→四季の移り変わりによって日没の時間帯や雲模様も変わってきます。それらもいずれ反映出来たらいいなと思っているのですが……めちゃくちゃ重くなりそうだな。第二の重い女さんができてしまう。地球の23.4度が憎い。
それから、天気予報サイトと連携して天気取得とかもできるとか聞きました。それもやりたいなあ。雨の日に彼女が晴天だったらなんかもにょっとしますもんね。
キャラクター面
→彼女は学生で、大人と子供の間の曖昧な存在にしたかったんです。大人になる成長痛を受けながらも、子供のまま漂うウェンディ的な。でも、だからこそガツンと苦みのあるリアル感も欲しくて「現代社会に生きる少し不健全な子供み」を追加……したかったんですけれど、やや反社会的なアレになってしまうなと思ったので、今回のバージョンでは実装しませんでした。
自サイト配布版ではそれらの要素も追加していきた……いけ……いけるかなあ……いけたらいいなあ……(遠い目)
最後に。
彼女、もとい鹿野空美のイメージをくれた曲のリンクを貼っておきます。
あの子のそばにいてくれてありがとうございました ;)
https://youtu.be/fodRoRdDSug
閉じる
自家薬籠中の君
矢萩 (1041文字)
脱出ゲームは時計を¥6で直し、金庫を約数の和の38(1+13+1+2+7+14)で開けて、アリアからハニイを残してAIを抜いたへへロハホニロイをハニホヘトイロハと比較して44713276(パトスの好感度が上がると、4番目の1を教えてくれます)でパネルを解いたあと、鍵を選択して扉をクリックするとクリアできます。一部スクリプトブレークで不具合が起こるようです……。失礼しました。
以下はシナリオに関するあとがきです。
100年後にも伺かのようなコンテンツがあれば楽しそうだと思い制作を始めました。
ストーリーは起承転結に則っていますが、結の後に世界観が広がります。これはエンディングを持たず同じトークを繰り返すゴーストのことを意識して、明月夏帆(ukagaka + ethos)に恒常性を印象付けるのを目指したためです。Ver.リトバム(verbum + ratio = logos)は理性から水を差す役割で、パトスは伏線としてメタ感を表すためのキャラクターでした。彼らは(CMYKがぴったりな訳ではないですが)色の三原色をモチーフにして描きました。
背景設定はこんな100年後は嫌だと言いたくなる酷さでしたが、夏帆の純真な瞳から見つめなおしてみると案外綺麗にも見えたために、\1側の独白は鈍感属性のキャラにして重くなりすぎないようにまとめました。
当初、脱出ゲームはオペラのルルを題材にしていたので、パス名(ルルのプロローグからの引用)、謎解きのアリア(音列自体は乱数)、リトバムのキャラデザに名残があります。全年齢にはふさわしくないと思ったため、パトスを個人的な趣味で中二病キャラにしてルル関連のトークをカットしました。結果的に全体の統一感が出てよくなったと思います。ゴースト名は主題であり、自家薬籠中には思い通りに使える物・人などの意味があります。
匿名性を高めるために絵柄を変えて三点リーダーと感嘆符・疑問符の後の空白を自ゴとはずらし、あーるでぃー様のテンプレートをお借りしました。ポストのイベント部分を記述しなくてもエラーを吐かないことを初めて知り、貴重な経験になりました。
一番苦労したのはコミュニケートで、書き方がわからずSSPを30回は落としました。期限には間に合ってよかったです。あと、どうでもいいですが、作者名は素でorzの間違いです。特に深い意味はありませんでした。
拙作を遊んでくださった方、ありがとうございました。不慣れな点が多くありましたが、少しでもお楽しみいただけていたら幸いです。
閉じる
葬送かもしれない
元気のない銅 (68文字)
初心者の駄文に数秒でも時間を割いて頂いたことに感謝申し上げます。
君の明日が、君にとって価値あるものでありますように。
Liebe Grüße
閉じる
触らないでよ/触らないわよ
青タイル (4960文字)
はじめまして、青タイルと申します。
好かなくてもいいので、嫌わないでください。
『触らないでよ/触らないわよ』(以下『さわさわ』と表記)に言及している部分から読みたい人は、『月読カガリ』で単語検索を推奨。
それで、ですね。(ろくろの構え)
恋愛要素のあるゴーストっているじゃないですか。
頭なでからのお手々クリック、流水のごとく繰り出される『かわいい』『好き』『愛してる』の洪水をワッと浴びせかけられたのじゃロリ吸血鬼のATフィールドはたちまち氷解、フフ、おまえのように物好きなニンゲンは初めてだ……恋人【タブ】1
いいね。最高。おれが雌鶏だったらプロトニウム産んでる。クリスマスイベントは粗相がないようにティッシュを準備しておくからね。
僕は、君が『ユーザー』と結ばれるのが楽しみでしょうがない。
私はどうしてもユーザーと自分を切り離して考えてしまうんですね。ユーザーさんの目もとが前髪で隠れていようが、寡黙なナイスガイであろうが、そこに自己投影することができない。
考えてもみてくださいよ。相手はのじゃロリ吸血鬼ですよ? 久遠(くおん)の時のなかで、心をビグザムの装甲のように閉ざしていた子ですよ?
しかも未経験。
創業千年、秘伝の処女。
そんな子のちいさな体のうえにですね、Twitterで髪の話をしながらエロ画像いいねしてフロムソフトウェアの考察サイト巡回してるようなハダカデバネズミが乗ってたらぶっ殺したくなっちゃうでしょ!!! こいつなりきりエロチャットで精通しとんのやぞ!!!! ぶどう酒にクソを盛る気か!!!!!
卑屈なのです。
しかしこの世には、地を舐めた人間にしか見えない景色もあります。排水溝のネズミとかね。
彼女は私なんかに惚れない。けれど、彼女はユーザーさんがだいすき。
つまりこう考える。
ユーザーは、私ではない独立したキャラクターだ。
あたしね、いろんなゴーストのユーザーさんの容姿や性格を想像するのが好きなんですよ。というか想像しないとユーザーさんがカラなんですよ。そこに私いないから。
まあ、そもそも設定が盛られてるユーザーさんも結構いますし、真剣に考えてみると、これが意外と出てくる。
そうして開きなおってしまえば、そこから見える景色なんとすばらしいことか。
きゃ~~、この子ったらゴーストちゃんの頭なでてる~~~。この距離感は女ユーザーさんかなー? 同性ならおっぱいなでも合法だよね~~~。やったー、クリスマスイベントだ~~~。さっそく二人でホテルに……え!? 同性でホテルに!?
妊娠(でき)らあっ!
これとおなじような導線を辿って、さわさわの二人は産まれたわけです。
まず神はめちゃシコガールあれと言われた。すると月読カガリがあった。
ここから考える。
すなわち、月読カガリにふさわしい『ユーザー』とは何者か?
月読カガリは報われない子だ。特異な家庭で育ち、不潔なものを口にして生きてきた。明言しておくが虐待児である。子どものころの彼女は、さぞ痣の絶えない子であったろう。
母は自分を呪っていた。
父について訪ねると、とくにひどく殴られた。
血液には人由来ではないものが混じっていて、においはひどく、髪もボロボロで、それでもランドセルをはじめて背負った日は、きっと彼女なりに人間になろうと努力もしただろう。ヘラヘラと笑ってみるとか。人気者の真似をして尻すぼみな芸をしてみるとか。
結果は語るに及ぶまい。
男子は度胸試しに尻を蹴ってくる。教科書がないときはゴミ箱を探せ。教師は歴史に学んだ聡明な人たちで、決して自分と目をあわせようとしない。もはや学校で一言も発する必要はなく、休憩時間はずっと本を読むふりをしていて、教室からぼんやりと出ていくカガリを指さして、クラスメイトはきっとホームレスの子どもなのだと言っている。
そんな子の頭に、ちいさな手のひらが乗った。
月読カガリにふさわしい人物とは何者か。
すくなくとも悪い子ではあるまい。
けれど、ただ優しさだけでシラミの巣に触れられるような小学生というのは、たぶんふつうの子ではない。でもカガリが求めているのは、恐らくふつうの子で……
じゃあ、ふつうの子がカガリに近づいてくる理由は? 子どもらしい潔癖さと、単純さ。それを押し通せるぐらい負けん気が強くて、きらわれものにも平等に接してあげる自分を、内心ではすごいと思っているような奴で……
「ちょっと月読、あんた臭いのよ服洗いなさいよ教科書忘れたんなら言いなさいよ! ってオイコラ男子なにやってんだ、いじめか? いじめか??? 先生ぇー、警察呼んでくださーい!! はー?? 暴力はいじめじゃなくて犯罪って言うんだけどー? これであんたおわりー! いんたーねっとで悪事はぜんぶ広がるー! SNSであることないこと吹聴されて盗撮写真がじゃーんじゃーん出回るー!!!! はー??? 私は正しいことしただけだしーーー!!!」
「あん? なによシラミ女」
「いや、帰り道ぜんぜん違うんだけど……あ、そういや、そっち方面に中古ゲームショップなかった? 道を知ってる? いえーい、ラッキー」
こいつをふつうの子とはいわない。
なにはともあれ、こうしてめちゃレズ委員長は誕生したわけです。
ババーン。パチパチパチパチ。
そして、ここまで固めてしまったユーザー像を、ただのマドハンドにしてしまうのはあまりに惜しい。というか、こんなやつがユーザーの分身として機能するか。
ならいっそのこと、ユーザーを一人のゴーストとしてならび立たせてしまおう……というのが、この『触らないでよ/触らないわよ』の出発点であります。
とはいえ、やはりユーザーの人権無視ハンドがあってこそのゴーストですから、そこは悪霊のしわざであるとトンチを効かせたわけです。私が知らないだけで、こういう形式のゴーストさんは他にもいそうだけど。
まあ、ぐだぐだとお題目をならべたてましたが、肝心の内容は好きなものと好きなものを悪魔合体させたものです。
百合! 漫才! ホラー!
おわり(水面に浮かぶヒイロ・ユイ)
いまにして見返すと、かなりジャンクな味付けですね。
ゴーストを作ること自体がはじめてだったので、読みやすさとか、常駐性もほとんど考えられておらず、会話も非常にながったらしい。ゴーストは小説ではないということを痛感いたしました。
ていうか、ウェイトむずくない? 狂気の作業では?
あらゆる創作にいえることですが、完成までこぎ着けてようやく分かること、というのは思いのほか多いものです。創作中の人間は、それだけ冷静ではないということでしょう。
正直、完成度に関しては後悔ばかりです。
他のかたの作品と見比べると、まー、なんとも稚拙でひとりよがりなこと。
最低でも、導入や初回さわりはあっさりさせるべきでした……あと立ち絵がでけえ。シェル倍率をいじりかたぐらいはリードミーに記載しておくべきだったかも。(右クリック→設定→ゴースト個別設定→バルーンも連携するのチェックを外したあと、同じように右クリックからシェル倍率でいけます。75か66ぐらいが適正のつもり)
ここらへんでふり落としてしまった人もいるでしょうね。死のうかな。
しかし反省点が多いからこそ、好意的に受け止めてくれた方がいらしたことは、ほんとうに励みになりました。ここはもうこの子たちの味とわりきって、今後(公開の確約はできませんが)も突き抜けていく所存です。
なんでも、巷では西尾維新氏のノリに通じるところがあるなどと、恐れおおい感想もいただいており……いや、これ褒め言葉か? 好きだが、かなり好きだが……西尾維新かあ……。
閑話休題。
百合はね、実はあんまりわかってない。
だって私、百合ではない百合しか食べてこなかったから……言っている意味わかります? え? 薬は飲んだよ? 虹色のやつ。
たとえば日常四コマ。
女の子たくさん。でも別にチューとかはしない。基本はコメディだし、なんなら男の子も出てくる。でもでも、この二人はほんとうに仲がいいなあ。
百合だわ。(ひよこ鑑定士二級)
たとえばボーイ・ミーツ・ガール。
少年のもとに舞い降りたアルビノの女の子……に、火花を散らす主人公の幼馴染。あれよあれよと世話係に昇格し、気づけば白子の一番の友達になっている。
でも、あいつだけは譲らないんだからね!
百合だわ。(ひよこ鑑定士一級)
たとえばこの……え?
作中の接点なし?
いやでも、赤髪と青髪、巨乳と貧乳だし……技術屋と魔術師ってところも噛みあうんじゃないかなあ……それに、二次創作って自由なものだし……。
あ、ペニスは青髪のほうに生やすね。(免許はく奪ののち国外追放、のちに蛮族に捕らえられ最期は生きたままの鳥葬であったという)
はじめから百合として培養された、高純度の百合をほとんど知らんのです。
一般作品の『百合っぽい部分』をつまみ食いして生きてきた妖怪、それが私。
なんなら、ボーイ・ミーツ・ガールの良さのほうがまだ語れる自信があります。性癖も節操なしなので、百合というものの考察が足らない。
そのため『さわさわ』の基礎となる設定は、百合よりホラーを作るつもりで書き起こしたものです。リードミーの怪しい一文とかは、まさに氷山の一角ですね。根本的に百合用のお話じゃない。
もちろん、呪いや執着もまた愛であり、すなわちこれは百合であるとする一派もございましょう。
というか、百合はともかく私はむしろそういう畑の人間です。愛が産んだ悲劇だいすき。涙を滋養とすすって肥える怪物(モンスター)。
なのですが……
みなさまの感想を拝見させていただいたところ、どうやら『さわさわ』に期待されているのは、そういうのじゃないらしい。
というかね、あらためて設定を見なおすとゴースト向けの話じゃない。盛りすぎだし、詰め込みすぎ。
とくにやりすぎたのが、ユーザーさんの設定です。
この人、悪霊なんですよ。
私を塞ぐピアスが足りないのですよ。
わざわざトウカという依り代まで用意したのに、このうえ悪霊の設定まで盛ってどうするんだよって話です。
前半で私は述べました。
私はユーザーさんに自己投影できない。だからユーザーさんに、れっきとしたディティールを与えてしまうのだと。
けれど、それはあくまで私のスタンスだ。
多くの人にとって、ユーザーさんはまず自分自身の分身だ。そこまで割り切らないにしても、あまりにユーザーの本意からズレた人格や設定をもっていてはいけない。
極端な話、誕生日イベントでいきなり「じつは幸福の絶頂で彼女をくびり殺したい快楽殺人鬼でした~♪」、なんて駄目でしょう。
……いや、駄目ではないが……それをするなら、そういう作風なりに通しておかねばならない筋がある。魔剣とは、理論的に構築され、論理的に行使されなければならないのだ。人がただの理不尽を喜べるというのなら、落石を一つ落とせば事足りてしまう。
いまのところ、『さわさわ』は頭もじゃっ子とクソレズ委員長の百合漫才でしかない。悪霊はふたりを後押ししたい気ぶり百合霊であって、それ以上のものではない。
ならば、それでいいのではないか。
いらんノイズを混ぜるべきではない。それこそぶどう酒にクソを盛る行為ではないか。
でも、ぜんぶ捨てんのもな! リードミーで匂わせしちゃったしな! 百合にもアクシデントは必要だしな!!!!!!!
しかし、『さわさわ』の本質が『百合』である、という認識はつよく意識していく所存です。ホラーも小出しにしていきたいですが、それはあくまで百合の添え物にとどめるべきだ。
自分の好きなものだけ挟んだハンバーガーもおいしいですけれど、人前に出す以上、コンセプトは統一せねばなりませぬ。すみわけができぬNTRスキーは駆逐されてしまうのです。ころさないで。
ホラーや、その他の要素はやり過ぎないように調整します。そのため、正式公開に際して設定が一部変更になるかもしれませんが、そこはお目こぼしを……。
もっとも、身も蓋もない話をすると正式公開ができるのかも怪しいのですが。
まさかゴーストを作るのがここまで大変だとは思っていなかった……立ち絵を描くのに二週間、いまの形に持っていくのに更に二週間で、ぴったり一ヶ月かかりました。
そしてトークの追加以前に、ウェイトとかの根本的な読みにくさはなんとかしたい……なんだこの作業量、死かよ。
がんばります。
以上。
閉じる
貴方と離れない
神鳴 (1529文字)
・はじめに
せんぱい大好きゴースト『貴方と離れない』、作者は私、神鳴でした。 何度も出てきて恥ずかしくないんですか!はい!
好きです、って言われて嫌な人っていないと思うんですよ。
本当ですよ? そりゃあちょっと重くて怖いかもしれませんけど。
絶対、絶対裏切ったりしませんからね、彼女。 たとえせんぱいが他の人とイチャイチャしてようと。
離れません。 いやもうほんと皆さん困ったと思います。 readme、役に立ちました?
・製作経緯
まどかを作るきっかけはロザリィの処理を書いている時でした。 ご存知の通り、ロザリィはアンインストールを前提としたゴーストなのですが、うろ覚えでアンインストールイベントを書いた結果、\-を最後にいれてしまったんです。 もちろんそのまま終了してアンインストール失敗しました。 ……で、これってネタになるんじゃ?となったわけですね。 最近入って来た人もちらほら見るので「こういうこともできるよー」という紹介になるかな、なんて考えもありました。 まどかの実装では自分自身に交代することで「処理が通っているように見せかけて実際には通っていない」という演出にしていますが、もっと軽いやり方はいくらでもあります。 マネしたいという変わり者な人は、いろいろやってみるといいんじゃないでしょうか。
ほうっておいて他のキャラを、という案もありましたが、試しにシェルを探してみた結果、美人すぎず地味すぎず、狂気に堪えつつ狂気すぎないピッタリのシェルを見つけてしまい、こりゃ作るしかないな、と。
せんぱい呼びに固定していますが、これはユーザ名を聞かないことで現実が見えてない感を出そうという目的があります。 初期からこの形だったのですが、……その時点では狂気度がかなり低くてですね、頭の中で『放課後のエスカ』の後輩ちゃんと混ざりそうになり、「これはまずい」と少しだけブレーキを緩めたんです。 するとあれよあれよと転がっていき、気が付いたらこんなことになっていました。
ひどいですね。我ながら。 おまけのひどい話として、まどかちゃんのトークは息が足るか、読点の位置に問題がないかを確かめるため、全部自分で声に出して読んでます。 会社でこんなことやってたんだから私も狂ってるんでしょうね。
・まどかについて
まどかはまどかで円禍です。
まどかや円だと他の人と被っちゃうかなぁと考えて円禍です、これならきっと被りませんよね多分被ってないと思います禍っていう字はちょっと不吉で嫌な字ですよねでもせんぱいがお似合いだよって言ってくれたのでいいんです。
まどかはせんぱいしか見ていませんし見えません。
だって他の人なんてどうでもいいじゃないですか私にとって必要なのはせんぱいだけなんです、いえせんぱいはせんぱいですしせんぱいですよねどうしたんですか?
・——軌道修正——
……とまあ、こんな感じに壊れているまどかちゃんですが、皆さんどう感じたでしょうか。
twitter等で見た限りだと、「怖い」という感想が多かったように思いますが、中には好意的な声もあり、どちらも作者としては嬉しい限りです。
……エロ方向に振れすぎたのは反省してますゴメンナサイ。
ところで作者としては、彼女も「かわいい」と思っています。
どうにも盲目で暴走しがちで問題だらけなのはその通りなんですけどね。
胸やスカートを触らず、頭をなでたり手を握ったりした後の終了・起動トークを見た人はいるでしょうか。
アンインストール成功時のトーク、その中で彼女が一瞬見せる表情に気付いた人はいるでしょうか。
彼女が時折見せる、狂気以外の表情。
それがとてもかわいいなぁ、と、作者は思っているのです。
……あ、ただアンインストールイベントはちょっとこう 刺されるので 苦手な方はご注意を。
閉じる
重い女
祭屋ウタゲ (474文字)
ごーすとますかれーど2にさんかしたこと
1ねんキリンぐみ まつりや うたげ
きょお、ぼくはごーすとますかれーど2のあとがきをかいています
っていう感じで小学生の作文みたいなあとがき書こうと思ったんですけど飽きたので普通に進めます。
今回初参加なんですが、やっぱり自分らしいものと言えばしょうもない一発ネタゴを作らざるを得ないかなと思いまして。
3分で楽しめて4分後には飽きるようなゴーストを目指してみました。
初めにタイトルだけぼんやり浮かんでいたのでどう重くするか色々悩みました。
上からドーンと落ちてきて下に張り付くのがいいかなって思ったんですけどいいシェルが無かったんですよね。
で、シェルやらなにやらを使って300MBぐらいのゴーストを作ってみたらメールの制限でポシャりました。(送れたとしても絶対怒られてたと思う)
関数入れまくって動作を重くしようともしたんですけど、最近のPCってスペック高いからその程度じゃラグらないんですね。びっくり。
でも結局一番いい方法を選べたんじゃないかなって僕思ってます。
今回は作風でバレてたみたいなので次はもっと偽装がんばります。
閉じる
黒い口づけ
モスグリーン (1148文字)
皆様初めまして
ゴースト黒い口づけ製作者のモスグリーンです
まずはゴーストマスカレード2に参加の皆様、大変楽しませていただきました。
ありがとうございます。
私はこのゴーストが初制作です。
以前から伺かは大好きなジャンルであり、いつかは作ってみたいと思っていましたがなかなか手が出ませんでした。
というのも私はプログラミングについては全くの素人であり、辞書を見ても、制作の手引きのサイトを見てもチンプンカンプンで
やはり私にできるPC作業などググる事しか無いのかと何度か心が折れそうになりました。
しかしここで諦めたらまた、ただのユーザーになってしまうぞと思いなおし何とか形にすることができました。
さて黒い口づけを作ろうと思った経緯ですが、もし私が伺かを作るとしたら絶対にこのフリーシェルを使いたいと思っていたのが
この蟻の住む木様制作のあなたのヴァンパイアでした。
みなさん蟻の住む『木』様です。蟻の住む『樹』様ではございません。
この度は間違えてしまい本当に申し訳ありませんでした。
この妖艶な雰囲気…メイドさんにヴァンパイアとかマジ私大好きなやつじゃん…マジ無理…と何度思った事かわかりません。
このシェルに私が愛してる主従百合をぶち込んだら最強じゃんと思ったのが制作の大まかな経緯です。
制作初期の構想では提出した2.5倍ぐらいのボリュームだったのですが、作っていて
なっが…こんなの他の方のゴーストもあるのにやる人いるわけないじゃん…
と思ってしまい今の形に落ち着きました。
ですが長いなと思ったストーリー部分や好感度イベントを削りすぎてしまい、なんかいきなり好感度MAXのよくわからんヴァンパイアお姉さんになってしまいした。
そう、それはまるでお母さんが作るうっすいカルピスがごとく、中身の無いイチャイチャモノになってしまったのは猛省するべき点だと思います。
こんなに薄いのに最低五日に分けて起動しなきゃ出ないイベントやトーク入れて何がやりたいんだとも思っています。
しかしこんな稚拙な作品でも好意的な感想を頂けた事が大変励みになりました。
ありがとうございます。
意外にも頂いた感想で多かったのがトマトソーストークについてでした。
これはもう百合ゴではなく、トマトソースゴにシフトチェンジするべきなのかもしれませんね。
私もあのトークお気に入りです。
長々と書いてしまいましたが、今回の制作ゴースト黒い口づけ、概ね満足のいく仕上がりになったと感じております。
時間を置いて今回の感想や反省点を参考に、ストーリー部分も含んだ完全版として配布したいと考えていますので
その時は気が向いたらインストールしていただけると幸いです。
終わりになりますが、黒い口づけを遊んでいただきありがとうございます。
そしてゴーストマスカレード2お疲れさまでした。
閉じる


